三朝町

日本の鳥取県東伯郡の町

三朝町(みささちょう)は、鳥取県の中央部にあるである。東伯郡に属す。鳥取県において2番目に大きな町で、国宝の三佛寺投入堂三徳山)や名勝小鹿渓がある。世界一といわれる高濃度のラジウム温泉が噴出する三朝温泉街を有しており、そのラジウム泉特有のホルミシス効果は病気治療・療養目的でも有用で岡山大学の付属研究所なども立地する。

みささちょう ウィキデータを編集
三朝町
三朝町旗三朝町章
三朝町旗三朝町章
1957年11月18日制定
日本の旗 日本
地方中国地方山陰地方
都道府県鳥取県
東伯郡
市町村コード31364-5
法人番号9000020313645 ウィキデータを編集
面積233.52km2
総人口5,580[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度23.9人/km2
隣接自治体鳥取市倉吉市東伯郡湯梨浜町
岡山県真庭市苫田郡鏡野町
町の木トチノキ
町の花ホンシャクナゲ
他のシンボル-
三朝町役場
町長松浦弘幸
所在地682-0195
鳥取県東伯郡三朝町大字大瀬999-2
北緯35度24分30秒 東経133度51分42秒 / 北緯35.40844度 東経133.86178度 / 35.40844; 133.86178 東経133度51分42秒 / 北緯35.40844度 東経133.86178度 / 35.40844; 133.86178
地図
三朝町役場庁舎位置

三朝町役場
三朝町役場
外部リンク公式ウェブサイト

三朝町位置図

― 市 / ― 町・村

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地理・地勢

三徳川

  • 天神川 - 一級水系で、鳥取県の三大河川の一つ。現在は天神川というが、以前は上流側を「竹田川」といい、三朝町より下流の倉吉市で小鴨川と合流し、それより下流を「天神川」と呼んでいた。昭和期に河川関係の体系化が進められ、現在は本流を天神川というが、今でも「竹田川」の名称を使う場合もある。
    • 三徳川 - 天神川の主要な支流。急流で、上流には険しい谷が作られている。
      • 小鹿川 - 三徳川の支流。上流に小鹿渓や中津ダムを持つ。
      • 加茂川 - 三徳川の支流。かつて加茂川の流域は「中の谷」と呼ばれる地域だった。

隣接市町村

鳥取県
岡山県

歴史

三朝温泉の街並み

行政

歴代町長

氏名就任年月日退任年月日備考
1坂出雅己1953年昭和28年)12月25日1973年(昭和48年)11月14日
2松村喬成1973年(昭和48年)11月15日1985年(昭和60年)11月14日
3安田真一郎1985年(昭和60年)11月15日1997年平成9年)11月14日
4吉田秀光1997年(平成9年)11月14日2017年平成29年)11月14日
5松浦弘幸2017年(平成29年)11月15日現職

人口

三朝町と全国の年齢別人口分布(2005年)三朝町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 三朝町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

三朝町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


公共施設

教育施設

小学校

  • 三朝町立三朝小学校 - 2019年4月西小学校・東小学校・南小学校の三校を統合し開校、旧西小学校を統合校舎として使用するが、新校舎も計画中[10]

中学校

大学

医療施設

交流

姉妹都市

その他

交通

鉄道

現在鉄道は存在しない。小鹿川の上流には1934年(昭和9年)に開通した森林軌道(倉吉営林署中津林道)があった[11]。最盛期の路線は本線延長8209m。5本の支線があり全線馬力であった。本線の廃止は1957年ころ[12][注 1]。同町の最寄り駅はJR山陰本線倉吉駅

実現しなかった鉄道路線

かつて倉吉町-三朝村間に鉄道計画があった。1928年に鉄道敷設権(動力電気 軌間1067mm)[13]を得ると1930年に三朝電気鉄道(本社東京)を設立し[14]、1931年には三朝温泉鉄道(代表取締役 藤波龍世)へ改称[15][16]したが開業する見込みのないまま私鉄要覧に昭和42年度版まで掲載されていた[17]

