チャン・ワタナカ

カンボジアのサッカー選手

チャン・ワタナカクメール語: ចាន់ វឌ្ឍនាកា, 英語: Chan Vathanaka, 1994年1月23日 - )は、カンボジアカンポット州出身の同国代表サッカー選手ボーウング・ケット・アンコール所属。ポジションはフォワード(FW)。カンボジア人初のJリーガー。

チャン・ワタナカ
2013年
名前
愛称カンボジアの英雄
カンボジアのメッシ[1]
ラテン文字Chan Vathanaka
クメール語ចាន់ វឌ្ឍនាកា
基本情報
国籍カンボジアの旗 カンボジア
生年月日 (1994-01-23) 1994年1月23日(30歳)
出身地カンポット州
身長175cm[2]
体重60kg[2]
選手情報
在籍チームカンボジアの旗 ボーウング・ケット
ポジションFW
背番号11
利き足左足
ユース
カンボジアの旗 プレア・カン・リーチFC
クラブ1
クラブ出場(得点)
2011-2012カンボジアの旗 プレア・カン・リーチFC 17 (10)
2012-2017カンボジアの旗 ボーウング・ケット 90 (116)
2017日本の旗 藤枝MYFC (loan) 1 (0)
2018マレーシアの旗 パハンFA 10 (1)
2018カンボジアの旗 ボーウング・ケット 9 (5)
2019マレーシアの旗 PKNS FC
2019-カンボジアの旗 ボーウング・ケット
代表歴2
2011 カンボジア U-203 (0)
2012-2015 カンボジア U-2325 (11)
2013- カンボジア49 (19)
1. 国内リーグ戦に限る。2018年5月5日現在。
2. 2022年1月28日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

来歴

2014シーズンのカンボジア・リーグで年間最優秀選手賞(MVP)を受賞した[3]

2015年7月11日、12-2で大勝したキリヴォン・ソク・セン・チェイFC英語版戦で8ゴールを決め[4]カンボジア・リーグで1試合8ゴールを記録した最初の選手になった[5]。2015シーズンは最終節に前年度王者で首位争いをしていたプノンペン・クラウン相手にハットトリックを達成するなどレギュラーシーズンだけで35ゴールを決め、チームをレギュラーシーズン王者に導いた[6]。2008年以降の過去7シーズンに30ゴール以上を記録した選手はいなかった[7]ボーウング・ケット・アンコールはプレーオフ準決勝でナガワールドに敗れて優勝を逃したが、プレーオフでも2ゴールを決め、リーグ得点王に輝くと共に2シーズン連続でMVPに選ばれた[8]

同年、レギュラーシーズン1位チームとして臨んだメコンクラブチャンピオンシップ2015の第1試合ラオ・トヨタ戦で2ゴールを決め[9]、準決勝では前大会王者のベカメックス・ビンズオン相手にハットトリックを達成した[10]。大会最多の5ゴールを決め、MVPに選ばれた[11]

2016年オフには多くの国のクラブが争奪戦に乗り出したが、「アジア最高峰のJリーグで経験を積みたい」と自ら望みJ3藤枝MYFCへの期限付き移籍を実現させ加入した[2]。母国カンボジアでも大きな注目を集め、藤枝がカンボジアの公用語であるクメール語の公式フェイスブックを開設したところ、フォロワー数は日本語版の約1万3千人を上回る4万9千人超に達し、カンボジアでは藤枝のリーグ戦全試合が生中継されるほどの人気だった。しかしJ3リーグでわずか1試合3分のみの出場にとどまった(出場試合当日は「カンボジアマッチデー」と題しカンボジア関連の各種イベントが開催された[12])。監督の大石篤人は「プレースキックの精度は素晴らしい。ただ、プレーの連続性に関してはまだまだ足りないところがある」と評した[13]。2017年をもって契約満了により退団。「初めて海外でサッカーをしましたが、Jリーグは本当にレベルが高いと感じました。藤枝MYFCで学んだ守備は、カンボジアサッカーのレベルが高くなる為にカンボジアの選手たちに伝えたいと思います。今まで本当にお世話になりました。」とコメントした[14]

2018年、マレーシアパハンFAへ移籍[15]。リーグ戦9試合に先発出場し1得点を決めるが、5月9日、中島ファラン一生らの加入に伴って契約解除された[16]。6月23日、ボーウング・ケットへの復帰が発表された[17]

個人成績

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点出場得点出場得点 出場得点
カンボジアリーグ戦 リーグ杯オープン杯期間通算
2011プレア・カン・リーチメトフォン・C
2012 
ボーウング・ケット・アンコール 
201311
2014
2015
2016
日本リーグ戦 リーグ杯天皇杯期間通算
2017藤枝11J310-0010
通算カンボジアメトフォン・C
日本J310-0010
総通算

代表

2015年3月12日、2018 FIFAワールドカップ・アジア1次予選マカオ戦で2ゴールを決め[3]カンボジア代表初の1次予選突破に貢献した。

2018年11月20日、AFFスズキカップラオス戦で前半18分に先制点を挙げ、カンボジア代表の実質的な監督を務める本田圭佑の就任後初白星に貢献した[19]

代表成績

#年月日開催地対戦相手スコア勝敗大会名
1.2014年10月8日 中華民国台湾
, 台北市
 チャイニーズタイペイ1–02–0親善試合
2.2–0
3.2015年3月12日 カンボジア, プノンペン  マカオ1–03–02018 FIFAワールドカップ・アジア1次予選
4.2–0
5.2016年7月28日  シンガポール1–02–1親善試合
6.2016年9月1日 香港  香港2–32–4
7.2016年10月21日 カンボジア, プノンペン  東ティモール2–03–22016 AFFスズキカップ (予選)
8.3–2
9.2016年11月20日 ミャンマー, ヤンゴン  マレーシア1–02–32016 AFFスズキカップ
10.2–1
11.2017年3月22日 カンボジア, プノンペン  インド2–32–3親善試合
12.2017年9月5日  ベトナム1–11–2AFCアジアカップ2019 (予選)・3次予選
13.2017年10月5日 インドネシア, ブカシ  インドネシア1–21–3親善試合
14.2018年10月12日 カンボジア, プノンペン  東ティモール1–12–2
15.2018年11月12日 ミャンマー, マンダレー  ミャンマー1–01–42018 AFFスズキカップ
16.2018年11月20日 カンボジア, プノンペン  ラオス1–03–1
17.2021年10月9日 バーレーン, イーサ・タウン  グアム1–01–0AFCアジアカップ2023 (予選)・プレーオフ
18.2021年11月15日 シンガポール, ビシャン  ラオス1–03–02020 AFFスズキカップ
19.2–0

タイトル

個人

脚注

関連項目

外部リンク