俺たちの勲章

俺たちの勲章』(おれたちのくんしょう)は、1975年4月2日から1975年9月24日まで、東宝製作により日本テレビ系列で放送された刑事ドラマ。放送時間は毎週水曜日20:00 - 20:55、全19話[注 1]

俺たちの勲章
ジャンル刑事ドラマ
企画岡田晋吉
梅浦洋一
脚本鎌田敏夫
播磨幸治
畑嶺明
上條逸雄
柏原寛司
監督沢田幸弘
山本迪夫
降旗康男
出目昌伸
斎藤光正
出演者松田優作
中村雅俊
北村和夫
早川保
柳生博
山西道広
オープニングトランザム
「俺たちの勲章」
製作
プロデューサー中村良男
山本悦夫
制作日本テレビ東宝
放送
音声形式モノラル
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1975年4月2日 - 1975年9月24日
放送時間水曜 20:00 - 20:55
放送枠日本テレビ水曜8時枠連続ドラマ
放送分55分
回数19

特記事項:
本放送時、第18話は野球中継のため休止、のちの再放送にて初オンエア。
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内容

主演は当時共に文学座に所属していた松田優作[注 2]中村雅俊横浜にある「相模警察」という架空の組織の本部捜査一係に所属する中野祐二(松田)、五十嵐貴久(中村)という性格の異なる若手刑事コンビの活躍を中心に物語が展開される青春刑事ドラマ。刑事コンビものの先駆け的作品。

「仲間意識」や「チームワーク」を重視した同時期および以後の刑事ドラマ作品とは異なり、主人公コンビが上司や先輩刑事から「厄介者」と侮蔑され、孤立した存在として最終回まで描かれ続けていたことも特徴のひとつで、岡田晋吉が企画の狙いは「刑事ドラマと言いながら実は青春ドラマで、事件を解決する中で大人になっていく若者を描く作品だった」という[1]

キャスト

主要人物

中野祐二
演 - 松田優作
25歳。犯罪は容赦なく取り締まるという信念の持ち主。確かな洞察力と強靭な体力を有し(空手三段)、射撃の名手でもあるが、行き過ぎ捜査が多いために警察組織からは疎んじられている。最終回では犯人と銃撃戦になった際、自身がその場にいながら通行人が被弾したことを咎められ、田舎への左遷を命じられるが、自分には刑事しかできないと敢えて受け入れる。使用拳銃はS&W M29 6.5インチ。
五十嵐貴久
演 - 中村雅俊
24歳。愛称「アラシ」。仙台市警から相模警察に転任早々、中野と組まされる事になった。刑事の仕事は犯罪の防止にあると考えており、およそ刑事には向かないヒューマニスト。それが仇となり最終回で警察のおとり捜査を妨害、その責任を取って警察を去る。使用拳銃はコルト・ガバメント45オート。中野とは正反対に、射撃は不得手である[注 3]
野上係長
演 - 北村和夫(第1話 - 第17話・最終話)
中野・五十嵐の直属の上司。2人に対しては何かと口うるさい。何かと口実を設けては2人を出張が伴う仕事に回す。
山下刑事
演 - 早川保(第2話・第5話・第6話・第8話・第10話 - 第12話・第15話・第16話・第18話・最終話)
中野・五十嵐と常に対立する先輩刑事。2人と意見が一致することはない。刑事部屋や捜査のシーンに登場することが多いが、唯一第2話ではヘリや拳銃を使い、犯人とハードなアクションを繰り広げた。
宮本コンピューター室長
演 - 柳生博
署内における中野、五十嵐の数少ない理解者。過去の事件データに精通している。
上野原
演 - 山西道広
関西弁が特徴の宮本の部下。柔らかい人当たりで周囲を和ます好漢。なお、演じる山西は次回予告のナレーションも兼務していた。
雪子
演 - 坂口良子(第1話 - 第4話・第6話 - 第8話・第11話 - 第16話・最終話)
捜査一係の事務員。五十嵐に好意を持っている。
大塚香子
演 - 結城美栄子
相模警察本部近くの小料理屋「あすか」の女主人。
健次
演 - 佐藤蛾次郎(第1話 - 第3話・第5話 - 最終話)
「あすか」の従業員。中野に心酔しており、子分的な存在。出前の都合で署内の場面でも登場する。
中野の恋人
演 - 鹿間マリ
中野と港や公園などで戯れる場面のみで毎回数カット登場[2]。劇中で台詞を発したことや物語に深く絡むことはないため、素性および氏名は不明。鹿間マリは、京都出身の日米ハーフファッションモデル[2]、松田の「ベタベタしないクールな恋人同士」という希望により、キャスティングされた[2]。芝居は初めて。身長171cm。B82cm、W60cm、H89cm(1975年5月)[2]

