本塁打

本塁打(ほんるいだ)、ホームラン英語: Home Run)とは、野球ソフトボールにおける打者記録スポーツ新聞紙上などでは、HRと略される場合が多い。

定義

  1. 打者が打った正規の打球が、地面かあるいは「野手以外のもの」に触れることなく(これを「インフライトの状態」という)、両翼のファウルラインとフェンスの交差地点の間(交差地点上を含む)を通過してプレイングフィールドの外へ出た場合。または、ファウルラインがフェンスと交差する地点から垂直に伸びるファウルポール、もしくはポールのフェアゾーン側に伸びている長さ数十センチメートルの金網に当たった場合[1]。「プレイングフィールドの外へ出る」とは、スタンドに入ること、更にはスタンドを越して球場外へ出ること(場外本塁打)を意味する。プレイングフィールドの外にある壁(バックスクリーンなど)に当たって跳ね返り再びフィールドに戻った場合も含まれる。「インフライトの状態」でプレイングフィールドの外へ出るとは、野手のグラブなどをかすめてフィールド外に出る場合のみならず、本来ならフィールド外に出ないような飛球が野手のグラブや頭などに当たり跳ね返ったためにスタンドに入った場合も含む。
  2. 審判員が明らかに上記1になるであろうと判断した打球に対して、野手がグローブや帽子などを本来身につけるべき場所から外して投げつけ、現実に打球の進路を変えた場合。ただし、投げつけても打球に当たらなければそのまま競技続行である。

上記1、2の場合はボールデッドとなり、審判員は右手を頭上で回すジェスチャーとともに「ホームラン」を宣告し、打者を含めた全ての走者には本塁までの安全進塁権が与えられる。走者は本塁まで正規の走塁を行い、その数が得点となる。1点(走者なし)ならソロ、2点(走者1人)なら2ラン、3点(走者2人)なら3ラン、4点(走者3人、満塁)なら満塁本塁打(満塁ホームラン)あるいはグランドスラムと呼ぶ。打者走者が正規に本塁まで走塁し得点が認められたとき、打者に本塁打が記録される。

「インフライトの状態」とは、打者が打った打球がまだ地面かあるいは「野手以外のもの」に触れていない状態をいうので、一度野手に触れた後、地面に落ちることなくスタンドに入った場合も、「インフライトの状態でプレイングフィールドの外へ出た」ことになる。すなわち、フェア地域で野手に触れた打球で、まだ地面に落ちていないものが上記の定義1、2に該当する場合は本塁打であり、審判員によって「ホームラン」が宣告される[注 1]。ただし、打球に触れた野手の行為が失策に該当すると公式記録員が判定すれば、打者には本塁までの安全進塁権が与えられるものの、野手に失策が記録されるだけで本塁打も安打も記録されない(英語で4-base errorと呼ばれる)[2][3]。一度野手が触れた打球は、その時点でフェアファウルかが確定する[4]。したがって、野手がファウルグラウンドで打球に触れ、インフライトの状態のままフェアゾーン側のスタンドに入った場合は、ファウルボールである。一方、野手がフェアグラウンドで打球に触れ、インフライトの状態のままファウルゾーン側のスタンドに入った場合は、ボールデッドになり、審判員によって二塁打(エンタイトルツーベース)が宣告される[5]

野手がフェンスの上に登りジャンプして捕球を試みることなども許されている。フェンスに登った野手が、本塁打になりそうな打球をプレイングフィールド内で捕球した場合は、捕球したままプレイングフィールド内に残ればアウト、打球に触れたが、ボールがグラウンドに落ちた場合はボールインプレイとなる。また、捕球した選手ごとスタンドへ入ってしまった場合、審判員が正規の捕球とみなさなければ本塁打、正規の捕球の後にスタンドに入ったと判定した場合は、打者はアウトになり、ボールデッドとなって、無死もしくは一死の場合は塁上の走者に1個の安全進塁権(テイクワンベース)が与えられる[6](1979年に公認野球規則に2.15「キャッチ」【原注】[注 2]が書き加えられたが、アウトになるルール自体が改正されたわけではない)。タッチアップと同等の行為であるが、ボールデッド状態の為この場合は走者がアウトになる事は無い。

