エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ

ジョージアのフィギュアスケート選手

エレーネ・ゲデヴァニシヴィリグルジア語: ელენე გედევანიშვილი[1]1990年1月7日 - )は、ジョージア(旧称グルジア)トビリシ出身の女性フィギュアスケート選手。

エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ
Elene GEDEVANISHVILI
フィギュアスケート選手
2012年世界選手権のフリースケーティング
生誕 (1990-01-07) 1990年1月7日(34歳)
ジョージア トビリシ
身長155 cm
選手情報
コーチクレイグ・マウリツィ
所属クラブディナモ・トビリシ
Shevardeni トビリシ
ISUパーソナルベストスコア
総合165.932012 欧州選手権
SP61.922010 バンクーバー五輪
FS108.792012 欧州選手権
獲得メダル
フィギュアスケート
欧州選手権
2010 タリン女子シングル
2012 シェフィールド女子シングル

2006年トリノオリンピック2010年バンクーバーオリンピック2014年ソチオリンピックグルジア代表。2010年2012年欧州選手権3位。

姓はゲデワニシビリゲデバニシビリほかのカナ表記もみられる。

経歴

2005-2006シーズン、初のシニアクラス競技会となったカールシェーファーメモリアルで4位に入りトリノオリンピックのジョージア出場枠を獲得。ISUジュニアグランプリではファイナルに進出する。初出場となる2006年ヨーロッパフィギュアスケート選手権でいきなり5位。また、直後のトリノ五輪フリースケーティングの最終グループ6人に入ったことで注目を集める。

エレーナ・ブヤノワタチアナ・タラソワの指導の下、モスクワCSKAモスクワでトレーニングをしていたが、2006-2007シーズン中、ロシアジョージアが関係の悪化[2]により、滞在ビザが不完全と一方的に認定されたグルジア人一斉追放の対象に、10月4日になって母親が含まれたためモスクワからの退去を余儀なくされる[3]。同月11日にウィーンで開催されたカールシェーファーメモリアルにはモスクワからジョージアへの帰国途中に参加し優勝。初めて招待されていたISUグランプリシリーズ中国杯NHK杯にエントリーがあったが欠場。12月25日にアメリカに落ち着きオクサナ・バイウルを育てたガリーナ・ズミエフスカヤのもとで練習を再開。2007年1月下旬にワルシャワで開催された欧州選手権には出場し、ショートプログラム3位、総合8位となる。3月に東京で開催された世界選手権にも出場を果たした。

2007-2008シーズンにはロマン・セロフに師事。あらためてISUグランプリシリーズデビューを果たす。2008-2009シーズンの世界ジュニア選手権よりエレイン・ザヤックに師事し、同大会では6位に入る。直後の世界選手権では初のトップ10入り。

2009-2010シーズンの欧州選手権ではショート、フリーともパーソナルベストを更新、3位となり、国際スケート連盟の主催する大会で自身初の表彰台に上る。直後のバンクーバーオリンピックではトリノに続く2大会連続の出場を果たした。

2010-2011シーズンは、NHK杯で6位、スケートアメリカで7位と昨シーズンと同等の結果となる。しかし欧州選手権では順位を大きく落とし8位に。

7月にブライアン・オーサーにコーチを変更しトロントへ移った。2011-2012シーズンは、NHK杯で5位、スケートアメリカで7位。欧州選手権ではトータルとフリーでのパーソナルベストを更新して銅メダルを獲得し、表彰台上に返り咲いた。

2012-2013シーズン、欧州選手権では14位。世界選手権ではショートで29位となり、初めてフリーに進出することができなかった。シーズンオフにはコンスタンティン・コスティンとエドゥアール・プリナーに変更し、アメリカのマサチューセッツ州に練習拠点を移した[4]

2013-2014シーズン、ネーベルホルン杯でソチオリンピックの出場枠を獲得。グランプリシリーズの後、コーチをブライアン・オーサーに戻した。欧州選手権では10位。

