2021年シュタイアーマルクグランプリ

2021年シュタイアーマルクグランプリ (: 2021 Styrian Grand Prix) は、2021年のF1世界選手権第8戦として、2021年6月27日レッドブル・リンクで開催された。

シュタイアーマルク州の旗 2021年シュタイアーマルクグランプリ
レース詳細
日程2021年シーズン第8戦
決勝開催日6月27日
開催地レッドブル・リンク
 オーストリア シュタイアーマルク州 シュピールベルク英語版
コース恒久的レース施設
コース長4.318km
レース距離71周 (306.452km)
決勝日天候晴れ
ポールポジション
ドライバー
タイム1:03.841
ファステストラップ
ドライバーイギリスの旗 ルイス・ハミルトン
タイム1:07.058 (71周目)
決勝順位
優勝
2位
3位

正式名称は「FORMULA 1 BWT GROSSER PREIS DER STEIERMARK 2021[1]

背景

新型コロナウイルス感染症の世界的流行による影響
4月末にカナダGP開催は事実上不可能と判断され、カナダGP開催週にトルコGPを代替レースとして開催されることが発表された[2]。しかし、イギリス政府がトルコを渡航規制の対象に加えたため、トルコGPの開催も断念された(トルコGP自体はシンガポールGPの代替レースとして開催予定)[3][4]。更にスケジュールが見直され、1週間前倒しでのフランスGPの開催とレッドブル・リンクでのシュタイアーマルクGPを追加することが決定された[5](他の情報は2021年のF1世界選手権#開催地・年間スケジュールを参照)。
タイヤ
本レースでピレリが持ち込むドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C2、ミディアム(黄):C3、ソフト(赤):C4の中間の組み合わせ[6]
その他
アストンマーティンのスポンサーを務めるBWTが第8戦シュタイアーマルクGPと第9戦オーストリアGPのタイトルスポンサーも務めることとなり[7]、トラックサイドの看板、パルクフェルメや表彰台の壁面などがコーポレートカラーのピンク基調のデザインとなった。

エントリーリスト

レギュラーシートについては前戦フランスGPから変更なし。ただし、アルファロメオはFP1に関してはキミ・ライコネンに代わってリザーブドライバーを務めているロバート・クビサが走行した。

フリー走行

FP1[9]
トップはマックス・フェルスタッペン。コース上でスピンする場面はあったものの、赤旗も含めたセッションを中断させるような事態はなく、何事もなく終えた。
FP2[10]
FP2開始前、ピエール・ガスリーのマシンのパワーユニット(PU)にデータの異常が見つかり、セッションへの参加を見合わせる事(DNP)となった。それにより、アルファタウリ角田裕毅のみ走行することとなった。
フェルスタッペンがFP1に続いてトップ。同セッションでも、赤旗も含めたセッションを中断させるような事態はなく、何事もなく終えた。ルイス・ハミルトンはFP2内で最速タイムを刻んだが、トラックリミット違反によりタイムが抹消され、4番手で終わっている。また、バルテリ・ボッタスは、セッション終盤にピット作業の練習の一環として新たな発進操作を行った直後にピットレーン上でスピンを喫した。幸い怪我人が出なかったものの、ピット内での危険を招いたとして同GPの予選結果に対し3グリッド降格ペナルティ。更にペナルティポイント2点加算という裁定が下された[11]
FP3[12]
ルイス・ハミルトンがトップ。しかし、この日も多くのラップタイムがトラックリミットによって抹消されたことや、トラフィックなどでアタックラップを断念したドライバーが居たことから、メディアはFP3の序列が実力通りではないと分析している。

予選

2021年6月26日 15:00 CEST(UTC+2)(文章の参照先[13]

マックス・フェルスタッペンが今季3度目のポールポジション(PP)を獲得。ランキング2位のルイス・ハミルトンはQ3で3セットの新品のソフトを投入したものの3番手で終えた。しかし、バルテリ・ボッタスのFP2でのペナルティにより、フロントロー(2番手)スタートとなった。

