虎に翼
『虎に翼』(とらにつばさ)は、2024年(令和6年)度前期放送のNHK「連続テレビ小説」第110作目である[4]。2024年4月1日から放送中。吉田恵里香作、伊藤沙莉主演[4]。
虎に翼 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
作 | 吉田恵里香 |
演出 | 梛川善郎 安藤大佑 橋本万葉 |
出演者 | 伊藤沙莉 石田ゆり子 岡部たかし 仲野太賀 森田望智 上川周作 土居志央梨 桜井ユキ 平岩紙 ハ・ヨンス 岩田剛典 戸塚純貴 平埜生成 小林涼子 三山凌輝 安藤輪子 筒井真理子 中村育二 田中真弓 田中要次 高橋努 塚地武雅 岡田将生 沢村一樹 滝藤賢一 松山ケンイチ 小林薫 |
ナレーター | 尾野真千子 |
音楽 | 森優太 |
オープニング | 米津玄師 「さよーならまたいつか!」 |
国・地域 | 日本 |
言語 | 日本語 |
時代設定 | 1931年(昭和6年) - |
製作 | |
制作統括 | 尾崎裕和 |
プロデューサー | 石澤かおる 舟橋哲男 徳田祥子 |
製作 | NHK |
放送 | |
放送チャンネル | NHK総合 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2024年4月1日 - |
放送時間 | 月曜 - 金曜 8:00 - 8:15 |
放送枠 | 連続テレビ小説 |
放送分 | 15分 |
公式サイト | |
番組年表 | |
前作 | ブギウギ |
次作 | おむすび |
特記事項: 令和6年能登半島地震に伴い、BS103チャンネル(旧BSプレミアム)で『総合テレビ(石川県内)同時放送』としてサイマル放送[1][2][3] |
「虎に翼」は、中国の法家・韓非子の言葉で[5]「鬼に金棒」と同じく「強い上にもさらに強さが加わる」の意味[6]であり、日本書紀の中でも引用されていることわざ。
制作
2023年2月22日、制作が発表された[6]。主人公の猪爪寅子は、日本で初めて女性として弁護士、裁判官、裁判所長、それぞれを務めた三淵嘉子を題材に、原作は存在せずフィクションとして制作される[6][7]。
ヒロイン選定に際してはオーディションは行われず、2022年末にNHK側から伊藤側へオファーされた[8]。伊藤は、2017年度前期の『ひよっこ』以来2回目の朝ドラ出演となる[8]。
NHKは出演者として、2023年7月31日に主人公の寅子と一つ屋根の下で暮らす猪爪家の人々[9]、8月1日に寅子が通う明律大学の仲間たち[10][11]、8月2日に「法の世界」の先達たち[12][13]を、それぞれを発表する。
9月28日につくばみらい市のオープンセットでクランクイン[14]して、番組ロゴを発表する[14]。番組主題歌として米津玄師「さよーならまたいつか!」を採用することを、2024年1月18日に発表する[15]。
2011年(平成23年)度後期『カーネーション』でヒロインを務めた尾野真千子が、本作品で語りを担当することを1月19日に発表する[16]。この尾野のナレーションについては初週から、主人公の心の声となっていて心地よいなどと話題になった[17]。
出演者として、1月25日に法を学ぶ寅子が出会う人々[18]、1月26日に寅子の運命を導く人々[19]を、それぞれ発表する。
2月29日には、森優太が音楽を担当することを発表して、メインビジュアルを公開し[20]、公式ウェブサイトを開設した。
衛星波のBSとBSプレミアム4Kで土曜日に1週間分をまとめて再放送する『今週の連続テレビ小説』の放送時間が、BSは8時15分 - 9時30分に、BSプレミアム4Kは10時15分 - 11時30分に変更となるほか、地上波の週末ダイジェスト版(土曜8時初回)の放送のうち、日曜11時の回が廃止された[21]。
