国際年齢評価連合
国際年齢評価連合(こくさいねんれいひょうかれんごう、英: International Age Rating Coalition、略称:IARC)とは、デジタル配信されるアプリケーション、およびゲームコンテンツのレーティングを目的として各国のレーティング機関によって設立された国際組織である[1][2]。
略称 | IARC |
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種類 | 非政府組織(NGO) |
法的地位 | 非営利団体 |
ウェブサイト | www |
概要
2013年のLondon Games Conferenceにおいて北アメリカのESRB、EUのPEGI、ドイツのUSK、オーストラリアのACB、ブラジルのClassIndの5機関が連携した世界規模の取り組みとして発表された[3]。2014年8月にはACBにおいてIARCによる機械的な評価プロセスを受け入れる改正がなされている[4]。2017年12月には韓国のGRACがIARCに加盟した。
IARCは開発者のレーティング取得プロセスを簡素化するための独自のIARC評価プロセスを導入しており、これはコンテンツに含まれる要素をアンケート形式で回答し、それを機械的に各国の評価基準と照らし合わせることでレーティングを算出するものである[1]。同団体はこのプロセスにより、しばしば越境行為のなされるデジタル配信におけるレーティングの負担が軽減されるとしている[5]。
2022年5月現在、Google Play、Microsoft Store、ニンテンドーeショップ、PlayStation StoreなどがIARCを採用している[6]。
日本についてはMicrosoftがIARCを取得すれば「18+」でも販売可能なのに対し、任天堂[7]やSIEは「18+」に区分されたゲームはCEROのレーティングを取得するよう求めているため、事実上販売が不可能となっている[8]。また、ダウンロード配信のみにIARCを適用している理由として、CEROはレーティング付与後の修正がありうるというIARCの特性を挙げており、パッケージタイトルにも適用してしまうと制作した後に直すのに膨大な稼働がかかるため、審査機関による正確な審査が必要であると2023年の「4Gamer.net」によるメールインタビューの中で説明している[9]。
レイティング表示
アイコン | レイティング区分 | 解説 |
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3+ | 3歳以上のみを対象としたテレビゲームやソフトウェアのコンテンツ。 CEROのCERO:A(全年齢対象)かCERO:教育・データベースに相当する。 | |
7+ | 7歳以上のみを対象としたテレビゲームやソフトウェアのコンテンツ。 CEROのCERO:A(全年齢対象)かCERO:B(12才以上対象)(またはその中間)に相当する。 | |
12+ | 12歳以上のみを対象としたテレビゲームやソフトウェアのコンテンツ。 CEROのCERO:B(12才以上対象)に相当する。 | |
16+ | 16歳以上のみを対象としたテレビゲームやソフトウェアのコンテンツ。 CEROのCERO:C(15才以上対象)かCERO:D(17才以上対象)に相当する。 | |
18+ | 18歳以上のみを対象としたテレビゲームやソフトウェアのコンテンツ。 CEROのCERO:D(17才以上対象)かCERO:Z(18才以上のみ対象)に相当する。 日本ではニンテンドーeShop、PlayStation Storeでの販売は認められていない。 |
ニンテンドーeshop(Nintendo Switchのダウンロードソフト)で、レイティングが「7+」以上に区分される場合、レイティングの根拠となった表現(コンテンツディスクリプター)が併記される[10]。以下にその一例を挙げる。
- 性的表現
- 性的ほのめかし
- 暴力表現
- 暴力の暗示
- 軽い暴力
- 激しい暴力
- 恐怖
- 恐怖を引き起こすコンテンツ
- 言葉
- 激しい言葉づかい
- その他
- ユーザーインタラクション
- ゲーム内購入