第5回全日本都市対抗野球大会

第5回全日本都市対抗野球大会(だい5かいぜんにほんとしたいこうやきゅうたいかい)は、1931年8月4日から8月9日まで明治神宮野球場で開かれた都市対抗野球大会である。

渡辺大陸(左)と宮武三郎(右)

概要

  • 参加チームは前回大会と同じく15チーム。うち初出場は富山紡績1チーム。
  • 大会の盛り上がりは回を重ねるごとに大きくなり、「労働スポーツの花形大会」と評されるに至った。時の若槻禮次郎内閣総理大臣は、開会式に「赫赫烈日の下、堂々覇を争うは日本男子の本懐これに過ぎず、諸君は相互に運動精神を尊重し、フェアプレーを終始され、本大会の使命を完(まっと)うされんことを希望する」とのメッセージを寄せた。
  • 大会を制したのは前回に続き東京倶楽部。東京六大学のスター選手を貪欲に補強し、初戦こそ僅差で制したが、2回戦以降は打線が火を噴き、2連覇を達成した。

出場チーム

大会

1回戦

 123456789R
全呉0000000011
東京倶楽部00001001x2
  1. :中村  :迫田  
  • 第2試合(8月4日)
 123456789R
竜山鉄道局0001000012
台北交通団13000350x12
  1. :渡辺  :安口  
  • 第3試合(8月4日)
 123456789R
全大阪2200001308
富山紡績0000000000
  1. :黒田  :大島  
 123456789R
八幡製鉄0101000002
満州倶楽部0001000001
  1. :大岡  :浜崎  
  2. 本塁打
    満:片岡
  • 第5試合(8月5日)
 123456789R
全神戸0061000007
全京都1000000001
  1. :森口  :手塚  


  • 第6試合(8月5日)
 123456789R
全横浜10071103013
高陽倶楽部0000130004
  1. :多瀬  :山本栄  
  2. 本塁打
    高:山本栄
 123456789R
函館太洋倶楽部0100001204
名古屋鉄道局12000200x5
  1. :武田  :奥野  

2回戦

  • 第1試合(8月6日)
 123456789R
仙台鉄道局0000030104
東京倶楽部02100320x8
  1. :宮武  :五十嵐  
  • 第2試合(8月6日)
 123456789R
全大阪0000001001
台北交通団00220200x6
  1. :渡辺  :鶴田  
 123456789R
全神戸0001011115
八幡製鉄03051020x11
  1. :大岡  :森口  
  • 第4試合(8月7日)
 123456789R
名古屋鉄道局0000000000
全横浜00200010x3
  1. :多瀬  :清田  

準決勝

 123456789R
東京倶楽部0020003049
台北交通団0100101205
  1. :宮武  :渡辺  
  • 第2試合(8月8日)
 123456789R
八幡製鉄1020000003
全横浜10044000x9
  1. :鈴木  :大岡  

決勝

 123456789R
全横浜0032001006
東京倶楽部00125004x12
  1. :永井  :富士川  
  2. 本塁打
    東:宮武
  3. (東京倶楽部は2年連続2回目の優勝)