あらすじ
昭和6年(1931年)の東京。女学生の猪爪寅子は母親のはるの勧めで気乗りしないお見合いを続けていた。下宿人の佐田優三の夜学に弁当を届けにいった寅子は、教鞭を取る桂場等一郎と穂高重親に出会う。穂高から明律大学女子法科への進学を勧められた寅子は願書を提出するが、はるは猛反対する。後日、桂場が寅子に「時期尚早」と言うのを聞いたはるは激怒し、その足で書店に赴き寅子に六法全書を買い与える。こうして寅子は念願の進学を許されたのだった。
昭和7年(1932年)春、晴れて女子法科に入学した寅子は、華族の桜川涼子、弁護士夫人の大庭梅子、留学生の崔香淑と同じ二期生になる。しかし一期生は80人の入学者が7人しか残らなかったこと、男子学生に嘲笑されたり縁談を断られたりと困難な状況にあることを知る。さらに女子に弁護士資格を与える法改正が延期される。学校を飛び出した山田よねを追いかけた寅子は東京地方裁判所で離婚裁判を傍聴。離婚できない妻が夫から着物を取り返せないと聞いて立腹するが、法律上どうすることもできないとよねに言われる。翌日穂高にこのことを質問すると、穂高は生徒たちに弁護を考えさせる。穂高と女生徒たちは裁判を見学。「権利の濫用」を理由に妻が勝訴。寅子は「法律は人を守るもの」と理解する。
寅子が入学して一年、大量の退学者と入学者の減少で女子部は存続の危機にあった。寅子たちは「毒まんじゅう事件」をモデルにした法廷劇上演を計画。皆と距離を置くよねも加わり本番を迎えるが、男子学生たちが野次で進行を妨害し、食ってかかったよねが突き飛ばされる。劇は中止に追い込まれ、その上新聞に興味本位で掲載され、学長から注意される。寅子たちは怪我をしたよねから辛い生い立ちを聞く。寅子はよねと和解するため猪爪家でまんじゅうを作って事件を検証し、事件の不自然さに気づく。涼子は学長が客の興味をひくため脚本の改変をしていたことを告白する。話し合う寅子たちを見て、花江は誰にも褒めてもらえないと泣き出す。よねはいらだつが寅子は弱音に寄り添うことを呼び掛ける。昭和10年(1935年)春、寅子たちは女子部を卒業し、共学の本科に進む。
寅子たちは法学部へ進学。予想に反して男子学生たちは女子たちを友好的に迎える。ある日穂高に代わって梅子の夫の大庭徹男が教壇に立つ。徹男は判例を紹介しながら、妻の梅子の容姿や能力をくさす。後日男子と女子はハイキングに行く。梅子は末の息子の耕三郎を連れてきていたが、男子学生が徹男の妾の話をするの聞いて寅子が止めに入る。花岡は寅子と口論の末崖から落ちて大怪我をして入院。梅子は女子部に進学した理由を告白する。花岡は退院の日、轟に説教されて梅子に謝罪する。寅子も花岡と和解するが、直言が突然贈賄の疑いで逮捕される。事件は「共亜事件」と報道され寅子も大学に行けない。麻生の笄町では新聞記者に監視される猪爪家に花岡と穂高がこっそり訪ねてくる。
登場人物
主人公
- 猪爪寅子(いのつめ ともこ)
- 演 - 伊藤沙莉[4]
- 本作の主人公。五黄の寅年に生まれる。あだ名は「トラコ」もしくは「トラちゃん」。口癖は「はて?」。趣味は歌うこと。
- 女学校に通う最中にはると直言から縁談を勧められたが、何度も失敗に終わってしまう。明律大学の夜間部に通う優三に弁当を届けた矢先で大学の講義を聞き、その矢先に穂高と運命的な出会いを果たす。穂高から法律の熱意を見抜かれて、明律大学女子部への入学を勧められる。
- 日本初の女性弁護士のちに裁判官となり、女性として初めての裁判所長も務めた三淵嘉子がモデル。
猪爪家の人々
- 猪爪はる(いのつめ はる)
- 演 - 石田ゆり子[9]
- 寅子の母。家事も家計も完璧にこなす現実主義者。直言とは対照的に、夢を語る寅子に厳しい態度を取り、お見合いを勧めている。だが、寅子が桂場に進学は時期尚早と言われている現場に遭遇すると激怒し、六法全書を寅子に買い与えて進学を許可する。
