NGC 278

NGC 278は、カシオペア座の方角、南のアンドロメダ座との境界付近にある孤立した渦巻銀河である。銀河系から約3900万光年離れ、見た目の1秒角当たりの大きさは、190光年となる[3]。1786年12月11日にドイツ生まれの天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見され、ジョン・ドライヤーは、「かなり明るく、かなり大きく、丸く、付近には2つの10等星がある」と記述している[4]

NGC 278
NGC 278
星座カシオペア座
見かけの等級 (mv)11.5[1]
視直径2′.1 × 2′.0[2]
分類SAB(rs)b[3]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 00h 52m 04.3s[1]
赤緯 (Dec, δ)+47° 33′ 02″[1]
赤方偏移0.002090[2]
視線速度 (Rv)627±1 km/s[1]
距離3900万光年[3]
絶対等級 (MV)-19.6[2]
他のカタログでの名称
UGC 528,[1] PGC 3051[1]
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銀河の形態分類ではSAB(rs)bに分類され[3]、"SAB"は銀河核周辺に弱い棒状構造を持つこと、"rs"は棒状構造の周囲のリング構造が不完全であること、"b"は中程度に急に巻きついた渦状腕を持つことを意味する。比較的小さくまとまった渦巻銀河で[3]、直径は2300光年[2]、複数の羊毛状の腕を持ち、の豊富な銀河核は明るいが活動銀河核には見えない[3]。しかし、中性水素は、銀河の可視光の直径の5倍に広がっている[2]

地球からはほぼフェイスオンのように見えるが、銀河面は地球からの視線方向に対して28°傾いており、円盤の長軸は116°の位置角英語版に向いている[3]銀河円盤の外側部分は歪んでいるように見え、そのため長軸が短軸に対して完全に垂直になっておらず[5]、いくらか歪んだ形態である[2]。内側の円盤は、いくつかの強い星形成領域を含む[3]。星形成は半径6500光年の内側のリングの中で起こっており、小さな伴銀河との融合がきっかけとなっている可能性がある[6]。NGC 278の銀河中心核は、電離水素輝線が強いHII銀河中心核とされる[7]

出典

外部リンク

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00h 52m 04.3s, +47° 33′ 02″