夜明けの街で

夜明けの街で』(よあけのまちで)は、東野圭吾による日本推理小説

角川書店発行の『野性時代』にて2004年9月号から2007年4月号まで連載され、その間の2006年2月号には番外編が掲載された。2007年6月30日、同社より単行本が刊行されたが、東野の同社刊の単行本は2003年の『殺人の門』以来、4年ぶりであった。

横浜を舞台にし、不倫を軸に置いた作品。サザンオールスターズの楽曲「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」に感化されて書いた作品でもあるため、ところどころ歌詞に沿った話が出てくる。

2011年若松節朗監督、岸谷五朗深田恭子主演で映画化された。

あらすじ

運命的な出会いでもなく、バッティングセンターで出会った渡部と秋葉。2人は出会いを重ねて深い仲になっていくが、渡部は秋葉が高校生の頃に起きた、ある殺人事件の関係者だと知る。犯人は未だ捕まっておらず、秋葉がその事件の容疑者扱いとされていることも知る。事件は既に15年が経過しており、3月31日が終われば時効を迎える。自分が築き上げてきた家庭が壊れることを恐れながらも秋葉に惹かれる渡部は、その事件と関わりを持つことになる。

登場人物

渡部
主人公。妻1人、娘1人の3人暮らし。
東京都中央区日本橋に所在する、ゼネコンの電気関係の部署に勤めており、役職は主任。
不倫を軽蔑していたが、自分がその当事者になる。
仲西秋葉
渡部の勤める会社の派遣社員であり、渡部の不倫相手。
かなりの負けず嫌いで、渡部とはお互いに意地を張り合うことがしばしば。誰にも話せない過去を抱えている。
有美子
渡部の妻。
のんびりとおおらかな性格だが、時折、渡部の不倫に気づいているような素振りもみせる。
園美
渡部の娘。
新谷俊
渡部の悪友。
自身が不倫の経験を持っているだけに、渡部に色々と助言をする。
本条麗子
秋葉の父親の愛人。
15年前、仲西家で死んでいるのを、秋葉が発見した。
釘宮真紀子
渡部がバーで出会った女性。
芦原
刑事。15年前の事件を追う。
回りくどい言い方をして渡部から当時の事件の情報を聞き出そうとする。
秋葉の母親
夫の不倫に気付き、自殺した。
マダム・カラフル
渡部がバー「蝶の巣」で出会った女性。秋葉の母の妹、つまり叔母にあたる人物。
秋葉の父親
不倫をして、本条と付き合っていた。

作品にまつわる話

  • 新谷の不倫話は、この小説の本編の後に番外編として収録されている。時に説教口調になるほど、渡部に不倫を諌める理由がこの番外編でわかる。
  • 東野はインタビュー記事の中で、女性の心を描くことを大変苦手だとコメントしている[1]

映画

夜明けの街で
監督若松節朗[2]
脚本川崎いづみ[3]
原作東野圭吾
出演者岸谷五朗
深田恭子
音楽住友紀人[4]
主題歌久保田利伸
「声にできない 〜夜明けの街でver.〜」
撮影蔦井孝洋
編集新井孝夫
製作会社「夜明けの街で」製作委員会
配給角川映画[5]
公開 2011年10月8日[6]
上映時間129分[7]
製作国 日本
言語日本語
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2011年10月8日、角川系で公開された。監督は若松節朗。主演は岸谷五朗

みなとみらいでロケを行い、撮影ピークの2011年3月11日に東日本大震災に見舞われたものの、セットの被害はわずかで、撮影は余震の続く中続行された。

全国147スクリーンで公開され、2011年10月8、9日の初日2日間で興収3,315万4,800円、動員2万5,177人になり、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第8位となった[8]

2011年公開だが、2010年の時効撤廃に伴い2009年を作品の舞台と設定している。(エンドロールより)

キャスト

スタッフ

エンディングテーマ

脚注

外部リンク

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