アゴスタ級潜水艦

アゴスタ級潜水艦 (Classe Agosta) は、フランスが開発した攻撃型通常動力型潜水艦フランス海軍のほか、スペイン海軍パキスタン海軍が導入した。

アゴスタ級潜水艦
基本情報
種別通常動力型潜水艦
運用者 フランス海軍
 スペイン海軍
 パキスタン海軍
前級ダフネ級潜水艦
次級スコルペヌ型潜水艦
要目
基準排水量1,500 トン
水中排水量1,760トン
全長67 m
最大幅6.80 m
最大速力20.5ノット
乗員士官5名、兵員36名
兵装22インチ魚雷発射管4門、SM 39 エグゾセ
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概要

ダフネ級潜水艦に続くフランスの通常動力型潜水艦で、乗員数は士官5名、水兵36名と最大規模である。

運用

フランス海軍

4隻を導入した。2001年までに全て退役した。後継はリュビ級原子力潜水艦となった。

スペイン海軍

ガレルナ級潜水艦として4隻を導入した。2010年代のうちに後継艦となるS-80型潜水艦により更新が始まる予定であったが様々な理由で遅延。更新が行われないまま稼働不能艦が増え、2020年現在稼働可能な艦は1隻のみとなっている[1]

南アフリカ海軍

2隻をフランスに発注したが、1977年の国連安保理決議418号英語版に基づく国連制裁により、キャンセルされた。

パキスタン海軍

南アフリカが発注していた2隻を購入したほか、改良型のAgosta 90Bを3隻導入した。

マレーシア海軍

スコルペヌ型潜水艦の導入にあたり、乗員訓練のためフランス海軍で最後まで就役していたウェッサンを練習潜水艦として2005年から2009年まで運用した。その後、ムラカで記念艦として一般公開している。

同型艦

同型艦一覧
運用国#艦名建造所起工進水就役退役備考
 フランス海軍
アゴスタ級
S 620アゴスタ
Agosta
DCN
シェルブール工廠
1977年1998年
S 621ベヴェジエ
Bévéziers
1977年1998年
S 622ラ・プラヤ
La Praya
1978年2000年
S 623ウェッサン
Ouessant
1979年2001年  マレーシア海軍で2005年から2009年まで練習潜水艦として再就役
その後、ムラカで記念艦として一般公開
 スペイン海軍
ガレルナ級
S 71ガレルナ
Galerna
バサン
カルタヘナ造船所
1977年
10月5日
1981年
12月5日
1983年
1月21日
S 72シロコ
Siroco
1978年
11月27日
1982年
12月12日
1983年
12月7日
2012年
6月29日
S 73ミストラル
Mistral
1980年
5月30日
1983年
11月14日
1985年
6月5日
2020年
6月10日
S 74トラモンターナ
Tramontana
1984年
11月30日
1985年
12月30日
 パキスタン海軍
ハシュマット級
S135ハシュマット
PNS/M Hashmat
AC Dubigeon1979年  南アフリカ海軍Astrantとして建造されたが、国連制裁によりキャンセル
パキスタン海軍が取得
S136フルマット
PNS/M Hurmat
1980年  南アフリカ海軍Adventurousとして建造されたが、国連制裁によりキャンセル
パキスタン海軍が取得
 パキスタン海軍
ハリド級
S137ハリド
PNS/M Khalid
DCN
シェルブール工廠
1999年Agosta 90B パキスタン海軍向けに近代化して建造
S138サッド
PNS/M Saad
カラチ造船所2002年Agosta 90B パキスタン海軍向けに近代化して建造
フランスの協力でパキスタンで建造
S139ハムザ
PNS/M Hamzaa
2006年
8月14日
Agosta 90B パキスタン海軍向けに近代化して建造
パキスタンの技術者によってフランスの援助を受けず建造

脚注

関連項目

外部リンク