キングレコード

日本の東京都文京区にあるレコード会社

キングレコード株式会社: KING RECORD CO., LTD.)は、日本レコード会社

キングレコード株式会社
KING RECORD CO., LTD.[1]
本社
本社
種類株式会社
略称キング
本社所在地日本の旗 日本
112-0013
東京都文京区音羽1丁目22番12号
設立1951年11月
業種情報・通信業
法人番号3010001002017 ウィキデータを編集
事業内容⾳楽・映像ソフト及びデジタルコンテンツ等の企画、制作、販売
代表者
  • 代表取締役会長 古川公平
  • 代表取締役社長 村上潔
資本金13億円
売上高159億4000万円(2021年3月実績)
従業員数309名(2023年3月現在)
主要株主株式会社講談社
主要子会社#子会社参照
関係する人物
外部リンクhttps://company.kingrecords.co.jp/
テンプレートを表示

出版社である講談社(当時・大日本雄辯會講談社)の音楽部門として1931年に発足した。ロゴ表記は主に「KING RECORDS」が使用されているが、戦前から使われているライオンマークも存在する[注釈 1]。キングの名称は講談社の雑誌『キング』に由来する。

概要

1931年に大日本雄辯會講談社系列として創業。社名は同社が発行していた大衆向け雑誌『キング』に因む。戦前は主に「キング」「キングレコード」のレーベル名で、日本コロムビア日本ビクター(現:JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)日本ポリドール(現:ユニバーサル ミュージックLLC)テイチク(現:テイチクエンタテインメント)といった大手レーベルと並び、流行歌軍歌(戦時歌謡)を製作・発表。『愛馬進軍歌』『出征兵士を送る歌』などがヒットする。戦時中、敵性語排斥により『キング』が『富士』に改名したことを受けて「富士音盤(ふじおんばん)」とレーベル名を変更したが、戦後になってもとの『キング』に戻したことからレーベル名も「キングレコード」に戻す。1951年にキングレコード株式会社として独立(設立)。

日本コロムビアやJVCケンウッド・ビクターエンタテインメント、テイチクエンタテインメント、日本クラウン徳間ジャパンコミュニケーションズと同様、演歌に強いレコード会社としても知られており、1990年代後半の演歌歌手リストラが問題化した際には、リストラされた一部演歌歌手の受け入れを行っている。

また、ノンプロ歌手のレーベルとしても有名で、ここからデビューしたノンプロ歌手を俗に「キング歌手」とも呼ぶ[要出典]

目下の音楽業界のCD不況の中、黒字経営であり、18年間もの間、連続で黒字を達成している[2]

レーベル

メインレーベルである「キングレコード」(KING RECORDS)は、従前は主な制作部署として、演歌歌謡曲部門「第一クリエイティブ本部」、J-POP部門「第二クリエイティブ本部」の2本部が制作を担ってきたが、2022年・2023年の組織改定で両本部を統合した「キングレーベルクリエイティブ本部」が発足、その下にそれぞれの本部の業務を継承した第一制作部と第二制作部が置かれている[3][4][5]

アニメ声優部門においては第三クリエイティブ本部スターチャイルドを統合して発足したレーベル「KING AMUSEMENT CREATIVE」(キング・アミューズメント・クリエイティブ、KAC)がある。発足当初は「キング・アミューズメント・クリエイティブ本部」が部署として存在したが、2023年の組織改定で「KACコンテンツプロデュース本部」と「KACアーティストプロデュース本部」に分割[4][5]、名称自体は両部署のレーベルとして存続している。KACには派生レーベルとして当時の第二クリエイティブ本部の一部アーティストを合流させたJ-POP寄りの「SONIC BLADE」(ソニックブレード)がある。

また、旧スターチャイルドから派生する形で発足し、宮本純乃介がレーベルヘッドを務めるももいろクローバーZやアニメ・実写関連の「EVIL LINE RECORDS」(イーブルラインレコード)、その兄弟レーベルとして新人発掘を主眼に置いた「HEROIC LINE」(ヒロイックライン)[6]も持つ。

その他のサブレーベルとして、AKB48関連[注釈 2]の「You, Be Cool!」(ユー・ビー・クール)や、ヘヴィメタルプログレッシブ・ロック専門の「王様ロック」[注釈 3]童謡などキッズ向け楽曲の「すく♪いく」などがある。

ジャズクラシック民族音楽系では、「KING JAZZ&CLASSICS」を展開している。このうちジャズ・フュージョン系では、1970年代後半に、フュージョンの「ELECTRIC BIRD」(エレクトリックバード)と、アコースティックを中心とした「パドル・ホイール」(Paddle Wheel)が立ち上げられ、特に後者は日本企画によるオリジナル作品を多く扱った[7]。また、クラシック専門レーベルとしてで旧東ドイツの「ドイツ・シャルプラッテン」も扱っている。

かつてはゲームミュージックを扱っていて、ドラゴンクエストシリーズを関連の「SUGIレーベル」を持ち、また「ファルコムレーベル」・「コナミレーベル」を持っていたことがあるほか、1980年代から2005年頃まではゲームソフトの販売にも携わっていた。

