いなかっぺ大将

川崎のぼるによる日本の漫画作品、テレビアニメ番組

いなかっぺ大将』(いなかっぺたいしょう)は、川崎のぼるによる少年漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメである。

いなかっぺ大将
ジャンルギャグ漫画
漫画
作者川崎のぼる
出版社小学館
掲載誌小学館の学年別学習雑誌
発表期間1967年 - 1972年
アニメ
原作川崎のぼる
総監督笹川ひろし
音楽中村勝彦
アニメーション制作タツノコプロ
製作吉田竜夫、タツノコプロ
放送局フジテレビ系列
放送期間1970年10月4日 - 1972年9月24日
話数全104回・全208話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

概要

1967年(昭和42年)から1972年(昭和47年)、小学館の学年別学習雑誌などにて連載。第14回(昭和43年度)小学館漫画賞受賞[1]

テレビアニメ版はフジテレビ系列局を中心に放送され、さらにはイタリアなどでも放送された。『巨人の星』(原作 - 梶原一騎)と並ぶ川崎のぼるの大ヒット作品の一つである。主題歌を天童よしみが「吉田よしみ」名義で歌っていることでも知られる。

連載終了後、『コロコロコミック』にて1977年の創刊時から1979年まで、『別冊コロコロコミック』では1981年の創刊時から1982年まで、過去の作品を連載形式で掲載していた。21世紀に入った2007年、『熱血!!コロコロ伝説』Vol.8にて、「いなかっぺ大将2007」の読み切りが掲載された。

あらすじ

青森から上京して来た少年、大ちゃんこと風大左衛門(かぜ だいざえもん)は一流の柔道家を目指し、ニャンコ先生と共に修業に励むつもりが、いつもずっこけてばかりの日々を続けている。

登場人物

メインキャラクター

風 大左衛門(かぜ だいざえもん)
- 野沢雅子
本作の主人公。通称「大ちゃん」。青森出身の柔道少年[注釈 1]。両親は早世し、天涯孤独であるが明るい性格。
赤い越中褌に、風呂敷で作ったがトレードマーク。上は胴着。亡き父に柔道を極めろと言われ、上京してきた。ニャンコ先生から必殺技「キャット空中三回転」を習得し、小学生ながら黒帯の有段者である。
基本的に気のいい純朴な少年だが、美女を見るとてんでだらしなくなったり、時折お漏らしをしたり、涙もろく独特のアメリカンクラッカー状の涙を見せたり、音楽(日本民謡のほか、社交ダンスで使われるワルツタンゴなど)を聴くと巧みに踊り始め、しまいには丸裸になってしまうなどの「ずっこけ」行動が玉にキズ。自分から人前でふんどし一丁になることはあるが、さすがに最後の1枚を失った時は羞恥心が働く。
おならは、「ドバンッ」と言う爆発音のような音で、臭いの方も嗅いだ者が気絶してしまうほどのすさまじさである。
原作初期では劇画調の端正な顔つきであった[2]が、次第にギャグ調の顔立ち[3]に変化していった。一人称は「わし」で語尾の「〜だス」(ズーズー弁)が特徴。小さいころから山奥で動物たちと過ごし、動物と会話することができる。
ニャンコ先生
声 - 愛川欽也
大左衛門の師匠。二足歩行する奇妙なトラ[注釈 2]
父親は三毛猫だが自分は母親譲りのトラ猫だと自己紹介している。キャット空中三回転の掛け声、「とってんぱーの にゃん ぱらりっ」がキメゼリフ。セリフ語尾の「〜ぞな、もし」[注釈 3]が特徴。弟子の悪癖をカバーしてやるのも役目と心得ており、大左衛門が丸裸になってしまった時、ふんどし代わりに股間にしがみ付いて隠す役もする。だが、一緒に悪乗りしてしまうこともしばしば。浮気癖があり、妻子を持ってからも懲りることはない様子。
大柿 キク子(おおがき キクこ)
声 - 岡本茉利
通称「キクちゃん」。大左衛門の下宿先に住む美少女。
大左衛門が一目惚れしてしまう。花子とは恋敵。柔道家の娘だけあって、自分の身を守れるくらいの技は心得ており、性格は勝気。母親はおらず、大柿家の家事全般を担当している。
当時16歳の岡本の声優デビュー作である。
森 花子(もり はなこ)
声 - 杉山佳寿子
通称「花ちゃん」。大左衛門の幼馴染みで、キク子に劣らぬ美少女。
大左衛門に会いたいがために時々やってくる。キク子とは恋敵だが、大左衛門が他の美少女になびきそうになった時は共闘することも。
なお、フルネームは原作においては明記されておらず、名前のみである。

