アダム・サンドラー

アダム・サンドラーAdam Richard Sandler, 1966年9月9日 - )はアメリカ合衆国ニューヨーク州ブルックリン出身の俳優脚本家コメディアン映画プロデューサーである。身長177cm。

アダム・サンドラー
Adam Sandler
Adam Sandler
2011年2月
本名Adam Richard Sandler(アダム・リチャード・サンドラー)
別名義Sandman
生年月日 (1966-09-09) 1966年9月9日(57歳)
出生地アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン区
民族ユダヤ系アメリカ人
身長177cm
ジャンル俳優
コメディアン
脚本家
映画プロデューサー
活動期間1987年 -
配偶者ジャッキー・ティトン
主な作品
ミックス・ナッツ/イブに逢えたら
『アダム・サンドラーはビリー・マジソン一日一善』
俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル
ウェディング・シンガー
ウォーターボーイ』『ビッグ・ダディ
リトル★ニッキー
パンチドランク・ラブ
N.Y.式ハッピー・セラピー
50回目のファースト・キス
スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと
もしも昨日が選べたら』『再会の街で
アダルトボーイズ』シリーズ
素敵な人生の終り方
ウソツキは結婚のはじまり
モンスター・ホテル』シリーズ
ピクセル
マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)
マーダー・ミステリー
アンカット・ダイヤモンド
 
受賞
MTVムービー・アワード
格闘シーン賞
1996年『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル
キス・シーン賞
1998年『ウェディング・シンガー
コメディ演技賞
1999年『ウォーターボーイ
2000年『ビッグ・ダディ
チーム賞
2004年『50回目のファースト・キス
ゴールデンラズベリー賞
最低作品賞
2011年ジャックとジル
最低主演男優賞
1999年『ビッグ・ダディ』
2011年『ジャックとジル』、『ウソツキは結婚のはじまり
2012年俺のムスコ
最低主演女優賞
2011年『ジャックとジル』(ジル役として)
最低スクリーンカップル賞
2011年『ジャックとジル』
最低脚本賞
2011年『ジャックとジル』
最低前日譚・リメイク・盗作・続編賞
2011年『ジャックとジル』
その他の賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞
主演男優賞

2019年アンカット・ダイヤモンド
インディペンデント・スピリット賞
主演男優賞
2019年『アンカット・ダイヤモンド』
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来歴

1966年ブルックリン区のユダヤ系家庭に生まれる[1][2]。母親は保育園の保育士で、父親は電気技師だった[3]。5歳の時に一家はマンチェスターへ移住。地元の高校を卒業後、ニューヨーク大学へ進学して芸術コースに在籍した。

ユダヤ系アメリカ人俳優としてよく知られており、自身の映画には自分がユダヤ人である事を意識して、ユダヤ人の衣装や歌、儀式などを映画に取り入れている。10代の頃からコメディアンとしての才能を表し始めたサンドラーは、コメディクラブなどでスタンダップコメディアンとしてキャリアをスタートさせた。

1980年代に入ると、友人のすすめで『コスビー・ショー』に出演。その後もMTV製作のクイズ番組に出演したりして徐々に頭角を現していき、同じくコメディアンのデニス・ミラーから見出された彼はロサンゼルスからサタデー・ナイト・ライブへの出演につながる。最初は脚本家として雇われていたが、その後出演するようになると人気が高まっていき、同番組のレギュラーでコメディアンとしての確固たる地位を築き上げた。ちなみにレギュラーは5年間務めている。1989年に『Going Overboard』で映画デビュー。初期のころはコメディ映画のわき役として出演していたが、徐々に主役を演じるようになり現在に至る。俳優以外にもプロデューサーとして自身の映画のプロデュースにも携わり、製作会社のハッピーマディソンを設立した。

日本でのヒット作は少ないが、アメリカにおいては主演したコメディ映画が軒並みヒットしており、興行収入が1億ドルを越えた作品が15本もある。また、多くのコメディアンたちと交友があり、友人たちが主演をつとめる多数のコメディ映画のプロデュース、製作総指揮を担当している。あまり賞レースに絡んでこないが、MTVムービー・アウォーズだけは何度も受賞している。ちなみに『ビッグ・ダディ』ではラジー賞の最低主演男優賞を受賞、脚本・製作も手がけた2011年の『ジャックとジル』はラジー賞初の全部門制覇をしてしまった。

ポール・トーマス・アンダーソンと組んだ『パンチドランク・ラブ』や、ドン・チードル共演の『再会の街で』などではこれまでのイメージを一新させ、静かな雰囲気の役柄をシリアスに演じた。自身が主演するコメディ映画ではアジアをネタに入れることがかなり多く、映画の中にも数多くの日本や中国を題材にしたネタが目立つ。