- 猪爪直言(いのつめ なおこと)
- 演 - 岡部たかし[9]
- 寅子の父。明治14年9月17日生まれ。温和な性格で寅子の進路を応援する。共亜紡績の不当な利益で起きた共亜事件に巻き込まれ、贈賄罪で逮捕される。
- 猪爪直道(いのつめ なおみち)
- 演 - 上川周作[9]
- 寅子の兄。婚約中の花江と女学校卒業前に結婚。
- 猪爪直明(いのつめ なおあき)
- 演 - 三山凌輝[19](幼少期:永瀬矢紘、正垣湊都[22])
- 寅子の弟。責任感が強く、家族のためなら自らを犠牲にすることも厭わない。
- 米谷花江(よねたに はなえ) → 猪爪花江(いのつめ はなえ)
- 演 - 森田望智[9]
- 寅子の女学校の同級生で義姉。寅子の兄・直道に好意を抱き、お見合いを経て卒業前に結婚。
- 佐田優三(さだ ゆうぞう)
- 演 - 仲野太賀[9]
- 猪爪家に下宿する書生。両親を早くに亡くし、昼は銀行で働きながら夜間は大学で勉学に励む。気弱で頼りないが優しく芯が通っている。弁護士だった父に憧れて高等試験(司法試験)には落ち続けている。法学の知識があるため寅子の相談相手となる。
明律大学の仲間たち
明律大学は三淵が在学していた明治大学を参考にしている[23]。
女子部
女子部一期生
- 久保田聡子(くぼた さとこ)
- 演 - 小林涼子[18]
- 明律大学における寅子の先輩。女子部一期生のリーダー的存在。とっつきにくい話し方をするが、後輩に対する接し方は柔軟。
- 中山千春(なかやま ちはる)
- 演 - 安藤輪子[18]
- 聡子と同じ女子部一期生。人当たりが柔らかく涙もろい。
- 高田尚子(たかだ なおこ)
- 演 - 浅見姫香
- 聡子や千春と同じ女子部一期生。昭和8年時点では既に女子部を去っている。
- 菊田千鶴子(きくた ちづこ)
- 演 - 綾乃彩
- 聡子や千春と同じ女子部一期生。昭和8年時点では既に女子部を去っている。
- 鈴木博子(すずき ひろこ)
- 演 - 江守沙矢
- 聡子や千春と同じ女子部一期生。昭和8年時点では既に女子部を去っている。
- 大木(おおき)
- 演 - 佐々木史帆
- 聡子や千春と同じ女子部一期生。昭和8年時点では既に女子部を去っている。
- 馬場トキ子(ばば トキこ)
- 演 - 山本優貴
- 聡子や千春と同じ女子部一期生。昭和8年時点では既に女子部を去っている。
女子部二期生
- 山田よね(やまだ よね)
- 演 - 土居志央梨[10](少女時代:早瀬憩[24])
- 寅子と同じ二期生。男装の女性。同級生の誰とも群れたがらず、入学式も「時間の無駄」との考えから欠席する。「カフェー燈台」に住み込み、ボーイとして働いている。
- 貧しい農家の次女に生まれる。姉の夏が15歳で東京の女郎に売られ、自分も売られそうになったため家出し、夏の紹介でカフェのボーイとして男装で働きだす。その後、夏が置屋に稼いだ金を騙しとられていることが判明。客の弁護士の緒方が置屋を脅して金を取り返してくれた(この際、身体の関係を求められたことが暗示されている)が、夏は置屋を追い出され男と出奔し、よねと絶縁状態になった。新聞で明律大学女子部設立の記事を見て「舐め腐った奴らを叩きのめす力が欲しい」と猛勉強して女子部に進学した。
- 桜川涼子(さくらがわ りょうこ)
- 演 - 桜井ユキ[10]
- 二期生。華族の桜川家の令嬢。華族令嬢として雑誌にたびたび取り上げられ、女子の憧れの的になっている。御付きの玉を伴って行動している。
- 大庭梅子(おおば うめこ)
- 演 - 平岩紙[10]
- 二期生で一番年上。夫は弁護士で3人の子がいる。おっとりした話し方をする。良妻賢母として夫の徹男が妾を持つのも長男が姑に取り上げられるのも我慢していたが、長男が夫そっくりに自分を見下すようになり、下の子の親権を取って離婚するため女子部に来たと寅子達の前で告白する。
