大聖寺駅

石川県加賀市熊坂町にあるIRいしかわ鉄道・ハピラインふくいの駅

大聖寺駅(だいしょうじえき)は、石川県加賀市熊坂町にある、IRいしかわ鉄道ハピラインふくいである。石川県最西端および最南端の駅である。

大聖寺駅
駅舎(2024年3月)
だいしょうじ
Daishōji
地図
所在地石川県加賀市熊坂町イ136
北緯36度18分2秒 東経136度18分51秒 / 北緯36.30056度 東経136.31417度 / 36.30056; 136.31417 東経136度18分51秒 / 北緯36.30056度 東経136.31417度 / 36.30056; 136.31417
所属事業者IRいしかわ鉄道
ハピラインふくい
電報略号タイ
駅構造地上駅
ホーム2面3線
乗車人員
-統計年度-
751人/日(降車客含まず)
-2021年-
開業年月日1897年明治30年)9月20日[1][2]
乗入路線
所属路線IRいしかわ鉄道線
キロ程0.0 km(大聖寺起点)
(4.1 km) 加賀温泉
所属路線ハピラインふくい線
キロ程84.3 km(敦賀起点)
米原から130.2 km
牛ノ谷 (5.7 km)
備考共同使用駅(IRいしかわ鉄道の管轄駅)
無人駅
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概要

IRいしかわ鉄道のIRいしかわ鉄道線と、ハピラインふくいのハピラインふくい線が乗り入れている。会社境界駅であり、当駅から金沢倶利伽羅方面がIRいしかわ鉄道線、福井敦賀方面がハピラインふくい線となっている。当駅は両社の共同使用駅で、IRいしかわ鉄道の管轄駅である[3][4]。ハピラインふくいで唯一、石川県に所在する駅である(ただし、ハピラインふくいの管轄駅はすべて福井県に所在)。鉄道資産上は県境付近が両社の境界だが、営業上では当駅が境界で、運賃体系も変わる。

元々は両路線とも西日本旅客鉄道(JR西日本)の北陸本線であったが、2024年3月16日北陸新幹線金沢駅 - 敦賀駅延伸開業に伴う並行在来線の経営分離により、当駅を境に金沢方はIRいしかわ鉄道、敦賀方はハピラインふくいへ承継され、駅施設もIRいしかわ鉄道へ移管された。

そのような経緯から、IRいしかわ鉄道線の金沢駅以西とハピラインふくい線の福井駅以北は現在も一体運用されており、多くの列車が相互直通運転を行っている。なお、当駅での乗務員交代は行われず、IRいしかわ鉄道またはハピラインふくいの乗務員が通しで乗務する。石川・福井県境を挟んだ2駅のうち、場内信号機がある当駅が境界駅として選ばれた[5]

北陸本線時代は起点の米原駅から見て、石川県に入って最初の駅であり、特急停車駅だった。事務管コードは、▲541438[6]。北陸本線において金沢支社直轄となっている駅は当駅から金沢駅(2015年3月13日までは倶利伽羅駅)までの各駅で、隣の牛ノ谷駅から福井寄りは同支社福井地域鉄道部の管轄であり、当駅はその指令上の境界とされていた。

かつては当駅から北陸鉄道山中線が、山中温泉山代温泉方面へ延びていた[7]

歴史

加賀市の中心地に建つ駅だが、北陸新幹線の金沢駅 - 敦賀駅間の開業以前のほとんどの特急は隣の加賀温泉駅に停車していた[1]。かつて当駅は加賀温泉郷への玄関口として、動橋駅とともに特急が手分けして停まっていた[1]が、1960年代末期には特急「雷鳥」「しらさぎ」が大聖寺駅と動橋駅の両駅に停車するダイヤとされていたことが特急の格やスピードアップの観点から問題視された。そこで1970年昭和45年)10月1日に両駅の中間に位置する作見駅が加賀温泉駅と改称され加賀温泉郷の玄関口として一本化された[8]。それ以降は急行以下の列車が停車するのみとなり、1982年(昭和57年)に急行が特急に統合されて廃止されたため再び特急停車駅に返り咲いたが、JRから経営分離されるまで特急の停車は一部の列車のみとなっていた[7]。この経緯については、鉄道と政治#停車駅争奪戦・追加運動・臨時停車などを参照されたい。

年表

駅構造

改札内は小松駅が管理する無人駅である。単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線[26]ホームを有する地上駅。駅舎は単式の1番のりば側にあり、島式の2・3番のりばへは跨線橋で連絡している。

あいの風とやま鉄道線富山駅まで)の連絡運輸は、当駅以北が発売範囲である(一部の連絡運輸を除く)[27][28]

