かな文字の一つ

は、日本語音節のひとつであり、仮名のひとつである。1モーラを形成する。五十音図において第3行第3段(さ行う段)に位置する。清音の他、濁音(ず、ズ)を持つ。

平仮名
文字
字源寸の草書体
JIS X 02131-4-25
UnicodeU+3059
片仮名
文字
字源須の部分
JIS X 02131-5-25
UnicodeU+30B9
言語
言語ja, ain
ローマ字
ヘボン式SU
訓令式SU
JIS X 4063su
アイヌ語SU
発音
IPAsɯ̹̈
種別
清音

概要

「す」の筆順
「ス」の筆順
  • 現代標準語の音韻:1子音と1母音」から成る音。子音は、次の通り。
    • 清音 「す」:の先を上歯茎に近づけて、隙間から息を摩擦させて通すときに出る音(歯茎摩擦音)。無声。
    • 濁音 「ず」:語中においては舌の先に近づけて、隙間から声を摩擦させて通すときに出る有声音(有声歯茎摩擦音)。語頭や促音撥音の後では、いったん舌を上歯茎に付けて、離すときに、狭い隙間を作って摩擦した音を出す有声音(有声歯茎破擦音)、すなわち「」の子音の有声音と同じ

。それら二つの「ず」の発音は、一般に日本語の話者にはほとんど聞き分けられず、意味上の差異はない。「ず」は「づ」と同じ発音であり、現代標準語では「ず」と「づ」を音の上で区別しない(四つ仮名)。現代仮名遣いでは、例外を除いて「づ」で書かれてきたものをすべて「ず」で書く。

発音に関する諸事項

  • 上代の「す」は [t͡sɯ̈][t͡ɕɯ̹˕][ɕu] いずれとも論じられているが、確定しがたい。室町時代末には [sɯ̹˕] と発音された[1]
  • 「スィ」のように書いて、「さ、す、せ、そ」の子音と「い」をあわせた音/si/を表す(「し」を「さ、す、せ、そ」と同じ調音点で発音した場合と同一)。また、「スィート(sweet)」のように時に合拗音的音節を表すことがある。これは現代日本語には存在しない発音である(古代日本語には存在した)。

様々な用法

脚注

関連項目