- 崔香淑(さい こうしゅく)
- 演 - ハ・ヨンス[10]
- 朝鮮半島からの留学生で、日本語が堪能。東京帝大で法律を学んだ兄の勧めで明律大学女子部に進学。
- 笠松まつ(かさまつ まつ)
- 演 - うらじぬの[25]
- 寅子の同級生。おじいさん講師の授業で白目を剥いて居眠りをしていた。
- 荒木りえ子(あらき りえこ)
- 演 - 太田いず帆
- 寅子の同級生。
- 女子学生
- 演 - 榊原有那
- 寅子の同級生。
- 戸川あき(とがわ あき)
- 演 - 祖父江莉奈
- 寅子の同級生。
- 沢田礼子(さわだ れいこ)
- 演 - 高橋ユキノ
- 寅子の同級生。
- 女子学生
- 演 - 中山由紀
- 寅子の同級生。
- 石山桃子(いしやま ももこ)
- 演 - 平山咲彩
- 寅子の同級生。
- 林美恩(はやし みおん)
- 演 - ミチ
- 寅子の同級生。
- 夏目京子(なつめ きょうこ)
- 演 - 光藤えり
- 寅子の同級生。
- 佐野光子(さの みつこ)
- 演 - 山﨑翠佳
- 寅子の同級生。
女子部三期生
- 小泉由紀子(こいずみ ゆきこ)
- 演 - 福室莉音
- 寅子の後輩。女子部三期生。
- 山下(やました)
- 演 - おぎのさな
- 寅子達の法廷劇を母親と共に見ていた女学生。後に女子部に三期生として入学している。
本科
- 轟太一(とどろき たいち)
- 演 - 戸塚純貴[10]
- 男子学生。男らしさにこだわり、寅子たち女子と距離を置いていたが、女を見下す花岡に怒り、花岡退院の日は「あの人たちを好きになった」と説得し、梅子への謝罪を見守った。
- 花岡悟(はなおか さとる)
- 演 - 岩田剛典[10]
- 男子学生。佐賀出身。当初は寅子たちに紳士的に接するが、ハイキングで寅子と口論になった際「どこまで特別扱いを望むんだ」と本音を吐き出す。怪我から退院したあと、帝大を出て弁護士になるつもりだったが、思うようにならず女子部を内心妬んでいたと梅子に打ち明け謝罪し、寅子とも和解する。
- 小橋浩之(こはし ひろゆき)
- 演 - 名村辰
- 男子学生。女子部の学生達に対して執拗に罵声を浴びせる。
- 稲垣雄二
- 演 - 松川尚瑠輝
- 男子学生。小橋とつるんで女子を見下している。
- 男子学生
- 演 - 草野大成
- 男子学生。小橋と共に女子部の学生達に嫌がらせをする。
- 小田耕三郎(おだ こうざぶろう)
- 演 - 吉田健悟
- 男子学生。小橋と共に女子部の学生達に嫌がらせをする。
明律大学の教員
- 穂高重親(ほだか しげちか)
- 演 - 小林薫[12]
- 法学者。女子教育に理解があり、明律大学に女子部を立ち上げる。
- 明律大学学長
- 演 - 久保酎吉
- 女子部で行われた法廷劇が騒動に発展したため、寅子を含め女子部の学生に「女性らしい振舞いをするように」と注意する。
- 総務部長
- 演 - 津村知与支
- 明律大学の教員。
- おじいさん講師
- 演 - 五頭岳夫[26]
- 寅子達に法学を淡々と教えているが、眠気を誘ってしまう。
- 憲法の先生
- 演 - 才勝
- 哲学の先生
- 演 - 石坂史朗
桜川家の人々
- 桜川寿子(さくらがわ ひさこ)
- 演 - 筒井真理子[18]
- 涼子の母。自分が婿の侑次郎を迎えて桜川家を守ったように、娘の涼子にもそうしてほしいと願っている。
- 桜川侑次郎(さくらがわ ゆうじろう)
- 演 - 中村育二[18]
- 涼子の父。入婿であり、妻の寿子に頭が上がらないが、基本的に子育ては放任主義。
- 玉(たま)
- 演 - 羽瀬川なぎ
- 涼子のお付き。いつも涼子の傍にいるため、寅子達と親しくなる。
- 岸田(きしだ)
- 演 - 奥田洋平
- 桜川家の執事。涼子の監視に猪爪家まで来た。
米谷家の人々
- 米谷信子(よねたに のぶこ)