バス路線

高速バス
ツアーバス
空港リムジンバス
一般路線バス
  • 日ノ丸自動車(日ノ丸バス)
    • 海田日ノ丸車庫~倉吉駅~八ツ屋~竹田橋~卸団地~三朝町役場前~大学病院前~三朝温泉入口~三朝温泉(三朝商工センター)~三朝車庫~三徳山~上吉原
    • 海田日ノ丸車庫~倉吉駅~八ツ屋~総合事務所前~倉吉東高~円谷~三朝町役場前~大学病院前~三朝温泉入口~三朝温泉(三朝商工センター)~三朝車庫
    • 海田日ノ丸車庫~倉吉駅~八ツ屋~竹田橋~卸団地~三朝町役場前~穴鴨~木地山
    • 海田日ノ丸車庫~倉吉駅~八ツ屋~竹田橋~卸団地~三朝町役場前~小河内~実光
    • 生田車庫~生田~丸山~西倉吉町~西倉吉~岡田~河原町~福吉町~新町~赤瓦・白壁土蔵~堺町~円谷~三朝町役場前~大学病院前~三朝温泉入口~三朝温泉(三朝商工センター)~三朝車庫~三徳山~上吉原
    • 生田車庫~生田~丸山~西倉吉町~西倉吉~岡田~河原町~福吉町~新町~赤瓦・白壁土蔵~堺町~倉吉パークスクエア北口~厚生病院前~総合事務所前~竹田橋~卸団地~三朝町役場前~大学病院前~三朝温泉入口~三朝温泉(三朝商工センター)~三朝車庫~西小鹿~神倉
    • 生田車庫~生田~丸山~西倉吉町~西倉吉~岡田~河原町~福吉町~新町~赤瓦・白壁土蔵~堺町~倉吉パークスクエア北口~厚生病院前~総合事務所前~竹田橋~卸団地~三朝町役場前~穴鴨~木地山
    • 生田車庫~生田~丸山~西倉吉町~西倉吉~岡田~河原町~福吉町~新町~赤瓦・白壁土蔵~堺町~倉吉パークスクエア北口~厚生病院前~総合事務所前~竹田橋~卸団地~三朝町役場前~穴鴨~上西谷上
    • 生田車庫~生田~丸山~西倉吉町~西倉吉~岡田~河原町~福吉町~新町~赤瓦・白壁土蔵~堺町~円谷~三朝町役場前~穴鴨~上西谷~下畑
      • 三朝町役場から小河内・穴鴨方面は大半の便が町営バス(みささサンサンバス)でのデマンド運行となっている。
町営バス
  • みささサンサンバス(自家用車両での有償運送。日ノ丸自動車が受託)
    • 三朝町役場~三朝温泉病院

