ダニエラ・ハンチュコバ

ダニエラ・ハンチュコバDaniela Hantuchová, 1983年4月23日 - )は、スロバキアポプラト出身の女子プロテニス選手。身長181cm、62kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。自己最高ランキングはシングルス5位、ダブルス5位。WTAツアーでシングルス7勝、ダブルスで9勝を挙げた。

ダニエラ・ハンチュコバ
Daniela Hantuchová
ダニエラ・ハンチュコバ
基本情報
国籍スロバキアの旗 スロバキア
出身地同・ポプラト
生年月日 (1983-04-23) 1983年4月23日(41歳)
身長181cm
体重62kg
利き手
バックハンド両手打ち
ツアー経歴
デビュー年1999年
引退年2017年
ツアー通算16勝
シングルス7勝
ダブルス9勝
生涯通算成績858勝649敗
シングルス570勝415敗
ダブルス288勝234敗
生涯獲得賞金$10,436,407
4大大会最高成績・シングルス
全豪ベスト4(2008)
全仏4回戦(2002・06・10・11)
全英ベスト8(2002)
全米ベスト8(2002・13)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪準優勝(2002・09)
全仏準優勝(2006)
全英ベスト8(2005)
全米ベスト4(2011)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全豪優勝(2002)
全仏優勝(2005)
全英優勝(2001)
全米優勝(2005)
優勝回数4(豪1・仏1・英1・米1)
国別対抗戦最高成績
BJK杯優勝(2002)
ホップマン杯優勝(2005)
キャリア自己最高ランキング
シングルス5位(2003年1月27日)
ダブルス5位(2002年8月26日)

姓に関する読みは各マスコミによって様々で、「ハンチェコバ」、「ハンチュコワ」、「ハンツコーワ」などと表記され、テニス中継を行うWOWOWでは「ハンチュコバ」、NHKでは「ハンツコーワ」が使われた。スロバキア語の発音では「ハントゥホバー」が近い。

来歴

1999年5月にプロ入り。2002年3月の「パシフィック・ライフ・オープン」でWTAツアー初優勝。決勝でマルチナ・ヒンギスを 6-3, 6-4 で下した。この年は女子テニス国別対抗戦・フェドカップでも、スロバキア・チームを初優勝に導いている。スペイン・チームとの決勝では、ハンチュコバはシングルス2試合とダブルス戦すべてに勝利した [1]2002年ウィンブルドンから2003年全豪オープンまで、ハンチュコバは4大大会の女子シングルスに3大会連続でベスト8入りした。

ハンチュコバと杉山愛

ダニエラ・ハンチュコバは2005年全仏オープンウィンブルドン2006年全豪オープン全仏オープン女子ダブルスで、日本の杉山愛とペアを組んだ。2006年全仏オープンの女子ダブルス決勝で、ハンチュコバと杉山は第1シードのリサ・レイモンドアメリカ)&サマンサ・ストーサーオーストラリア)組に 3-6, 2-6 で敗れて準優勝した。

2007年3月、インディアンウェルズ・マスターズ決勝でスベトラーナ・クズネツォワを 6-3, 6-4 で破り、同大会で5年ぶり2度目の優勝を飾った。ハンチュコバの女子ツアー大会シングルス優勝も、これが5年ぶりの2勝目になる。2008年全豪オープンでは準々決勝でアグニエシュカ・ラドワンスカポーランド)を破った後、続く準決勝でアナ・イバノビッチセルビア)に 6-0, 3-6, 4-6 の逆転で敗れ、初の決勝進出を逃した。それまでのハンチュコバは、4大大会女子シングルスではベスト8止まりの成績だったが、この大会で自己最高成績を更新したことになる。

2009年杉山愛とのコンビを復活させ、全豪オープン女子ダブルスの決勝に進出。ビーナスセリーナのウィリアムズ姉妹組に 3-6, 3-6 で敗れた。杉山は2009年度を最後に現役を引退し、杉山の現役最後のトーナメントは、9月末の東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメントであったが、ここでもハンチュコバがダブルス・パートナーとなり、決勝まで勝ち進んだ。決勝ではアリサ・クレイバノワロシア)&フランチェスカ・スキアボーネイタリア)組に敗れた。

