筑波大学附属駒場中学校・高等学校

東京都世田谷区にある国立中高一貫男子校

筑波大学附属駒場中学校・高等学校(つくばだいがくふぞく こまばちゅうがっこう・こうとうがっこう、: Junior and Senior High School at Komaba, University of Tsukuba)は、東京都世田谷区池尻四丁目に所在し、中高一貫教育を提供する国立男子中学校高等学校。通称は「筑駒」(つくこま)。

筑波大学附属駒場中学校・高等学校
地図北緯35度39分18.0秒 東経139度40分50.0秒 / 北緯35.655000度 東経139.680556度 / 35.655000; 139.680556 東経139度40分50.0秒 / 北緯35.655000度 東経139.680556度 / 35.655000; 139.680556
過去の名称東京農業教育専門学校附属中学校・高等学校
東京教育大学附属駒場中学校・高等学校
国公私立の別国立学校
設置者国立大学法人筑波大学
校訓自由・闊達の校風のもと、挑戦し、創造し、貢献する生き方をめざす
設立年月日1947年
開校記念日5月1日
共学・別学男子校
中高一貫教育併設型
課程全日制課程
単位制・学年制学年制
設置学科普通科
学期3学期制
学校コードC113110000050 ウィキデータを編集(中学校)
D113110000030 ウィキデータを編集(高等学校)
高校コード13005C
所在地154-0001
外部リンク公式サイト
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
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概要

1947年旧制東京農業教育専門学校の附属新制中学校として設立された。その後、1952年東京教育大学附属駒場中学校・高等学校と改称され、1978年筑波大学附属駒場中学校・高等学校と改称された。筑波大学附属校であるが、同大学への内部進学枠は有していない。1学年の生徒数は中学120名、高校160名である。

「駒場の自由」、「六年間の自由空間」[1]といった言葉で語られる自由な校風で知られ、中・高共に制服がない。また、かつて駒場農学校のあった場所であり、伝統として水田における稲作実習を実施している。この水田は同校で「ケルネル田圃」と呼ばれている。現在は、文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール (SSH) の指定を受けている。すぐ傍に駒場東邦中・高都立駒場高校駒場学園高校日本工業大学駒場中・高などがある。東京大学教養学部から南におよそ700mの高台に位置し、東京都の文教地区建築条例による指定はされていないが、いわゆる文教地区に校舎を持つ。

学区制限が設けられており、東京都神奈川県埼玉県千葉県それぞれの一部が通学区域として指定されている。

沿革

  • 1947年 - 学校教育法施行規則第86条により、東京農業教育専門学校に附属中学校を設置し、校舎は、旧第一師団騎兵第一連隊兵舎内の医務室および車輛室を改造した2棟を充当して、東京農業教育専門学校附属中学校として開校[2]
  • 1952年 - 東京教育大学附属駒場中学校・高等学校と改称[2]
  • 1953年 - 高等学校に普通科1学級増設。
  • 1956年 - 同年中学入学者から中高一貫教育となる。
  • 1962年 - 中学校2学級、高等学校普通科4学級体制へ移行。
  • 1970年 - 中学校3学級体制へ移行。
  • 1978年 - 筑波大学附属駒場中学校・高等学校と改称[2]
  • 2004年 - 国立大学法人筑波大学に移管[2]

学校行事

年間を通じてさまざまな行事が催される(4月から日付順)[3]

校外学習
5月中旬に中1 - 高2が学年ごとに別の場所へ行き、観光や地域研究、学年内での交流などを目的とする。主な行き先は中1が黒姫高原、中2が東京、中3が東北地方、高1が菅平高原、高2が関西地方である。中1・中3・高1・高2は宿泊を伴う。また、この期間中は高3は実力テストや模擬文化祭を行う。
音楽祭
6月中旬に昭和女子大学人見記念講堂を借り切って開催される合唱コンクール。中学生は課題曲と自由曲の2曲、高校生は自由曲を2曲演奏する。特別参加団体と称する、有志の団体や音楽系部活動による演奏も行われる。外部から招かれた審査員および音楽科教諭の決める賞と一般生徒の投票によって決定される大衆賞がある。
稲作
中1、高1のみ。日本農学発祥記念の地「ケルネル田圃」において毎年6月に田植え、10月に稲刈りをする。収穫した米は入学式と卒業式の折に赤飯にして、新入生および卒業生に供される。
体育祭
9月末に2日間かけて校内にて開催される。中学・高校それぞれクラス毎に分かれて得点を競う。
芸術鑑賞会
10月に全校生徒で芸術を鑑賞する。鑑賞するものは年度によって異なり、ミュージカルオペラ美術館鑑賞のような現代的なものが中心。
文化祭
11月初旬に3日間かけて校内にて開催される。中1から高2までは原則としてクラス単位で企画を作り、参加する。また、部活等の団体の参加もある。高3は、いくつかの特別班を組んで中心となって活動する。2022年度文化祭では、特別班の一つであるステージ班の高3生徒の活動の模様がNHKのドキュメンタリー番組「100カメ」で放送された[4][5]
ロードレース
1月末に多摩川の土手で行われている。高3以外は原則全員参加で、中学生は4km、高校生は8kmを走る。走行時間で順位が付けられ、上位20名は表彰される。
弁論大会(中学のみ)
2月の中旬の土曜日に校内7号館3階(オープンスペース)で行われる。各クラス、および特別参加団体と称した有志がテーマを設定して自由に論じ、他クラスの生徒がそれらを聞いて質疑応答を繰り返す。各クラス2名、計18人の弁論大会実行委員によって選ばれる賞と、生徒全員の投票によって決定される大衆賞がある。

部活動

  • 運動部 - サッカー部・野球部・バスケ部・ハンドボール部・硬式テニス部・軟式テニス部・卓球部・剣道部・水泳部・陸上部・山岳部(高校のみ)・「部・野山を愛する会」(中学のみ)
  • 文化部 - 音楽部・農芸部・生物部・駒場棋院・パソコン研究部・科学部・演劇部・将棋部・数学科学研究部・文藝部・語学部・鉄道研究部・パズル部
  • 同好会 - 筑駒jugglers・筑駒管弦楽団・中高折紙研究会・中高クイズ研究会・中高バレーボール同好会・CG研究会・高校美術・写真同好会・地域振興研究会

囲碁クイズなどではしばしば全国制覇を果たしている。1998年に第18回全国高等学校クイズ選手権で全国制覇を達成した。駒場棋院と呼ばれる囲碁部では2003 - 2005年に全国大会3連覇を果たしている。

国際科学オリンピックの日本代表として活躍する在校生も毎年いる。数学オリンピックでは、2005年度には日本代表6人中5人を在校生が占めた。日本が初参加となった2005年の生物学オリンピック北京大会も代表2人のうち1人が在校生で銅メダルを獲得。

全国高校化学グランプリでも大賞を含め多数の入賞者を出している。また、2005年にはスーパーコンピュータプログラミングを競う Supercomputing Programming Contest で優勝、3位入賞を果たす[6]など、各方面の大会で成果を上げている。

出身者

アクセス

関連学校

姉妹校

脚注

関連項目

外部リンク