大左衛門を取り巻く人々

大柿 矢五郎(おおがき やごろう)
声 - 大平透
大左衛門の父の友人の柔道家。キク子の父。
自宅に大左衛門を住み込ませて稽古に励ませているが、大左衛門の突拍子のない行動にいつも振り回されっぱなし。
アニメでは文京区湯島(旧地名・湯島天神町)に道場をかまえている[注釈 4]
風 陣左衛門(かぜ じんざえもん)
大左衛門の父で矢五郎の親友。回想シーンのみ登場。
柔道家として大成するが、息子に柔道を教えてくれ、と矢五郎に言い残し早世する。
西 一(にし はじめ)
声 - 八代駿
大阪出身の痩せっぽちで眼鏡のケチで嫌味な少年。大左衛門のクラスに後から転校してくる[4]
大左衛門とは犬猿の仲(ごくまれに共闘する)で、ことあるごとに大左衛門に意地悪やいたずらを仕掛ける。普段は上下とも茶色の服(タートルネックで長袖、長ズボン)を着ている[注釈 5]。小学1年生の二(ふたつ、声優 - 山本圭子)という弟と、病欠した彼を見舞に来た大左衛門を迎えた母親[5]の存在が明らかであり、いずれも彼にそっくりである。
豚丸木 トン子(とんまるき トンこ)
声 - 丸山裕子
クラスメイトの太った少女。中盤より大左衛門に恋し、付きまとうようになる[注釈 6]
原作ではチョイ役に過ぎなかったが、アニメでは大左衛門役をオーディションで野沢雅子と争った丸山裕子が演じて、一躍メインキャラに昇格した。なおアニメではこの名だが、パチンコでは原作初期に出てきた「千葉」という少女と一緒にして、「千葉豚丸木(ちば とんまるき)」と呼ばれる。原作では「豚丸木」のみである。
メインキャラ化にあたって、他の太った少女[6]や教頭夫人[7]の行動も吸収している。

教師

白雪ケメ子(しらゆき ケメこ)
声 - 北浜晴子
大左衛門の通う白ばら学園の担任の美人教師。
破天荒だがピュアな大左衛門のよき理解者となり、生のままに育てる。
学園では教師、生徒ともに憧れの存在だが、第21話で浅見勇青年と結婚する。
車陣八郎(くるま じんぱちろう)
声 - 千葉耕市
柔道の達人で「十人投げ」を可能とする腕の持ち主。
ただし性格はどこかズッコケている。酒飲み。黒部の先輩でもある。
黒部(くろべ)
声 - 仲村秀生
白ばら学園の柔道部顧問。
大左衛門を育て、得意技「波返し反動投げ」を編み出させる。熱血漢で厳しくも優しい根性の教師。
教頭先生
声 - 矢田稔
原作では生徒との交流の著しい教師。
アニメでは白ばら学園の保守派の筆頭で、学園の秩序を乱すとして大左衛門を苦々しく思っているという側面も描かれた。頭が禿げあがっていることから「ヤカン頭」「ツルベロリ」と呼ばれるほか、アニメでは「ハゲ山」名義の印鑑を使用している場面がある[8]。基本的にはギャグキャラで、語尾には「〜ス」がつく。
妻子も作中に登場するが、エピソードによって容貌が異なっている[9][10]
園長先生
声 - 中村紀子子
白ばら学園を束ねる女性園長。
アニメでは数々の珍事件を起こす大左衛門を謹慎させよと主張する勢力と、他児童と区別せず教えるべきとする勢力の板ばさみで困惑する。