なお、フェンスに登るなどしている野手は危険を承知でプレイしているものとみなされ、仮に観衆の妨害を受けたとしても、審判員によって妨害が宣告されることはない。ただし、観衆がフェンスを超えてプレイングフィールド側に手を出して野手を妨害したり打球に触れたりした場合は、審判員によって妨害が宣告され、ボールデッドとなる。審判員は、妨害がなければ競技はどのような状態になったかを判断して、ボールデッド後の処置をとる[7]

打球が外野フェンスの頂上に当たった場合はその時点でフェアとなるが、はねた打球がスタンドに入ったとき、それを本塁打と判定するかどうかについてはグラウンドによって事情が異なる。一般には、本塁打と判定するための境界線がフェンスの頂上に設定されているため、打球がその後スタンドに入るかポールに触れた場合は本塁打、プレイングフィールドに落下または野手が処理した場合はインプレーとなるが、例えばフェンス上に設置されている手すりなどがある場合の扱いは各野球場で定められており、この場合はその定められた境界線をフェンスの頂上に準ずるものとして扱う。

外野フェンスの中腹にあるラバーフェンスに当たった打球がはねてスタンドに入った場合、1992年の八木の「幻の本塁打」事件を機にルールの明文化が検討されたが、1993年と1994年のプロ・アマ合同の規則委員会で、プロは二塁打・アマチュアは本塁打という扱いとなるなど、ルールが二分化された[8]。これはプロ側の見解はラバーフェンスはフェンスの頂上(本塁打と判定するための境界線)の手前であり、それより手前は地面の延長であると解釈するため二塁打であったのに対し、アマ側はエンタイトルツーベースの定義に当てはまらないことなどからホームランを主張したことによる[9]

しかし、2001年の第83回全国高等学校野球選手権大会日大三高内田和也が放った打球が、八木の打球と同様にラバーフェンスではねてスタンドに入り、アマの規定通り本塁打になったことで、大会本部に数多く「二塁打ではないか」という意見が寄せられた[8]。これを契機に2002年1月12日に開催されたプロアマ合同の規則委員会で、プロに合わせて二塁打という扱いとなることが確認された[8]。これは、プロ側がプレイングフィールドの内と外の境界線をフェンス(フェンスの上にネットがある場合はネット)の最上部とした場合、ラバーフェンス(=「野手以外のもの」)に当たった時点で「インフライトの状態」ではなくなり、かつ内と外の境界線を超えていないことから本塁打にはならないという見解を示し、プロ・アマ統一の解釈となったことによる[9]

日本の一部の球場では本塁打数増加を目的に外野フィールドにフェンスを設けてプレイングフィールドを狭めるラッキーゾーンが設置されている。

ドーム球場のフェア地域の天井や懸垂物などにボールが当たったり挟まったりした場合、その場所によって本塁打と認定するなど各球場ごとにグラウンドルールが定められている。詳しくはドーム球場の特別ルールの項を参照のこと。

日本プロ野球 (NPB) においては、2009年に試験導入、2010年より本塁打の判定に限りビデオ判定を完全導入した[注 3]。ビデオ判定適用第1号は3月27日の東京ドームで行われた読売ジャイアンツ(巨人)対東京ヤクルトスワローズでホームランを打ったアーロン・ガイエルである。中堅フェンスの上部付近で跳ね返り、フェンス上部に当たって跳ね返ったとみてインプレーとし、「二塁打」になった。だが、直後に審判団が審判室でビデオを確認した結果、「フェンスを越えており本塁打」と判定を覆した。「ビデオでは打球が(ネット上部で)消えており、本塁打と判断した」と説明された。

