ハイアール

中国の企業グループ

ハイアールグループ簡体字中国語: 海尔集团英語: Haier Group)は、中華人民共和国山東省青島市を本拠とする電機メーカー、グローバル企業グループ[2]。代表者は中国共産党第十六、十七、十八次中央委員会候補委員である張瑞敏[3]

ハイアールグループ
Haier Group
青島市嶗山区にあるハイアールグループ本社
種類集団所有制企業[1]
市場情報
本社所在地中華人民共和国の旗 中国
山東省青島市嶗山区
設立1984年(1992年に現在の名前を採用)
業種電気機器
事業内容家電製品、商業加熱や冷却システム、民生用電子機器の開発・製造・販売
代表者張瑞敏(チャン・ルエミン) 会長 兼 CEO
売上高178億ドル(2008年)
従業員数約50,000名
主要子会社ハイアールエレクトロニクスグループ(SEHK1169)
青島ハイアールSSE: 600690)
外部リンク公式サイト 日本語
公式サイト 中国語
北米公式サイト 英語
欧州公式サイト 英語
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ハイアールグループ
各種表記
繁体字海爾集團
簡体字海尔集团
拼音Hǎiěr Jítuán
英文Haier Group
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概要

主な製品は冷蔵庫洗濯機などの白物家電テレビエアコン、ラップトップパソコンなどで、世界165ヵ国以上で生産・販売している。グループ全体で2008年度のグローバル連結売上は1220億元(約1兆8300億円[4])。白物家電ブランドマーケットシェアでは2010年時点で世界第1位。冷蔵庫と洗濯機のブランドマーケットシェアも2010年時点で世界第1位[5]

1984年12月、青島冷蔵庫本工場(青島電冰箱総廠)として創業。西ドイツリープヘル社との技術提携を経て1991年に琴島海爾集団となる[1](「琴島」は青島の別称、「海爾」はリープヘルの中国語音訳「利勃海爾」の略)。1992年にハイアール(海爾)集団に改称[1]。現在、香港証券取引所上海証券取引所に上場。

2005年8月、2008年に開催される北京オリンピックのローカルスポンサー(公式スポンサー)となった[2][6]

2006年にNBAのスポンサーとなった[7]

2016年1月にゼネラル・エレクトリックの創業時からの基幹事業である家電部門の買収で合意[8][9]、GEブランドの長期ライセンスも取得した[10]。同年6月6日に買収を完了した[11]

日本での事業展開

日本においては、2002年にハイアールジャパンセールス株式会社と、三洋電機と合弁で設立した三洋ハイアール株式会社がハイアールブランドの冷蔵庫、洗濯機、エアコンを輸入販売開始。その後、2007年1月に三洋電機が冷蔵庫の製造をハイアールに委託する目的で「ハイアール三洋エレクトリック株式会社」を設立する[12]代わりに「三洋ハイアール株式会社」が3月に解散。

なお、現在の輸入販売は、ハイアールジャパンセールス株式会社で行われている。また、日本法人であるハイアールジャパンホールディングス株式会社は、大阪府大阪市淀川区宮原3-5-24(新大阪第一生命ビル)に本社を置いている。

2011年7月28日、三洋電機はハイアールに白物家電(冷蔵庫・洗濯機、炊飯器など)事業を行う子会社9社(三洋アクア株式会社(現:アクア株式会社)、ハイアール三洋エレクトリック株式会社(後のハイアールアジアインターナショナル株式会社)[13] など)の株式を、約100億円で売却する旨を公式発表した。これにより三洋電機が親会社パナソニックと重複する事業のリストラが推進される。2012年2月、三洋から受け継がれた製品についてはハイアールではなく『AQUA(アクア)[注釈 1]』のブランドで展開していくことを発表した。

ハイアール及び、三洋ハイアールで販売した製品はこれまで、日本国内においては三洋電機サービスが受付窓口となって、家電販売店等では修理受付時、三洋電機製品と同じチャネルで取り扱われていたが、2012年1月1日からは全て自社が受付窓口に変更されることになった[14]。なお、旧三洋および三洋アクア製品の修理等のアフターサービスについては、2012年からパナソニックが行っている。

また、家庭用だけでなく、業務用洗濯機事業も買収したため、日本国内のコインランドリーでは3割近くを占めてトップシェアとなり[15]、2015年時点で7割近くとなってる[16]

大手家電量販店でクレームを受ける率が高いのは海外製品であるが、とりわけハイアール製は販売数が多いこともあり、上位に挙げられている[17]

不祥事・事件

8歳児 感電死亡事故

ハイアールの冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機などを備えた上海のアパートのキッチン

2010年2月広東省でハイアール製の冷蔵庫を開こうとした8歳の女児が感電死した。この事件に関し、ハイアール側は「わが社に責任ない」と主張した[18]

11歳児 感電死亡事故

2010年8月16日江西省でハイアール製の冷蔵庫を開こうとした11歳の女児が感電死した。この事件に関し、ハイアール側は「わが社に責任ない」とし、コンセントの接続方法に不具合があり漏電が発生したと結論付けた。また、ハイアール広報の張鉄燕が「ユーザー側が家庭の電気事情に注意する必要がある」と主張した一方で漏電事故の危険が少ない製品の開発を進めるとした[18]

5歳児 感電死亡事故

2011年7月15日に広東省でハイアール製の冷蔵庫を開こうとした5歳の女児が感電死した。亡くなった女児の母親によると、晩御飯の支度を手伝っていた娘が、冷蔵庫のドアを開けた途端に強い電流が娘の体を走り、冷蔵庫に引き寄せられたという[19]

CM

脚注

注釈

出典

外部リンク