技術

バネを利かせた高いジャンプと、体の柔らかさを活かしたスピンやスパイラルに特徴がある。トウループルッツを得意としており、競技では3-3-2回転のコンビネーション(全てトウループ)を取り入れている。トリノオリンピックにおいては3回転フリップ-3回転トウループや3回転ルッツ-3回転トウループという難度の高いコンビネーションも跳んだ。また、アラベスク・スパイラルから2回転アクセルへの流れも特徴的である。一方、ループは苦手としており[5]、競技では外すことが多い。

主な戦績

2006-2007年シーズンから

大会/年2006-072007-082008-092009-102010-112011-122012-132013-142014-152015-16
冬季オリンピック1419
世界選手権1720101810102922
欧州選手権8725383141023
GPNHK杯8656910
GPスケートアメリカ667797
GPスケートカナダ5
GPエリック杯77
ロンバルディア杯8
ネーベルホルン杯26
NRW杯1
フィンランディア杯4
シェーファー記念1
世界Jr.選手権6

2005-2006年シーズンまで

大会/年2001-022002-032003-042004-052005-06
冬季オリンピック10
世界選手権14
欧州選手権5
グルジア国内選手権411
シェーファー記念4
世界Jr.選手権125
JGPファイナル7
JGPタリン杯1
JGPスケートスロバキア3
JGPウクライナ記念6
JGPクールシュベル17
JGPクロアチア杯7