道路

一般国道

県道

名所旧跡・祭礼催事

三朝温泉

観光

三朝温泉
平安時代の開湯と伝わる温泉。三徳川の両岸に温泉施設が並ぶ。1916年(大正5年)に内務省が三朝温泉のラドン含有量が世界2位であると発表して人気に火がつき、それまで収容能力150人だった温泉街が大きく発展した。温泉熱を利用した農業も行われている。詳細は三朝温泉参照[18]。なお、2015年(平成27年)4月24日、文化庁は日本遺産の最初の18件の一つとして「六根清浄と六感治癒の地 ~日本一危ない国宝鑑賞と世界屈指のラドン泉~」を選んだと発表した。
三朝高原
三朝温泉の南にある標高350メートルほどの一帯。1955年(昭和30年)に三朝温泉が国民保養温泉地の指定を受けたことから、三朝町が10年計画で高原の開発を行った。レストハウス、ゴルフ場、レジャーセンター「三朝ラジュームガーデン」[注 2]、展望台など娯楽施設を含めた都市公園が整備され、鳥取県営発電所としては3番めとなる三朝ダム三朝調整池が造成された。高原へは延長3kmの県営の三朝高原有料道路(現在の鳥取県道273号三朝温泉木地山線)が築かれた。1960年代にこれらが完成し、1969年(昭和44年)に三朝町は国民保養温泉地の指定を返上した[18]。三朝高原にいるハッチョウトンボは町の天然記念物に指定されていたが、何らかの理由により指定解除された[19][20]
俵原高原
滑石峠に近い、三徳川の水源部に広がる、標高600~700メートルの高原。かつてはスキー場が運営されていたが、現在は県営の牧場が広がる。三徳川沿いには15ヘクタールほどの湿原があり、ミツガシワミズゴケモウセンゴケなど高原湿地にのみ植生する貴重な植物が自生する[21][19]
高清水高原(たかしみずこうげん)
三朝町と岡山県鏡野町にまたがる高原地帯で、人形仙の北東麓の標高900メートル付近に広がる。人形峠があり、鳥取県と岡山県を結ぶ国道179号が通じている。芝生や低木が広がり、春から秋にかけて、山菜採り、キャンプ、ハイキング、紅葉狩りの行楽地となっている。中生代溶岩台地の上に褐色森林土が堆積しており、約300ヘクタールの広さがある[22]。かつては三徳川とその支流の谷の最深部との連絡路があり、三仏寺の参詣や津山への抜け道となって海産物などの運搬も行われていた[23]

名勝・景勝

寺社・旧跡・史跡

  • 三佛寺
  • 穴谷遺跡 - 三朝高原の尾根付近にある縄文時代の遺跡[24]。1975年(昭和50年)から1976年(昭和51年)に発掘調査が行われ、縄文以前から縄文中期の遺構と確認された[24]。落とし穴や土器、石器類が出土しており、定住跡ではなく狩猟・採集時の一時的な生活跡と考えられている[24]

博物館・資料館

文芸・文化

三朝町が描かれている作品

文芸

  • 「鳥取」 - 志賀直哉の短編小説。主人公は三朝温泉へ湯治へ向かうが、到着直前で目的地を東郷温泉へ変更するため実際には三朝には行かずに終わる。そのほか、小泉八雲が三朝温泉へ行った際のエピソードが登場する。下の引用部は、鳥取の学校へ教授に来た農学博士・法学博士のN博士が、外国人旅行者に「三朝」の読みを訂正される場面である。

志賀直哉 「鳥取」(志賀直哉全集3より) 

兎に角、老外人は甚く機嫌がよかった。然し老博士は疲労から話してゐるのもつらさうだった。
「貴方は何所まで?」と博士が訊いた。
「三朝(みささ)」
みあさみあさ」老博士は繰り返しみささをさう訂正した。所が外人は笑ひながら、
「ザット・プロナンセズ・ミササ・イン・ジャパニーズ」と云ひ、この愛嬌に自分でも満足したらしくにやにや笑ってゐた。

  • 「三朝温泉」 - 島崎藤村による随筆。全集第10巻に収録。
  • Dの複合』 - 松本清張の推理小説。劇中の重要人物が三朝温泉や竹田村の出自とされ、三朝温泉や旧竹田村が舞台として登場する。

音楽

映画

  • リアリズムの宿 - 2004年公開の映画のロケ地となった。
  • 恋谷橋 - 三朝温泉で撮影された映画。

出身人物

その他

市外局番は、0858(20~69)となっている。ただし、天気予報は0859-177である。(市外局番0858の地域が鳥取県東部と中西部に複数存在するため。)

郵便番号は以下の通りとなっている。2006年10月16日の再編に伴い、変更された。

脚注

注釈

出典

参考文献

  • 小学館辞典編集部 編『図典 日本の市町村章』(初版第1刷)小学館、2007年1月10日。ISBN 4095263113 
  • 『鳥取県大百科事典』,新日本海新聞社鳥取県大百科事典編纂委員会・編,新日本海新聞社,1984

外部リンク

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