その他

吾作(ごさく)
声 - 北村弘一
田舎に住む大左衛門の保護者で、農夫。
陣左衛門の頼みで矢五郎に修行のため大左衛門を引き渡す。
チーコ
ニャンコ先生が想いを寄せた西一の飼い猫。のちにその愛にうたれ、家出してニャンコ先生と結婚、11匹の子供を産む。
嫉妬深さがあり、浮気なニャンコ先生にヤキモキ。ニャンコ先生にそっくりな者の多い子供達の中には、唯一彼女とそっくりな子猫がいる。
クロ
声 - 大竹宏
西一の隣の家に飼われている黒猫。
ニャンコ先生の恋敵でチーコと婚約していたが、エゴイストで男気のない性格を露呈してチーコに逃げられる。西とは気が合うようで、物語後半では行動をともにする。
ゲバクロ
声 - 大竹宏、肝付兼太
ニャンコ先生とチーコの息子なのに、なぜかクロそっくりの黒猫。
好奇心あふれる悪童で、子猫たちのリーダーになって父親や大左衛門、小左衛門にいたずらを仕掛ける。
小左衛門(しょうざえもん)
声 - 滝口順平
大左衛門の飼い犬で、秋田犬と雑種犬を親にもつ。
性格はのんびり屋で女好き。ただし、いざという時には強い戦闘力を見せつける。九州出身らしく、語尾に「〜ばい」がつく。好物はステーキ、嫌いな食べ物はドッグフード
原作・アニメともに登場した回数は少ないが、アニメ版『てんとう虫の歌』では、大柿道場の飼い犬として登場した。
陳 ハタリ(ちん ハタリ)
中国人とアフリカ人のハーフの少年。奇術と空手の腕は一人前以上。大左衛門や西一同様、転校生である。父親はラーメン屋の屋台で生計を立てていることが描かれるが、母親は登場しない。原作のみの登場人物。
ふだんはちゃっかり屋で温厚な性格だが、いつもかぶっている中国帽が外れると凶暴で攻撃的になり、人に噛みつく。これは母方のもと人食い人種の性格が強く出たためなのだが、この設定が人種差別的ということでテレビには登場せず[注釈 7]、風貌がよく似た南終(みなみおわり、声優 - 松島みのり)というゲストキャラとして1回出演したに留まった[11]。一人称を「わたし」から「ぼく」、口癖を「〜ある」や「キッチョンパー」から「〜だもんネ」に変化させる[注釈 8]など、作者サイドでも折角の新キャラクターを長生きさせようと工夫したが、早期の降板となった。
「幼稚園」及び「小学一年生」誌版にのみ登場する大左衛門の妹。名前や家族の存在は不明。
髪をツインテールにし、洋装を着こなす訛りのない少女。洗濯、布団干しなどを甲斐甲斐しくこなす。キク子たちとは違う世界の住人であるようだ。
川崎 のぼる(かわさき のぼる)
原作者としてメタフィクション的に登場するほか、さまざまな役割を演ずる。浮浪者[12]、猿回し[13]、ラーメン屋[14]など。
その他(モブキャラクター
声 - 大竹宏、肝付兼太、八奈見乗児
大竹は放送開始時からほぼ毎話、肝付は放送中期から後期にかけて、八奈見は不定期でゲストキャラクターや脇役などで出演していた。

連載雑誌

  • よいこ 1970年11月号 - 1972年 / 作画 - 松山しげる
  • 幼稚園 1969年12月号 - 1972年 / 作画 - 川崎のぼる、カワサキプロ
  • 小学一年生 1970年1月号 - 1972年9月号 / 作画 - 川崎のぼる、カワサキプロ、いいたんじ
  • 小学二年生 1969年12月号 - 1972年9月号 / 作画 - 川崎のぼる、カワサキプロ、いいたんじ
  • 小学三年生 1969年3月号 - 1972年9月号 / 作画 - 川崎のぼる、カワサキプロ、竹中けんじ
  • 小学四年生 1968年8月号 - 1972年7月号 / 作画 - 川崎のぼる、カワサキプロ、いいだひろ詩
  • 小学五年生 1967年8月号 - 1972年9月号 / 作画 - 川崎のぼる、カワサキプロ、清つねお
  • 小学六年生 1968年8月号 - 1972年7月号 / 作画 - 川崎のぼる、カワサキプロ

テレビアニメ

1970年(昭和45年)10月4日から1972年(昭和47年)9月24日までフジテレビ系列局で放送。系列局の無い青森県や当時系列局が無かった北海道岩手県などでは、他系列局を通じて放送されていた。

全104回(全て2話構成のため、合計208話)。前作『ハクション大魔王』同様、基本的には1話完結だが、第11回や第66回などのようにA・Bパートがリンクする回もある。また、第92回 - 第100回では、大ちゃんとニャンコ先生が夏休みを利用して東海道五十三次を旅し、キク子・西一らレギュラーが後を追うという連続形式だった。