ランニングホームラン

打者が打った打球のうち、一度でも地面に落ちたフェアボールを守備側が失策を伴うことなく処理する間に、打者走者が本塁まで進塁すると「ランニングホームラン」[10](走本塁打、走本)となる。この場合はボールインプレイであり、審判員の「ホームラン」の宣告はないが、記録上は上記1、2と同じく本塁打として記録される。この場合、重要なのは、打者の走力やベースランの技術であるため、ヒット性のライナーでも本塁打となることもある。

なお、日本のプロ野球第1号本塁打(藤井勇)と第2号本塁打(前田喜代士)は、いずれもランニングホームランである[11]

サイクル本塁打

サイクル本塁打(サイクルホームラン)[12][13]とは、1試合に異なる4種類の本塁打(ソロ、2ラン、3ラン、満塁)すべてを打つことであるが、NPB・メジャーリーグ (MLB) ともに2022年までにこの記録を達成した個人はいない[12][14]

マイナーリーグでは、1998年7月27日にAA級 (2A) のアーカンソー・トラベラーズ(当時はセントルイス・カージナルス傘下)に所属していたタイロン・ホーン (Tyrone Horne) が、対サンアントニオ・ミッションズ(当時はコロラド・ロッキーズ傘下)との試合で初回に2ラン、2回に満塁、5回にソロ、6回に3ランを打って達成した例がある[16][17]。2022年8月11日には、同じくカージナルス傘下AA(当時スプリングフィールド・カージナルス)所属のチャンドラー・レドモンド(Chandler Redmond)が、ダイヤモンドバックス傘下AA(当時アマリロ・ソッドプードルズ)との試合で5回に2ラン、6回に満塁、7回にソロ、8回に3ランを打って達成した[18]

チームとして1試合で「サイクル本塁打」を達成した例としては、2022年3月31日の大阪桐蔭高校阪神甲子園球場第94回選抜高校野球決勝戦:選抜大会では史上初)[13]、2022年5月9日のロサンゼルス・エンゼルスエンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム、対タンパベイ・レイズ戦)、2022年9月7日の読売ジャイアンツ東京ドーム、対横浜DeNAベイスターズ戦。チーム15年ぶり9度目)などがある[19][14]

様々な本塁打

見出しにリンクがあるものについては当該記事を参照

アベック本塁打(アベック弾、アベックホームラン、アベックホーマー、アベックアーチ、アベック砲)
同じ球団の2人の選手が同じ試合で放った本塁打をいう。試合毎に回数で数える。1つの試合の中で一方又は双方の選手が複数の本塁打を放って達成した場合も(放った本塁打数に合わせて増えることはなく)1回と数える。2人の強打者が同時期に同球団に所属していなければあまり発生しない。下記のように、特に有名なものは特別な呼称が付けられる場合がある。
王貞治長嶋茂雄ON砲巨人)による106回、山本浩二衣笠祥雄YK砲広島)による86回、野村克也ケント・ハドリ南海)の70回、秋山幸二清原和博AK砲西武)による62回が有名である。
左右打席本塁打
同一選手が同じ試合で左打席・右打席の両方で本塁打を打つこと。
サヨナラ本塁打
最終回・延長回の裏に後攻が本塁打を打って得点が入ることにより後攻の得点が先攻を上回り、サヨナラゲームとなり試合が終了すること。満塁の状態で打ったもの(満塁本塁打)はサヨナラ満塁本塁打、さらに逆転を伴う場合は逆転サヨナラ満塁本塁打という。その点差が3点の場合はお釣りなしと言われている。
全球団から本塁打
すべての球団から公式戦で本塁打を打つこと。自分が所属する球団からも本塁打を打つ必要があるため、これを行うには最低1度は移籍し、2球団以上に所属する必要がある。
代打本塁打
代打として打席に入り本塁打を打つこと。最終回・延長回の裏に満塁の状態で代打が出場して本塁打を打ち、逆転してサヨナラゲームで試合が終了することは代打逆転満塁サヨナラ本塁打と呼ばれ、非常にまれにしか発生しない。2001年9月26日には北川博敏近鉄)が対オリックス戦で代打逆転満塁サヨナラ本塁打を放ったことにより近鉄の優勝が決定した(北川博敏の代打逆転サヨナラ満塁優勝決定本塁打)。
初打席本塁打
公式戦初打席で初本塁打を記録すること。
幻の本塁打
フェンス越えの打球を放ちながら何らかの理由で本塁打が認められなかったり、フェンス越えに近い打球が観衆の妨害により本塁打と認められなかったりすること。
幻の本塁打一覧を参照。
満塁本塁打
満塁時に本塁打を打つこと。塁上の3人の走者と打者走者が得点し、4点が入る。
予告ホームラン
打席に入る直前、もしくは打席に入った直後に打球方向を指し、その方向に本塁打を打つこと。

