Ultra HD Blu-ray

光学ディスク規格 Blu-ray Discの後継規格

Ultra HD Blu-ray(ウルトラ エイチディー ブルーレイ)は、 Blu-ray Discの後継となる光ディスク規格。第3世代光ディスクの一種[注 1]であり、UHD BD(ユーエイチディー ビーディー)と略される[発表 1][3]。プロモーションでは4K Ultra HDブルーレイ(よんケー ウルトラ エイチディーブルーレイ)の表記が推奨されている[4]

Ultra HD Blu-ray
UHD BD
100 GB Ultra HD Blu-ray ディスクの裏面
メディアの種類

光ディスク

  • カバー層
  • 記録膜
記録容量
  • 50GB(2層 82Mbps)[発表 1]
  • 66GB(2層 108Mbps)[発表 1]
  • 100GB(3層 128Mbps)[発表 1]
  • フォーマット
  • 物理フォーマット
    • レーザー波長
    • 対物レンズ開口数(NA):
    • トラックピッチ:320nm
    • 線速度
    • チャネル周波数
    • 変調方式:1-7PP
    • 誤り訂正
    • アドレス方式
  • ファイルシステム:UDF 2.5
  • アプリケーション・フォーマット
  • コーデック
  • 映像
    • H.265/MPEG-H Part 2(HEVC)
  • HDR規格(オプション)
  • 音声
  • 読み込み速度
  • 50GB:92Mbps
  • 66GB:123Mbps
  • 100GB:123Mbps
  • 策定Blu-ray Disc Association[発表 2]
    主な用途4K映像(映画)の再生、PlayStation 5用ディスク
    ディスクの直径120mm
    大きさΦ120mm(12cmディスク)/t=1.2mm
    下位規格HD DVD
    Blu-ray Disc
    関連規格HVD
    テンプレートを表示

    UHD BDは4K UHD(2160p - 3840×2160 60fps)をサポートする。

    規格

    ハードウェア

    物理メディアはBD-ROM Version2.0であり、すなわちBlu-ray Discと同じ第3世代光ディスクの一種であるが、大容量化が図られている。標準的なBD-ROMが25GB×1 - 2層であるのに対し、UHD BDは25GB×2層、33GB×2 - 3層のいずれかとなる[2]。既存のBlu-ray規格・機器との互換性はない。

    記録方式

    UHD BDは4K UHDをサポートし、ビデオ・エンコードはH.265(ISO/IEC 23008-2 HEVC)を使用する。また、ハイダイナミックレンジ記録(HDR)をサポートする。

    なお、4K UHDおよびHDRは必須ではなく、H.265/HEVC下で2K(HDTV)、SDR(標準ダイナミックレンジ)の選択もそれぞれ独立して可能である。この場合にも、従来のBDとの互換性はない。

    著作権保護技術

    UHD BDにおけるDRMはいずれもAACS 2.0に更新される。

    リージョンコード

    DVDや従来のBDと異なり、UHD BDではリージョンコードは廃止された[5]

    CMP Export

    UHD BDでは一般に、CMP Exportという外部媒体コピー技術をサポートする[6]。これにより、BDの記録された動画ならびに関連情報を他の記録媒体に安全に転送する。

    作成時の互換性

    映像以外のメニュー、字幕は従来のBDと共通である[7]

    サポート環境

    一般的には、UHD BD機器に接続されるディスプレイの4K UHDのサポート/非サポート、HDRのサポート/非サポートを自動的に判別し、非対応機器に対しては自動的に2K(HDTV)やSDRへのダウンコンバートを行う。

    なお、一部を除く従来のBD機器でサポートされたBlu-ray 3Dは、UHD BD機器では一般的には非サポート(optional)となる。ただし、Xbox One Sのように両対応も存在。

    パソコンにおいてのUHD BDは導入のハードルが高くなり[8]#パーソナルコンピューターに記述する要件を満たす必要がある。

    用途

    ホームシアターなど映像フォーマットとしての用途
    Ultra HD Blu-rayの用途は2017年現在これが一般的であり、ソフトは2017年現在で数百種類がある。

    Ultra HD Blu-ray規格の採用例

    Ultra HD Blu-rayの再生に対応したBDレコーダー(ソニー・BDZ-FT1000)

    レコーダー

    • パナソニックは2015年11月にUltra HD Blu-ray規格に世界で初めて対応(Ultra HD Blu-rayは再生のみ)したBDレコーダー「DMR-UBZ1」を発売した。

    再生専用機器

    • パナソニックは2016年6月24日にUltra HD Blu-ray規格に日本で初めて対応したBDプレーヤー「DMP-UB900」を発売した。また、同年7月には「DMP-UB90」を発売した。その後、2017年6月16日には「DMP-UB30」を発売した。
    • ソニーは2017年6月24日にUltra HD Blu-ray規格対応のBDプレーヤー「UBP-X800」を発売した。

    ラップトップパソコン

    • VAIOの「VAIO S15」2019年モデルはUltra HD Blu-rayドライブが標準搭載可能となっている[注 2]

    家庭用ゲーム機

    パーソナルコンピューター

    CyberLinkPowerDVDCorelWinDVD(いずれもエディションによって異なる)が再生に対応しているが、対応したディスクドライブのほか、

    が必要となる[9][注 6]

    このため、RyzenなどのAMD製CPUやARMアーキテクチャ対応SoC搭載のPCでは再生できない。また、CPU内蔵グラフィックでのみ再生が可能となるため、グラフィックボードを介しての出力も不可能である。

    対応ドライブが発売された2017年当初は、特にマザーボード側のSGXおよびHDCP 2.2への対応が不明瞭だったことから、ハードルが高かった[10]。この状況は2019年頃に多少改善されたものの[11]、2020年に発売された第11世代プロセッサ[注 7]以降はSGXの機能が削除された[12]ため、これらの新世代CPUが搭載された環境では再生できない状態となっている[13]。2021年に公開されたWindows 11にも対応しておらず、既存の環境でもIntel SGXが使用不可能になる可能性があるため、チップセットドライバの更新も推奨されていない[14]。よって、よほどのこだわりが無ければパーソナルコンピューターではなく、AV機器(≒単体のUHD BDプレーヤー、およびUHD BD再生対応HDD/BDレコーダー)や対応ゲーム機で再生することが無難とされている[15]

    沿革

    脚注

    注釈

    出典

    二次資料

    一次資料

    関連項目

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