2011年2月、パタヤ大会の決勝でサラ・エラニ(イタリア)を 6-0, 6-2 で破り4年ぶりのシングルス4勝目を挙げた。全仏オープンでは3回戦で第1シードのキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)を 6-1, 6-3 で破る殊勲を挙げた。2012年のパタヤ大会の決勝でマリア・キリレンコ(ロシア)を 6–7(4), 6–3, 6–3 で破り連覇を果たした。2013年全米オープンでは11年ぶりにベスト8に進出した。

ハンチュコバは混合ダブルスにも強く、この部門では4大大会ですべてのタイトルを獲得し、通算4勝を挙げている。2005年全仏オープン全米オープンで混合ダブルスの年間2冠獲得を達成した。

2017年7月に34歳で現役を引退した。

WTAツアー決勝進出結果

シングルス: 16回 (7勝9敗)

大会グレード
2008年以前2009年以後
グランドスラム (0–0)
WTAファイナルズ (0–0)
ティア I (2–1)プレミア・マンダトリー (0-0)
プレミア5 (0-0)
ティア II (1–4)プレミア (0–1)
ティア III (0–1)インターナショナル (4–2)
ティア IV & V (0–0)
結果No.決勝日大会サーフェス対戦相手スコア
優勝1.2002年3月16日 インディアンウェルズハード マルチナ・ヒンギス6–3, 6–4
準優勝1.2002年10月13日 シュトゥットガルトハード (室内) キム・クライシュテルス6–4, 3–6, 4–6
準優勝2.2004年6月19日 イーストボーン スベトラーナ・クズネツォワ6–2, 6–7(2), 4–6
準優勝3.2005年8月14日 ロサンゼルスハード キム・クライシュテルス4–6, 1–6
準優勝4.2006年10月22日 チューリッヒハード (室内) マリア・シャラポワ1–6, 6–4, 3–6
優勝2.2007年3月17日 インディアンウェルズハード スベトラーナ・クズネツォワ6–3, 6–4
準優勝5.2007年9月16日 バリハード リンゼイ・ダベンポート4–6, 6–3, 2–6
準優勝6.2007年9月30日 ルクセンブルクハード (室内) アナ・イバノビッチ6–3, 4–6, 4–6
優勝3.2007年10月28日 リンツハード (室内) パティ・シュナイダー6–4, 6–2
準優勝7.2010年3月7日 モンテレイハード アナスタシア・パブリュチェンコワ6–1, 1–6, 0–6
優勝4.2011年2月13日 パタヤハード サラ・エラニ6–0, 6–2
準優勝8.2011年6月13日 バーミンガム ザビーネ・リシキ3–6, 2–6
準優勝9.2012年1月7日 ブリスベンハード カイア・カネピ2–6, 1–6
優勝5.2012年2月12日 パタヤハード マリア・キリレンコ6–7(4), 6–3, 6–3
優勝6.2013年6月16日 バーミンガム ドナ・ベキッチ7–6(5), 6–4
優勝7.2015年2月15日 パタヤハード アイラ・トムリャノビッチ3–6, 6–3, 6–4

ダブルス: 21回 (9勝12敗)