本塁打数に関する記録

通算本塁打の日本プロ野球記録を持つ王貞治

日本プロ野球

年間最多本塁打

個人通算記録

  • 記録は2023年シーズン終了時[20]

シーズン記録

個人
順位選手名所属球団本塁打記録年出場試合備考
1W.バレンティン東京ヤクルトスワローズ602013年130セ・リーグ記録
2村上宗隆562022年141日本人記録
3王貞治読売ジャイアンツ551964年140
T.ローズ大阪近鉄バファローズ2001年パ・リーグ記録
A.カブレラ西武ライオンズ2002年128
6R.バース阪神タイガース541985年126
7野村克也南海ホークス521963年150
落合博満ロッテオリオンズ1985年130
9小鶴誠松竹ロビンス511950年
王貞治読売ジャイアンツ1973年
T.ローズ大阪近鉄バファローズ2003年138
  • 記録は2023年シーズン終了時[21]
チーム
順位球団名本塁打記録年備考
1読売ジャイアンツ2592004年セ・リーグ記録
2近鉄バファローズ2391980年パ・リーグ記録
3読売ジャイアンツ2262010年
4西武ライオンズ2191980年
阪神タイガース1985年
6近鉄バファローズ2121985年
7大阪近鉄バファローズ2112001年
8広島東洋カープ2051978年
読売ジャイアンツ2003年
10阪急ブレーブス2041980年

個人1試合最多本塁打

選手名所属球団本塁打記録日対戦相手球場
岩本義行松竹ロビンス41951年8月1日大阪タイガース上田市営球場
王貞治読売ジャイアンツ1964年5月3日阪神タイガース後楽園球場
T.ソレイタ日本ハムファイターズ1980年4月20日南海ホークス大阪球場
N.ウィルソン日本ハムファイターズ1997年6月21日近鉄バファローズ大阪ドーム
古田敦也ヤクルトスワローズ2003年6月28日広島東洋カープ広島市民球場

その他の記録

個人
記録選手名所属球団記録年月日
連続シーズン本塁打27年谷繁元信中日ドラゴンズ1989年 - 2015年
連続試合本塁打7試合王貞治読売ジャイアンツ1972年9月11日 - 9月20日
R.バース阪神タイガース1986年6月18日 - 6月26日
連続イニング本塁打3イニングC.フッド毎日オリオンズ1953年9月6日
岩本尭読売ジャイアンツ1956年8月4日
興津立雄広島東洋カープ1965年5月11日
田淵幸一阪神タイガース1976年8月25日
若松勉ヤクルトスワローズ1978年5月6日
山倉和博読売ジャイアンツ1985年7月12日
清原和博読売ジャイアンツ2001年6月9日
連続打席本塁打5打席村上宗隆東京ヤクルトスワローズ2022年7月31日、8月2日
月間最多本塁打18本W.バレンティン東京ヤクルトスワローズ2013年8月
1イニング最多本塁打2本記録多数
チーム
記録チーム記録年月日
連続試合本塁打35試合西武ライオンズ1986年8月14日 - 9月27日
連続イニング本塁打6イニング読売ジャイアンツ1967年10月10日
連続打者本塁打5打者東映フライヤーズ1971年5月3日
1試合最多本塁打9本松竹ロビンス1951年8月1日
阪神タイガース1976年9月19日
阪急ブレーブス1980年8月9日
ロッテオリオンズ1980年10月3日
1イニング最多本塁打6本西武ライオンズ1986年8月6日

