イニャツィオ・カシス

スイスの政治家

イニャツィオ・カシスイタリア語: Ignazio Cassisイタリア語発音: [iɲˈɲattsjo ˈkassis]1961年4月13日 - )は、スイスの政治家。医師。2022年度の連邦大統領[1]。2021年度の連邦副大統領。スイス自由民主党所属で、2017年以来連邦参事を務めている。ドイツ語読みでイグナツィオ・カシスと呼ばれることも少なくない[2][3]

イニャツィオ・カシス
Ignazio Cassis
2024年
スイスの旗 スイス連邦大統領
任期
2022年1月1日 – 2022年12月31日
前任者ギー・パルムラン
後任者アラン・ベルセ
スイス連邦副大統領
任期
2021年1月1日 – 2021年12月31日
大統領ギー・パルムラン
前任者ギー・パルムラン
後任者アラン・ベルセ
外務担当連邦参事
就任
2017年11月1日
前任者ディディエ・ビュルカルテ
スイス連邦参事
就任
2017年11月1日
前任者ディディエ・ビュルカルテ
個人情報
生誕 (1961-04-13) 1961年4月13日(63歳)
スイスティチーノ州セッサ
政党スイス自由民主党
配偶者パオラ・カシス
住居ティチーノ州モンタニョーラ
出身校チューリヒ大学
ローザンヌ大学

ディディエ・ビュルカルテの後任として2017年9月20日、連邦参事に選出され、同年11月1日に外務担当参事として就任した。2021年1月1日、大統領ギー・パルムランのもとで副大統領に就任した[4]

2022年1月1日、同国大統領に就任した。

経歴

1987年までチューリヒ大学で医学を学んだのち、内科学と公衆衛生学を専攻し、後者で1996年に修士号を取得。1998年にローザンヌ大学から医学博士号を取得した。1996年から2008年まで、ティチーノで医師として勤務し、2008年から2012年までスイス医学協会副会長を務めた[5]

2007年6月4日に国民議会議員に選出され、2017年10月30日まで在職した(スイス自由民主党所属)[6]

2017年、連邦参事のディディエ・ビュルカルテが退任を表明すると、イザベル・モレ(ヴォー州選出国民議会議員)とピエール・モーデ(元ジュネーヴ市長)とともに、その後継候補となった[7]。そのなかでもカシスが最有力と考えられた[7]。9月20日に連邦議会で行われた投票の結果、第二回投票においてカシスが有効票244票のうち125票を獲得し、1848年以来117人目の連邦参事に選出された[8][9][10][11]。議会内の中道右派および右派政党の支持を得ての当選で[11]ティチーノ州から連邦参事が誕生するのは1999年以来のことであった[10][11]。スイス各紙はおおむね、カシスの選出を好意的に評価した[12][13]

2017年11月1日、連邦参事に就任し、ビュルカルテの後任として外務を担当した[4][14][15]。当選後まもなく、カシスが銃関連の権利擁護団体「プロテル」に入会したと報じられたことから、銃に関する共通政策をめぐって欧州連合 (EU) との関係がこじれることが懸念された[16]。この報道からまもなく、カシスはプロテルやその他の銃関連団体を脱退した[16]

2021年12月8日、スイス連邦議会において2022年度の連邦大統領に197票中156票の賛成票を得て当選した[17]

人物

ティチーノ州セッサ出身。2人の姉と1人の妹がいる[18][19]。政界に入ったのは遅く、40代になってからである[18]

出生時はイタリア国籍だったが、1976年にスイス国籍を取得した際に喪失した。1991年に再びイタリア国籍を得て二重国籍となったが、2017年の連邦参事立候補にともなって放棄している[20]

脚注

外部リンク

公職
先代
ディディエ・ビュルカルテ
スイス連邦参事
2017年 –
現職
外務担当連邦参事
2017年 -
先代
ギー・パルムラン
スイス連邦副大統領
2021年
次代
アラン・ベルセ
先代
ギー・パルムラン
スイス連邦大統領
2022年 –
現職