2017年(平成29年)4月15日から、ICOCAおよび相互利用を行う交通系ICカードでの利用およびチャージが可能になり、2018年9月15日から福井方面にエリア拡大し、関西圏と北陸本線のICOCAエリアが繋がった[29]。ただし、JR七尾線のと鉄道七尾線城端線・あいの風とやま鉄道線から利用する場合、IRいしかわ鉄道線に跨っての利用可能区間は当駅以北に限られているため、福井県内へ通しての利用はできない[30][31][32][33]

駅舎そのものは加賀市が所有している[7][34]。加賀市がJR西日本から取得したうえで賑わい創出を目指して改修を行い、カフェや高校生の自習室などを含む複合施設「大聖寺ゲートウェイ」として整備された[35][23][24][23][7][34]

のりば

のりば路線方向行先備考
1IRいしかわ鉄道線下り金沢方面
2一部列車
ハピラインふくい線上り福井敦賀方面
3
  • 列車運転指令上では、1番のりばが「下り本線」、2番のりばが「中線」、3番のりばが「上り本線」とされる。

利用状況

2021年(令和3年)度の1日平均乗車人員751人である[36]

「石川県統計書」と「加賀市統計書」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。

年度1日平均
乗車人員
1996年1,437
1997年1,372
1998年1,347
1999年1,310
2000年1,283
2001年1,239
2002年1,214
2003年1,182
2004年1,143
2005年1,105
2006年1,070
2007年1,058
2008年1,047
2009年985
2010年942
2011年877
2012年881
2013年935
2014年923
2015年902
2016年904
2017年927
2018年916
2019年902
2020年744
2021年751

駅周辺

バス路線

「大聖寺駅前」停留所にて、北鉄加賀バス加賀営業所)の路線バスが発着する。

1番のりば
2番のりば
  • 山代大聖寺線:山代温泉・山中温泉
  • 吉崎線:加賀温泉駅
  • 温泉大聖寺線:加賀温泉駅

隣の駅

IRいしかわ鉄道
IRいしかわ鉄道線
大聖寺駅 - 加賀温泉駅
ハピラインふくい
ハピラインふくい線
牛ノ谷駅 - 大聖寺駅

北陸鉄道 大聖寺駅

大聖寺駅
だいしょうじ
DAISHOJI
帝国繊維前 (1.5 km)
所属事業者北陸鉄道
所属路線山中線
キロ程8.9 km(山中起点)
開業年月日1913年大正2年)3月18日[37][38]
廃止年月日1971年昭和46年)7月11日[39]
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概要

山中線の乗換駅で、国鉄の南側に位置していた。山中線の起点駅は当駅ではなく山中駅であった。

歴史

駅構造

国鉄の駅舎・ホームとつながる跨線橋を降りたところに山中線のホームがあり、ホーム上に出札口と中間改札が設けられていたが、北陸鉄道側には独自の出入口はなかった。ホームは1面2線であったが、配線の関係で国鉄とは反対側の1線のみが使用されていた(国鉄側の1線からは直接山中方面には行けない配線になっていた)。加南線では唯一国鉄との接続線があり、直江津方で線路がつながっていた。

廃止後

ホームと跨線橋、山中線の線路が撤去されているが、敷地はそのまま残されて資材が置かれ、除雪用車両が留置されている。

隣の駅

北陸鉄道
山中線
帝国繊維前駅 - 大聖寺駅

脚注

参考文献

  • 寺田裕一『私鉄の廃線跡を歩く』 III 北陸・上越・近畿編、JTBパブリッシング〈Can books ; 鉄道 78-3〉、2008年5月1日。ISBN 978-4-533-07145-4 
  • 川島令三『中部ライン全線・全駅・全配線』 第5巻 米原駅 - 加賀温泉駅、講談社〈【図説】日本の鉄道〉、2010年8月20日。ISBN 978-4-06-270065-8 
  • 『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』 28 えちぜん鉄道 福井鉄道・北陸鉄道・のと鉄道、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011年10月2日。国立国会図書館書誌ID:000011276538 
  • 『週刊JR全駅・全車両基地 18 北陸本線②(森本〜米原) 越美北線』朝日新聞出版、2012年12月9日。 
  • 福井県並行在来線経営計画』(PDF)福井県並行在来線対策協議会、2021年10月26日。 オリジナルの2021年11月7日時点におけるアーカイブhttps://www.pref.fukui.lg.jp/doc/012965/heikouzairai/taisakukyo_d/fil/keieikeikaku.pdf2024年1月15日閲覧 

関連項目

外部リンク