皇后盃全国都道府県対抗女子駅伝競走大会

毎年1月に日本の京都府京都市で開催される女子駅伝大会

皇后盃 全国都道府県対抗女子駅伝競走大会(こうごうはい ぜんこくとどうふけんたいこうじょしえきでんきょうそうたいかい)とは毎年1月の第2日曜日(正月3が日に日曜日が重なった場合は1月の第3日曜日)に京都市で開催される駅伝大会である。略称は全国女子駅伝日本陸上競技連盟主催。京都新聞NHK共催。

皇后盃全国都道府県対抗女子駅伝競走大会
開催地京都市
開催時期毎年1月の第2日曜日
種類ロードレース英語版
距離42.195km
最高記録2時間14分55秒(神奈川県、2013年)
創立1983年昭和58年)
スポンサー村田機械
受益者日本陸上競技連盟
公式サイトhttps://www.womens-ekiden.jp/

概要

1979年に国内初の女子マラソンである東京国際女子マラソンが始まったが日本勢は振るわず、当時の青木半治日本陸連会長が、帖佐寛章専務理事に、「何か策を考えろ」と命じて1983年に第1回大会が開催された。京都市右京区西京極陸上競技場からスタートし、五条通西大路通北大路通堀川通紫明通烏丸通丸太町通東大路通今出川通白川通宝ヶ池公園の計11の通りを通って左京区国立京都国際会館前を折返し来た道を戻る42.195kmを9人で繋ぐ。アンカーの9区は10kmあり、烏丸・紫明・堀川・北大路・西大路・五条と6つの通りを走りゴール地点の西京極陸上競技場へと向かう。地元京都府チームが過去18回の優勝を果たしている(2023年開催大会終了時点)。

本大会の優勝チーム(県)には京都新聞優勝旗、日本陸連会長杯、NHK杯、文部科学大臣杯、さらに2010年以降皇后盃が賜與される。

日本国内においては、この大会を筆頭にひろしま男子駅伝大阪国際女子マラソン(大阪で開催)および、別府大分毎日マラソン(大分で開催)まで4週連続でロードレースの開催が続いている。また、この大会の出場選手のうち社会人と高校生の選手は、翌週に開催される選抜女子駅伝北九州大会に一般または高校代表として出場する者もいるほか、2009年まではこのレースの翌月に開催される横浜国際女子駅伝にも出場する選手が少なくなかった。第1回から一貫して三菱自動車が車両提供を行っている。[注 2]

出場資格

原則として、選手は「日本陸上競技連盟の登記登録者」かつ「日本国籍を有する女子競技者であること」となっている。また出場チームは原則として、現在登録している陸上競技協会(陸協)の都道府県チームからとなる(概ね下記)。

  • 中学生高校生 : 所属する学校の所在地
  • 大学生 : 「出身高等学校の所在地」「大学所在地」「居住地」の何れか(陸協登録時に選択可)
  • 社会人 : 実業団やクラブ等に加入している場合はその本拠地。個人登録の場合は「本籍地」「居住地」「勤務地」の何れか(陸協登録時に選択可)

ふるさと選手制度

本大会(及びひろしま男子駅伝)独自の特徴的な制度として、郷土色の濃いレースを演出するための『ふるさと選手制度』が導入されている。社会人・学生競技者は、出身高等学校または出身中学校の所在都道府県から当該年の登録にかかわらず特別に出場することができるという制度であり、これにより大学・社会人選手は生まれ育った都道府県からも概ね出場可能となっている。

制定後に何度か適用基準が見直されており、第26回大会(2008年)で各選手の適用回数上限(4回)が撤廃されたほか、選手の出身中学校と出身高等学校の所在都道府県が異なる場合、出身高校所在地からの出場に限定されていたものが、第28回大会(2010年)以降は出身中学校所在地からの出場も選択可能となった。また、現在は適用年齢制限なし、適用区間は各チーム2区間までとなっている。

チーム編成

チームは監督1名、選手13名の構成。ジュニアB選手は3区・8区限定での出場。また残り7区間中、ジュニアA選手が3区間以上を走らなければならない。

  • ジュニアA選手 : その年の高校1年生から3年生に該当する年齢の選手
  • ジュニアB選手 : その年の中学2年生または3年生に該当する年齢の選手(即ち、中学1年生は出場不可。かつては『ジュニアB選手』ではなく『中学生』という条件だったため1年生も出場可能で、実際に都大路を走った1年生ランナーもいた。)

