ティム・シルビア

ティム・シルビアTim Sylvia1976年3月5日 - )は、アメリカ合衆国男性総合格闘家メイン州イーストブルック出身。チーム・エクストリーム所属。元UFC世界ヘビー級王者。

ティム・シルビア
基本情報
本名ティモシー・ディーン・シルヴィア
(Timothy Deane Sylvia)
通称ザ・メイニアック (The Maine-iac)
国籍アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1976-03-05) 1976年3月5日(48歳)
出身地アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
メイン州ハンコック郡エルスワース
所属ミレティッチ・マーシャルアーツ・センター
→チーム・エクストリーム
アメリカントップチーム
身長203cm
体重120kg
リーチ200cm
階級ヘビー級
バックボーン空手
レスリング
ブラジリアン柔術 (茶帯)
テーマ曲Hillbilly Deluxe
(Brooks & Dunn)
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2メートルを超える長身から繰り出すパンチを主体とした打撃を得意とする。

来歴

子供の頃に空手を習い、高校からレスリングを始めた。高校卒業後に総合格闘技に興味を持ちボクシングとグラップリングのトレーニングを始め、アマチュアのトーナメントに出場するなどしていたが、観客として会場で観戦した2000年UFC 28パット・ミレティッチの勧誘を受けたことがきっかけでアイオワ州に移り、ミレティッチの下でトレーニングを積んだ[1]

UFC

2002年9月27日、UFCデビュー戦となったUFC 39ウェズリー・コレイラを打撃で攻め立て、2Rにタオル投入でTKO勝利。

2003年2月28日、UFC 41のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで王者リコ・ロドリゲスに挑戦し、パウンドによるTKO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2003年9月26日、UFC 44のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで挑戦者ガン・マッギーと対戦し、パウンドでTKO勝ち。王座の初防衛に成功するも、試合後のドーピング検査で陽性。10月15日、ネバダ州アスレチック・コミッションでの公聴会でステロイド使用を認め、6か月の出場停止処分および1万ドルの罰金を受けた。この処分を受け、自らUFC王座を返上することを発表した[2]

2004年6月19日、UFC 48のUFC世界ヘビー級王座決定戦でフランク・ミアと対戦。ミアの腕ひしぎ十字固めで右前腕を骨折して見込み一本負けを喫し王座獲得に失敗した。

2005年2月5日、UFC 51で、正王者ミアの交通事故による怪我のために制定された暫定王座を懸けてアンドレイ・アルロフスキーと対戦。開始直後にパンチでダウンを奪われ、1ラウンド47秒でアキレス腱固めで一本負けを喫し王座獲得に失敗した。

2006年4月15日、UFC 59のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで王者アンドレイ・アルロフスキーに挑戦し、パウンドでTKO勝ちを収め王座獲得に成功した。同年7月8日のUFC 61のUFC世界ヘビー級タイトルマッチでは挑戦者となったアルロフスキーと3度目の対戦をし、3-0の判定勝ちを収め王座の初防衛に成功。11月18日、UFC 65のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで挑戦者のジェフ・モンソンに判定勝ちを収め、2度目の王座防衛に成功した。

2007年3月3日、UFC 68のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで挑戦者ランディ・クートゥアと対戦。序盤で右ストレートを喰らいダウンを奪われ、その後はペースを掴まれ続けて判定負けを喫し王座から陥落した。

2007年10月20日、UFC 77ブランドン・ヴェラと対戦。体格差を利用して終始圧力をかけ続け、3-0で判定勝ち。

2008年2月2日、UFC 81のUFC世界ヘビー級暫定王座決定戦でアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラと対戦し、1Rではパンチでダウンを奪うが、3Rにフロントチョークで一本負けを喫し王座獲得に失敗。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

シルビアが契約解除を要求し、UFCが承認した。

UFCリリース後

2008年7月19日、Affliction旗揚げ大会「Affliction: Banned」のWAMMA世界ヘビー級王座決定戦でエメリヤーエンコ・ヒョードルと対戦し、パンチでダウンを奪われ、チョークスリーパーで一本負けを喫し王座獲得に失敗した。