予選結果

順位No.ドライバーコンストラクターQ1Q2Q3Grid
133 マックス・フェルスタッペンレッドブル-ホンダ1:04.4891:04.4331:03.8411
277 バルテリ・ボッタスメルセデス1:04.5371:04.4431:04.03551
344 ルイス・ハミルトンメルセデス1:04.6721:04.5121:04.0672
44 ランド・ノリスマクラーレン-メルセデス1:04.5841:04.2981:04.1203
511 セルジオ・ペレスレッドブル-ホンダ1:04.6381:04.1971:04.1684
610 ピエール・ガスリーアルファタウリ-ホンダ1:04.7651:04.4291:04.2366
716 シャルル・ルクレールフェラーリ1:04.7451:04.6461:04.4727
822 角田裕毅アルファタウリ-ホンダ1:04.6081:04.6311:04.514112
914 フェルナンド・アロンソアルピーヌ-ルノー1:04.9711:04.5821:04.5748
1018 ランス・ストロールアストンマーティン-メルセデス1:04.8211:04.5821:04.7089
1163 ジョージ・ラッセルウィリアムズ-メルセデス1:05.0331:04.67110
1255 カルロス・サインツフェラーリ1:04.8591:04.80012
133 ダニエル・リカルドマクラーレン-メルセデス1:05.1421:04.80813
145 セバスチャン・ベッテルアストンマーティン-メルセデス1:05.0511:04.87514
1599 アントニオ・ジョヴィナッツィアルファロメオ-フェラーリ1:05.0921:04.91315
166 ニコラス・ラティフィウィリアムズ-メルセデス1:05.17516
1731 エステバン・オコンアルピーヌ-ルノー1:05.21717
187 キミ・ライコネンアルファロメオ-フェラーリ1:05.42918
1947 ミック・シューマッハハース-フェラーリ1:06.04119
209 ニキータ・マゼピンハース-フェラーリ1:06.19220
107% time: 1:09.003
ソース:[14][15]

追記

  • ^1 – ボッタスは、プラクティス中のピットレーンでの危険な走行により3グリッド降格のペナルティ[11]
  • ^2 – 角田は、予選中にボッタスを妨害したことにより3グリッド降格のペナルティ[16]

決勝

2021年6月27日 15:00 CEST(UTC+2)(文章の出典先[17]

フェルスタッペンが全周回ラップリーダーとなり、5位以下を周回遅れにする圧勝だった。レース全体では、1周目にガスリールクレールとの接触を機に、ラティフィなど複数の車がダメージを負った他は特に混乱も起きなかった。

レース結果

順位No.ドライバーコンストラクター周回数タイム/リタイア原因GridPts.
133 マックス・フェルスタッペンレッドブル-ホンダ711:22:18.925125
244 ルイス・ハミルトンメルセデス71+35.743219FL
377 バルテリ・ボッタスメルセデス71+46.907515
411 セルジオ・ペレスレッドブル-ホンダ71+47.434412
54 ランド・ノリスマクラーレン-メルセデス70+1 Lap310
655 カルロス・サインツフェラーリ70+1 Lap128
716 シャルル・ルクレールフェラーリ70+1 Lap76
818 ランス・ストロールアストンマーティン-メルセデス70+1 Lap94
914 フェルナンド・アロンソアルピーヌ-ルノー70+1 Lap82
1022 角田裕毅アルファタウリ-ホンダ70+1 Lap111
117 キミ・ライコネンアルファロメオ-フェラーリ70+1 Lap18
125 セバスチャン・ベッテルアストンマーティン-メルセデス70+1 Lap14
133 ダニエル・リカルドマクラーレン-メルセデス70+1 Lap13
1431 エステバン・オコンアルピーヌ-ルノー70+1 Lap17
1599 アントニオ・ジョヴィナッツィアルファロメオ-フェラーリ70+1 Lap15
1647 ミック・シューマッハハース-フェラーリ69+2 Laps19
176 ニコラス・ラティフィウィリアムズ-メルセデス68+3 Laps16
189 ニキータ・マゼピンハース-フェラーリ68+3 Laps20
Ret63 ジョージ・ラッセルウィリアムズ-メルセデス36パワーユニット10
Ret10 ピエール・ガスリーアルファタウリ-ホンダ1アクシデントダメージ6
ソース:[18][19][20]

追記

  • ^FL - ファステストラップの1点を含む

第8戦終了時点のランキング

コンストラクターズ・チャンピオンシップ
順位コンストラクターポイント
1 レッドブル-ホンダ252
2 メルセデス212
3 マクラーレン-メルセデス120
4 フェラーリ108
5 アルファタウリ-ホンダ46
ソース:[22]

  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。

脚注

出典

前戦
2021年フランスグランプリ
FIA F1世界選手権
2021年シーズン
次戦
2021年オーストリアグランプリ
前回開催
2020年シュタイアーマルクグランプリ
シュタイアーマルクグランプリ