より一般に、集合 S から位相空間 X への単射i が存在するとき、S 上の誘導位相は i を連続にする最も粗い位相として定義される。この位相に関する開集合系は、ちょうど X の開集合 U に対する引き戻し i−1(U) の形になっている部分集合の全体によって与えられる。このとき、S は X における自身の像(像には X からの相対位相を入れる)と同相であり、i は位相埋め込みと呼ばれる。
R の部分空間としての有理数全体の成す集合の位相は離散位相ではない(例えば、点 0 のみから成る部分集合は Q の開集合ではない)。a, b が有理数ならば、開区間 (a, b) および閉区間 [a, b] はそれぞれ Q の開および閉集合であるが、a, b がともに無理数のとき、a < x < b を満たす有理数 x の全体の成す部分集合は Q の開かつ閉集合となる。
R の部分空間としての閉区間 [0, 1] は開かつ閉である(R の部分集合としては閉でしかないが)。
R の部分空間としての互いに素な区間和 [0, 1] ∪ [2, 3] は二つの互いに素な開集合(もちろん閉集合でもある)の和であり、従ってこれは非連結空間となっている。
R の部分空間としての S = [0, 1) について、[0, ½) は S の開集合だが R では開でない。同様に [½, 1) は S において閉だが、R の閉集合でない。S は自身の部分集合として開かつ閉だが、R の部分集合としては開でも閉でもない。
部分空間の性質
相対位相に関して、以下のような普遍性による特徴づけができる。Y が X の部分空間で i: Y → X を包含写像とするとき、任意の位相空間 Z に対して写像 f: Z → Y が連続となることと、合成写像 i ∘ f が連続となることは同値である。