詳細

2015-2016 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2015年9月17日 - 20日2015年ロンバルディアトロフィーセスト・サン・ジョヴァンニ4
52.96
11
67.68
8
120.64
2014-2015 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2015年3月23日 - 29日2015年世界フィギュアスケート選手権上海16
52.11
22
80.14
22
132.25
2015年1月26日 - 2月1日2015年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ストックホルム19
49.20
23
73.68
23
122.88
2014年11月28日 - 30日ISUグランプリシリーズ NHK杯門真9
50.18
9
92.78
10
142.96
2014年10月24日 - 26日ISUグランプリシリーズ スケートアメリカシカゴ6
55.39
9
102.71
7
158.10
2013-2014 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2014年2月6日 - 22日ソチオリンピックソチ17
54.70
20
92.45
19
147.15
2014年1月13日 - 19日2014年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ブダペスト7
54.78
13
87.04
10
141.82
2013年11月8日 - 10日ISUグランプリシリーズ NHK杯東京9
45.14
9
84.10
9
129.24
2013年10月18日 - 20日ISUグランプリシリーズ スケートアメリカデトロイト6
56.68
9
92.26
9
148.94
2013年9月25日 - 28日2013年ネーベルホルン杯オーベルストドルフ6
51.59
7
93.21
6
144.80
2012-2013 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2013年3月10日 - 17日2013年世界フィギュアスケート選手権ロンドン29
42.40
-29
2013年1月23日 - 27日2013年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ザグレブ16
48.75
11
93.96
14
142.71
2012年11月23日 - 25日ISUグランプリシリーズ NHK杯利府6
57.50
6
99.46
6
156.96
2012年10月26日 - 28日ISUグランプリシリーズ スケートカナダウィンザー1
60.80
5
99.72
5
160.52
2012年10月6日2012年ジャパンオープンさいたま-5
94.84
3
団体
2011-2012 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2012年3月26日 - 4月1日2012年世界フィギュアスケート選手権ニース7
58.49
15
90.71
10
149.20
2012年1月23日 - 29日2012年ヨーロッパフィギュアスケート選手権シェフィールド4
57.14
3
108.79
3
165.93
2011年11月11日 - 13日ISUグランプリシリーズ NHK杯(札幌)4
57.37
6
103.07
5
160.44
2011年10月21日 - 23日ISUグランプリシリーズ スケートアメリカオンタリオ10
42.51
3
97.61
7
140.12
2011年9月22日 - 24日2011年ネーベルホルン杯オーベルストドルフ2
50.56
2
96.36
2
146.92
2010-2011 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2011年4月24日 - 5月1日2011年世界フィギュアスケート選手権モスクワ15
51.61
10
104.63
10
156.24
2011年1月24日 - 30日2011年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ベルン5
53.68
8
94.28
8
147.96
2010年11月12日 - 14日ISUグランプリシリーズ スケートアメリカポートランド8
45.27
7
94.09
7
139.36
2010年10月22日 - 24日ISUグランプリシリーズ NHK杯名古屋9
44.51
3
97.01
6
141.52
2009-2010 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2010年3月22日 - 28日2010年世界フィギュアスケート選手権トリノ12
55.26
21
82.07
18
137.33
2010年2月12日 - 28日バンクーバーオリンピックバンクーバー9
61.92
17
93.32
14
155.24
2010年1月18日 - 24日2010年ヨーロッパフィギュアスケート選手権タリン4
60.82
2
103.72
3
164.54
2009年11月12日 - 15日ISUグランプリシリーズ スケートアメリカレークプラシッド6
52.18
6
92.01
6
144.19
2009年10月15日 - 18日ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯パリ8
48.68
6
94.75
7
143.43
2008-2009 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2009年3月23日 - 29日2009年世界フィギュアスケート選手権ロサンゼルス8
58.82
11
103.66
10
162.48
2009年2月23日 - 3月1日2009年世界ジュニアフィギュアスケート選手権ソフィア1
60.32
11
78.00
6
138.32
2009年1月19日 - 25日2009年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ヘルシンキ25
37.20
-25
2008年12月4日 - 7日2008年NRW杯ドルトムント1
56.10
3
86.22
1
142.32
2008年11月13日 - 16日ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯パリ9
41.48
7
80.30
7
121.78
2008年10月9日 - 12日2008年フィンランディア杯ヴァンター3
57.28
4
94.26
4
151.54
2007-2008 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2008年3月17日 - 23日2008年世界フィギュアスケート選手権ヨーテボリ23
44.06
18
81.93
20
125.99
2008年1月21日 - 27日2008年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ザグレブ8
53.43
8
93.66
7
147.09
2007年11月29日 - 12月2日ISUグランプリシリーズ NHK杯仙台7
53.82
8
82.72
8
136.54
2007年10月25日 - 28日ISUグランプリシリーズ スケートアメリカレディング11
38.30
6
87.76
6
126.06
2006-2007 シーズン
開催日大会名SPFS結果
2007年3月19日 - 25日2007年世界フィギュアスケート選手権東京13
53.97
17
90.43
17
144.40
2007年1月22日 - 28日2007年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ワルシャワ3
54.62
9
82.70
8
137.32
2006年10月11日 - 14日2006年カールシェーファーメモリアルウィーン1
50.48
1
81.40
1
131.88
2005-2006 シーズン
開催日大会名予選SPFS結果
2006年3月19日-26日2006年世界フィギュアスケート選手権カルガリー9
20.72
8
54.55
17
89.65
14
164.92
2006年2月10日-26日トリノオリンピックトリノ-6
57.90
13
93.56
10
151.46
2006年1月16日-22日2006年ヨーロッパフィギュアスケート選手権リヨン-4
60.19
6
93.08
5
153.27
2005年11月24日-27日2005/2006 ISUジュニアグランプリファイナルオストラヴァ-8
37.82
6
86.72
7
124.54
2005年10月12日-16日2005年カールシェーファーメモリアルウィーン-7
40.61
3
79.73
4
120.34
2005年9月15日-18日ISUジュニアグランプリ タリン杯タリン-1
52.77
2
92.29
1
145.06
2005年9月1日-5日ISUジュニアグランプリ スケートスロバキアブラチスラヴァ-2
54.07
4
87.21
3
141.28
2004-2005 シーズン
開催日大会名予選SPFS結果
2005年2月28日-3月6日2005年世界ジュニアフィギュアスケート選手権キッチナー6
70.28
7
48.42
5
90.69
5
139.11
2004年9月30日-10月3日ISUジュニアグランプリ ウクライナ記念キエフ-4
46.65
12
64.18
6
110.83
2004年8月26日-29日ISUジュニアグランプリ クールシュベルクールシュベル-9
40.78
19
57.04
17
97.82
2003-2004 シーズン
開催日大会名予選SPFS結果
2004年2月29日-3月7日2004年世界ジュニアフィギュアスケート選手権ハーグ6111512
2003年10月22日-26日ISUジュニアグランプリ クロアチア杯ザグレブ-987