上記各部門やサブレーベルに属さない映像単体作品に関しては、独立した部署として映像制作部が制作を担当していた[注釈 4]。現在はキングレーベルクリエイティブ本部第二制作部映像制作グループがその業務を担っている。

1960年代に、根本進の漫画『クリちゃん』をイメージキャラクターとした童謡レーベル「クリちゃんレコード」を持っていた[8]

キングレコードの子会社でニューミュージック系レーベルの「ベルウッド・レコード」もあり、当社のサブレーベルとしてロック専門の「ROCKBELL records」(ロックベル・レコーズ)がある。

沿革

ロゴマーク

  • ロゴマークは、のアンダーラインの上に横文字の「KING RECORDS」と、左向きのライオンの下に「KING」と書かれた2種類が存在する。

子会社

「…のすべて」、「…の謎」シリーズ

軍艦マーチのすべて」を1998年に発売して以降、キングレコードは「…のすべて」、「…の謎」シリーズを展開してきた。2003年度には、「むすんでひらいての謎」が第58回文化庁芸術祭優秀賞を受賞した。

「…のすべて」シリーズ一覧

発売日タイトル規格品番
1998年4月24日軍艦マーチのすべてKICG-3073
2018年4月4日KICG-3073
2000年6月7日軍歌のすべてKICW-8021/2
マーチのすべてKICW-8035/6
2002年5月1日KICW-8153/4
2004年5月8日KICW-8313/4
2006年6月22日KICW-8447/8
2008年5月9日KICW-9117/8
2000年12月6日君が代のすべてKICG-3074
2002年3月6日螢の光のすべてKICG-3075
2014年3月5日螢の光のすべて (改定版)KICG-3263
2003年6月25日荒城の月のすべてKICG-3133
2003年11月6日ラジオ体操のすべてKICG-3079
2004年3月3日四国民謡のすべてKICH-2408
2005年6月22日海ゆかばのすべてKICG-3228
2006年7月28日お玉じゃくしと権兵衛さんのすべてKICG-3238

「…の謎」シリーズ一覧

発売日タイトル規格品番
2003年3月5日むすんでひらいての謎KICG-3077
2003年9月26日五木の子守唄の謎KICG-3078
2004年9月1日赤とんぼの謎KICG-3080
2005年8月3日アリランの謎KICG-3230

ゲームソフト

発売日タイトルゲームハード
1987年8月7日ミラクルロピット 2100年の大冒険ファミリーコンピュータ
1989年3月17日ジーザス 恐怖のバイオモンスター
1990年11月21日コロダイスゲームボーイ
1991年2月8日赤川次郎の幽霊列車ファミリーコンピュータ
1991年5月17日ラブルセイバーゲームボーイ
1992年2月27日ラブルセイバー2
1992年6月26日総合格闘技 アストラルバウトスーパーファミコン
1993年10月8日スーパー競走馬 風のシルフィード
1993年8月27日勝馬予想 競馬貴族ゲームボーイ
1994年2月28日総合格闘技 アストラルバウト2スーパーファミコン
1994年7月29日勝馬予想 競馬貴族EX'94ゲームボーイ
1994年9月23日ラリーニクソン スーパーバスフィッシングスーパーファミコン
1995年4月14日勝馬予想 競馬貴族EX'95ゲームボーイ
1995年10月20日RINGS 〜アストラルバウト3〜スーパーファミコン
1996年3月15日フィッシング甲子園セガサターン
1996年5月31日スーパーファミコン
1996年8月23日出世麻雀大接待PlayStation
1996年12月27日セガサターン
1997年3月14日フィッシング甲子園2PlayStation
1997年5月30日セガサターン
1996年3月15日爆れつハンターRセガサターン
1997年10月23日マリオ武者野の超将棋塾PlayStation
1998年1月15日セガサターン
1998年8月6日3×3EYES 〜転輪王幻夢〜PlayStation
1998年9月10日どきどきポヤッチオ
1998年10月16日新競馬貴族ポケットジョッキーゲームボーイ
1999年1月28日DUKE NUKEM TOTAL MELT DOWNPlayStation
1999年3月11日奏(騒)楽都市OSAKA
1999年7月23日ポケットルアーボーイゲームボーイ
2000年9月29日新世紀エヴァンゲリオン 麻雀補完計画ゲームボーイカラー
2001年12月21日シャーマンキング 超・占事略決 ふんばり編/メラメラ編
2002年7月26日シャーマンキング 超・占事略決2ゲームボーイアドバンス
2002年12月13日シャーマンキング 超・占事略決3
2003年4月25日あずまんが大王アドバンス
2004年4月23日宇宙のステルヴィア
2005年9月9日瓶詰妖精 〜はる・なつ・あき・ふゆ せんせいさんと一緒〜Windows 98 / 2000 / Me / XP

脚注

注釈

出典

参考文献

関連人物

関連項目

外部リンク