チヨダ
株式会社チヨダ(英: CHIYODA CO.,LTD.[4])は、「東京靴流通センター」「靴のチヨダ」「シュープラザ」などの店舗名称で靴を中心とする量販店を運営する小売業者。本社は東京都杉並区。東京証券取引所プライム市場上場。
チヨダ本社外観(藤澤ビルディング 5階) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
本社所在地 | 日本 〒167-8505 東京都杉並区荻窪4丁目30番16号 藤澤ビルディング5階 |
設立 | 1948年(昭和23年)6月4日 (株式会社チヨダ靴店)[1] (創業1936年(昭和11年)5月)[3] |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 1011301004381 |
事業内容 | 靴及び衣料品等の小売及び卸売業 |
代表者 | 舟橋政男(代表取締役会長) 町野雅俊(代表取締役社長) |
資本金 | 68億9321万円 |
発行済株式総数 | 4160万9996株 |
売上高 | 連結:886億2100万円 単独:704億9600万円 (2022年2月期) |
経常利益 | 連結:38億2200万円 単独:△29億円 (2022年2月期) |
純利益 | 連結:△112億1600万円 単独:△32億1600万円 (2022年2月期) |
純資産 | 連結:554億5500万円 単独:510億6700万円 (2022年2月末日現在) |
総資産 | 連結:906億7600万円 単独:794億5400万円 (2022年2月末日現在) |
決算期 | 2月末日 |
主要株主 | ICHIGO TRUST PTE. LTD.(常任代理人 香港上海銀行東京支店) 14.43% 舟橋 政男 7.56% 中央商事(株) 7.21% (2016年2月末日現在) |
主要子会社 | (株)マックハウス 61.3% チヨダ物産(株) 100% |
外部リンク | https://www.chiyodagrp.co.jp/ |
概要
1936年(昭和11年)5月に舟橋義雄が東京都杉並区高円寺でチヨダ靴店として靴の小売店を開いたのが始まりである[3]。
1948年(昭和23年)6月4日に[1]資本金は50万円で株式会社チヨダ靴店を設立して法人化した[5]。
1962年(昭和37年)8月に東京都中野区に初の支店として中野店を開設したのを皮切りに[3]、3号店の吉祥寺と中央本線沿線に[6]「靴卸売チヨダ」の店名でチェーン展開を始めた[7]。その後、蒲田や八重洲、池袋などの地下街や駅ビルなどへの店舗展開を進めた[6]。
1969年(昭和44年)4月に神奈川県相模原市に相模原店を開設してショッピングセンターでのテナント出店を開始した[3]。当時は、都市のドーナツ化現象やモータリゼーションが始まったばかりであったため、郊外での靴店の出店は難しいと考えられていたが、2・3年経つうちに急速に売上が伸び、当社の多店化の核となって行った[6]。
しかし、1974年(昭和49年)12月に100店舗を達成し[3]、店舗数で業界トップとなった時点で売上高では4位に留まっていた[6]。
そして、オイルショックに伴うインフレでショッピングセンターへの出店コストが高騰した上、大規模小売店舗法の成立によるショッピングセンターの新設数が減少したことから、店舗を増やしにくい状況が発生した[8]。
そこで、当時の本社ビルの1階にヨドバシカメラやメガネ・ドラッグなどのディスカウント型専門店を参考にして店舗を開設[8]。1977年(昭和52年)に埼玉県大宮市の新大宮バイパス沿いに「東京靴卸売センター」として[9]郊外型ディスカウントストア形態での店舗を開設[3]。この店舗が好調であったことから多店化を進め[8]、後に店名を「東京靴流通センター」へ変更し[9]、1号店から10年間で467店を出店するチェーン店となった[9]。
こうした郊外型ロードサイド店の出店などにより[10]、1979年(昭和54年)10月に200店舗を達成し[3]、売上高でも業界トップとなった[10]。
また、1983年(昭和58年)6月に東京都世田谷区に「ブルーベリー」1号店を開設してアパレル販売へ進出[3]。1985年(昭和60年)12月には「ハローマック」1号店を開設して玩具販売へ進出[5]。1993年(平成5年)2月期に売上高約550億円を上げて国内最大手の玩具専門店となり、当時の全社売上の30%を上げる第2の柱となった[11]。