平均視聴率は18.1%(タツノコプロが所有する資料による)[15]

フィルムは全て良好な状態で現存しており、しばしば再放送が行われていた。ニャンコ先生役の愛川が出演する『なるほど!ザ・ワールド』の番宣を兼ねて再放送されたこともある。一部のシーンには世代によっては不快感を覚える放送問題用語が含まれているため、再放送時はそのセリフ箇所を無音カットして放送していたが、2015年春からのフジテレビTWOの放送では、「本作品は一部不適切な表現が含まれておりますが作品のクオリティーと評価を重視しそのまま放送しております」とブラックバックに白文字でエンディング後に表示した上でそのまま未編集で放送するようになった。なお、基本的に次回予告とエンディングテーマ「西一のいびり節」についてはカットされており、現在では見ることができない。また、Yahoo!動画でも配信中。2009年4月、DVD『いなかっぺ大将 ベストセレクション』が発売された。さらに、2015年には放送開始45周年記念として、『想い出のアニメライブラリー第43集 HDリマスターDVD-BOX』全2巻が発売され、全話視聴が可能となった。

タツノコプロが外部からの原作で制作した初めてのアニメである。なお、この後の1974年にも、川崎のぼるの『てんとう虫の歌』のアニメ化を手がけた[16]

なお、同じ原作者、同じ制作会社という繋がりから、『てんとう虫の歌』の第68話『いなかっぺ大将がやってきた』にゲスト出演している(声はオリジナルキャストの野沢雅子が務めている)

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ
「大ちゃん数え唄」
作詞 - 石本美由起 / 作曲・編曲 - 市川昭介 / 歌 - 吉田よしみ
エンディングテーマ
「いなかっぺ大将」
作詞 - 石本美由起 / 作曲・編曲 - 市川昭介 / 歌 - 吉田よしみ
西一にしはじめのいびり節」
作詞 - 石本美由起 / 作曲・編曲 - 市川昭介 / 歌 - 八代駿

その他、いくつかの挿入歌が存在する(作詞・作曲・編曲の担当者は、全て上記と同じ。「【ANIMEX 1300 SONG COLLECTION 4】いなかっぺ大将 ヒットアルバム わしはいなかっぺ大将だス!」を参照)。

いずれの主題歌も、当時は小学館プロダクションが著作権を有していた。なお、オープニングフィルムは大別して3バージョンあるが、そのうち第2バージョンは1971年の夏から秋にかけて使われたもので、大ちゃんの「さあ、大ちゃん踊りだスよ!」の掛け声から始まり、歌やニャンコ先生の合いの手(このバージョンのみ)とともに、全キャラクターが歌に合わせて踊るというものだった。さらに、このバージョンは一部マイナーチェンジ(ラストの全キャラクターがシルエットから通常キャラクターになど)されている。