2009年2月25日、元WBO世界ヘビー級王者レイ・マーサーとボクシングルールで対戦することが発表される。しかしコミッションが承認しなかったことで試合前日の12日になって総合格闘技ルールの試合に変更された。6月13日、シルビアは練習不足の140.8kgの体でレイ・マーサーと対戦し、開始9秒右フックで失神KO負けを喫した。

2010年5月21日、「Moosin(武神)」でマリウシュ・プジアノフスキと対戦。サイドポジションからのパウンドでギブアップ勝ちを収めた。

2010年8月14日、PWP世界ヘビー級王座決定戦でポール・ブエンテロと対戦し、2R終了間際に右アッパーをヒットさせてTKO勝ちを収め王座獲得に成功した[3]

2012年8月31日、ONE FC 5にてアンドレイ・アルロフスキーと対戦。2Rにアルロフスキーのパンチでダウンしたところ、そこにすかさずアルロフスキーがサッカーボールキックを2度放ちシルビアが完全に倒れるが、反則であるためアルロフスキーにイエローカードが出される。当時のONE FCはルール上、サッカーボールキックは特定の条件の場合に蹴ってもいいというやや不可解なルールであったため、アルロフスキーの蹴りは条件を満たしていない状態での蹴りゆえに反則であった。しかしインターバル後もシルビアは試合が続行出来ずノーコンテストとなった。

2012年12月31日、INOKI BOM-BA-YE 2012石井慧と対戦し、0-3の判定負けを喫した。

2015年1月3日のReality Fightingでジュリアーノ・コウチーニョと対戦予定だったが、MRI検査で問題が出たためライセンスが発行されず欠場となり、1月5日に健康面の不安を理由に引退を表明した[4]

