国道176号

京都府から大阪府に至る一般国道
国道176号線から転送)

国道176号(こくどう176ごう)は、京都府宮津市から兵庫県丹波地方を経由して、大阪府大阪市北区に至る一般国道である。

一般国道
国道176号標識
国道176号
地図
地図
総延長176.0 km
実延長138.9 km
現道127.8 km
制定年1953年昭和28年)指定(1970年(昭和45年)延伸)
起点京都府宮津市
新大手橋東詰(北緯35度32分13.40秒 東経135度11分49.55秒 / 北緯35.5370556度 東経135.1970972度 / 35.5370556; 135.1970972 (新大手橋東詰)
主な
経由都市
京都府福知山市
兵庫県丹波市丹波篠山市西宮市宝塚市
大阪府池田市豊中市
終点大阪府大阪市北区
梅田新道交差点北緯34度41分53.6秒 東経135度30分2.3秒 / 北緯34.698222度 東経135.500639度 / 34.698222; 135.500639 (梅田新道交差点)
接続する
主な道路
記法
国道178号標識 国道178号
国道312号標識 国道312号
国道9号標識 国道9号
国道175号標識 国道175号
国道372号標識 国道372号
国道171号標識 国道171号
国道1号標識 国道1号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
国道176号 起点付近
京都府宮津市 新大手橋東詰
国道176号 終点
梅田新道交差点にある
大阪市道路元標(正面)

概要

起点の宮津市から、京都府中丹地域である福知山市を経て、兵庫県では丹波篠山市などの丹波地域や、宝塚市西宮市北部などの阪神地域大阪府豊中市などの豊能地域を経由し、終点である、大阪市北区梅田新道交差点に至る路線である。

路線データ

一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次の通り。

歴史

現行の道路法(昭和27年法律第180号)に基づく二級国道として1953年昭和28年)に初回指定された路線の一つで、当初は福知山大阪線(福知山市 - 大阪市)として指定されていた[5]。このうち池田市から大阪市にかけての区間は、1933年(昭和8年)に開通した産業道路の1つである府道大阪池田線(現在の大阪府道10号とは別)を前身としている[6][7][8]1970年(昭和45年)に京都府道10号福知山宮津線を編入して現在に至る[9][10]

年表

路線状況

大阪府豊中市螢池東町
(2016年8月)
福知山市以北
1969年(昭和44年)12月4日の一般国道政令により国道176号に編入された京都府道10号福知山宮津線の福知山市天津以北の区間のうち与謝野町与謝から福知山市天津は急勾配が続く。この区間は国道編入当初は狭くてカーブが多く未舗装だったが、1984年(昭和59年)に改良工事が完成して快適な観光道路になった。与謝トンネルの与謝野町側はほぼ同時期に改良された国道173号の「はらがたわ峠」(大阪府豊能郡能勢町)や天王峠(同能勢町)とよく似た勾配上の大カーブがある。現在でも旧道には「176」と書かれた国道標識が数本残されている。
池田・豊中市内
国道176号の大阪側では、池田市、豊中市と大阪市を結んでいるが、前述の通り、同じく並行する大阪府道10号・兵庫県道100号大阪池田線の方が、車線数が広く通行量が多い。豊中市と大阪市の境である新三国橋から豊中市城山町一丁目の区間は片側2車線の4車線道路であるが、国道171号国道163号の一部区間同様、右折用ポケットが設けられていない交差点が多かったり、中央分離帯がなかったりするなど、走行には注意が必要である。阪急石橋阪大前駅箕面線ホーム付近を高架橋で交差する場所の真下には「府道南」と「府道北」の2つの踏切があり、府道大阪池田線(初代)の名残である。
大阪駅付近
終点付近では大阪駅の真東を通過し、この付近は渋滞しやすい。平日はあまり渋滞せず、休日の方が渋滞がひどく、特に休日の午前中から必ずといっていいほど重度の渋滞が発生する。さらに、この渋滞は国道176号のみならず、済生会病院前交差点から城北公園通方面に延びることが多く、ここを通るバスが1時間から1時間半程遅れることもしばしばある。

