モクセイ

モクセイ科モクセイ属の常緑小高木

モクセイ(木犀、学名: Osmanthus fragrans)は、モクセイ科モクセイ属常緑小高木。中国名は桂花(けいか)。

モクセイ(ギンモクセイ)
ギンモクセイ
ギンモクセイ
分類APG III
:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 Angiosperms
階級なし:真正双子葉類 Eudicots
階級なし:コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし:キク類 Asterids
階級なし:真正キク類I Euasterids I
:シソ目 Lamiales
:モクセイ科 Oleaceae
:オリーブ連 Oleeae
:モクセイ属 Osmanthus
:モクセイ O. fragrans
学名
Osmanthus fragrans
Lour.[1]
変種品種[2]
  • ギンモクセイ O. f. var. fragrans
  • キンモクセイ O. f. var. aurantiacus
  • シロモクセイ O. f. var. aurantiacus f. leucanthus
  • ウスギモクセイ O. f. var. aurantiacus f. thunbergii

単に「木犀」と言う場合ではギンモクセイ(銀木犀)だけを指すことが多く、広義ではOsmanthus fragrans に属する品種(ギンモクセイ・キンモクセイ・ウスギモクセイなど)の総称である。花期は芳香がある。中国で九里香という名前もあるのは、その香りが遠くまで届くことから来ている[3]

形態・生態

樹高は3 - 6メートル (m) になる。は淡灰褐色で、樹皮は縦に裂け目ができる。

は長さ7 - 15ミリメートル (mm) の葉柄をもって対生する。葉身質で、長さ8 - 15センチメートル (cm) 、幅3 - 5 cmとキンモクセイより葉幅が広く、楕円形で先端は急にとがり、縁にはあらい細鋸歯があるが、鋸歯がなく全縁の場合もある。葉脈の主脈は表面でくぼみ、裏面で突出する。

期は9 - 10月。雌雄異株で、花は葉腋に束生する。花柄は長さ5 - 10ミリメートル (mm) になる。花冠は白色で4深裂し、径約4 mmになる。雄蘂は2個。花には香気があるが、キンモクセイほどは強くない[4]

果実核果で、長さ1 - 1.5 cmの楕円形になり、翌年の春に黒褐色に熟す。

分布

中国原産。日本では九州の山地に自然分布があるとされる[4]キンモクセイと共に、常緑の庭木として人為的に栽培されているものが見られ、関西地方に多い傾向がある[4]。これは、ギンモクセイは関東地方では相当大きく生育した株にならなければ、花の付き方が悪いという栽培上の理由で差異が生まれていると考えられている[4]

中国ではモクセイは桂と書き、中国南部の景勝地で知られる桂林は、モクセイが多いことから名付けられたとされる[3]

人間との関わり

公園などで栽培されている。中国ではモクセイの花をお茶のようにして飲んだり、花を入れた酒もあり、香りを楽しむ[3]

都道府県・市町村の木に指定している自治体

総称の「モクセイ」として指定している自治体と、「モクセイ」としながらも実質「キンモクセイ」を指して指定している自治体がある。

変種

  • ギンモクセイ(銀木犀、学名: O. f. Lour. var. fragrans
  • キンモクセイ(金木犀、学名: O. f. Lour. var. aurantiacus Makino)
  • ウスギモクセイ(薄黄木犀、学名: O. f. Lour. var. thunbergii Makino)

脚注

参考文献

  • 辻井達一『日本の樹木』中央公論社〈中公新書〉、1995年4月25日、280 - 281頁。ISBN 4-12-101238-0 
  • 茂木透写真『樹に咲く花 合弁花・単子葉・裸子植物』高橋秀男・勝山輝男監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2001年、292-293頁。ISBN 4-635-07005-0 

関連項目

外部リンク

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