大会事務局に登録していた出場予定選手のエントリー変更については、「当該選手が事故や病気などの理由で出場できなくなった場合に限って、1チームにつき2名まで認める」という原則の下に、大会の前日まで受け付けている。その一方で、第42回大会の開催(2024年1月14日)に際しては、大会事務局がこの原則を条件付きで緩和。「出場を予定していた選手が(大会前々週の1月1日に発生した)令和6年能登半島地震石川県能登半島沖が『震源』とされる最大震度7の地震)で被災したことを理由に当該選手のエントリー変更を申し出るチームには、県内の帰省先や他県内で被災していた選手を含めて、変更対象選手の総数に上限を設けない」との方針を1月9日に発表していた[1]が、この方針を踏まえてエントリーを変更するチームはなかった[2]

コースと各区ごとの特徴

節内の全座標を示した地図 - OSM
節内の全座標を出力 - KML

西京極競技場→京都国際会館折り返し→西京極競技場のルートをとる、9区間・42.195kmのコースである。これは全国高校駅伝の男子のコースと同じルートだが、区間編成が異なる。なお1983年から1985年は西京極陸上競技場が京都国体の開催に伴う改修で使用できなかったため、競技場近くの道路が発着点だった。

1区(6.0 km)

西京極競技場北緯34度59分42.8秒 東経135度42分44.4秒⇒平野神社前北緯35度1分41.7秒 東経135度43分53.2秒

  • 西京極陸上競技場(スタート)→(五条通)→西大路五条→(西大路通)→平野神社
    • 年末に開催される高校駅伝・女子の1区と同じ区間。
    • 西大路通に入って来ると上り坂が始まり、特に残り1km地点の円町付近からはハードさが一層強まる(競技場から中継所までの高低差約40m)。
1区歴代10傑[3]
タイム氏名都道府県・所属年次・順位
118分39秒廣中璃梨佳長崎・JP日本郵政G2020年・区間賞
218分41秒五島莉乃石川・資生堂2022年・区間賞
318分44秒山中美和子奈良・ダイハツ2003年・区間賞
-18分49秒五島莉乃石川・資生堂2024年・区間賞
418分59秒田中希実兵庫・豊田自動織機2022年・区間2位
519分00秒永山育美鹿児島・京セラ1998年・区間賞
19分00秒上原美幸鹿児島・鹿児島女高2013年・区間賞
719分01秒阿蘇品照美熊本・京セラ2003年・区間2位
819分02秒小﨑まり京都・ノーリツ2003年・区間3位
-19分03秒山中美和子奈良・ダイハツ2002年・区間賞
919分06秒小島江美子埼玉・埼玉栄高1998年・区間2位
19分06秒小海遥新潟・第一生命G2023年・区間賞

2区(4.0 km)

平野神社前北緯35度1分41.7秒 東経135度43分53.2秒⇒烏丸鞍馬口北緯35度2分22.3秒 東経135度45分33.4秒

  • 平野神社前→(西大路通)→金閣寺道→(北大路通)→北大路堀川→(堀川通)→堀川紫明→(紫明通)→烏丸紫明→(烏丸通)→烏丸鞍馬口
    • 4ヶ所のカーブ(金閣寺道・堀川北大路・堀川紫明・烏丸紫明)と船岡山を回り込む下り坂の攻略が作戦上重要な区間。
    • 混戦から抜け出し、徐々に力の差が出る区間で、しばしばごぼう抜きが見られる。29人抜きというこの大会のごぼう抜き記録は過去2回達成されたが、いずれもこの2区での記録である。
2区歴代10傑
タイム氏名都道府県・所属年次・順位
112分07秒小林祐梨子兵庫・豊田自動織機2009年・区間賞
212分11秒田中希実兵庫・New Balance2024年・区間賞
312分13秒鷲見梓沙愛知・豊川高2015年・区間賞
-12分15秒鷲見梓沙愛知・豊川高2014年・区間賞
-12分18秒小林祐梨子兵庫・須磨学園高2006年・区間賞
412分20秒翁田あかり岡山・天満屋2014年・区間2位
-12分22秒小林祐梨子兵庫・須磨学園高2007年・区間賞
512分22秒木村友香福岡・筑紫女学園高2011年・区間賞
612分23秒小林由佳群馬・常磐高2014年・区間3位
712分25秒園田聖子福岡・立命館大2014年・区間4位
12分25秒和田有菜長野・長野東高2018年・区間賞
912分26秒安藤友香愛知・豊川高2012年・区間賞
1012分27秒熊坂香織山形・スポーツ山形212005年・区間賞



