プラチュワップキーリーカン県

タイの県
プラチュワップキーリーカン県
จังหวัดประจวบคีรีขันธ์
プラチュワップキーリーカン県の位置
タイの国旗 タイ王国
県庁所在地ムアンプラチュワップキーリーカン郡
面積6,367.620 km²
人口520,271 人 2013年
人口密度81.70 人/km²
ISO 3166-2TH-77
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プラチュワップキーリーカン県(プラチュワップキーリーカンけん、タイ語: จังหวัดประจวบคีรีขันธ์ )はタイ王国中部の県(チャンワット)の一つ。ペッチャブリー県チュムポーン県と接し、ミャンマーとの国境を有する。略してプラチュワップと呼ばれる(以下そのように表記)。日本の報道ではプラチュアプキリカン県との表記も見られる[1]

地理

プラチュワップはマレー半島の北部にあり、タイの県の中でも格別に狭くなっている。特に県庁所在地の南部においてはタイランド湾からミャンマー国境までは、13kmしかなく、面積は群馬県とほぼ同じ。

タイランド湾側の海岸は砂浜が広がっている。そこで、ラーマ7世はここにクライカンウォン宮殿という離宮を建造した。その後、特に隣のペッチャブリー県の一部地域を含めたチャアムフワヒンを中心に海岸が開発されレジャーが発達した。一方で海岸から険しい山までの距離が短く、1,494メートルもあるルワン山がある。

県内には1966年に設置されたカオ・サームローイヨート海洋国立公園があり、タイで最大の淡水湿原を有する。また、公園内にはマングローブ林や泥地帯もある。

気候

ケッペンの気候区分ではサバナ気候に区分される。乾季は12月~4月であり、日照に恵まれ高温となる時期である。5月~11月は雨季で、タイ国内では雨季の降水量が少ないほうであり、曇りや雨の日は多いものの降水量は多くならない。雨季の終わりである10月~11月前半は降水量が多くなる。

プラチュワップキーリーカン(1981–2010)の気候
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高気温記録 °C°F35.5
(95.9)
37.8
(100)
38.8
(101.8)
40.0
(104)
39.5
(103.1)
38.7
(101.7)
38.0
(100.4)
37.3
(99.1)
37.3
(99.1)
37.0
(98.6)
36.2
(97.2)
36.0
(96.8)
40.0
(104)
平均最高気温 °C°F30.8
(87.4)
31.6
(88.9)
32.5
(90.5)
34.0
(93.2)
33.5
(92.3)
32.8
(91)
32.5
(90.5)
32.1
(89.8)
32.3
(90.1)
31.3
(88.3)
30.9
(87.6)
30.4
(86.7)
32.1
(89.8)
日平均気温 °C°F25.4
(77.7)
26.6
(79.9)
27.9
(82.2)
29.2
(84.6)
28.9
(84)
28.4
(83.1)
28.0
(82.4)
27.8
(82)
27.7
(81.9)
27.1
(80.8)
26.6
(79.9)
25.5
(77.9)
27.4
(81.3)
平均最低気温 °C°F20.6
(69.1)
21.7
(71.1)
23.4
(74.1)
25.0
(77)
25.3
(77.5)
25.3
(77.5)
24.9
(76.8)
25.0
(77)
24.6
(76.3)
23.8
(74.8)
23.0
(73.4)
21.2
(70.2)
23.7
(74.7)
最低気温記録 °C°F13.3
(55.9)
15.2
(59.4)
16.9
(62.4)
21.6
(70.9)
22.4
(72.3)
20.9
(69.6)
21.6
(70.9)
22.0
(71.6)
20.7
(69.3)
17.9
(64.2)
16.7
(62.1)
12.8
(55)
12.8
(55)
雨量 mm (inch)24.4
(0.961)
21.8
(0.858)
71.8
(2.827)
55.5
(2.185)
126.9
(4.996)
86.2
(3.394)
109.3
(4.303)
99.1
(3.902)
99.5
(3.917)
227.8
(8.969)
154.5
(6.083)
15.0
(0.591)
1,091.8
(42.984)
平均降雨日数2.84.94.75.213.515.916.517.715.616.97.52.0121.2
湿度75777776777677777882757076
平均月間日照時間229.4214.7201.5201.0155.0114.0117.8114.7108.0145.7171.0229.42,002.2
平均日照時間7.47.66.56.75.03.83.83.73.64.75.77.45.5
出典1:Thai Meteorological Department[2]
出典2:Office of Water Management and Hydrology, Royal Irrigation Department (sun and humidity)[3]

歴史

1767年アユタヤ王朝が滅んだ後、プラチュワプは置き去りにされてきたが、1845年に再建設が始まった。

ラーマ2世により現在のムアンプラチュワップキーリーカン郡にムアンバーンナーンロム (เมืองบางนางรม) という町が建設された。しかし、土地があまり豊かでなかったため、ムアンクイ(เมืองกุย, 現・クイブリー郡)に移転した。その後ラーマ4世(モンクット)はタイランド湾の反対側に位置するムアンパーチャンタキーリーケート(現・カンボジア領ココン)を意識して、ムアンバーンナーンロムをムアンプラチュワップキーリーカン(プラチュワップキーリーカン県)と改称した。

ラーマ4世(モンクット王)は独学で学んだ天文学によって日食の場所・時刻を発見し、1868年9月18日にここを訪れ、予測通り観測できたといわれる。しかし、観測場所に選んだサームローイヨート付近はマラリアのはびこる地帯であったため、ラーマ4世もこれに伝染し、2週間後崩御したという。

1894年、ラーマ5世(チュラーロンコーン)はプラチュワップキーリーカン県をペッチャブリー県の管轄下に置いた。その後1898年ラーマ5世はクイブリー県の県庁をプラチュワップ湾に移転し、その後の1906年プラーンブリー県、カムヌートノッパクン県、プラチュワップキーリーカン県を統合し、プラーン県とし、モントン・ラーチャブリーの管轄下に置いた。1915年8月16日ラーマ6世(ワチラーウット)は地名の混乱を避けるため再び、プラチュワップにプラチュワップキーリーカン県という名前を付けた[4]

また、旧日本軍1941年12月8日太平洋戦争時に上陸したのもプラチュワップである。

2022年12月18日、同県より約40km南の海域にてコルベット艦のスコータイが転覆・沈没した[1]

県章

県章

ラーマ5世がサームローイヨート副郡のカオ・サームローイヨート海洋国立公園、プラヤーナコーン洞窟に建てたクーハーカルハット宮殿(休息所)がデザインされている。

県木・県花は Manilkara hexandra である。

隣接する県

行政区

プラチュワプキーリーカーン県は8の郡(アムプー)に分かれ、その下位に48の町(タムボン)と、388の村(ムーバーン)がある。

プラチュワップ県の郡
  1. ムアンプラチュワップキーリーカン郡
  2. クイブリー郡タイ語版
  3. タップサケー郡タイ語版
  4. バーンサパーン郡タイ語版
  5. バーンサパーンノーイ郡
  6. プラーンブリー郡タイ語版
  7. フワヒン郡
  8. サームローイヨート郡

脚注

関連項目

外部リンク

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