ロボコップ3

アメリカの映画作品、『ロボコップ』シリーズの第3作目

ロボコップ3』(RoboCop 3)は、1993年公開のアメリカ合衆国の映画。映画『ロボコップ2』の続編である。監督はフレッド・デッカー。

ロボコップ3
RoboCop 3
監督フレッド・デッカー
脚本フランク・ミラー
フレッド・デッカー
原案フランク・ミラー
原作キャラクター創造
エドワード・ニューマイヤー
マイケル・マイナー
製作パトリック・ クロウリー
出演者ロバート・ジョン・バーク
ナンシー・アレン
マコ岩松
音楽ベイジル・ポールドゥリス
撮影ゲイリー・B・キッビ
編集バート・ラヴィット
配給アメリカ合衆国の旗 オライオン・ピクチャーズ
日本の旗 コロンビア・トライスター映画
公開日本の旗 1993年4月17日
アメリカ合衆国の旗 1993年11月5日
上映時間104分
製作国アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語英語
日本語
製作費$22,000,000[1]
興行収入$10,696,210[1] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
配給収入🇯🇵6億円
前作ロボコップ2
次作ロボコップ (2014年の映画)
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ストーリー

前作で“ロボコップ2”による大失態を犯してしまったオムニ社は、業績回復に躍起になっており、新たにデトロイト“デルタ・シティ”という都市再開発計画を進めていた。計画進行の為に邪魔になる住人はオムニ社の私設特殊部隊“Rehab(リハッブ)”(Urban Rehabilitators。都市再建警備隊)で強引に追い出し、強制収容所送りにしていた。

市民の安全と自分を製作したオムニ社への絶対忠誠プログラムとの間で板挟みになるロボコップ。そんな中、住居から追い出され教会に逃げ延びていた住民達をリハッブが強引に捕らえようとし、たまたま非番で防弾チョッキを未着用であったアン・ルイス巡査は彼らを守る為にリハッブの司令官、ポール・マグダゲット本人の射撃によって生死不明の重傷を負ってしまい、ロボコップもまた大きな損傷を受けるが、廃工場に逃げ延びていた住民達に構成された市民反乱軍によって助け出される[2]

その頃、日本企業“カネミツ・コーポレーション”買収されたオムニ社では、会社を立て直す為の過酷なノルマ達成、なりふり構わなくなったオムニ社の数々の悪行による良心の呵責、そして理不尽な解雇処分に耐えられなくなり、自殺する社員が後を絶たない状態にあった。そして、カネミツからは、敵に回ったロボコップの対策として、最新鋭のアンドロイドである“オートモ”がデトロイトに送り込まれるのだった。

一方、市民反乱軍の知らせを受け、ロボコップの収容されているアジトに合流したマリー・ラザラス博士は、ロボコップの修理と同時に、市民反乱軍が偶然入手した強化フライトパーツの装着を試みようとする。しかし、ロボコップが単独でマグダゲットの逮捕に向かっている間に、金と引き換えでマグダゲットに寝返ったメンバーの密告によって、アジトの存在が知られてしまい、市民反乱軍は壊滅的ダメージを受けてしまう。組織のリーダーであったバーサも、その戦闘中に息絶えてしまいマリーはリハッブによって囚われの身となってしまった。

完全にデトロイトの支配者も同然となったマグダゲットは、デトロイト市警察にまで住民の強制退去に協力させようとするが、オムニ社やリハッブの暴挙に対し腹に据えかねていた警察長を始めとする警察官達は、警察官としての誇りを守る為にこれを拒否し、警察官の証であるバッジを次々と捨てて警察本部を後にする。もはや手段を選ばなくなったマグダゲットは、警察に捕まったギャング達を戦力として採用。絶望のどん底に陥る市民反乱軍は既に抵抗する気力を失っていたが、元警察官達の呼び掛けによって再起を決意。彼らと共闘して、リハッブとギャングによって構成された連合軍の襲撃に立ち向かう。

その頃 崩壊したアジトに戻っていたロボコップの前に、カネミツの命令を受けていたオートモが姿を現し、ロボコップに襲い掛かる。ギャング連合軍の猛攻に窮地に陥った元警察官達と市民反乱軍だったが、オートモを撃退して強化フライトパーツを装着したロボコップが飛来し、腕のロケットランチャーでギャング連合軍を一掃した。

解雇され全てを失ったオムニ社CEOがロボコップに「マーフィ」と親しげに話しかけるが、ロボコップは「友達は“マーフィー”と呼ぶ。君達には“ロボコップ”だ」と言い放つのだった。