1990年(平成2年)6月1日にカジュアル衣料品店の子会社・「マックハウス」を設立し[12]、当社で運営していた店舗を移管[13]。1991年(平成3年)11月に[5]「ベビーマック」1号店を開設して子供服・ベビー服専門店へ進出するなど衣料品や玩具の郊外型専門店の出店も進めた[14]。
その間の1990年(平成2年)9月1日に社名を株式会社チヨダに変更している[15]。
1994年(平成6年)9月に東京都東久留米市に売り場面積約230坪の「シュー・プラザ・チヨダ」1号店の滝山店を開設し[16]、従来店舗の約2倍の売り場面積を持つ大型店で競争力の強化を目指した[17]
なお、リーガルコーポレーションの子会社で靴の製造販売業であるチヨダシューズは、当社とは関係ない[2]。
沿革
- 1936年(昭和11年)5月 - 舟橋義雄が東京都杉並区高円寺でチヨダ靴店を創業[3]。
- 1948年(昭和23年)6月4日 - 株式会社チヨダ靴店を設立[1]。
- 1962年(昭和37年)8月 - 東京都中野区に初の支店として中野店を開設し、チェーン展開を開始[3]。
- 1965年(昭和40年)12月 - 静岡県沼津市に沼津店を開設し、東京都以外での店舗展開を開始[3]。
- 1969年(昭和44年)4月 - 神奈川県相模原市に相模原店を開設し、ショッピングセンターでのテナント出店を開始[3]。
- 1970年(昭和45年)3月 - 関西地方での店舗展開を開始[3]。
- 1971年(昭和46年)2月 - 中国地方での店舗展開を開始[3]。
- 1972年(昭和47年)10月 - 中京地方での店舗展開を開始[3]。
- 1973年(昭和48年)9月 - 株式会社九州チヨダを設立[5]。
- 1974年(昭和49年)12月 - 100店舗を達成[3]。
- 1977年(昭和52年)
- 1979年(昭和54年)10月 - 200店舗を達成[3]。
- 1980年(昭和55年)5月 - 株式を店頭公開[2]。
- 1981年(昭和56年)9月 - 九州地方での店舗展開をしていた子会社・株式会社九州チヨダを吸収合併[3]。
- 1982年(昭和57年)11月 - 300店舗を達成[3]。
- 1983年(昭和58年)6月 - 東京都世田谷区に「ブルーベリー」1号店を開設し、アパレル販売へ進出[3]。
- 1984年(昭和59年)11月 - 400店舗を達成[3]。
- 1985年(昭和60年)
- 1986年(昭和61年)12月 - 玩具の量販店事業に参入し、「ハローマック」の展開を開始[5]。
- 1989年(平成元年)3月 - 北海道地方での店舗展開をしていた子会社・株式会社北海道チヨダを吸収合併[5]。
- 1990年(平成2年)
- 1991年(平成3年)11月[5] - 子供服・ベビー服専門店の「ベビーマック」1号店を開設[14]。
- 1994年(平成6年)9月 - 東京都東久留米市に「シュー·プラザ·チヨダ」1号店の滝山店を開設[16]。
- 1999年(平成11年)2月10日 - 子会社・マックハウスが株式を店頭公開[18]。
- 2003年(平成15年)2月 - 東京証券取引所1部へ指定替え。
- 2005年(平成17年) - ミドリインターナショナルから「セダークレスト」の商標権を取得[19]。
- 2008年(平成20年)7月 - 玩具販売事業から撤退[広報 1]。
- 2009年(平成12年)3月 - 株式会社アイウォークを子会社化[20]。
- 2017年(平成29年)9月 - 株式会社アイウォークを吸収合併[21][広報 2]。
不祥事・事件
下請法違反
運営店
展開する店舗
- SHOE・PLAZA(シュープラザ)
- 1994年(平成6年)9月より「シュー·プラザ·チヨダ」の名称で出店が開始されたオフ·プライスド·ストア業態で[16]、従来の「東京靴流通センター」の約2倍の大型靴店として競争力の強化を目指した業態である[17]。
- 1977年(昭和52年)より「東京靴卸売センター」の名称で出店が開始され、後に「東京靴流通センター」となった靴の郊外型ディスカウントストア[3]。
- 敷地面積約300坪に[8]店舗面積80~150坪で[23]、12台から20台の駐車場を併設[23]。