- 演 - 赤間麻里子
- 花江の母。真一と共に花江達の結婚準備のために猪爪家を訪れた。
- 米谷真一(よねたに しんいち)
- 演 - 横堀悦夫
- 花江の父。信子と共に花江達の結婚準備のために猪爪家を訪れた。
- 稲(いね)
- 演 - 田中真弓[19]
- 花江の実家である米谷家で働く女中。猪爪家に結婚準備で訪れた時、花江と寅子を温かく見守った。
大庭家の人々
- 大庭徹男(おおば てつお)
- 演 - 飯田基祐
- 梅子の夫で弁護士。妻の梅子を見下しており、謙遜するために梅子を人前でけなす。穂高から明律大学の特別講師として招かれ、寅子達の前に現れた。
- 大庭徹太(おおば てった)
- 演 - 見津賢
- 梅子の長男で帝国大学在学中。父親と同じく母を見下している。
- 大庭光三郎(おおば こうさぶろう)
- 演 - 石塚陸翔
- 梅子の三男。
法を学ぶ寅子が出会う人々
- 桂場等一郎(かつらば とういちろう)
- 演 - 松山ケンイチ[12]
- 裁判官。穂高に代わって教鞭を取っていたとき寅子と知り合う。
- 笹山(ささやま)
- 演 - 田中要次[18]
- 「笹寿司」の主人であり寿司職人。生粋の「傍聴マニア」。
- 竹中次郎(たけなか じろう)
- 演 - 高橋努[18]
- 新聞記者。ゴシップのネタになることを常に探しており、寅子に忠告することもある。
- 雲野六郎(うんの ろくろう)
- 演 - 塚地武雅[18]
- 雲野法律事務所の代表。様々な依頼をタダ同然で引き受けてしまうので正直経営は苦しい。
寅子の運命を導く人々
- 星航一(ほし こういち)
- 演 - 岡田将生[19]
- 裁判官。父親が法曹界の重鎮である。
- 汐見圭(しおみ けい)
- 演 - 平埜生成[19]
- 多岐川とともに家庭裁判所設立に奔走する。優しい性格ではあるが、破天荒な多岐川をしっかりとフォローしている。
- 久藤頼安(くどう よりやす)
- 演 - 沢村一樹[19]
- 裁判官を目指す寅子への採用に力を貸す人物。性格は至ってフレンドリー。
- 多岐川幸四郎(たきがわ こうしろう)
- 演 - 滝藤賢一[19]
- 寅子の上司。寅子や汐見とともに家庭裁判所設立に奔走するが、相当な変わり者でもある。
猪爪家の近所の人々
- 三河屋
- 演 - きづき[27]
- 猪爪家の近所で酒屋を営む。
- 伊藤一二三
- 演 - 志賀圭二郎
- 猪爪家の近所に住む老人。
- 山根初代
- 演 - 水木薫
- 猪爪家の近所に住む老女。
- 竹もとの店主
- 演 - 仲義代
- 虎子の行きつけの甘味処「竹もと」の店主。
- 竹もとの女将
- 演 - 中原三千代
- 虎子の行きつけの甘味処「竹もと」の女将。
その他の人々
- 横山太一郎(よこやま たいいちろう)
- 演 - 藤森慎吾[28]
- 寅子の3人目の縁談相手。帝国大学出身で貿易会社のニューヨーク支店に3年間勤務している。寅子と最初は話が弾むが、寅子の態度に腹を立てる。後日、電話で寅子との縁談を断った。
- 高井(たかい)
- 演 - 小須田康人
- 帝国銀行理事で直言の上司。花江と直道の仲人。
- 寅子の女学校の担任教師
- 演 - 伊勢佳世[29]
- 寅子の内申書の用意を直言から依頼されたが、はるに話を通してないことを心配した。
- 法学専門書店店主
- 演 - 佐野啓[30]
- はるが寅子のために「六法全書」を購入した書店の店主。
- 田中(たなか)裁判長
- 演 - 栗原英雄[31]
- 東京地方裁判所の裁判長。寅子が傍聴した着物の物品返還訴訟で、甚太に「峰子の着物を引き渡すように」と判決を下した。
- 川井善兵衛
- 演 - じろう[32]
- 着物の物品返還訴訟で峰子側につく弁護士。
- 横井忠次
- 演 - 長谷川忍[32]
- 着物の物品返還訴訟で甚太側につく弁護士。
