FIFAクラブワールドカップ2020・決勝

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FIFAクラブワールドカップ2020・決勝は、FIFAが主催するFIFAクラブワールドカップ17回目の大会FIFAクラブワールドカップ2020の決勝戦である。

FIFAクラブワールドカップ2020・決勝
大会名FIFAクラブワールドカップ2020
開催日2021年2月11日 (2021-02-11)
会場エデュケーション・シティ・スタジアム(ライヤーン)
最優秀選手ヨシュア・キミッヒ (バイエルン・ミュンヘン)[1]
主審エステバン・オストジッチ (ウルグアイ)[2]
天気晴れ
19 °C (66 °F)
湿度78% [3]
← 2019
2021 →

概要

決勝にはUEFAチャンピオンズリーグを制した欧州代表のバイエルン・ミュンヘンドイツ)とCONCACAFチャンピオンズリーグを制した北中米カリブ海代表のUANLティグレスメキシコ)が進出した。北中米カリブ海代表が決勝に進出したのはこれが初めてだった。試合は2021年2月11日ライヤーンエデュケーション・シティ・スタジアムで行われた[4]。なお、当初本大会は2020年12月に行われる予定だったが、 COVID-19のパンデミックによる影響のため2021年2月の開催となっている[5]

試合はバイエルン・ミュンヘンが1対0で勝利し、7年ぶり2回目(インターコンチネンタルカップ時代を含むと4回目)のFIFAクラブワールドカップのタイトルを獲得した。また、バイエルンはこの勝利によって2009年のバルセロナ以来、史上2回目となる6冠獲得を果たした。

出場クラブ

クラブ所在大陸参加資格過去に決勝進出した年度(太字は優勝)
バイエルン・ミュンヘンUEFAUEFAチャンピオンズリーグ2019-20 優勝IC[注 1]:2 (1976,2001)[注 2]
CWC:1 (2013)
UANLティグレスCONCACAFCONCACAFチャンピオンズリーグ2020 優勝なし

会場

2020年12月23日、決勝会場はカタールライヤーンエデュケーション・シティ・スタジアムと発表された[8]。同スタジアムでは 2022年のFIFAワールドカップの会場の1つである [9]。また、当初、同スタジアムではFIFAクラブワールドカップ2019の準決勝、3位決定戦、決勝を実施する予定だったが[10]、スタジアムのオープンが延期されたため同大会はハリーファ国際スタジアムを使用した経緯がある [11]

トピック

バイエルン・ミュンヘン2013年以来の2回目のクラブワールドカップ出場で、決勝進出も2回目である。前回はラジャ・カサブランカに勝利して優勝している。また、1976年と2001年にはインターコンチネンタルカップで優勝しており、これらを含めると4回目のクラブワールドチャンピオンシップ決勝である [12]。なお、バイエルンは、 2019-20シーズンにブンデスリーガDFBポカールUEFAチャンピオンズリーグ優勝、 2020-21シーズンにはUEFAスーパーカップDFLスーパーカップで優勝しており、この試合に勝利すると史上2回目の3冠(国内リーグ、国内カップ、コンチネンタル)、および国内とコンチネンタルのスーパーカップ、FIFAクラブワールドカップの6冠獲得となる 。なお、初めて6冠の偉業を達成したのは2009年のバルセロナである [13]

バイエルンは今大会開催前にレオン・ゴレツカハビ・マルティネスの2人が新型コロナウィルス検査で陽性となりチームを離脱、決勝戦直前にはトーマス・ミュラーも検査で陽性となり出場を回避している[14][15]。また、ジェローム・ボアテングも個人的な理由により決勝戦を前にチームを離脱しており、主力メンバー4人を欠いて決勝に挑むこととなっている[16]

一方、UANLティグレスは、CONCACAFチャンピオンズリーグ2020に優勝して初のクラブワールドカップ出場を果たしており、決勝進出も初めてである。CONCACAFチャンピオンズリーグでは過去5年間に4回決勝進出しているが、過去3回はいずれも決勝で敗れて準優勝に終わっている[17]。また、UNALティグレスは、南米のクラブ王者を決めるカップ戦リベルタドーレス杯でも2015年に準優勝している[18]。(ただし、リベルタドーレス杯は招待枠の出場のため、優勝していたとしてもクラブワールドカップの出場権は無かった。)なお、CONCACAFチャンピオンズリーグでは2020年のUANLティグレスまで15年連続でメキシコのクラブが優勝している[17]

決勝までの道のり

バイエルン・ミュンヘンチームUANLティグレス
対戦相手結果FIFAクラブワールドカップ2020対戦相手結果
-2回戦 蔚山現代2 - 1
アル・アハリ2 - 0準決勝 パルメイラス1 - 0