メジャーリーグベースボール

通算本塁打のメジャーリーグ記録を持つバリー・ボンズ

最多本塁打

個人通算記録

  • 記録は2023年シーズン終了時[22]

個人シーズン記録

順位選手名所属球団本塁打記録年備考
1バリー・ボンズサンフランシスコ・ジャイアンツ732001年ナ・リーグ記録
2マーク・マグワイアセントルイス・カージナルス701998年右打者記録
3サミー・ソーサシカゴ・カブス66本塁打王以外では最多
4マーク・マグワイアセントルイス・カージナルス651999年
5サミー・ソーサシカゴ・カブス642001年
6631999年
7アーロン・ジャッジニューヨーク・ヤンキース622022年ア・リーグ記録
8ロジャー・マリス611961年ア・リーグ左打者記録
9ベーブ・ルース601927年
10591921年
ジャンカルロ・スタントンマイアミ・マーリンズ2017年

年齢別シーズン最多本塁打数

年齢選手名所属球団本数
17歳トミー・ブラウン英語版ブルックリン・ドジャース2本1945年
18歳フィル・キャバレッタシカゴ・カブス8本1935年
19歳トニー・コニグリアロボストン・レッドソックス24本1964年
20歳メル・オットニューヨーク・ジャイアンツ42本1929年
21歳エディ・マシューズミルウォーキー・ブレーブス47本1953年
22歳ブラディミール・ゲレーロ・ジュニアトロント・ブルージェイズ48本2021年
23歳プリンス・フィルダーミルウォーキー・ブルワーズ50本2007年
24歳ジミー・フォックスフィラデルフィア・アスレチックス58本1932年
25歳ベーブ・ルースニューヨーク・ヤンキース54本1920年
26歳ロジャー・マリスニューヨーク・ヤンキース61本1961年
27歳ジャンカルロ・スタントンマイアミ・マーリンズ59本2017年
28歳ケン・グリフィー・ジュニアシアトル・マリナーズ56本1998年
29歳サミー・ソーサシカゴ・カブス66本1998年
30歳63本1999年
31歳アレックス・ロドリゲスニューヨーク・ヤンキース54本2007年
32歳サミー・ソーサシカゴ・カブス64本2001年
33歳マーク・マグワイアオークランド・アスレチックス→セントルイス・カージナルス58本1997年
34歳セントルイス・カージナルス70本1998年
35歳65本1999年
36歳バリー・ボンズサンフランシスコ・ジャイアンツ73本2001年
37歳ハンク・アーロンアトランタ・ブレーブス47本1971年
38歳バリー・ボンズサンフランシスコ・ジャイアンツ45本2003年
39歳45本2004年
40歳デビッド・オルティーズボストン・レッドソックス38本2016年
41歳ネルソン・クルーズミネソタ・ツインズタンパベイ・レイズ32本2021年
42歳バリー・ボンズサンフランシスコ・ジャイアンツ28本2007年
43歳カールトン・フィスクシカゴ・ホワイトソックス18本1991年
44歳フリオ・フランコアトランタ・ブレーブス5本2003年
45歳6本2004年
46歳9本2005年
47歳ニューヨーク・メッツ2本2006年
48歳ニューヨーク・メッツ→アトランタ・ブレーブス1本2007年
  • フリオ・フランコの年齢は公称であり、資料によっては上記の年齢と西暦が一致しない場合があり。

本塁打率

本塁打率とは「1本塁打を打つのにどれだけの打数を要したか」を表す指標であり、「打数÷本塁打数」で求められる[24][25][26]。なお英語圏では at bats per home run (AB/HR)などと呼ばれる。

日本での記録

通算(150本塁打以上を対象)[27]

  1. 王貞治 - 10.66
  2. バース - 10.93
  3. マニエル - 11.25

シーズン(規定打席以上を対象)[28]