- 東田峰子(ひがしだ みねこ)
- 演 - 安川まり[33]
- 寅子達が傍聴した着物の物品返還訴訟の原告側の女性。夫の甚太からの家庭内暴力に耐えかね、離婚調停を起こしている。母親の形見であった着物を甚太に返却してもらえず、物品返還訴訟を起こして勝訴。判決後、訴訟を傍聴していた寅子たちに「離婚裁判は続くが、最後まで戦う」と語った。
- 東田甚太(ひがしだ じんた)
- 演 - 遠藤雄弥[34]
- 峰子の夫。峰子に家庭内暴力を加え、離婚調停で敗訴したものの離婚に応じていない。民法を盾に峰子の母親の形見の着物を返却しておらず、峰子から物品返還訴訟を起こされ、「権利の濫用」を理由に敗訴。裁判後も峰子を脅しつけ、仲裁に入った寅子と乱闘寸前になった。
- 東京地方裁判所職員
- 演 - 湯浅崇、や乃えいじ
- よねの後を追って裁判所にやって来た寅子に怒鳴るように、裁判所の中へ誘導する。
- 増野(ますの)
- 演 - 平山祐介[35]
- よねが住み込みで働くカフェー燈台のオーナー。男装のよねをボーイとして雇う。
- 緒方(おがた)
- 演 - 戸田昌宏[36]
- カフェーの客の弁護士。姉がだまし取られた給料の返還に悩むよねにすりより、弁護を申し出る。訴えると脅して置屋から金を巻き上げ、一部を手数料として懐に入れた。
- 夏(なつ)
- 演 - 原愛音
- よねの姉。父に殴られるよねを庇う優しい姉だったが、貧しさのために父から女郎屋に身売りされた。家出したよねがカフェーのボーイになれるよう口利きする。長らく置屋から稼いだ金を騙し取られていた。よねと緒方によって金は取り返したが、置屋を追い出され、転職も出来ず、男と出奔して音信不通になった。
- よねの父
- 演 - 佐藤誠
- 口答えするよねに虐待を加え、貧しさのために娘達を女郎屋に身売りした。
- 日和田(ひわだ)
- 演 - 堀部圭亮
- 直言が巻き込まれた共亜事件を担当する検察官。
- 若島武吉(わかしま たけきち)
- 演 - 古谷敏
- 直言が巻き込まれた共亜事件で逮捕された大臣(男爵)。劇中の新聞紙面で登場した。
- 水沼淳三郎
- 演 - 森次晃嗣
- 貴族院議員。日和田と通じている。
- 錦田力太郎(にしきだ りきたろう)
- 演 - 磯部勉[37]
- 直言が巻き込まれた共亜事件で逮捕された若島大臣の弁護人。
用語
- 物品引渡請求ノ訴
- 寅子が初めて傍聴した裁判。原告・東田峰子は7年前被告・東田甚太と結婚したが、暴力に耐えかね実家に戻り離婚裁判を起こし勝訴。すぐ被告は控訴しており係争は続いているが、これとは別に原告が嫁入りの際に持参した物品返還を求めて起こした裁判。特に亡き母親の形見である色留袖の返還を求めている。旧民法801条では夫は妻の財産を管理すると定められており、訴えは無理筋と思われたが、裁判官は夫が妻への嫌がらせ目的の「権利の濫用」を理由に原告の主張を認めた。
- 毒饅頭殺人事件
- 寅子たちが大学祭で上演した法廷劇。学長が判例から選び、涼子が台本を執筆した。女給甲子は7歳年下の医学生乙蔵と甲子のアパートで同棲し結婚を約束していた。甲子は乙蔵が実家に戻ってからも5年以上生活費を援助していたが、医師になった乙蔵は甲子に別れを告げ、乙蔵の両親からも拒絶される。甲子は防虫剤入りのまんじゅうで乙蔵一家殺害を計画。まんじゅうを食べた乙蔵と両親は重体、乙蔵の祖父が亡くなった。しかし寅子たちの検証で饅頭に致死量の防虫剤を仕込むのは不可能と判明。実はこれは女性の興味をひくため学長が改変したものであり、実際は甲子は乙蔵の両親から一度結婚の許諾を受けており、乙蔵に婚約不履行の裁判を起こして勝訴し慰謝料7000円を受け取っている。また甲子の職業は医師で饅頭に入れたのはチフス菌だった。
- 共亜事件
- 共亜紡績の株価が高騰することを知って政財界に不正に得た利益がばらまかれたとする汚職事件。帝都銀行が株の取引実務を行い、直言は高井理事と共謀して賄賂を贈った容疑で逮捕された。