3区(3.0 km)・ジュニアB(中学生)

烏丸鞍馬口北緯35度2分22.3秒 東経135度45分33.4秒⇒丸太町河原町北緯35度1分2.6秒 東経135度46分0.8秒

  • 烏丸鞍馬口→(烏丸通)→烏丸丸太町→(丸太町通)→丸太町河原町
    • 第7回大会以降ジュニアB選手限定区間となった。なだらかな下り坂である(中継所間の高低差約20m)。
    • 烏丸今出川からは暫く、京都御苑を常に左側に見ながらの走行。前半の流れを作る重要な区間で、下りなので8区よりもスピードランナーを配するチームが多い。
3区歴代10傑
タイム氏名都道府県・所属年次・順位
19分02秒ドルーリー朱瑛里岡山・津山鶴山中2023年・区間賞
29分10秒髙松望ムセンビ大阪・薫英女学院中2013年・区間賞
9分10秒南日向千葉・葛飾中2019年・区間賞
49分11秒高橋由衣山形・飛鳥中2004年・区間賞
59分14秒小林祐梨子兵庫・旭丘中2004年・区間2位
9分14秒不破聖衣来群馬・大類中2018年・区間賞
9分14秒米澤奈々香静岡・北浜中2019年・区間2位
89分15秒山中美和子奈良・香芝中1993年・区間賞
99分16秒遠藤蒼依静岡・日大三島中2024年・区間賞
109分17秒中川文華埼玉・朝霞三中2012年・区間賞
9分17秒阪井空愛知・水無瀬中2019年・区間3位

4区(4.0 km)

丸太町河原町北緯35度1分2.6秒 東経135度46分0.8秒⇒北白川山田町北緯35度2分2.1秒 東経135度47分29.8秒

  • 丸太町河原町→(丸太町通)→熊野神社前→(東大路通)→百万遍→(今出川通)→銀閣寺道→(白川通)→北白川山田町
    • コースは全体的にやや登っている(高低差約30m)が、最後はわずかに下っている。
    • 2区同様にカーブが多い(主なカーブは熊野神社前・百万遍・銀閣寺道の3ヶ所)。
4区歴代10傑
タイム氏名都道府県・所属年次・順位
112分29秒不破聖衣来群馬・拓殖大2022年・区間賞
212分32秒廣中璃梨佳長崎・長崎商業高2018年・区間賞
312分34秒米澤奈々香宮城・仙台育英高2022年・区間2位
412分40秒木﨑良子京都・ダイハツ2014年・区間賞
512分41秒小林祐梨子兵庫・豊田自動織機2011年・区間賞
612分43秒小﨑まり京都・ノーリツ2006年・区間賞
712分44秒小島江美子埼玉・埼玉栄高1997年・区間賞
812分45秒沼田未知埼玉・豊田自動織機2015年・区間賞
-12分47秒廣中璃梨佳長崎・長崎商業高2017年・区間賞
-12分48秒小﨑まり兵庫・ノーリツ2000年・区間賞
912分48秒竹中理沙滋賀・立命館大2012年・区間賞
12分48秒森唯我群馬・ヤマダ電機2014年・区間2位
12分48秒宮田佳菜代愛知・ユタカ技研2014年・区間2位

5区(4.1075 km)

北白川山田町北緯35度2分2.1秒 東経135度47分29.8秒⇒国際会館前北緯35度3分51.3秒 東経135度47分4.3秒(折り返し)

  • 北白川山田町→(白川通)→叡山・宝ヶ池北→(宝ヶ池通)→京都国際会館前(折り返し)
    • 登りの多い区間(高低差約25m)で、中間点付近には叡山電鉄の跨線橋があり、ここの登り下りが、この区間の最大の攻略ポイントである。
    • 比叡山近くを走るので時には「比叡颪」と言われる強い風が吹く事も。
5区歴代10傑
タイム氏名都道府県・所属年次・順位
112分45秒山﨑りさ千葉・日本体育大2024年・区間賞
212分52秒池野絵莉兵庫・須磨学園高2024年・区間2位
312分53秒五十嵐妙子宮城・仙台育英高1995年・区間賞
12分53秒三原梓京都・立命館宇治高2020年・区間賞
512分55秒渡部博子京都・ワコール1992年・区間賞
612分57秒青木奈波京都・立命館宇治高2012年・区間賞
12分57秒道清愛紗兵庫・須磨学園高2022年・区間賞
12分57秒森安桃風広島・銀河学院高2024年・区間3位
912分58秒関紅葉京都・立命館宇治高2014年・区間賞
12分58秒木村梨七宮城・仙台育英高2020年・区間2位