バイパス

鐘ケ坂峠と譲葉山(鬼の架け橋より望む)
加悦谷バイパス
加悦谷(かやだに)バイパスは、京都府与謝郡与謝野町石川から同町与謝へ至るバイパス道路である。1994年(平成6年)に開通した[16]。バイパス建設時に行った発掘調査により、弥生時代後期、古墳時代、平安時代の集落(温江遺跡)が発見された[17]
名塩道路
名塩道路
兵庫県西宮市名塩新町
名塩道路(なじおどうろ)は、西宮市山口町上山口から宝塚市栄町3丁目に至る延長10.56 kmのバイパス道路である。1985年(昭和60年)に都市計画決定・事業化された。この区間は阪神北部と阪神都市圏を結ぶが、歩道がなく、異常気象時通行規制区間を含む。また、カーブの多い2車線区間でありながら、1日あたり20,000台の交通量があり、うち大型車が4,000台を占める。阪神・淡路大震災の際、被害の少なかった当路線が代替道路として機能したことから、震災復興計画において整備を促進すべき道路とされている[18][19]
2015年7月26日には西宮市塩瀬町名塩の1.4 kmが開通し、現道の混雑が緩和された。大型車の9割が現道からバイパスへ転換し、近隣のJR西宮名塩駅に10分以上延着する路線バスは月50便以上あったものがなくなった[20]
大和田橋交差点付近から三田方面へ延びる城山トンネル(仮称)は、北側に武庫川、南側にJR福知山線、トンネル上部にJRの旧隧道や鉄塔のある急傾斜地に位置する。トンネルの設計・施工に高度な技術を要することから「技術提案交渉方式」が活用された[21][22]。2020年1月から掘削工事が行われていたこのトンネルは2022年2月1日に貫通し、名称が生瀬トンネルと決定された。完成の際、このトンネルは三田方面行き2車線となり、現道は宝塚方面行き2車線として用いられる。このトンネルを含む名塩 - 生瀬間の開通目標は2026年春である[23]
名塩道路が全線開通した場合の所要時間だが、阪神国道事務所(現在の兵庫国道事務所)が公表した試算によると、宝塚駅前 - 中国自動車道 西宮北IC間51分(着工前)が、全線開通後は16分に短縮されるとしている。この名塩道路の改良工事が完成すると、すでに上下4車線化が完成している八景中学校前交差点から西宮山口東ランプ交差点および、宝塚市 - 池田市のバイパス(後述)までの区間と併せ、三田市から池田市までの上下4車線化が完成する。また、両市間が約30分で結ばれる。
宝塚市 - 池田市のバイパス
宝塚市内のバイパス区間
兵庫県宝塚市武庫川町
兵庫県宝塚市から大阪府池田市まで、旧道とは別に名称のないバイパスがある。これは大阪万博直前の1970年(昭和45年)3月に開通したもので、宝塚市から池田市までの道幅が狭い本道のバイパス機能を果たしている。開通当初は兵庫県と大阪府の境界である猪名川大橋から兵庫県側は対面車線で中国自動車道宝塚IC付近のみ(小浜バイパス)上下4車線であったが、現在では中国自動車道を中央に挟んで高架橋化ならびに上下分離各2車線化されている。また、兵庫県側から大阪方面にこのバイパスを直進すると再び本道に合流することなく大阪府道2号大阪中央環状線大阪府道10号・兵庫県道100号大阪池田線につながっており、宝塚方面から大阪市内まではこちらのルートを使う車が多い(中央環状線は新御堂筋を経由する。)。
このバイパスの道路法上の設定は、宝塚市の宝塚歌劇場前交差点で国道176号本線と分岐し、池田市の豊島南1丁目交差点(側道)から国道171号(本道・旧171)と重複区間となり、池田市の石橋阪大下交差点で再び国道176号本線と合流するというものである。なおバイパスの管理者は兵庫県宝塚土木事務所および大阪府池田土木事務所である。一方、このバイパスに併走する本道は大阪府内においては2020年3月31日まで直轄指定区間のままであった。2つの国道176号が重複している宝塚市などでは区別するために、片側1車線の本道を「旧イナロク」と呼ぶ。
このバイパスから西側に続く上下4車線区間は、JR・阪急宝塚駅前再開発事業と合わせて宝塚市栄町3丁目交差点まで延長された。
なお、このバイパスはディーゼル車規制条例の対象となる伊丹市を通過するが、前後を規制対象外の宝塚市に挟まれているため、乗り入れ禁止対象車もこのバイパスの通過は(兵庫県・大阪府境まで)可能である。
十三バイパス
十三バイパス
新十三大橋の遠景・夜景
十三(じゅうそう)バイパスは、大阪市淀川区から同市北区に至る延長3.5 km[24]のバイパス道路である。十三大橋以北の大部分が北行の一方通行である。
十三大橋周辺に淀川をまたぐは少なく、昭和30年代には北詰の十三や南詰の中津の交差点を中心に慢性的な渋滞が発生しており、これを解消すべく淀川をまたぐ新橋の建設と全線が高架となるバイパス建設の計画が立案された[24][25]十三駅周辺の繁華街を迂回するルートで、1962年(昭和37年)の事業着手から5年で実施[24][25]され、1966年(昭和41年)10月20日新十三大橋が完成し、翌1967年(昭和42年)6月7日に事業着手から5年の期間と51億円[要出典]の事業費をもってバイパス全線が完成供用した[24][26]。また、十三では武田薬品工業の敷地内を通過し、同社への専用入口が存在する[27]

通称

丹波の森街道の表示物
兵庫県丹波篠山市草野
  • 与謝峠(与謝野町石川交差点 - 福知山市下天津交差点)(一部地区の俗称)
  • イナロク(一部地区の俗称)
  • 丹波の森街道(丹波市稲継交差点 - 丹波篠山市草野)[28][29]
  • 能勢街道(旧街道。池田市から大阪市まで並行)
  • 宝塚大通り(宝塚市内)
  • 産業道路(池田市 - 大阪市)[7][8]
  • 十三筋(十三交差点 - 中津浜交差点)
  • 御堂筋(阪神前交差点 - 梅田新道交差点)

道路施設

道の駅

通過する路線バス

かつて通過した路線バス

地理

国道178号との分岐
京都府宮津市須津

通過する自治体

交差する道路

京都府宮津市
  • 国道178号国道312号:新大手橋東詰
  • 国道178号・国道482号:消防署前交差点
  • E9山陰近畿自動車道(宮津与謝道路):与謝天橋立IC
京都府与謝郡与謝野町
  • 国道312号:石川交差点
京都府福知山市
兵庫県丹波市
兵庫県丹波篠山市
  • 国道372号:波賀野交差点
  • 国道372号:古市交差点
兵庫県西宮市
兵庫県宝塚市
  • 別線分岐:宝塚歌劇場前交差点
E2A中国自動車道:3 宝塚IC
兵庫県川西市
大阪府池田市
阪神高速11号池田線:神田出入口
国道171号(池田バイパス):豊島北1丁目交差点
E2A中国自動車道:2 中国池田IC
国道171号:豊島南1丁目交差点(支線終点)
大阪府豊中市
大阪市北区

沿線

ギャラリー

脚注

注釈

出典

関連項目

外部リンク

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