  1. バレンティン - 7.32 (2013年)
  2. 王貞治 - 7.86 (1974年)
  3. カブレラ - 8.13 (2002年)

メジャーリーグでの記録

個人通算記録

  • 通算3000打席以上が対象、記録は2023年シーズン終了時点[29]

個人シーズン記録

順位選手名所属球団本塁打率記録年備考
1バリー・ボンズサンフランシスコ・ジャイアンツ6.522001年左打者記録[注 4]
2マーク・マグワイアセントルイス・カージナルス7.271998年右打者記録[注 5]
38.021999年
4オークランド・アスレチックス8.131996年ア・リーグ記録
5バリー・ボンズサンフランシスコ・ジャイアンツ8.292004年
6ベーブ・ルースニューヨーク・ヤンキース8.481920年ア・リーグ左打者記録[注 6]
7バリー・ボンズサンフランシスコ・ジャイアンツ8.672003年
88.762002年
9ベーブ・ルースニューヨーク・ヤンキース9.001927年
10サミー・ソーサシカゴ・カブス9.022001年
規定打席以上が対象、記録は2023年シーズン終了時点[30]

被本塁打

被本塁打とは、投手打者に打たれた本塁打のことを言う。「被弾」と呼ばれる事もある。

NPB被本塁打記録

通算記録
順位選手名被本塁打被本塁打率投球回
1鈴木啓示5601.104600.1
2山田久志4901.143865
3東尾修4120.914086
4北別府学3801.103113
5金田正一3790.625526.2
6平松政次3741.003360.2
7米田哲也3700.655130
石川雅規1.073100.1
9小山正明3650.674899
10工藤公康3620.983336.2
順位選手名被本塁打被本塁打率投球回
11柳田豊3591.372357.2
12三浦大輔3580.983276
13山本昌3410.923348.2
14成田文男3281.062781
15松岡弘3260.913240
16坂井勝二3251.032839.2
17堀内恒夫3230.953045
18梶本隆夫3210.694208
19野村収3151.202355.2
20石井茂雄3090.883168
  • 記録は2023年シーズン終了時[31]
シーズン記録
順位選手名所属球団記録年被本塁打被本塁打率投球回備考
1池谷公二郎広島東洋カープ1977年481.91226セ・リーグ記録
2金田留広東映フライヤーズ1971年421.41268パ・リーグ記録
高橋里志広島東洋カープ1977年1.33284.2
井本隆近鉄バファローズ1980年1.84205.2パ・リーグ記録
山田久志阪急ブレーブス1985年1.70222.1
6鈴木啓示近鉄バファローズ1968年411.03359左投手記録
柳田豊1980年1.75211.1
小野和義1986年1.88195.1左投手記録
9平松政次大洋ホエールズ1976年401.38260.1
10真田重男松竹ロビンス1950年390.89395.2
鈴木啓示近鉄バファローズ1971年1.20291.1
遠藤一彦横浜大洋ホエールズ1984年1.27276.2
山内孝徳南海ホークス1986年1.66211.1
  • 記録は2023年シーズン終了時[32]
1試合記録
選手名所属球団被本塁打記録日対戦相手
川崎徳次読売ジャイアンツ81949年4月26日大映スターズ