各話リスト

話数サブタイトル脚本演出
1ワシは風大左エ門だス城山昇高橋唯貴雄
東京はスゴイとこだス案納正美
2柔の道はチビシイだス桜井京介岡崎邦彦
わしは学園の人気者だス城山昇高橋資祐
3これは夢か幻だスか高橋唯貴雄
祭りばやしにゃ弱いだス案納正美
4キャット空中三回転だス桜井京介高橋資祐
学芸会はメタメタだス平田稔笹川ひろし
5ワンとも困っただス城山昇市江健次
これが本当の野球だス高橋唯貴夫
6ズッコケ大特訓だス桜井京介高橋資祐
成せば成るだス成らぬだス武末勝市江健次
7朝の夢は冷たいだス案納正美
デパートは不便だス
8わしも歩けば棒に当るだス小泉陽高橋唯貴雄
子供は風の子だス城山昇岡崎邦彦
9わしはやるだス男だス高橋資祐
心のまよいはすてるだス
10とつげき新聞配達だス斉藤寛市江健次
可愛コちゃんニャ弱いだス伊東恒久案納正美
11どっちの手紙が先だスか陳野修高橋資祐
わしは故郷の大物だス
12飛んで火に入る四悪人だス城山昇岡崎邦彦
サンタは本当にいるだスか武末勝
13つまみ食いは高いだス城山昇高橋資祐
わしは天下の大スターだス
14明けましてズッコケただス桜井京介高橋唯貴雄
大将凧よ上れだス城山昇高橋資祐
15都会の空気はにがいだス伊東紀子案納正美
決死の大サーカスだス桜井京介
16ズッコケ山のボス猿だス陳野修岡崎邦彦
花の姿はこの胸にだス吉田喜昭高橋資祐
17天才チンドン屋だス城山昇案納正美
わしはスーパージャックだス陳野修
18福は外だス、鬼は内だス武末勝岡崎邦彦
ズッコケ梅にうぐいすだス高橋資祐
19わしは宮本武蔵だス吉田喜昭案納正美
モーレツ寒げいこだス山下圭一池端俊策
20両手に花は困るだス武末勝高橋唯貴雄
男の道はつらいだス吉田喜昭岡崎邦彦
21花嫁先生さようならだス武末勝笹川ひろし
すべるだス転ぶだス陳野修高橋唯貴雄
22ズッコケボイン投げだス伊東恒久池端俊策
ドジョウに行く先聞いてくれだス武末勝高橋資祐
23桃の節句にうきうきだス城山昇岡崎邦彦
遠くにあって近いだス案納正美
24嵐の中の男だス三宅直子高橋唯貴雄
これは天下の一大事だス伊東恒久高橋資祐
25やって来る来るお花ちゃんだス三宅直子高橋唯貴雄
ドボジデこんなにもてるだス伊東恒久高橋資祐
26わしはバリカン大将だス山下圭一案納正美
わしの道は一本だス武末勝高橋資祐
27勉強、勉強また勉強だス平田稔
別れのつらさが身にしみるだス吉田喜昭
28ズッコケても、ズッコケてもだス桜井京介高橋唯貴雄
オオ!ミステークだス案納正美
29花を愛する心だス城山昇岡崎邦彦
ここががまんのしどころだス吉田喜昭高橋唯貴雄
30わしは名パイロットだス陳野修案納正美
猛獣の中にわれ一人だス岡崎邦彦
31波のまにまにドンブラコだス伊東恒久高橋資祐
D51機関車魂だス陳野修案納正美
32そこに山があるからだス野田恵高橋唯貴雄
ズッコケ、ご先祖様だス陣野修岡崎邦彦
33わしの近道通りゃんせだス平谷寿敏高橋唯貴雄
当るも、当らぬも時の運だス吉田喜昭案納正美
34お上りニャンコを探すだス伊東恒久
母ちゃんはいいもんだス平谷寿敏岡崎邦彦
35わしは応援団長だス吉田喜昭案納正美
どっちが本当の大将だスか桜井京介高橋唯貴雄
36大ちゃん鍋で頑張るだス陣野修
聞いちゃならない音楽会だス桜井京介笹川ひろし
37わしはズッコケお手伝いだス岡崎邦彦
男涙の子守歌だス伊東恒久笹川ひろし
38サルも木から落ちるだス桜井京介岡崎邦彦
外人さんにゃ弱いだス伊東恒久笹川ひろし
39心の修業に旅立つだス岡崎邦彦
東海道は日本晴れだス吉田喜昭案納正美
40ズッコケハッピーバースデーだス城山昇岡崎邦彦
愛して恋してニャンパラリだス吉田喜昭案納正美
41チビットやける話だス伊東恒久高橋唯貴雄
情は人のためならずだス
42泥棒ねずみの皮をはげだス
そこが女の泣きどころだス
43ズッコケ盆踊りだス桜井京介笹川ひろし
チクリと痛いイビリ節だス伊東恒久高橋唯貴雄
44わしは映画の主役だス桜井京介案納正美
日本一のほれられ男だス城山昇岡崎邦彦
45「熊さんお手をどうぞ」だス案納正美
デートに胸が燃えるだス岡崎邦彦
46人情ズッコケ風呂だス陣野修高橋唯貴雄
写真家泣かせのモデルだス案納正美
47恋する海の男だス平谷寿敏岡崎邦彦
女の誘いにゃ弱いだス城山昇高橋唯貴雄
48猫も歩けば雀に当たるだス案納正美
浮かればやしにのらんだス平谷寿敏高橋唯貴雄
49チビット古い新入生だス松沢伸笹川ひろし
「買ってくるぞ」と勇ましくだス霧生克己岡崎邦彦
50ハエに大福なめられただス平谷寿敏案納正美
顔じゃないだス心だス柳川茂高橋唯貴雄
51今晩わ、大福奴だス平谷寿敏岡崎邦彦
猫がだめなら犬がいるだス
52わしは西部の勇者だス牧野和夫案納正美
虫歯は抜くに限るだス平谷寿敏高橋唯貴雄
53ニャンともアツイ話だス西牧秀雄
ニャンともめでたい話だス岡崎邦彦
54やらねばならぬバレーだス城山昇高橋唯貴雄
ケンカはわしがあずかるだス布川郁司