ゲスト

第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
第8話
第9話
第10話
第11話
第12話
第13話
第14話
第15話
第16話
第17話
第18話
最終話

スタッフ

テーマ曲・挿入歌

補足

  • 同時期に同じく東宝製作・日本テレビ系列で放送されていた『太陽にほえろ!』のスタッフがこのドラマにも多く係わっていた。
  • 番組名に「俺たち」を冠し、1975年から1976年にかけて放送されたドラマシリーズの第1作である(番組宣伝資料等では、 『俺たちの旅』では「俺たちシリーズ第二弾!」、『俺たちの朝』では「俺たちシリーズ第三弾!」と銘打たれ、三作ともトランザムが音楽を担当した)。
  • 本作の企画段階でのタイトルは「泥まみれの勲章」で、製作発表の第一報においてもこのように報じられていた[3]。そして裏番組が同じ刑事ドラマの『夜明けの刑事』(TBS)で、「中年(「夜明け - 」主演の坂上二郎)VSヤング(松田・中村)の一騎打ち」だとも話題にされていた[3]
  • 1980年秋より、『太陽にほえろ!』で共演していた勝野洋宮内淳の2人を主演として、『俺たちの勲章II』を放送する企画が進んでいたが、実現する事は無かった[4]
  • 第14話の「雨に消えた…」には、現・中村雅俊夫人の五十嵐淳子がゲスト出演しており、本作は2人が出会ったドラマとして話題になることがある。
  • 吉田拓郎が音楽を手がけたのは、本作が中村主演の『われら青春!』と同じプロデューサーで気心が知れていたため、中村が大ファンだった拓郎に音楽を頼めないかと、プロデューサーに依頼したことによるもの[5]
  • 2クール・半年間の番組だったが、放送期間中にプロ野球中継(巨人戦)が都合8回放送されたため[注 4]、当初は26本製作・放送される予定[6]が、実際には19本製作(本放送上は18本)となった。

放送日程

話数放送日[7]サブタイトル脚本監督舞台地
第1話1975年4月2日射殺鎌田敏夫沢田幸弘甲府
第2話1975年4月9日狙撃者を追え!横浜
横須賀
第3話1975年4月16日愛が哀しい山本迪夫伊良湖
第4話1975年4月23日刑事(デカ)くずれ播磨幸治木更津
第5話1975年4月30日人質桃井章澤田幸弘静岡
第6話1975年5月7日撃て! アラシ鎌田敏夫横浜
津久井湖
第7話1975年5月21日陽のあたる家桃井章山本迪夫横浜
第8話1975年6月4日愛を撃つ!畑嶺明
第9話1975年6月11日重い拳銃桃井章降旗康男前橋
草津
第10話1975年6月18日小鳥の審判上條逸雄北軽井沢
横浜
第11話1975年6月25日鞄を持った女鎌田敏夫出目昌伸横浜
江ノ島
第12話1975年7月9日海を撃った日足尾
第13話1975年7月23日誘拐柏原寛司斎藤光正松本
第14話1975年7月30日雨に消えた......畑嶺明霞ヶ浦
第15話1975年8月6日孤独な殺し屋鎌田敏夫山本迪夫鹿児島
奄美大島
第16話1975年8月20日儀式の終りに播磨幸治鹿児島
第17話1975年9月10日子守唄桃井章降旗康男鞆ノ浦
第18話1975年9月17日
(予定)
狂乱のロック畑嶺明澤田幸弘横浜
福生
最終話1975年9月24日わかれ鎌田敏夫降旗康男横浜

関連項目

  • 東京バイパス指令
    • 本作より前に同じプロデューサーで制作されたバディもの刑事ドラマ。
  • 誇りの報酬
    • 本作から10年後に同じプロデューサーかつ中村の主演で制作された刑事ドラマ(柳生も上司役で出演)。

脚注

注釈

出典

外部リンク

日本テレビ 水曜20時台(ここから連続ドラマ
前番組番組名次番組
俺たちの勲章
日本テレビ系 水曜20:54 - 20:55枠
マチャアキのガンバレ9時まで!!
(20:00 - 20:55)
俺たちの勲章
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