- 主に都市郊外のロードサイドに店舗を構えており[23]、靴店の郊外の生活道路沿いへの出店は業界でも初めてであった[8]。
- 紳士靴・婦人靴・子供靴・サンダルなどの履物類を幅広く取りそろえ、分野別・サイズ別に陳列したセルフサービス方式の店舗で、ファミリー向けの品揃えをしている[8]。
- Chiyoda(靴チヨダ)
- 店舗面積は30~50坪で、主に都市郊外のショッピングセンターでのテナントで出店[23]。
- CHIYODA HAKI-GOKOCHI(チヨダ はきごこち)[要出典]
- SPC(エスピーシー)[要出典]
- クローバーリーフ(cloverleaf)
- アイウォークの運営していた店舗[24]
- 子会社が運営するジーンズショップ[16]。
- シュープラザ 三鷹かえで通り店
- シュープラザ ひばりヶ丘西友店
- 東京靴流通センター 川崎久地店
- 東京靴流通センター 蒲田西口サンライズ店
- CHIYODA HAKI-GOKOCHI 東京八重洲地下街店
- マックハウススーパーストア湘南藤沢店
かつて存在した店舗
靴店
- ザ・シューズ
- フットワーク
- トム・マッキャン
- 米国トム・マッキャンと提携して展開した紳士靴店[25]。
- エル・チヨダ
- 高級靴専門店[25]。
- ウィルビー
- 婦人靴店[27]。
ファッション店
- メンズクラブ
- ブルーベリー
- サエラ
- フットアップ
- スポーツシューズの他、スポーツウェアなども扱うスポーツ用品店[11]。
玩具店
- 出店開始当時では珍しかったロードサイド立地の玩具店だった[28]。
- 1993年(平成5年)2月期に売上高約550億円を上げて国内最大手の玩具専門店ととなっていた[11]。
- 1985年から2008年7月まで展開。特徴ある外観やキャラクター「マックライオン」で知られた[29]。
- 店舗多くは改装されて、東京靴流通センターなどのチヨダグループ店舗や別業種の店舗として使われている[29]。
- 東京おもちゃショー2019にチヨダが「おもちゃのハローマック」名義で出展した[29]。
ベビー用品店
- ベビーマム
その他
- ディスカウントワールドZ
靴のブランド
同社の主要PB(プライベートブランド)は、ハイドロテック(HYDRO-TECH)、バイオフィッター(Bio Fitter)、セダークレスト(CEDAR CREST)の3ブランド[広報 3]。その他多数のPB(プライベートブランド)、16のNPB(ナショナルプライベートブランド)、およびNB(ナショナルブランド)から構成される[31]。
PB(プライベートブランド)
- ハイドロテック(HYDRO-TECH)
- 多種多様なニーズに応える高機能シューズブランド。防水や防滑、軽量設計や衝撃吸収、通気性、幅広設計などの機能を、ユーザーニーズに合わせて搭載した様々なシリーズを展開する[広報 4]。年間販売足数は約73万足(2017年2月末)。累計販売足数は約700万足(2003年9月~2017年5月末)[広報 3]。
- バイオフィッター(Bio Fitter)
- 世代を問わない、様々なシューズに対する悩みを解決するために開発した「からだ想いのバイオフィッター」ブランド。バイオフィッターは「Bio=生命」と「Fitter=フィットするもの」という単語を組み合わせた造語[広報 5]。年間販売足数は約320万足(2017年2月末)[広報 3]。
- セダークレスト(CEDAR CREST)
- 1925年、米国テネシー州で誕生[19]。2005年(平成17年)にミドリインターナショナルからの商標権を取得[19]。
- フワラク(fuwaraku)
- 「チヨダ はきごこち研究所」で企画した初の婦人靴のプライベートブランド[32]。
- クリスチアーノ・ロザーニ(Cristiano Rossani)
- イタリアのファッションデザイナー、クリスチアーノ氏が企画するシューズ。コンセプトは「ビジネスでも休日のカジュアルでも使用できる靴」[広報 6]。
- シュッテ(Shutte)
- 婦人靴のプライベートブランド[33]。
関連会社
- マックハウス
- チヨダ物産
脚注
出典
広報など1次資料
関連項目
- 靴のマルトミ - 郊外型ロードサイドの靴店と玩具店のチェーン展開で競合していた。