大会グレード
2008年以前2009年以後
グランドスラム (0–3)
WTAファイナルズ (0–0)
ティア I (1–3)プレミア・マンダトリー (1-0)
プレミア5 (0-2)
ティア II (4–4)プレミア (0–0)
ティア III (3–0)インターナショナル (0–0)
ティア IV & V (0–0)
結果No.決勝日大会サーフェスパートナー対戦相手スコア
優勝1.2000年10月29日 ブラチスラヴァハード
(室内)
カリナ・ハブスドバ ペトラ・マンデュラ
パトリシア・ワーツシュ
不戦勝
優勝2.2001年10月28日 ルクセンブルクハード
(室内)
エレーナ・ボビナ ビアンカ・ラメード
パティ・シュナイダー
6–3, 6–3
準優勝1.2002年1月27日 全豪オープンハード アランチャ・サンチェス・ビカリオ アンナ・クルニコワ
マルチナ・ヒンギス
2–6, 7–6(4), 1–6
優勝3.2002年4月14日 アメリアアイランドクレー アランチャ・サンチェス・ビカリオ マリア・エミリア・サレルニ
アサ・スベンソン
6–4, 6–2
準優勝2.2002年5月5日 ハンブルククレー アランチャ・サンチェス・ビカリオ マルチナ・ヒンギス
バルバラ・シェット
1–6, 1–6
準優勝3.2002年5月12日 ベルリンクレー アランチャ・サンチェス・ビカリオ エレーナ・デメンチェワ
ヤネッテ・フサロバ
6–0, 6–7(3), 2–6
準優勝4.2002年8月4日 サンディアゴハード 杉山愛 エレーナ・デメンチェワ
ヤネッテ・フサロバ
2–6, 4–6
準優勝5.2002年8月11日 ロサンゼルスハード 杉山愛 キム・クライシュテルス
エレナ・ドキッチ
3–6, 3–6
優勝4.2002年8月24日 ニューヘイブンハード アランチャ・サンチェス・ビカリオ タチアナ・ガルビン
ヤネッテ・フサロバ
6–3, 1–6, 7–5
優勝5.2005年6月12日 バーミンガム 杉山愛 エレニ・ダニリドゥ
ジェニファー・ラッセル
6–2, 6–3
準優勝6.2005年8月7日 サンディアゴハード 杉山愛 コンチタ・マルティネス
ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
7–6(7), 1–6, 5–7
優勝6.2005年10月9日 フィルダーシュタットハード
(室内)
アナスタシア・ミスキナ クベタ・ペシュケ
フランチェスカ・スキアボーネ
6–0, 3–6, 7–5
準優勝7.2005年10月23日 チューリッヒハード
(室内)
杉山愛 カーラ・ブラック
レネ・スタブス
7–6(6), 6–7(4), 3–6
優勝7.2006年3月4日 ドーハハード 杉山愛 李婷
孫甜甜
6–4, 6–4
優勝8.2006年5月21日 ローマクレー 杉山愛 クベタ・ペシュケ
フランチェスカ・スキアボーネ
3–6, 6–3, 6–1
準優勝8.2006年6月10日 全仏オープンクレー 杉山愛 リサ・レイモンド
サマンサ・ストーサー
3–6, 2–6
準優勝9.2006年8月13日 ロサンゼルスハード 杉山愛 ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
パオラ・スアレス
3–6, 4–6
準優勝10.2009年1月30日 全豪オープンハード 杉山愛 セリーナ・ウィリアムズ
ビーナス・ウィリアムズ
3–6, 3–6
準優勝11.2009年5月9日 ローマクレー 杉山愛 謝淑薇
彭帥
5–7, 6–7(5)
準優勝12.2009年10月3日 東京ハード 杉山愛 アリサ・クレイバノワ
フランチェスカ・スキアボーネ
4–6, 2–6
優勝9.2011年4月3日 マイアミハード アグニエシュカ・ラドワンスカ リーゼル・フーバー
ナディア・ペトロワ
7–6(5), 2–6, [10–8]

4大大会ダブルス優勝

4大大会シングルス成績

略語の説明
 W  F SFQF#RRRQ#LQ A Z#PO G  S  B NMS P NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会200020012002200320042005200620072008200920102011201220132014201520162017通算成績
全豪オープンLQ1R3RQF2R3R4R4RSF3R3R1R3R1R3R2R1RLQ29–16
全仏オープンA2R4R2R1R3R4R3RA1R4R4RA1R3R1R1RA20–14
ウィンブルドンLQ2RQF2R3R3R4R4R2R4R2R3R1R1R1R2R1RA23–16
全米オープンLQ1RQF3R3R3R2R1R1R4R3R1R1RQF2R1RAA21–15

: 2004年ウィンブルドン2回戦の不戦勝は通算成績に含まない

脚注

外部リンク