55温泉ホテルの番頭だス案納正美
もてるモデルは、このモデルだス高橋唯貴雄
56好きになったらもろいだス案納正美
ほれっぽいのが玉にキズだス岡崎邦彦
57語るも涙の話だス吉田喜昭高橋唯貴雄
ソコにつける薬はないだス柳川茂布川郁司
58生まれた子ニャンコ123…だス城山昇案納正美
ニャンコ、子ニャンコ、ニャンパラリだス平谷寿敏岡崎邦彦
59ズッコケ男のはな道鹿島昇西牧秀雄
追い出せ!下宿人だス城山昇
60ズッコケ消防署長だス吉田喜昭高橋唯貴雄
柔の道を捨てるだス玉名はじめ西牧秀雄
61わるのりボウリングだス太田イサム高橋唯貴雄
サヨナラ航海のマドロスだス平谷寿敏案納正美
62うらめしや幽霊だス太田イサム岡崎邦彦
きらいきらいも好きのうちだス城山昇西牧秀雄
63きりりとしめれば心がしまるだス吉田喜昭布川郁司
出る時、寝る時、火の用心だス鹿島昇案納正美
64犬も歩けば土俵に上るだス平谷寿敏
男らしさを見せるだス太田イサム高橋唯貴雄
65頭かくして尻かくさずだス平谷寿敏西牧秀雄
入れて下さいこの釜にだス太田イサム富野喜幸
66アローハ新年おめでとうだス牧野和夫高橋唯貴雄
アローハ今年もよろしくだス案納正美
67デッカイ夢にかけるだス中原薫岡崎邦彦
清き一票このわしにだス太田イサム
68熱い血潮で耐えるだス吉田喜昭布川郁司
頑張らなくっちゃ!!ソノためだス鹿島昇富野喜幸
69めでたくもあり、めでたくもなしだス吉田喜昭西牧秀雄
タンタン狸のいびり汁だス桜井京介案納正美
70オオ!白銀はまねくだス鹿島昇岡崎邦彦
わしはマンガのモデルだス牧野和夫西牧秀雄
71ズッコケ寒中水泳だス中原薫高橋唯貴雄
ドボジテそんなに泣くんだス鹿島昇布川郁司
72日本一のしあわせ者だス平谷寿敏岡崎邦彦
ドバッとぬいで頑張るだス牧野和夫案納正美
73抱いてやるだスこの胸にだス平谷寿敏西牧秀雄
イビリ狐にワナかけるだス鹿島昇高橋唯貴雄
74ばかと迷犬は使い用だス高木国子岡崎邦彦
食って食って食いまくるだス玉名はじめ案納正美
75花の都のいなかっぺだス城山昇西牧秀雄
ニャンタレ!世紀の大決闘だス平谷寿敏岡崎邦彦
76ドボジデアンヨがからむだス高橋唯貴雄
悩める者はみなきたれだス鹿島昇
77姿よりも心だス平谷寿敏西牧秀雄
踊るあほうにイビリ節だス桜井京介案納正美
78ズッコケ道を一人行くだス城山昇岡崎邦彦
ズッコケ風が身にしみるだス高橋唯貴雄
79鬼っ子どものお通りだス平谷寿敏西牧秀雄
春雨に濡れていくだス城山昇案納正美
80ドボジテ鼠になめられるだス平谷寿敏岡崎邦彦
タダいる猫は働くだス城山昇西牧秀雄
81見せちゃならないコレだけはだス桜井京介高橋唯貴雄
世にもふしぎな大魔術だス牧野和夫
82これが男の情けだス平谷寿敏岡崎邦彦
逃がした魚は大きいだス玉名はじめ西牧秀雄
83帰って来た花婿さんだス平谷寿敏案納正美
男の節句にモテモテだス城山昇西牧秀雄
84ここで男は耐えるだス平谷寿敏高橋唯貴雄
ペダルを踏めば身も踊るだス玉名はじめ
85甘くせつないひざまくらだス牧野和夫高橋資祐
なにがなんでも守るだス城山昇案納正美
86わしはどこの誰だスか?太田イサム高橋唯貴雄
「ドボジデ男は弱いのよ」だス加藤有芳西牧秀雄
87わしはボインに弱いだス吉田喜昭高橋資祐
ここは地獄の一丁目だス城山昇案納正美
88出るに出られぬハコの中だス牧野和夫高橋唯貴雄
子連れニャンコの一大事だス城山昇
89そろた娘と田植唄だス牧野和夫高橋資祐
大左エ門は男だス加藤有芳案納正美
90こっちの水は甘いだス玉名はじめ高橋資祐
モテル男はみな敵だス平谷寿敏西牧秀雄
91のらねばならぬその話だス加藤有芳布川郁司
ソレをなめなきゃおさまらぬだス城山昇高橋唯貴雄
92花の東京あとにしてだス案納正美
着いた所はカマボコの宿だス高橋資祐
93ズッコケ雲助道中だス鳥海尽三高橋唯貴雄
ぬまずくわずも修業だス西牧秀雄
94旅は道連れ世は情だス城山昇高橋唯貴雄
男の道に茶のかおりだス鳥海尽三案納正美
95越すに越されぬ大井川だス酒井あきよし高橋資祐
うなぎを食えば血がさわぐだス案納正美
96狐がくれた花嫁だス牧野和夫蓮田正憲
わしは天下の日吉丸だス高橋唯貴雄
97幽霊は城でもつだス小山高男高橋資祐
食いねェ食いねェネコ食いぇだス酒井あきよし案納正美
98その手はくわなのはまぐりだス柳川茂高橋資祐
黒い涙でサヨナラだス森忠明高橋唯貴雄
99忍者の里を通りゃんせだス山木ひろ子本多哲
琵琶湖の水はあまいだス鳥海尽三高橋資祐
100京の五条の橋の上だス城山昇案納正美
わしの名前がさえるだス高橋唯貴雄
101二人の愛が燃えるだス鳥海尽三
女百人、男一人だス若松はじめ本多哲
102結ばにゃならぬ愛の糸だス酒井あきよし案納正美
男の中の女だス若松はじめ高橋唯貴雄
103キャット空中六回転だス小山高男高橋資祐
行くは男のいばら道だス牧野和夫高橋唯貴雄
104遠くて近きは男女の中だス鳥海尽三高橋資祐
かがやく未来に歩むだス高橋唯貴雄

