真主齧上目

真主齧上目(しんしゅげつじょうもく、Euarchontoglires)は、哺乳類の一群である。ユーアルコントグリレス上目[5]真主歯上目[5]真主齧類[6]真主獣山鼠類(しんしゅじゅうさんそるい)[7][8]ともいう。超霊長類Supraprimates)と同義。ローラシア獣上目の姉妹群とされ、ともに北方真獣類を構成する。

真主齧上目
真主齧上目の構成種
分類
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:哺乳綱 Mammalia
亜綱:獣亜綱 Theria
下綱:真獣下綱 Eutheria
階級なし:有胎盤類 Placentalia
階級なし:北方真獣類 Boreoeutheria
上目:真主齧上目 Euarchontoglires
学名
Euarchontoglires Murphy et al., 2001[1]
シノニム[4]
  • Supraprimates Waddell et al.2001[2]
  • Archontoglires Arnason et al.2008[3]
大目

概要

遺伝子配列解析とレトロトランスポゾンマーカーのデータに基づく哺乳綱上目で、齧歯目兎形目登木目霊長目皮翼目からなる。

真主齧上目は、おそらく8500–9500万年前の白亜紀に、姉妹群であるローラシア獣上目と分かれた。この仮説は、化石分子生物学的証拠の両方に裏付けられている[9]

系統

真主齧上目はグリレス類Glires 齧歯目兎形目)と真主獣類Euarchonta霊長目皮翼目登木目)に系統分類できるとされるものの、真主齧類内の目の系統関係は2013年現在曖昧なままである[10]。特に登木目の位置づけの決定は2017年現在でも難しい[11]。登木目が霊長目や皮翼目の姉妹群となる研究成果がある一方[12][13] 、グリレス類の姉妹群とする成果[14][15]や、真主齧類で最も祖先的だとする成果[13][14]もあり、後者2つのいずれかが正しいとすれば、真主獣類という系統は否定される事になる。

このように真主齧上目内の系統は確定していないものの、以下に系統樹の一例をあげる[16]

北方真獣類
真主齧上目
グリレス大目 Glires

†アナガレ目 Anagalida

単歯類 Simplicidentata

†混歯目 Mixodontia

ネズミ目 Rodentia

重歯類 Duplicidentata

†ミモトナ目 Mimotonida

ウサギ目 Lagomorpha

真主獣大目 Euarchonta

ツパイ目 Scandentia

霊長形類 Primatomorpha

ヒヨケザル目 Dermoptera

プレシアダピス目Plesiadapiformes

サル目 Primates

ローラシア獣上目


出典

参考文献

  • Kriegs, Jan Ole, Gennady Churakov, Martin Kiefmann, Ursula Jordan, Juergen Brosius, Juergen Schmitz (2006). “Retroposed Elements as Archives for the Evolutionary History of Placental Mammals”. PLoS Biol 4 (4): e91. doi:10.1371/journal.pbio.0040091.  (PDF版)

外部リンク