6区(4.0875 km)

国際会館前北緯35度3分51.3秒 東経135度47分4.3秒⇒北白川別当町北緯35度2分2.1秒 東経135度47分29.8秒

  • 京都国際会館前→(宝池通)→叡山・宝ヶ池北→(白川通)→北白川別当町
    • 5区をほぼ逆走する。ゆえに直前の区間とは対照的に下りの多い区間(高低差約25m)で、5区同様叡山電鉄をまたぐ跨線橋のアップダウンがある。
    • 比叡颪が強く吹くときにはこの区間では追い風となる。
6区歴代10傑
タイム氏名都道府県・所属年次・順位
112分37秒筒井咲帆群馬・ヤマダ電機2016年・区間賞
212分39秒菅野七虹京都・立命館宇治高2011年・区間賞
312分40秒菅華都紀岡山・興譲館高2011年・区間2位
412分42秒赤松眞弘岡山・興譲館高2010年・区間賞
12分42秒関根花観愛知・豊川高2014年・区間賞
612分43秒藤田真弓長崎・十八銀行2006年・区間賞
712分44秒松井千加子広島・鈴峯女子高1991年・区間賞
12分44秒大西ひかり兵庫・須磨学園高2019年・区間賞
912分45秒竹中理沙京都・立命館宇治高2008年・区間賞
12分45秒内藤早紀子千葉・パナソニック2019年・区間2位

7区(4.0 km)

北白川別当町北緯35度2分2.1秒 東経135度47分29.8秒⇒丸太町寺町北緯35度1分2.6秒 東経135度46分0.8秒

  • 北白川別当町→(白川通)→銀閣寺道→(今出川通)→百万遍→(東大路通)→熊野神社前→(丸太町通)→丸太町寺町
    • コースは全体的にやや下っている(最高点からの高低差約30m)。
    • 行きの2区・4区同様に交差点を多く通るので、カーブの攻略が作戦上重要な区間。
7区歴代10傑
タイム氏名都道府県・所属年次・順位
112分21秒小島一恵京都・立命館大2007年・区間賞
12分21秒村松結京都・立命館宇治高2020年・区間賞
312分22秒伊藤紋京都・立命館宇治高2008年・区間賞
412分23秒松田瑞生大阪・薫英女学院高2013年・区間賞
512分24秒大塚茜長崎・十八銀行2000年・区間賞
612分24秒中新井美波兵庫・須磨学園高2010年・区間賞
-12分26秒伊藤紋京都・立命館宇治高2009年・区間賞
712分27秒浦田佳小里岡山・天満屋2006年・区間賞
12分27秒樽本知夏兵庫・須磨学園高2018年・区間賞
912分28秒石橋美穂京都・ワコール1991年・区間賞
1012分29秒佐藤あゆみ宮城・日本ケミコン1994年・区間賞
12分29秒三田有貴子千葉・市立船橋高1994年・区間賞

8区(3.0 km)・ジュニアB(中学生)