放送局

系列は放送当時の系列。
放送対象地域放送局放送系列放送日時備考
関東広域圏フジテレビフジテレビ系列日曜 18:00 - 18:30制作局
北海道札幌テレビ[17]日本テレビ系列
フジテレビ系列
金曜 17:00 - 17:301972年3月まで
北海道文化放送[18]フジテレビ系列日曜 18:00 - 18:301972年4月開局から
青森県青森放送[19]日本テレビ系列月曜 - 金曜 17:25 - 17:55[注釈 10]
岩手県岩手放送[20]TBS系列日曜 18:00 - 18:301971年10月から放送。
秋田県秋田テレビ[21]フジテレビ系列
山形県山形テレビ[21]
宮城県仙台放送[22]
福島県福島テレビ[23]フジテレビ系列
TBS系列
月曜 - 金曜 17:15 - 17:451974年5月から9月まで放送。
新潟県新潟総合テレビ[24]フジテレビ系列
日本テレビ系列
NETテレビ系列
水曜 18:00 - 18:30
長野県長野放送フジテレビ系列日曜18:00-18:30
山梨県山梨放送日本テレビ系列
静岡県テレビ静岡[25]フジテレビ系列日曜 18:00 - 18:30
富山県富山テレビ[26]
石川県石川テレビ[26]
福井県福井テレビ
中京広域圏東海テレビ[25]
近畿広域圏関西テレビ
島根県
鳥取県[注釈 11]
山陰中央テレビ[注釈 12]
岡山県テレビ岡山フジテレビ系列
NETテレビ系列
土曜19:00-19:30[注釈 13]
広島県広島テレビフジテレビ系列
日本テレビ系列
金曜18:00-18:30[注釈 14]
山口県山口放送日本テレビ系列[注釈 15]
徳島県四国放送
愛媛県テレビ愛媛フジテレビ系列日曜18:00-18:30
高知県高知放送日本テレビ系列
福岡県テレビ西日本フジテレビ系列日曜18:00-18:30
佐賀県サガテレビ
長崎県テレビ長崎フジテレビ系列
日本テレビ系列
金曜18:00-18:30
熊本県テレビ熊本フジテレビ系列
日本テレビ系列
NETテレビ系列
土曜18:00-18:30
大分県大分放送TBS系列
宮崎県テレビ宮崎フジテレビ系列
日本テレビ系列
NETテレビ系列
鹿児島県鹿児島テレビ
沖縄県沖縄テレビフジテレビ系列土曜18:00-18:30
フジテレビ系列 日曜18:00枠
前番組番組名次番組
ハクション大魔王
(1969年10月5日 - 1970年9月27日)
いなかっぺ大将
(1970年10月4日 - 1972年9月24日)
科学忍者隊ガッチャマン
(1972年10月1日 - 1974年9月29日)

