ガールズケイリンフェスティバル

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ガールズケイリンフェスティバルとは、2014年度から新設されたガールズケイリン(女子競輪)の特別競走である。格付けはFII

ガールズケイリンフェスティバル
概要
開催時期7月中旬
開催地域持ち回り
分野競輪
カテゴリーFII
形態3日間トーナメント
主催者持ち回り
歴史
初回開催年2014年
開催回数10
最終開催年2024年
初代優勝者小林優香
最多優勝者小林優香(3回)
直近優勝者久米詩(2023年)
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概要

2005年から開始したサマーナイトフェスティバルの中で行われるガールズケイリンの企画レースとして、2014年よりサマーナイトフェスティバルと同時に実施されることとなった。

同年のサマーナイトフェスティバルは2日間開催であったため、第1回大会は初日予選・最終日決勝の2日間で行われた。2015年の第2回大会以降はサマーナイトフェスティバルが3日間開催となったことで、ガールズケイリンフェスティバルも初日と2日目が予選・最終日決勝の3日間開催となっている。また、2016年の第3回大会以降は最終日が海の日に行われている[注 1]

事前に運営調整部会により選考された21名が3レースに分かれ2日間予選を行い、最終日にその予選2レースで獲得したポイント上位7名により決勝戦を行う。初日・2日目はともに予選を第1レース〜第3レース[注 2]に、最終日は決勝戦を第11レース[注 3]に行う。

ガールズケイリンでは2023年度よりグレード制を導入したが、年間でガールズグランプリ(GP)を頂点としたレース体系を構築した上で、新たに28名以上の女子選手が参加するトーナメント大会である「オールガールズクラシック」、「パールカップ」、「競輪祭女子王座戦」の3つのビッグレースをGIと設定した(各大会の優勝者には同年末のガールズグランプリ出場権を付与)ことで、21名参加の本大会の格付けはFIIのまま据え置かれた。ただ、JKAはこの時点で本大会についても、今後ガールズケイリンのビッグレースを拡大していく中での在り方を再度検討していく、として変更に含みを持たせた[1]

2025年度より、本大会と女子オールスター競輪(2024年はFII)とを統合し、新たに男子のオールスター競輪とは別個で、女子オールスター競輪を42名参加のGI(ガールズケイリン4つ目のGI)とし、8月にナイターで3日間開催することとなった。これにより、本大会は2024年度が最終開催となる[2]

賞金

以下は、近年の決勝戦における各着順の賞金額。( )内は副賞(1着に授与)を含んだ金額。

大会(年)1着2着3着4着5着6着7着
第9回(2022年)[3]281万円(301万円)121.4万円79.1万円52.3万円46.2万円40.1万円34.2万円
第10回(2023年)[4]300万円(320万円[5]140.0万円83.0万円55.7万円42.8万円38.9万円37.1万円
第11回(2024年)[6]320万円145.6万円86.3万円57.9万円44.5万円40.5万円38.6万円

出場選手選抜方法

ガールズケイリンフェスティバルの出場選手は、選考期間中のガールズケイリンの優勝者が一堂に集結するように選抜される。毎回若干変更・修正されるものの、概ね以下の資格順位により正選手21名、補欠選手1名を選抜する。

第4回(2017年)ではリオデジャネイロオリンピック自転車競技トラック種目代表選手が最優先で選考される[7]としたが、同オリンピックでは代表選手がいなかったため適用はなかった。

第7回(2020年)と第8回(2021年)はともに東京オリンピック自転車競技トラック種目代表選手が最優先とされ、代表選手の小林優香は第7回には延期になった事もあり出場したものの、第8回ではオリンピックの開幕直前であったため辞退している。

第11回(2024年)の選考方法は、以下の通り。

  • 選考期間…前年11月〜当年4月(6か月)、選考…5月、最低出走回数…24出走
    1. ガールズグランプリ2023における1着〜3着[注 4]
    2. パリ五輪自転車競技トラック種目代表選手[注 5]
    3. 選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者
    4. 運営調整部会が特に認めた選手
    5. GI優勝者
    6. GP・GIを除くガールズケイリン選考レースの優勝者
      同年4月に行われたガールズ フレッシュクイーン優勝者(同年は畠山ひすい)も含まれる。
    7. 同上及び単発競走を除くガールズケイリン優勝者
    8. 平均競走得点上位者
  • 補欠選手は正選手を除く平均競走得点上位者からさらに順次選抜される。