MLB被本塁打記録

通算記録
順位選手名被本塁打被本塁打率投球回
1ジェイミー・モイヤー5221.154074
2ロビン・ロバーツ5050.974688.2
3ファーガソン・ジェンキンス4840.974500.2
4フィル・ニークロ4820.805404
5ドン・サットン4720.805282.1
6フランク・タナナ4480.964118.1
7バートロ・コローン4391.143461.2
8ウォーレン・スパーン4340.745243.2
9バート・ブライレブン4300.784970
10ティム・ウェイクフィールド4181.173226.1
順位選手名被本塁打被本塁打率投球回
11スティーブ・カールトン4140.715217.2
12ランディ・ジョンソン4110.894135.1
13デビッド・ウェルズ4071.073439
14ゲイロード・ペリー3990.675350
15ジム・カート3950.784530.1
16ジャック・モリス3890.923824
17チャーリー・ハフ3830.913801.1
18CC・サバシア3820.963577.1
19トム・シーバー3800.724783
20マイク・ムッシーナ3760.953562.2
  • 記録は2023年シーズン終了時点[33]
シーズン記録
順位選手名所属球団記録年被本塁打被本塁打率投球回備考
1バート・ブライレブンミネソタ・ツインズ1986年501.67271.2
2ホセ・リマヒューストン・アストロズ2000年482.20196.1ナ・リーグ記録
3ロビン・ロバーツフィラデルフィア・フィリーズ1956年461.39297.1
バート・ブライレブンミネソタ・ツインズ1987年1.55267
ブロンソン・アローヨシンシナティ・レッズ2011年2.08199
6ジェイミー・モイヤーシアトル・マリナーズ2004年441.96202左投手記録
ランス・リンシカゴ・ホワイトソックスロサンゼルス・ドジャース2023年2.16183.2
8ペドロ・ラモスワシントン・セネタース1957年431.68231
エリック・ミルトンフィラデルフィア・フィリーズ2004年1.93201
10デニー・マクレーンデトロイト・タイガース1966年421.43264.1
  • 記録は2023年シーズン終了時点[34]

被本塁打率

 投手によって投球回が違うため、本塁打を打たれやすいかどうかは、被本塁打率(被本塁打数÷投球回×9)で表される。この率が低いほど本塁打を打たれにくい投手となる。この被本塁打率の平均はMLBにおいては1.0ほどである。ただし、本拠地球場の本塁打パークファクターによって変動しやすい。

MLB通算記録

順位選手名被本塁打率
1アルバート・スポルディング0.047
2キャンディ・カミングス0.050
3エド・ウォルシュ0.0698
4ジョージ・ゼットレイン0.0703
5アディ・ジョス0.074
6エディ・プランク0.084
7ディック・マクブライド0.087
8エディ・シーコット0.089
9サイ・ファルケンベルク0.0910
10ビル・ドノバン0.0911
順位選手名被本塁打率
11ハリー・ハウエル0.0946
12モンテ・ウォード0.0947
13ドク・ホワイト0.0977
14サム・リーバー0.0981
15ジョージ・マリン0.103
16フランク・スミス0.107
17ルーブ・ワッデル0.112
18エド・ロイルバック0.113
19レッド・エイムズ0.115
20チーフ・ベンダー0.119
  • 通算2000投球回以上が対象、記録は2023年シーズン終了時点[35]

参考記録

1000投球回以上2000投球回未満
順位選手名被本塁打率
1ジム・デブリン0.045
2レブ・ラッセル0.049
3ジャック・フィースター0.0506
4エド・キリアン0.0507
5フランク・コリドン0.052
6スモーキー・ジョー・ウッド0.06
7テリー・ラーキン0.069
8ベーブ・ルース0.074
9アンディ・コークリー0.076
10ウィリー・ミッチェル0.077
  • 記録は2023年シーズン終了時点[35]

個人シーズン記録(ライブボール時代以降)

順位選手名所属球団被本塁打率記録年備考
1アレン・ソトロンブラウンズレッドソックスインディアンス0.001921年ア・リーグ記録
スリム・ハリスアスレチックス→レッドソックス1926年
3エッパ・リクシーシンシナティ・レッズ0.0291921年ナ・リーグ記録、左投手記録
4サム・ジョーンズボストン・レッドソックス0.030
5スタン・コベレスキワシントン・セネタース0.041926年
6イーウェル・ブラックウェルシンシナティ・レッズ0.0461946年
7ルーブ・メルトンブルックリン・ドジャース0.0481944年
8ベーブ・アダムズピッツバーグ・パイレーツ0.05251922年
9ビル・シャーデルセントルイス・カージナルス0.05291920年
10ドルフ・ルケシンシナティ・レッズ0.061923年
  • 1920年以降、各年度規定投球回以上。記録は2023年終了時[36]

脚注

注釈

出典

関連項目