戦績

総合格闘技 戦績
42 試合(T)KO一本判定その他引き分け無効試合
312047001
103430
勝敗対戦相手試合結果大会名開催年月日
×ルスラン・マゴメドフ5分3R終了 判定0-3Fight Nights: Battle of Moscow 132013年10月26日
×トニー・ジョンソン3R 3:25 TKO(ドクターストップ)ONE FC 9: Rise to Power2013年5月31日
×石井慧5分3R終了 判定0-3INOKI BOM-BA-YE 20122012年12月31日
アンドレイ・アルロフスキー2R 4:46 ノーコンテスト(反則)ONE FC 5: Pride of a Nation2012年8月31日
ランディ・スミス1R 0:12 TKO(パンチ連打)NEF: Fight Night 32012年6月16日
アンドレアス・クラニオタキス5分3R終了 判定3-0ProElite 2: Big Guns2011年11月5日
パトリック・バレンタイン1R 2:09 TKO(パンチ連打)Fight Tour2011年8月20日
×エイブ・ワグナー1R 0:32 TKO(スタンドパンチ連打)Titan FC 162011年1月28日
ヴィンス・ルセロ1R 2:44 ギブアップ(パウンド)CFX: Extreme Challenge on Target2010年12月11日
ポール・ブエンテロ2R 4:57 KO(右アッパー)PWP: War on the Mainland
【PWP世界ヘビー級王座決定戦】
2010年8月14日
マリウシュ・プジアノフスキ2R 1:43 ギブアップ(パウンド)Moosin: God of Martial Arts2010年5月21日
ジェイソン・ライリー1R 2:32 TKO(パウンド)Adrenaline MMA 42009年9月18日
×レイ・マーサー1R 0:09 KO(右フック)Adrenaline MMA 32009年6月13日
×エメリヤーエンコ・ヒョードル1R 0:36 チョークスリーパーAffliction: Banned
【WAMMA世界ヘビー級王座決定戦】
2008年7月19日
×アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ3R 1:28 フロントチョークUFC 81: Breaking Point
【UFC世界ヘビー級暫定王座決定戦】
2008年2月2日
ブランドン・ヴェラ5分3R終了 判定3-0UFC 77: Hostile Territory2007年10月20日
×ランディ・クートゥア5分5R終了 判定0-3UFC 68: The Uprising
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2007年3月3日
ジェフ・モンソン5分5R終了 判定3-0UFC 65: Bad Intentions
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2006年11月18日
アンドレイ・アルロフスキー5分5R終了 判定3-0UFC 61: Bitter Rivals
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2006年7月8日
アンドレイ・アルロフスキー1R 2:43 TKO(右アッパー→パウンド)UFC 59: Reality Check
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2006年4月15日
アスエリオ・シウバ5分3R終了 判定3-0Ultimate Fight Night 32006年1月16日
トレイ・テリグマン1R 4:59 KO(左ハイキック)UFC 54: Boiling Point2005年8月20日
マイク・ブロック1R 1:26 TKO(パンチ連打)IFC: Caged Combat
【ISKA MMA世界スーパーヘビー級王座決定戦】
2005年5月21日
×アンドレイ・アルロフスキー1R 0:47 アキレス腱固めUFC 51: Super Saturday
【UFC世界ヘビー級暫定王座決定戦】
2005年2月5日
ウェス・シムズ1R 1:32 TKO(パンチ連打)SuperBrawl 382004年12月12日
×フランク・ミア1R 0:50 腕ひしぎ十字固めUFC 48: Payback
【UFC世界ヘビー級王座決定戦】
2004年6月19日
ガン・マッギー1R 1:54 TKO(右ストレート→パウンド)UFC 44: Undisputed
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2003年9月26日
リコ・ロドリゲス1R 3:09 TKO(右ストレート→パウンド)UFC 41: Onslaught
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2003年2月28日
ウェズリー・コレイラ2R 1:43 TKO(タオル投入)UFC 39: The Warriors Return2002年9月27日
ジェフ・ガーリック1R 3:17 TKO(パンチ連打)Extreme Challenge 482002年7月27日
マイク・ホワイトヘッド1R 2:38 TKO(パンチ連打)SuperBrawl 24: Return of the Heavyweights 2
【ヘビー級トーナメント 決勝】
2002年4月27日
ジェイソン・ランバート2R 4:13 TKO(ドクターストップ)SuperBrawl 24: Return of the Heavyweights 2
【ヘビー級トーナメント 準決勝】
2002年4月27日
ボイド・バラード1R 3:21 KO(膝蹴り)SuperBrawl 24: Return of the Heavyweights 2
【ヘビー級トーナメント 2回戦】
2002年4月27日
マイク・ホワイトヘッド1R 3:46 TKO(パンチ連打)SuperBrawl 24: Return of the Heavyweights 1
【ヘビー級トーナメント 1回戦】
2002年4月26日
マット・フレンブリング5分2R終了 判定3-0Extreme Challenge 47
【決勝】
2002年3月16日
ジーノ・デ・ラ・クルーズ1R 0:43 TKO(パンチ連打)Extreme Challenge 47
【準決勝】
2002年3月16日
アーネスト・ヘンダーソン1R 0:29 TKO(リング外に転落)Extreme Challenge 47
【1回戦】
2002年3月16日
グレッグ・ワイカン3R 2:20 チョークExtreme Challenge Trials2001年11月17日
ベン・ロズウェル5分3R終了 判定3-0Extreme Challenge 422001年8月24日
グレッグ・ワイカン1R終了時 TKO(タオル投入)Ultimate Wrestling: Ultimate Fight Minnesota2001年6月2日
ゲイブ・ビューパーシー2R 4:16 チョークGladiator Challenge 3: Showdown at Soboba2001年4月7日
ランディ・デュラン1R 2:05 TKO(パンチ連打)IFC: Battleground 20012001年1月19日

獲得タイトル

  • Extreme Challenge 47 優勝(2002年)
  • SuperBrawl 24ヘビー級トーナメント 優勝(2002年)
  • 第9代UFC世界ヘビー級王座(2003年)
  • ISKA MMA世界スーパーヘビー級王座(2005年)
  • 第12代UFC世界ヘビー級王座(2006年)
  • 初代PWP世界ヘビー級王座(2010年)

表彰

  • UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(1回)

脚注

関連項目

外部リンク

前王者
リコ・ロドリゲス
第9代UFC世界ヘビー級王者

2003年2月28日 - 2003年10月15日

空位
次タイトル獲得者
フランク・ミア
前王者
アンドレイ・アルロフスキー
第12代UFC世界ヘビー級王者

2006年4月15日 - 2007年3月3日

次王者
ランディ・クートゥア