2017年、『マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)』における演技が絶賛され、「『パンチドランク・ラブ』以来の好演である」と評された[4]

サタデー・ナイト・ライブ』で自作曲を披露しており、1994年に作ったコミックソングザ・ハヌカー・ソング」はユダヤ教の祭日であるハヌカーの歌として非常によく知られている[5]

ランキング

2009年6月、経済誌『フォーブス』が2008年6月から2009年6月までの1年間で「最も稼いだ男優」のランキングを発表し、5,500万ドル(日本円で約53億9,000万円)を稼いで2位にランクインした[6][7]

2010年2月、『ヴァニティ・フェア』誌が「2009年に最も稼いだハリウッドの稼ぎ手」のランキングを発表し、3,150万ドル(日本円で約28億円3,500円)を稼いで12位にランクインした。この金額は映画のギャラだけでなく、商品のロイヤリティ収入なども含んでいる[8]

2010年9月、経済誌『フォーブス』が2009年からの1年間で「最も高額なギャラを獲得したハリウッドの俳優」のランキングを発表し、2,660万ドル(日本円で約22億6,100万円)を稼いで3位にランクインした[9]

2010年11月、経済誌『フォーブス』が「最もコストパフォーマンスの悪かった俳優」を発表し、制作会社が得た金が1ドル当たり8ドル45セント(日本円で約693円)で選ばれた。

2011年2月、『ヴァニティ・フェア』誌が「2010年にハリウッドで最も稼いだ人たち」のランキングを発表し、2010年のギャラが推定で5,000万ドル(日本円で約41億円)で7位にランクインした[10]

2011年8月、経済誌『フォーブス』が2010年の5月1日から2011年5月1日の1年間で「最も稼いだハリウッド俳優」のランキングを発表し、推定4,000万ドル(日本円で約32億円)を稼いで3位にランクインした[11][12][13]

私生活

2003年にジャッキー・ティトンと結婚[14][15][16]。2006年と2008年にそれぞれ娘が生まれている[17][18]

2012年2月、第46回スーパーボウルを前にして、大ファンであるニューヨーク・ジェッツへの思いを語っている[19]