勝ち上がり方式

2015年以降の番組(以下は勝ち上がり組のみを対象に記す)
  • 初日
「ガールズ予選1」 合計3レース行われる。
  • 2日目
「ガールズ予選2」 合計3レース行われる。
予選2日間のポイントは、下記の表の通り。通常開催と同様、2走目のポイントが高くなっている。
ポイント1着2着3着4着5着6着7着競走棄権失格および欠場
予選1(初日)876543210
予選2(2日目)1197
  • 3日目(最終日)
初日と2日目の合計ポイントにより、出走する競走が異なる。
「ガールズ決勝」 予選で獲得したポイント上位7名により行われる。優勝者には優勝インタビューやウイニングランが執り行われる。
「ガールズ選抜」 合計2レースで、ポイント下位14名により行われる。

なお、参考までに、2014年の番組体系も以下に記す[8]

2014年の番組
  • 初日
「ガールズ予選」 合計3レース行われ、着順によって最終日に出走する競走が異なる。
  • 2日目(最終日)
「ガールズ決勝」 「ガールズ予選」各レース1〜2着6名と3着のうち平均競走得点上位1名により行われる。優勝者には優勝インタビューやウイニングランが執り行われる。
「ガールズ選抜」 合計2レースで、「ガールズ決勝」進出者以外の14名により行われる。

レース成績

開催年決勝戦開催場優勝2着3着4着5着6着7着レース概要3連単配当
第1回2014年(平成26年)8月9日松戸小林優香石井寛子田中まい石井貴子(106期)中川諒子加瀬加奈子山原さくら[1]⑤⑦⑥ 21,890円
第2回2015年(平成27年)8月23日函館小林優香小林莉子山原さくら梶田舞奥井迪石井寛子加瀬加奈子[2]⑤⑥④ 18,500円
第3回2016年(平成28年)7月18日川崎梶田舞児玉碧衣中川諒子荒牧聖未奥井迪尾崎睦長澤彩[3]④①⑦ 09,570円
第4回2017年(平成29年)7月17日伊東温泉小林優香高木真備荒牧聖未尾崎睦石井寛子梶田舞児玉碧衣[4]②①⑤ 09,790円
第5回2018年(平成30年)7月16日松戸石井寛子梅川風子高木真備児玉碧衣小林莉子<落滑入>梶田舞<失格>小林優香[9]②⑥③ 81,450円
第6回2019年(令和元年)7月15日別府石井貴子(106期)児玉碧衣梅川風子長澤彩小林莉子大久保花梨細田愛未[10]③②⑦ 04,640円
第7回2020年(令和2年)7月12日いわき平高木真備石井貴子(106期)児玉碧衣梅川風子小林優香小林莉子鈴木美教[11]②③① 05,450円
第8回2021年(令和3年)7月18日函館石井寛子小林莉子佐藤水菜高木真備鈴木奈央尾方真生<落再>梅川風子[12][13]③⑤① 23,180円
第9回2022年(令和4年)7月18日玉野佐藤水菜鈴木美教山原さくら児玉碧衣尾方真生吉川美穂太田りゆ[14]③⑤② 14,190円
第10回2023年(令和5年)7月17日函館久米詩吉川美穂石井寛子児玉碧衣野口諭実可山原さくら小林莉子[5]⑥④③ 47,600円

【注釈】優勝者名横の丸数字は優勝回数 <落再>=落車再入、<落滑入>=落車、かつ滑りこみで入線

今後の開催予定

  • 第11回(ガールズケイリンフェスティバル2024)- 2024年(令和6年)7月13日〜15日(松戸競輪場) ※最終開催

エピソード 

  • 予選も含めて全て1着の完全優勝は、小林優香(第1回※2日間開催、第2回、第4回)と高木真備(第7回)と佐藤水菜(第9回)。
  • 第10回では、ナショナルチーム所属で出場資格を満たす全選手(佐藤水菜梅川風子太田りゆ)が、6月のパールカップ[15]に続きナショナルチームとしての活動を優先するため本大会への出場を取りやめた。そのため、同年は国内組のみの戦いとなった。また、決勝戦では発走直後に野口諭実可が児玉碧衣の後輪と接触し落車したことで発走がやり直しとなり、野口の身体、車体及び接触した児玉の車体の確認、後輪交換が完了したのちレースは10分遅れで発走している[16][17][5]

脚注

注釈

出典