フィロゾア

フィロゾア (Filozoa)は、ホロゾアに属する真核生物の一群である。

フィロゾア
Filozoa
Elephant-ear-sponge
分類
ドメイン:真核生物 Eukaryota
階級なし:後方鞭毛生物 Opisthokont
階級なし:ホロゾア Holozoa
階級なし:フィロゾア Filozoa
学名
Filozoa
下位分類群

概要

本クレードには、多細胞生物である後生動物および後生動物に近縁の(菌類Mesomycetozoaよりも更に動物に近似の関連性を持つ)単細胞生物らを含む[1]


現在、フィロゾアのクレードは、3つのグループに分類されている:

学名の由来

「糸」を意味するラテン語filum- と「動物」を意味するギリシャ語zōion から学名は命名されている。

系統

下記の系統樹[2][3][4]で、Holomycotaのツリー構造については、Tedersooら研究グループの見解に従う[5]

オピストコンタ
Holomycota
Cristidiscoidea

Fonticulida

Nucleariida

菌類/

BCG2

真菌類

Aphelida

BCG1

Rozellomyceta/

Rozella

Namako-37

微胞子虫

Cryptomycota
Opisthosporidia
ホロゾア

Ichthyosporea

Pluriformea

Syssomonas

Corallochytrium

フィロゾア

フィラステレア

コアノゾア

襟鞭毛虫類

後生動物

9億5千万年前
11億年前
13億年前

特徴

祖先のオピストコンタ生物は、細胞に細い糸のような突起物または「触手」を持っていたと推定される。ただしオピストコンタの一部の生物(Mesomycetozoa及びコラロキトリウム)はこの部位を失っている。フィロゾアの生物においては、この糸のようなものは、先端まで太さが変わらない単純な構造で、アクチンの束でできた堅い芯を持つ(これは、ヌクレアリアの柔軟で枝分かれがあり先ほど細くなる糸状仮足や、菌類の枝分かれする仮根菌糸とは対照的である)。 襟鞭毛虫類と最も原始的な動物すなわち海綿動物においては、この糸のようなものは集まって 鞭毛または繊毛の周りの濾過摂食の「襟」となっている。これは、フィロゾアに属する直近で共通する祖先から受け継がれたものだと考えられている[1]

脚注