試合

概要

試合は一進一退の展開で立ち上がる。18分、ゴール前20メートルからのバイエルン・ミュンヘンヨシュア・キミッヒのシュートがゴールネット左下隅を揺らした。しかしながら、VARの確認によりオフライドポジションのロベルト・レヴァンドフスキUANLティグレスのGKナウエル・グスマンの視界を遮ったとしてこの得点は無効となった。34分、セルジュ・ニャブリのコーナーキックを受けたレロイ・サネが素早くシュートを放つがこのボールはクロスバーを叩き、前半はスコアレスで終わった。59分、ロベルト・レヴァンドフスキのヘディングシュートはGKグスマンがクリアするが、クリアボールがバンジャマン・パヴァールの足元へと転がり、パヴァールのシュートはゴール中央へと吸い込まれた。当初、エステバン・オストジッチ主審はオフサイドの判定を下すが、VAR確認後、一転この得点は認められ、ついに試合の均衡は破られた。その後もバイエルンが試合を優勢に進め試合は1対0で終了、バイエルンは2013年以来のクラブワールドカップ優勝を果たした[19][20][21]

詳細

バイエルン・ミュンヘン[22]
UANLティグレス[22]
GK1 マヌエル・ノイアー
RB5 バンジャマン・パヴァール
CB4 ニクラス・ジューレ
CB21 リュカ・エルナンデス
LB19 アルフォンソ・デイヴィス
CM6 ヨシュア・キミッヒ
CM27 ダヴィド・アラバ
AM10 レロイ・サネ 73分
RW29 キングスレイ・コマン 73分
LW7 セルジュ・ニャブリ 64分
CF9 ロベルト・レヴァンドフスキ 73分
サブメンバー
GK34 ルーカス・シュネラー
GK39 ロン=トルベン・ホフマン
DF20 ブナ・サール
MF22 マルク・ロカ
MF24 コランタン・トリッソ 64分
MF28 ティアゴ・ダンタス
MF42 ジャマル・ムシアラ 73分
FW11 ドウグラス・コスタ 73分
FW13 エリック・マキシム・シュポ=モティング 73分
監督
ハンス=ディーター・フリック
GK1 ナウエル・グスマン
RB28 ルイス・ロドリゲス 69分 80分
CB13 ディエゴ・レジェス
CB3 カルロス・サルセド
LB29 ヘスス・ドゥエニャス 42分
RM20 ハビエル・アキーノ
CM5 ラファエウ・カリオカ 90分
CM19 ギド・ピサーロ
LM23 ルイス・キニョネス
CF32 カルロス・ゴンサレス
CF10 アンドレ=ピエール・ジニャック
サブメンバー
GK35 フアン・パブロ・チャベス
GK50 アルトゥーロ・デルガード
DF4 ウーゴ・アヤラ
DF14 フアン・サンチェス
DF18 アルド・クルス
DF21 フランシスコ・メサ
DF43 エリック・アバロス
MF8 ホルダン・シエラ
MF17 レオナルド・フェルナンデス
MF22 ライムンド・フルヘンシオ
FW33 フリアン・キニョネス 80分
FW52 パトリック・オガマ
監督
リカルド・フェレッティ

マン・オブ・ザ・マッチ:
ヨシュア・キミッヒ(バイエルン・ミュンヘン)[1]

副審:[2]
ニコラス・タラン(ウルグアイ
リチャード・トリニダード(ウルグアイ
第4審判:[2]
エディナ・アルヴェス・バティスタ(ブラジル
副審控え[2]
ネウザ・バック(ブラジル
VAR:[2]
フリオ・バスクニャンチリ[注 3]
VARアシスタント:[2]
カミス・アル・マリ(カタール[注 3]

ルール[24][25]

  • 試合時間は90分。
  • 90分終了後同点の場合、30分の延長戦が行われる。
  • 120分終了後同点の場合、PK戦で勝敗が決定される。
  • 控えは12名。
  • 交代は最大5人まで可能。ただし延長戦に入った場合は6人目の交代が可能。[注 4]
  • 選手が脳震盪を起こしたと認められる場合、追加で1名の選手交代が可能。

データ

後半[27]
バイエルンUANL
得点10
シュート110
枠内シュート50
セーブ04
ボール支配率52%48%
コーナーキック10
ファール65
オフサイド03
イエローカード02
レッドカード00

合計[27]
バイエルンUANL
得点10
シュート193
枠内シュート91
セーブ18
ボール支配率55%45%
コーナーキック42
ファール1211
オフサイド23
イエローカード03
レッドカード00

注釈

脚注

外部リンク