プログラム使用曲

シーズンSPFSEX
2015-2016Papa, Can You Hear Me?
作曲:ミシェル・ルグラン
ボーカル:バーブラ・ストライサンド
歌劇『カルメン』より
作曲:ジョルジュ・ビゼー
2014-2015タイスの瞑想曲
作曲:ジュール・マスネ
振付:ニコライ・モロゾフ

Papa, Can You Hear Me?
作曲:ミシェル・ルグラン
ボーカル:バーブラ・ストライサンド
映画『バーレスク』サウンドトラックより
タフ・ラヴァー
エクスプレス
ショウ・ミー・ハウ・ユー・バーレスク
ボーカル:クリスティーナ・アギレラ
歌劇『カルメン』より
作曲:ジョルジュ・ビゼー
2013-2014ロマンス 『吹雪』より
作曲:ゲオルギー・スヴィリードフ
振付:イリーナ・ロマノワ

タンゴ・ジェラシー
作曲:ヤコブ・ゲーゼ
振付:デヴィッド・ウィルソン
ジゼル
作曲:アドルフ・アダン
振付:イリーナ・ロマノワ

ドン・キホーテ
作曲:レオン・ミンクス
振付:デヴィッド・ウィルソン
2012-2013映画『シンドラーのリスト』より
作曲:ジョン・ウィリアムズ
振付:デヴィッド・ウィルソン
ドン・キホーテ
作曲:レオン・ミンクス
振付:デヴィッド・ウィルソン
ベイビー・ワン・モア・タイム
作曲:マックス・マーティン
ボーカル:ブリトニー・スピアーズ
2011-2012タンゴ・ジェラシー
作曲:ヤコブ・ゲーゼ
振付:デヴィッド・ウィルソン
オペラ座の怪人
作曲:アンドルー・ロイド・ウェバー
Unusual Way
ボーカル:ニコール・キッドマン
2010-2011セル・ブロック・タンゴ
作曲:ジョン・カンダー
2009-2010フィーバー
曲:ジョン・ダヴェンポート
歌劇『カルメン』より
作曲:ジョルジュ・ビゼー
悲しき願い
演奏:サンタ・エスメラルダ
ベサメ・ムーチョ
作曲:コンスエロ・ベラスケス
ある恋の物語
作曲:カルロス・エレータ・アルマラン
演奏:ペレス・プラード
I Wanna Be Loved by You
歌:マリリン・モンロー
2008-2009[6]ミュージカル『キャバレー』より
作曲:ジョン・カンダー、フレッド・エブ
悲しき願い
演奏:サンタ・エスメラルダ
ベサメ・ムーチョ
作曲:コンスエロ・ベラスケス
ある恋の物語
作曲:カルロス・エレータ・アルマラン
演奏:ペレス・プラード
2007-2008Pretty Story
作曲:フランシス・レイ
マラゲーニャ
演奏:エルネスト・レクオーナ
2006-20072つのギター
作曲:ポール・モーリア
フラメンコ・ファンタジア
2005-2006グラナダ
作曲:アウグスティン・ララ
アルメニア狂詩曲
作曲:アラ・ゲヴォルギャン
2004-2005バレエ・エジプティアン
作曲:アレクサンドル・ルイジーニ
2003-2004メキシカン・ハット・ダンス
演奏:Jarabe Tapatio

脚注

参考文献

外部リンク