主な出演作品

公開年邦題
原題
役名備考日本語吹替
1991殺人ピエロ狂騒曲
Shakes the Clown
ディンク(ピエロ)
1993コーンヘッズ
Coneheads
カーマイン・ウェイナー藤原啓治
1994ハードロック・ハイジャック
Airheads
ピップ坂東尚樹
ミックス・ナッツ/イブに逢えたら
Mixed Nutts
ルイ
1995アダム・サンドラーはビリー・マジソン一日一善
Billy Madison
ビリー・マジソン兼脚本森川智之
1996俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル
Happy Gilmore
ハッピー・ギルモア
ダーティ・ボーイズ
Bulletproof
モーゼス
1998ウェディング・シンガー
The Wedding Singer
ロビー・ハート堀内賢雄(ソフト版)
森川智之(機内上映版)
ウォーターボーイ
The Waterboy
ボビー・ブーシェ兼脚本・製作総指揮関俊彦
1999ビッグ・ダディ
Big Daddy
ソニー兼脚本森川智之
2000リトル★ニッキー
Little Nicky
ニッキー兼脚本・製作総指揮藤原啓治
2001アニマルマン
The Animal
トゥニー製作総指揮
2002パンチドランク・ラブ
Punch-Drunk Love
バリー・イーガン森川智之
Mr.ディーズ
Mr. Deeds
ロングフェロー・ディーズ兼製作総指揮森川智之(標準語版)
中川礼二(大阪弁ver)
ホット・チック
The Hot Chick
ボンゴの男兼製作総指揮
クレジット無し
中村俊洋
2003N.Y.式ハッピー・セラピー
Anger Management
デイヴ・バズニック兼製作総指揮森川智之
200450回目のファースト・キス
50 First Dates
ヘンリー・ロス
スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと
Spanglish
ジョン・クラスキー
2005ロンゲスト・ヤード
The Longest Yard
ポール・クルー兼製作総指揮
2006もしも昨日が選べたら
Click
マイケル・ニューマン兼製作
2007再会の街で
Reign Over Me
チャーリー・ファインマン松本保典
チャックとラリー おかしな偽装結婚!?
I Now Pronounce You Chuck And Larry
チャック・レヴィン兼製作山寺宏一
2008エージェント・ゾーハン
You Don't Mess with the Zohan
ゾーハン兼脚本・製作森川智之
2009ベッドタイム・ストーリー
Bedtime Stories
スキーター・ブロンソン兼製作
素敵な人生の終り方
Funny People
ジョージ・シモンズ西垣俊作
2010アダルトボーイズ青春白書
Grown Ups
レニー兼脚本・製作村治学(VOD版)
2011ウソツキは結婚のはじまり
Just Go with It
ダニー兼製作松本保典
Mr.ズーキーパーの婚活動物園
Zookeeper
サルのドナルド兼製作、声の出演
日本劇場未公開
佐藤晴男
ジャックとジル
Jack and Jill
ジャック/ジル兼製作・脚本松本保典
2012俺のムスコ
That's My Boy
ドニー兼製作
モンスター・ホテル
Hotel Transylvania
ドラキュラ声の出演
兼製作
山寺宏一
2013アダルトボーイズ遊遊白書
Grown Ups 2
レニー兼製作・脚本松本保典
2014子連れじゃダメかしら?
Blended
ジム
靴職人と魔法のミシン
The Cobbler
マックス・シムキン森川智之
トップ・ファイブ
Top Five
本人
ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界
MEN, WOMEN & CHILDREN
ドン・トルビー
2015ピクセル
Pixels
サム・ブレナー兼製作・脚本柳沢慎吾
モンスター・ホテル2
Hotel Transylvania 2
ドラキュラ声の出演
兼製作・脚本
山寺宏一
リディキュラス・シックス
The Ridiculous 6
トミー・ストックバーンNetflixオリジナル作品
兼製作・脚本
森川智之
2016ドゥ・オーバー: もしも生まれ変わったら
The Do-Over
マックス・ケスラーNetflixオリジナル作品
兼製作
2017サンディ・ウェクスラー
Sandy Wexler
サンディ・ウェクスラーNetflixオリジナル作品
兼製作・脚本
マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)
The Meyerowitz Stories (New and Selected)
ダニー・マイヤーウィッツNetflixオリジナル作品
2018ウィーク・オブ・ウェディング
The Week Of
ケニー・ルスティヒNetflixオリジナル作品
兼製作・脚本
モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!
Hotel Transylvania 3: Summer Vacation
ドラキュラ声の出演山寺宏一
アダム・サンドラーの100%フレッシュ
Adam Sandler: 100% Fresh
Netflixスタンドアップコメディ(吹き替え版なし)
2019マーダー・ミステリー
Murder Mystery
ニック・スピッツNetflixオリジナル作品
兼製作
森川智之
アンカット・ダイヤモンド
Uncut Gems
ハワード・ラトナー
2020ヒュービーのハロウィーン
Hubie Halloween
ヒュービー・デュボアNetflixオリジナル作品
兼製作
2022HUSTLE ハッスル
Hustle
スタンリー・シュガーマンNetflixオリジナル作品
兼製作
(吹き替え版なし)
2023マーダー・ミステリー2英語版
Murder Mystery 2
ニック・スピッツNetflixオリジナル作品
兼製作
森川智之
バド・ミツバにはゼッタイ呼ばないから
You Are So Not Invited to My Bat Mitzvah
ダニー・フリードマンNetflixオリジナル作品
兼製作
レオ
Leo
レオ声の出演
Netflixオリジナル作品
兼製作
高木渉
2024スペースマン
Spaceman
ヤクブNetflixオリジナル作品森川智之

製作他

公開年邦題
原題
クレジット備考
1999デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?
Deuce Bigalow: Male Gigolo
製作総指揮
2001アニマルマン
The Animal
2002変身パワーズ
The Master of Disguise
2003ディッキー・ロバーツ 俺は元子役スター
Dickie Roberts: Former Child Star'
製作
2006がんばれ!ベンチウォーマーズ
The Benchwarmers
2008キューティ・バニー
The House Bunny
2009モール★コップ
Paul Blart: Mall Cop
2011ポルノ☆スターへの道
Bucky Larson: Born to Be a Star
製作・脚本
2020僕のミッシー
The Wrong Missy
製作

日本語吹き替え

主に担当しているのは、以下の二人である。

森川智之
『アダム・サンドラーはビリー・マジソン一日一善』で初担当。デビュー初期から大半の作品で吹き替えを担当しており、アダムの専属(フィックス)として知られている[20]
松本保典
再会の街で』で初担当。森川の次に多く吹き替えている。

この他、山寺宏一藤原啓治堀内賢雄坂東尚樹なども声を当てている。

脚注

参考文献

  • アダム・ネイマン『ポール・トーマス・アンダーソン ザ・マスターワークス』井原慶一郎訳、2021年10月、DU BOOKS

外部リンク