登場人物

ロボコップ
本作の主人公。序盤では「オムニ社の関係者たちに絶対盾つかないこと」とプログラムされていた。
ニコ
コンピューターに強い少女。警備メカのインターフェースコネクターに接続すると、プログラマーに忠実になるように書き換えられるくらい腕がいい。
ポール・マグダゲット
リハッブの司令官、後半で最上階の窓からビルに押し掛けられてオートモとの戦いを静観していたが、それらが倒されたときロボコップのジェットパックの炎で両足を火傷をさせられた。
オートモ
アンドロイド、武器は日本刀。中国武術のような動きも見せる(演じているブルース・ロックは本作のために拳法詠春拳カンフー[3]の訓練を受けた)。3体登場し、中盤に1体がロボコップとの戦いで倒され、終盤に2体がニコにコンピューターを書き換えられてお互いの首を刎ね合って倒れた。名前の由来は大友克洋

キャスト

役名俳優日本語吹替
ソフト版テレビ東京[4]テレビ朝日
ロボコップ(アレックス・マーフィ)ロバート・ジョン・バーク谷口節菅原正志磯部勉
アン・ルイスナンシー・アレン小宮和枝
マリー・ラザラス博士ジル・ヘネシー佐々木優子勝生真沙子日野由利加
ニコ・ハローランレミー・ライアン小林優子岡村明美紗ゆり
マクダゲット隊長ジョン・キャッスル堀勝之祐池田勝小林勝彦
リード警察長ロバート・ドクィ藤本譲
オートモブルース・ロックセリフなし
カネミツマコ岩松麦人大山高男佐々木梅治
カネミツの側近ダグ・ヤスダ小室正幸
オムニ社CEOリップ・トーン村松康雄平野稔
バーサCCH・パウンダー火野カチコ磯辺万沙子塩田朋子
ザックスタンリー・アンダーソン石森達幸塚田正昭小島敏彦
ドナルド・ジョンソンフェルトン・ペリー秋元羊介
フレックブラッドリー・ウィットフォード田原アルノ仲野裕
モレノダニエル・フォン・バーゲン立木文彦山野史人
クーンツスティーヴン・ルート広瀬正志西村知道福田信昭
ドネリー巡査シェーン・ブラック中田和宏仲野裕中田和宏
ジェンセン巡査ジョン・ネッシ稲葉実宝亀克寿堀部隆一
セルツジャドソン・ヴォーン中田和宏仲野裕小室正幸
デビッド・ハローラン(ニコの父)ジョン・ポーシー小室正幸秋元羊介仲野裕
ケイコ・ハローラン(ニコの母)ジョディ・ロノット横尾まり渡辺美佐平井美美
ケイシー・ウォンマリオ・マシャード有本欽隆田原アルノ宝亀克寿
デビー・ディックスエヴァ・ラルー紗ゆり渡辺美佐沢海陽子
リハッブ隊員#1カーティス・テイラー古田信幸
ドーナツを食べる店員ジェフ・ガーリン荒川太朗
ガソリンスタンドの店員ゲイリー・ブロック稲葉実宝亀克寿辻つとむ
強盗リー・アレンバーグ辻親八田原アルノ宝亀克寿
赤い車の男ジェームズ・ロリンズ古田信幸 小室正幸
ビクシー・スナイダーS・D・ネメス辻親八  
ED-209(声)麦人
その他又は役不明星野充昭
定岡小百合
叶木翔子
大川透
荒川太朗
伊井篤史
叶木翔子
大黒和広
演出伊達康将松川睦
翻訳木原たけし宇津木道子
効果リレーション
調整荒井孝高久孝雄山田太平
プロデューサー吉岡美惠子夏目健太郎
渡邉一仁
福吉健
奥田創史
担当神部宗之
菊池由香
久保一郎
バブルネック涼
制作東北新社ムービーテレビジョン
スタジオ
解説木村奈保子淀川長治
初回放送1995年4月6日
21:02-22:54
木曜洋画劇場
1996年4月7日
21:02-22:54
日曜洋画劇場
  • 再放送は主にテレビ朝日版の吹替で放送される

スタッフ

作品解説

出演者の交代

前2作に主演していたピーター・ウェラーは『裸のランチ』出演の為スケジュールが合わず主役交代となった。また、同じく前2作に出演していたオムニ社のオールドマン会長役のダン・オハーリーと会長の秘書役も本作には登場しない。

脚注

外部リンク