丸太町寺町北緯35度1分2.6秒 東経135度46分0.8秒⇒烏丸紫明北緯35度2分22.3秒 東経135度45分33.4秒

  • 丸太町寺町→(丸太町通)→烏丸丸太町→(烏丸通)→烏丸紫明
    • 3区とともに第7回大会以降はジュニアB選手限定区間である。3区を逆方向に走る後半が連続の上り区間である(中継所間の高低差約20m)ため、9分台の記録は、過去第7回~34回大会で延べ12人が記録したのみである(久馬萌が2回記録したので人数は10人)。
    • 長らく9分45秒というジュニアB選手限定区間になる前の(第6回大会)高校生(吉田直美:京都網野高)の記録を更新できなかったが、ついに2009年の第27回大会で京都の中学生久馬萌によって、21年目にして中学生としての驚異的なタイムをもって区間記録が塗り替えられた。2016年の第34回大会で同じく京都の中学生村尾綾香がタイ記録で走った。
    • 烏丸丸太町から北上する際に北山からの向い風が吹く事も。
8区歴代10傑
タイム氏名都道府県・所属年次・順位
19分30秒川西みち福岡・永犬丸中2022年・区間賞
29分41秒久馬萌京都・綾部中2009年・区間賞
9分41秒村尾綾香京都・桂中2016年・区間賞
9分41秒男乕結衣宮城・五城中2024年・区間賞
59分42秒石松愛朱加兵庫・浜の宮中2018年・区間賞
9分42秒山田祐実京都・加茂川中2022年・区間2位
79分43秒木戸望乃実福島・石川中2023年・区間賞
89分44秒磯陽向栃木・厚崎中2023年・区間2位
99分46秒田中結女静岡・富士岡中2010年・区間賞
9分46秒田中希実兵庫・小野南中2014年・区間賞

9区(10.0 km)

烏丸紫明北緯35度2分22.3秒 東経135度45分33.4秒⇒西京極競技場北緯34度59分42.8秒 東経135度42分44.4秒

  • 烏丸紫明→(紫明通)→堀川紫明→(堀川通)→堀川北大路→(北大路通)→金閣寺道→(西大路通)→西大路五条→(五条通)→西京極競技場(ゴール)
    • 行きの1区と2区をあわせた区間の逆方向である。アップダウンが多い(2km過ぎまで25mほど登り、ゴールまでは約70m下っている)。
    • 前半は2区の決め手とも言われるカーブの位置取りと船岡山を回り込む上り坂、後半は1区の決め手とも言われる坂の走り方が其々、重要視される。
    • 本駅伝の最長区間でもあり、世界へと羽ばたいていくランナーが多数この区間から誕生するため注目される。有森裕子真木和高橋尚子野口みずき川上優子千葉真子などのオリンピック女子マラソンや女子10000mの出場選手のほとんどがこの9区経験者である。
9区歴代10傑
タイム氏名都道府県・所属年次・順位
130分52秒福士加代子青森・ワコール2004年・区間賞
230分57秒新谷仁美東京・東京陸協2020年・区間賞
331分01秒川上優子熊本・沖電気宮崎1997年・区間賞
-31分03秒福士加代子青森・ワコール2010年・区間賞
-31分06秒新谷仁美東京・NTTC2019年・区間賞
431分08秒鈴木亜由子愛知・JP日本郵政G2019年・区間2位
-31分17秒新谷仁美千葉・ユニバーサル
エンターテインメントAC
2013年・区間賞
531分18秒関根花観東京・JP日本郵政G2016年・区間賞
631分22秒松田瑞生大阪・ダイハツ2023年・区間賞
-31分24秒福士加代子京都・ワコール2002年・区間賞
731分27秒廣中璃梨佳長崎・JP日本郵政G2022年・区間賞
-31分30秒鈴木亜由子愛知・JP日本郵政G2016年・区間2位
831分31秒千葉真子京都・旭化成1997年・区間2位
-31分32秒福士加代子京都・ワコール2006年・区間賞
931分35秒小鳥田貴子広島・デオデオ2003年・区間賞
1031分38秒朝比奈三代子宮崎・旭化成1989年・区間賞
31分38秒小原怜岡山・天満屋2018年・区間賞
31分38秒安藤友香京都・ワコール2022年・区間2位

