K200装甲兵員輸送車 | |
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K200A1 | |
種類 | 歩兵戦闘車, 装甲兵員輸送車 |
原開発国 | 大韓民国 |
開発史 | |
開発者 | 国防科学研究所 |
製造業者 | 大宇重工業 |
値段 | 141万ドル(国内) 132万ドル(輸出) |
製造期間 | 1985年-現役 |
製造数 | 2,383両 |
諸元 | |
重量 | 13.2トン[1] |
全長 | 5.49m[1] |
全幅 | 2.85m[1] |
全高 | 2.52m[1] |
要員数 | 3+9名[1] |
主兵装 | 12.7mm重機関銃M2×1[1] |
副兵装 | 7.62mm機関銃M60×1[1] |
エンジン | MAN斗山D2848T V型8気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル 350馬力(261kw)、2,300rpm[1] |
出力重量比 | 26.5馬力/トン[1] |
変速機 | アリソン・トランスミッション X200-5K[2] |
懸架・駆動 | トーションバー[1] |
行動距離 | 480km[1] |
速度 | 時速70km 水上で時速6km[1] |
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K200は、韓国の装甲兵員輸送車。K200KIFV(Korea Infantry Fighting Vehicle、韓国歩兵戦闘車)とも呼ばれる。大宇重工業(現:斗山重工業)によって生産され、韓国陸軍の主力であったM113に代えて配備するために設計された。
合計で2,383両のK200系統が1985年-2006年にかけて生産され[3]、111両のK200A1がマレーシアに輸出された[4]。2009年以降、新型歩兵戦闘車のK21で補われている[3]。
K200の計画は、1981年に韓国陸軍が将来の戦闘要件に見合う要求を出したことで開始された。国防科学研究所が開発を担当し、大宇重工業が生産元請業者となった。K200は水陸両用の兵員輸送車両として設計され、狭い川の渡河が可能であり、M113を元に開発されたAIFVのシャーシを基礎としている。
AIFVよりももっと手ごろな価格になるように開発されたが、必ずしも費用対効果の最大点を得るために機能を犠牲にしてはいない。K200の国内開発・生産において、最終的に132万-141万ドルの価格帯が達成された[3]。これは、AIFVをライセンス生産または直接輸入した際に伴ったであろう152万-283万ドルの予想価格と比べ、安価であるとされる[5]。
斗山は、ライセンス生産契約下でMAN製のD2848T エンジンをK200に組み込んでいたが、国内設備を利用して技術を吸収しており[2]、リバースエンジニアリングを行ったことは次期IFVであるK21歩兵戦闘車の開発の手段から証明されている。S&Tダイナミクス(英語版)は、アリソン・トランスミッションのX200-5K ギアボックスをライセンス下請けしている[6]。
1985年に生産に入り[7]、継続生産は2006年に終了した[3]。
K200は、機械化歩兵小隊を敵の小火器から防護しつつ輸送することを主目的として開発された[1]。車体は、全溶接のアルミ装甲で、加えてスペースド・ラミネート鋼装甲の層が溶接されている。この複合装甲は軽量でありながら、より高レベルの防御力を与える[2]。これらの装甲は、側面からの12.7mm口径、後方からの7.62mm口径火器に対して防御が可能であり、対人地雷の防御も可能である[1]。
エンジン区画は車両の前方右に存在し、隔壁によって車両の他の部分とは分割されている。エンジン区画は消火装置を装備しており、操縦士の手動操作や車外からの操作が可能である。
水陸両方での行動を可能にするため、空気吸入口と空気排出口ルーバー、排気口が車両上部に取り付けられている[2]。
電子光学、赤外線照準への対応策として6基の電動スモークグレネードランチャーを車体の前方に搭載している。砲塔を備えている派生型では、スモークグレネードランチャーは砲塔の左右側面に3基ずつ取り付けられている[3]。
装備された12.7mm重機関銃および7.62mm機関銃によって、歩兵の火力支援が可能である[1]。20mm バルカン砲や82mm、107mm迫撃砲を装備することによって、より強い対人(英語版)、対物火力を受け持つことも可能である。また、9K115-2 メチス-M対戦車ミサイルの装備で対戦車能力を追加することも可能である[8]。
高いモジュール性を持ち、さまざまな装備を装着した派生型は、対空防衛や車両回収など多様な戦闘支援を行うことができる[1]。操縦士と砲手を含めて歩兵1個分隊に当たる12名が輸送可能である[1]。