- 予審
- 予備審問。本格的な裁判の前に行われる審判。予審判事によって取り調べが行われ、弁護士は同席も傍聴もできない。予備審問#日本参照。
スタッフ
- 作 - 吉田恵里香
- 音楽 - 森優太[38]
- 主題歌 - 米津玄師「さよーならまたいつか!」(Sony Music Labels)[15]
- 語り - 尾野真千子[16]
- (土曜日週間総集編〈虎に翼「第〇週」〉) - 山田誠一郎
- 副音声解説 - 山崎健太郎
- 法律考証 - 村上一博[39]
- 風俗考証 - 天野隆子
- 所作指導 - 西川箕乃助
- タイトルバック制作 - シシヤマザキ[40]
- 撮影協力 - 法務省、名古屋市、知多郡東浦町、狛江市、博物館明治村
- 資料提供 - 明治大学史資料センター[39]
- 制作統括 - 尾崎裕和[4]
- プロデューサー - 石澤かおる[4]、舟橋哲男、徳田祥子
- 取材 - 清永聡[4]
- 演出 - 梛川善郎、安藤大佑、橋本万葉[4]ほか
- 制作・著作 - NHK
オープニング
主題歌の「さよーならまたいつか!」の曲に合わせて、yurinasiaが振り付けをし、伊藤沙莉が複数のダンサーと共に実際に踊る映像を使用してシシヤマザキがタイトルバックを制作した[40]。
エンディング
視聴者から「わたしの翼」と題した公募写真を紹介する。主人公の寅子のように、夢に向かって夢中になって取り組んでいることや視聴者を強くしてくれる存在など、視聴者にとっての「翼」、心が羽ばたく瞬間の写真を公募し、1篇ずつ紹介する[41][42]。
放送日程
週 | 回 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 週平均視聴率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 - 5 | 4月 1日 - 4月 5日 | 女賢しくて牛売り損なう? | 梛川善郎 | 16.2%[43] |
2 | 6 - 10 | 4月 8日 - 4月12日 | 女三人寄ればかしましい? | 16.4%[44] | |
3 | 11 - 15 | 4月15日 - 4月19日 | 女は三界に家なし? | 橋本万葉 | 16.5%[45] |
4 | 16 - 20 | 4月22日 - 4月26日 | 屈み女に反り男? | 梛川善郎 | 16.3% [46] |
5 | 21 - 25 | 4月29日 - 5月 3日 | 朝雨は女の腕まくり? | 安藤大佑 | |
(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム) |
キャッチアップ放送
- 2024年4月14日(4月13日深夜、総合)0時40分 - 3時10分「ミッドナイトチャンネル・イッキ見!」にて、第1・2週の10話分をキャッチアップ放送[47][48]。
関連番組
脚注
外部リンク
- 虎に翼 - NHK
- 虎に翼 - NHK_PR - NHKオンライン
- 連続テレビ小説 虎に翼 - NHK放送史
- 第110作「虎に翼」 - NHK朝ドラ100
- 朝ドラ「虎に翼」公式 (@asadora_nhk) - X(旧Twitter)
- 朝ドラ「虎に翼」公式 (@asadora_ak_nhk) - Instagram
NHK 連続テレビ小説 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ブギウギ (2023年度下半期) | 虎に翼 (2024年度上半期) | おむすび (2024年度下半期) |
NHK総合 土曜日 8:00 - 8:15枠 | ||
ブギウギ「第○週」 | 虎に翼「第○週」 | - |