大会記録

  • 2時間14分55秒 第31回(2013年
神奈川(青山瑠衣・秋山桃子・佐藤成葉・松山祥子・出水田眞紀森田香織・森田詩織・木下友梨菜・吉川美香

優勝チーム

 優勝タイム は(当時の)大会記録、 -数字- は回数。

開催日優勝優勝タイム2位3位
011983年1月23日千葉県2時間29分02秒京都府兵庫県
021984年1月22日京都府2時間27分14秒千葉県兵庫県
031985年1月20日千葉県 -2-2時間25分32秒茨城県鹿児島県
041986年1月19日鹿児島県2時間22分59秒大阪府神奈川県
051987年1月18日神奈川県2時間23分05秒熊本県鹿児島県
061988年1月17日京都府 -2-2時間20分25秒神奈川県鹿児島県
071989年1月16日京都府 -3-2時間18分41秒鹿児島県熊本県
081990年1月14日京都府 -4-2時間17分17秒熊本県福岡県
091991年1月13日京都府 -5-2時間16分01秒千葉県熊本県
101992年1月12日京都府 -6-2時間17分55秒千葉県広島県
111993年1月17日大阪府2時間19分15秒京都府広島県
121994年1月16日千葉県 -3-2時間18分04秒宮城県熊本県
131995年1月16日宮城県2時間17分50秒京都府千葉県
141996年1月14日京都府 -7-2時間17分19秒宮城県熊本県
151997年1月12日熊本県2時間15分19秒京都府福岡県
161998年1月11日埼玉県2時間16分54秒京都府熊本県
171999年1月17日福岡県2時間18分16秒兵庫県埼玉県
182000年1月16日長崎県2時間17分19秒愛知県福岡県
192001年1月14日兵庫県2時間17分57秒千葉県京都府
202002年1月13日京都府 -8-2時間15分55秒長崎県福岡県
212003年1月12日兵庫県 -2-2時間16分02秒京都府長崎県
222004年1月11日兵庫県 -3-2時間16分18秒神奈川県京都府
232005年1月16日京都府 -9-2時間16分22秒兵庫県山形県
242006年1月15日京都府 -10-2時間15分26秒埼玉県長崎県
252007年1月14日京都府 -11-2時間17分03秒岡山県兵庫県
262008年1月13日京都府 -12-2時間14分58秒兵庫県岡山県
272009年1月11日京都府 -13-2時間15分39秒岡山県兵庫県
282010年1月17日岡山県2時間16分24秒千葉県京都府
292011年1月16日京都府 -14-2時間17分16秒岡山県福岡県
302012年1月15日大阪府 -2-2時間16分37秒京都府千葉県
312013年1月13日神奈川県 -2-2時間14分55秒兵庫県大阪府
322014年1月12日京都府 -15-2時間15分32秒群馬県岡山県
332015年1月11日大阪府 -3-2時間17分26秒京都府兵庫県
342016年1月17日愛知県2時間16分02秒兵庫県群馬県
352017年1月15日京都府 -16-2時間17分45秒岡山県千葉県
362018年1月14日兵庫県 -4-2時間15分28秒京都府長崎県
372019年1月13日愛知県 -2-2時間15分43秒京都府大阪府
382020年1月12日京都府 -17-2時間16分15秒宮城県東京都
392021年1月17日新型コロナウイルスによる感染拡大防止のため大会中止[4]
402022年1月16日京都府 -18-2時間15分05秒福岡県宮城県
412023年1月15日大阪府 -4-2時間15分48秒京都府福岡県
422024年1月14日宮城県 -2-2時間16分30秒京都府広島県
都道府県優勝2位3位
京都府18123
兵庫県455
大阪府412
千葉県353
宮城県231
神奈川県221
愛知県210
岡山県142
熊本県125
福岡県116
長崎県113
鹿児島県113
埼玉県111
群馬県011
茨城県010
広島県003
山形県001
東京都001