映画

1971年には、3回にわたって『東宝チャンピオンまつり』でテレビブローアップ版が公開されている。

『いなかっぺ大将』(3月17日公開)[27]
第5回Aパート「ワンとも困っただス」と第10回「かわいこちゃんニャよわいだス」の再編集ブローアップ版[27]。上映時間は26分[27]
同時上映は、『怪獣大戦争 キングキドラ対ゴジラ』(『怪獣大戦争』改題リバイバル)・『アタックNo.1 涙の不死鳥』・『昆虫物語 みなしごハッチ お月さまのママ』・『ムーミン』(第1作・東京ムービー版)の計4本[27]
『いなかっぺ大将 猛獣の中にわれ一人だス オオ! ミステークだス』(7月24日公開)[28]
第30回Bパートと第28回Bパートの再編集ブローアップ版[28]。上映時間は26分[28]
同時上映は、『ゴジラ対ヘドラ』・『帰ってきたウルトラマン』・『昆虫物語 みなしごハッチ 傷だらけのバレリーナ』・『日本むかしばなし わらしべ長者』(人形アニメ)の計4本[28]
『いなかっぺ大将 猫も歩けば雀に当たるだス 当たるも当たらぬも時の運だス』(12月12日公開)[29]
第48回Bパートと第33回Bパートの再編集ブローアップ版[29]。上映時間は26分[29]
同時上映は、『ゴジラ・モスラ・キングキドラ 地球最大の決戦』(『三大怪獣 地球最大の決戦』改題リバイバル)・『帰ってきたウルトラマン 竜巻怪獣の恐怖』・『昆虫物語 みなしごハッチ 忘れな草に願いをこめて』・『マッチ売りの少女』(人形アニメ)の計4本[29]

スタッフ

  • 監督 - 笹川ひろし
  • 製作 - 吉田健二、安達英男、市江建二、案納正美
  • 脚本 - 陣野修、吉田喜昭、城山昇、伊東恒久
  • 企画 - 鳥海尽三、平谷寿敏
  • 撮影 - 北川嵩
  • 音楽 - 中村勝彦
  • 美術 - 伊豆島君江、新井寅雄
  • 編集 - 金子登喜代

パチンコ

2000年3月に平和から『CRいなかっぺ大将』として日本各地のパチンコホールに導入された[30]

逸話

漫画

  • 作者と連載時に交流のあった望月あきらの学年誌連載作品『ドカドカドッカン先生』には、台詞はないものの1ページにわたって大左衛門がゲスト出演していた。その他、彼の手による「マンガ入門」特集にも、デフォルメのしかたの一例として、殴られて大きなコブができ、体中に絆創膏をはられた人物を出し、「川崎のぼるタッチのデフォルメ」と特別扱いで解説を加えている。
  • ゲルハルト・シュタグーン(de:Gerhard Staguhn)の著書『Warum fallen Katzen immer auf die Füße? und andere Rätsel des Alltags』の日本語訳『ニャンコ先生はなぜいつもうまく着地できるのか-世界のふしぎトリビア61』(主婦の友社、2005年、ISBN 4072474916)の表紙に、ニャンコ先生のイラストが描かれている。

アニメ

脚注

注釈

出典

参考文献

  • 電撃ホビーマガジン編集部 編『ゴジラ 東宝チャンピオンまつり パーフェクション』KADOKAWAアスキー・メディアワークス)〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2014年11月29日。ISBN 978-4-04-866999-3 

外部リンク