血管内皮細胞プロテインC受容体
血管内皮細胞プロテインC受容体(けっかんないひさいぼうプロテインCじゅようたい、血管内皮プロテインCレセプター、英: endothelial protein C receptor, EPCR)は血管内皮細胞に存在する膜タンパク質であり、ヒトではPROCR遺伝子にコードされる。EPCRはプロテインCの受容体であり、トロンビン-トロンボモジュリン複合体によるプロテインCの活性化を促進する。活性化プロテインCは抗血液凝固作用をもつ因子であり、EPCRは活性化プロテインCが関与する細胞保護作用を促進する[5][6][7]。
PROCR | |||||||||||||||||||||||||
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識別子 | |||||||||||||||||||||||||
記号 | PROCR, CCCA, CCD41, EPCR, protein C receptor | ||||||||||||||||||||||||
外部ID | OMIM: 600646 MGI: 104596 HomoloGene: 4670 GeneCards: PROCR | ||||||||||||||||||||||||
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オルソログ | |||||||||||||||||||||||||
種 | ヒト | マウス | |||||||||||||||||||||||
Entrez | |||||||||||||||||||||||||
Ensembl | |||||||||||||||||||||||||
UniProt | |||||||||||||||||||||||||
RefSeq (mRNA) | |||||||||||||||||||||||||
RefSeq (タンパク質) | |||||||||||||||||||||||||
場所 (UCSC) | Chr 20: 35.17 – 35.22 Mb | Chr 20: 155.59 – 155.6 Mb | |||||||||||||||||||||||
PubMed検索 | [3] | [4] | |||||||||||||||||||||||
ウィキデータ | |||||||||||||||||||||||||
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構造
EPCRタンパク質は、N-グリコシル化を受けるI型膜タンパク質であり、プロテインCの活性化を促進する[7]。深い溝を持つことで特徴づけられる、MHCクラスI/CD1ファミリーに属する。この溝はこのファミリーの他のタンパク質では抗原の結合に利用されることが多いが、EPCRでは異なる。
CD1と同様、EPCRの溝には脂質が結合している。結合している脂質は多くの場合ホスファチジルコリンであるが、ホスファチジルエタノールアミンである可能性もあり、この結合はおそらく直接的接触ではない形で、プロテインCの結合に寄与している[8]。
臨床的意義
この遺伝子の変異は、静脈血栓塞栓症や心筋梗塞、さらには妊娠後期の流産と関連していると考えられている[7]。
また、このタンパク質は熱帯熱マラリア原虫Plasmodium falciparumによるマラリアとも関係しており、PfEMP1ファミリーのいくつかのサブタイプは宿主のEPCRを受容体として利用する[9]。