都道府県別最高成績

都道府県最高順位最高タイム
北海道15位(第25回)2時間20分10秒(第34回)
青森県17位(第2回)2時間21分02秒(第28回)
岩手県18位(第2回)2時間20分43秒(第31回)
宮城県1位(第13回、他)2時間15分42秒(第40回)
秋田県22位(第17回、他)2時間21分44秒(第34回)
山形県3位(第23回)2時間17分49秒(第23回)
福島県4位(第17回)2時間17分58秒(第40回)
茨城県2位(第3回)2時間19分37秒(第25回)
栃木県10位(第15回)2時間20分05秒(第20回)
群馬県2位(第32回)2時間15分39秒(第32回)
埼玉県1位(第16回)2時間16分29秒(第24回)
千葉県1位(第1回、他)2時間15分46秒(第31回)
東京都3位(第38回)2時間16分36秒(第38回)
神奈川県1位(第5回、他)2時間14分55秒(第31回)
新潟県11位(第30回)2時間19分39秒(第30回)
富山県14位(第3回)2時間20分39秒(第31回)
石川県10位(第8回)2時間22分06秒(第20回)
福井県15位(第30回)2時間20分24秒(第28回)
山梨県11位(第33回)2時間20分00秒(第33回)
長野県4位(第38回)2時間16分37秒(第38回)
岐阜県13位(第14回)2時間20分27秒(第31回)
静岡県5位(第31回)2時間16分36秒(第31回)
愛知県1位(第34回、他)2時間15分43秒(第37回)
三重県6位(第5回)2時間19分49秒(第31回)
滋賀県12位(第28回)2時間18分53秒(第28回)
京都府1位(第2回、他)2時間14分58秒(第26回)
大阪府1位(第11回、他)2時間15分24秒(第31回)
兵庫県1位(第19回、他)2時間15分18秒(第31回)
奈良県12位(第10回)2時間21分54秒(第12回)
和歌山県5位(第4回)2時間21分18秒(第25回)
鳥取県12位(第13回)2時間21分17秒(第13回)
島根県23位(第30回)2時間20分53秒(第31回)
岡山県1位(第28回)2時間16分13秒(第32回)
広島県3位(第10回、他)2時間17分23秒(第42回)
山口県7位(第7回)2時間19分16秒(第34回)
徳島県12位(第29回)2時間20分13秒(第42回)
香川県13位(第21回)2時間20分40秒(第21回)
愛媛県8位(第14回)2時間20分12秒(第34回)
高知県16位(第36回)2時間20分18秒(第36回)
福岡県1位(第17回)2時間15分25秒(第40回)
佐賀県11位(第15回)2時間20分36秒(第15回)
長崎県1位(第18回)2時間16分42秒(第36回)
熊本県1位(第15回)2時間15分19秒(第15回)
大分県10位(第33回)2時間19分41秒(第33回)
宮崎県4位(第7回、他)2時間17分26秒(第25回)
鹿児島県1位(第4回)2時間17分04秒(第38回)
沖縄県36位(第12回)2時間25分20秒(第16回)

功労者

全国女子駅伝事務局は第15回記念事業の一環として、この駅伝大会で都大路を走り、オリンピックマラソン長距離走)に出場した選手の計18名を功労者に選んでいる。なお、1997年に表彰されたものであるため、2000年に開催されたシドニーオリンピック代表以降の出場者は含まれていない。

メンバーは以下の通りで、括弧内は主にエントリーしていた都道府県である。

中継

NHK共催(1983年から1996年までは後援、1997年から共催)の大会であり、1983年の第1回大会から総合テレビ(2022年以降はNHKプラスと同時)、1984年の第2回大会からラジオ第1放送で中継が毎年行われている[5]。また、2009年までは衛星放送でも放送されていた。2024年の第42回大会は能登半島地震に伴う非常放送体制に伴い、テレビ放送では一部時間帯でマルチ編成を行い、サブチャンネルにて放送した[6]

駅伝、マラソンの中継がテレビ、ラジオともNHKで行われているのは他に全国高校駅伝がある。かっては、びわ湖毎日マラソン福岡国際マラソンでも行われていた。

NHKで中継するのは、この大会が男子のフルマラソンだった京都マラソン(現在開催されている市民マラソンの京都マラソンとの関連性はない)を発展的に解消しこの大会が制定されたからである。この京都マラソンはテレビ中継はなくラジオ第1放送で全国に中継された[7]

テレビの解説者は、かつては沢木啓祐、豊岡示朗など大学教授らが務めていた。なお最近の中継状況は以下の通りであり、テレビは金哲彦(ニッポンランナーズ理事長、東京経済大学陸上部アドバイザリーコーチ)、ラジオは梶原洋子(文教大学教育学部教授)の解説が定着していたが、2011年以降はラジオの解説を山中美和子ダイハツ陸上競技部コーチ、第1区区間記録保持者)が担当した。実況は大阪局所属のスポーツ担当アナウンサーが務めるケースが多い。

1993年(第11回)大会
1994年(第12回)大会
1995年(第13回)大会
  • テレビ - 解説:梶原洋子/実況:森中直樹
  • ラジオ - 解説:渡辺敏彦(市立船橋高陸上部監督)/実況:福澤浩行
1996年(第14回)大会
  • テレビ - 解説:梶原洋子/ゲスト:宮原美佐子/実況:森中直樹
  • ラジオ - 解説:鈴木従道/実況:高山典久
1997年(第15回)大会
1998年(第16回)大会
1999年(第17回)大会
  • テレビ - 解説:梶原洋子/実況:森中直樹
  • ラジオ - 解説:金哲彦/実況:松本一路
2000年(第18回)大会
  • テレビ - 解説:梶原洋子/実況:小野塚康之
  • ラジオ - 解説:金哲彦/実況:松本一路
2001年(第19回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/ゲスト:高橋尚子/実況:森中直樹
  • ラジオ - 解説:梶原洋子/実況:松本一路
2002年(第20回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/ゲスト:鈴木博美/実況:石川洋
  • ラジオ - 解説:山下佐知子/実況:斎藤洋一郎
2003年(第21回)大会
2004年(第22回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/ゲスト:高橋千恵美/実況:道谷眞平
  • ラジオ - 解説:梶原洋子/実況:斎藤洋一郎
2005年(第23回)大会
2006年(第24回)大会
2007年(第25回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/ゲスト:野口みずき/実況:竹林宏
    • 総合・デジタル総合・衛星ハイビジョン・NHKワールドプレミアムで中継、総合テレビ、NHKワールドプレミアムは14:9の画像サイズで放送(以後2009年・第27回大会まで同様)
  • ラジオ - 解説:梶原洋子/実況:田代純
2008年(第26回)大会
2009年(第27回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/ゲスト:高橋尚子/実況:田中崇裕
  • ラジオ - 解説:梶原洋子/実況:田代純
2010年(第28回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/実況:石川洋
    • 総合・デジタル総合・NHKワールドプレミアムで中継、総合テレビ、NHKワールドプレミアムは14:9の画像サイズで放送
  • ラジオ - 解説:梶原洋子/実況:坂梨哲士
2011年(第29回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/実況:広坂安伸
    • 総合・デジタル総合・NHKワールドプレミアムで中継、総合テレビ、NHKワールドプレミアムは16:9の画像サイズで放送
  • ラジオ - 解説:山中美和子/実況:田代純
2012年(第30回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦・有森裕子/実況:田中崇裕
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。NHKワールドプレミアムは16:9の画像サイズで放送
  • ラジオ - 解説:山中美和子/実況:塚本貴之
2013年(第31回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/実況:三瓶宏志
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:山中美和子/実況:伊藤慶太
2014年(第32回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/実況:渡辺憲司
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:鯉川なつえ/実況:松野靖彦
2015年(第33回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/実況:伊藤慶太
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:鯉川なつえ/実況:早瀬雄一
2016年(第34回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦・小林祐梨子/実況:渡辺憲司
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:山中美和子/実況:星野圭介
2017年(第35回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦・小林祐梨子/実況:太田雅英
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:山中美和子/実況:広坂安伸
2018年(第36回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦・小林祐梨子/実況:星野圭介
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:鯉川なつえ/実況:筒井亮太郎
2019年(第37回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦・小林祐梨子/実況:冨坂和男
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:鯉川なつえ/実況:筒井亮太郎
2020年(第38回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦・小林祐梨子/実況:冨坂和男
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:鯉川なつえ/実況:稲垣秀人
2022年(第40回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦・小林祐梨子/実況:稲垣秀人
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:鯉川なつえ/実況:横山哲也
2023年(第41回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦・小林祐梨子/実況:坂梨哲士
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:鯉川なつえ/実況:鳥海貴樹
2024年(第42回)大会
  • テレビ - 解説:小林祐梨子・福士加代子/実況:伊藤慶太
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:鯉川なつえ/実況:北嶋右京

視聴率

1984年の第2回大会では、関東地区のテレビ視聴率が36.9%を記録した(ビデオリサーチ調べ)。この記録は箱根駅伝中継の歴代最高視聴率をも上回る、過去の駅伝中継では最高であるほか[8]、女子ロードレース中継全体としても高橋尚子が金メダルを獲得した2000年のシドニーオリンピック女子マラソンの40.6%に次ぐ記録である。

大会テーマ曲

大会イメージソングとして第10回大会以来『美しい日々』(唄:小坂明子)が使われていたが、第20回大会を記念して新たに花*花による『涙のチカラ』が制作された。この曲は『みんなのうた』でも放送された他(アニメーション:南家こうじ)、花*花が音楽活動を休止していた時期も継続して使用されていた。

関連書籍

  • 『美しい日々 熱走のドラマ 全国女子駅伝10周年記念誌』(全国都道府県対抗女子駅伝競走大会第10回記念大会企画委員会 編、京都新聞社、1992年4月、ISBN 978-4763802965

関連項目

脚注

出典

注釈

外部リンク