初山 (川崎市)

神奈川県川崎市宮前区の町名

初山(はつやま)は、神奈川県川崎市宮前区町名。現行行政地名は初山1丁目及び初山2丁目。住居表示実施済区域[5]。面積は0.987km²[2]

初山
町丁
本遠寺
地図北緯35度35分48秒 東経139度33分48秒 / 北緯35.59655度 東経139.563364度 / 35.59655; 139.563364
日本の旗 日本
都道府県神奈川県の旗 神奈川
市町村 川崎市
行政区宮前区
地区向丘出張所
人口情報2024年(令和6年)3月31日現在[1]
 人口4,948 人
 世帯数2,231 世帯
面積[2]
 0.986640923 km²
人口密度5015 人/km²
設置日1986年昭和61年)11月23日
郵便番号216-0026[3]
市外局番044(川崎MA[4]
ナンバープレート川崎
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地理

宮前区の北部に位置し、平瀬川が流れている。北部には生田緑地の一部として川崎市が運営する[6]「川崎国際生田緑地ゴルフ場」が所在し、南部には住宅地が広がっているが、一部では地図混乱地域が発生した[7]

初山の北部では多摩区枡形東生田と、東部では白幡台南平台と接している。南部では犬蔵と、南部から西部にかけては菅生と接している(特記のない町名は宮前区所属)。

面積

面積は以下の通りである[2]

丁目面積(km²)
初山1丁目0.726
初山2丁目0.260
0.987

地価

住宅地の地価は、2024年令和6年)1月1日公示地価によれば、初山2-18-14-3の地点で18万円/m²となっている[8]

歴史

当地には1275年(建治元年)開基と伝わる初香山本遠寺があり、幼稚園や川崎市初の私立図書館も設置されている[9]。また、「初山の獅子舞」が伝わり、当地に所在した八幡社に奉納されていたが、明治末期に菅生神社に合祀されて以降、そちらに奉納されるようになった[9]。これは現代も続いており、2001年(平成13年)には神奈川県の無形民俗文化財に指定されている[10]

地名の由来

年の始めに山仕事を始める際の神事である「初山入り」に由来するものとも考えられているが、正確なところは不明である[9][11]

沿革

  • 1275年(建治元年) - 本遠寺の開基と伝わる。
  • 江戸時代 - 下菅生村の一部に属する。
  • 1874年明治7年) - 大区小区制により、当地は第5大区第6小区に属する。
  • 1889年(明治22年) - 町村制施行にあわせ、菅生村など4村が合併して向丘村が成立。当地は向丘村大字菅生の一部となる。
  • 1910年(明治43年) - 当地に所在した八幡社が菅生神社に合祀される[12]
  • 1938年昭和13年) - 向丘村が川崎市に編入。川崎市菅生の一部となる。
  • 1951年(昭和26年) - 軍用地が解放され、大字向ケ丘となる。
  • 1972年(昭和47年) - 川崎市が政令指定都市へ移行。高津区菅生・向ケ丘の各一部となる。
  • 1982年(昭和57年) - 高津区から宮前区が分区。当地は宮前区菅生・向ケ丘の各一部となる。
  • 1986年(昭和61年) - 住居表示の実施により、菅生・向ケ丘の各一部をもって宮前区初山一丁目・二丁目が成立。
  • 1996年(平成8年) - 向ヶ丘地区の更正登記完了。同地区の地図混乱状態が解消する[13]

町域の新旧対照

初山が住居表示を施行する前のは、以下のようになっていた[14]

現町丁住居表示施行前の字
初山1丁目菅生字滝沢、菅生字初山、菅生字中村、菅生字長沢の各一部
初山2丁目菅生字滝沢、菅生字初山、菅生字中村、向ケ丘字菅生、向ケ丘字南平、向ケ丘字南菅生の各一部

世帯数と人口

2024年(令和6年)3月31日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目世帯数人口
初山1丁目933世帯2,127人
初山2丁目1,298世帯2,821人
2,231世帯4,948人

人口の推移

人口推移のグラフ

初山の人口は、以下の表のように推移している。

基準日初山1丁目初山2丁目合計人口基準出典
1987年(昭和62年)4月1日158932884877推計人口[15]
1988年(昭和63年)10月1日161432054819推計人口[16]
1989年(平成元年)10月1日164131994840推計人口[16]
1990年(平成2年)10月1日167730724749国勢調査[16]
1991年(平成3年)10月1日167430274701推計人口[16]
1992年(平成4年)10月1日170129234624推計人口[16]
1993年(平成5年)10月1日176828884656推計人口[17]
1994年(平成6年)10月1日173628884624推計人口[17]
1995年(平成7年)10月1日175228934645国勢調査[17]
1996年(平成8年)10月1日183430274861登録人口[17]
1997年(平成9年)10月1日185532185073登録人口[17]
1998年(平成10年)10月1日191232795191登録人口[18]
1999年(平成11年)10月1日195432625216登録人口[19]
2000年(平成12年)10月1日200032555255登録人口[20]
2001年(平成13年)10月1日199432085202登録人口[21]
2002年(平成14年)10月1日207031455215登録人口[22]
2003年(平成15年)10月1日220531705375登録人口[23]
2004年(平成16年)10月1日221432325446登録人口[24]
2005年(平成17年)9月30日217331845357登録人口[25]
2006年(平成18年)9月30日219231155307登録人口[26]
2007年(平成19年)9月30日222531235348登録人口[27]
2008年(平成20年)9月30日223930625301登録人口[28]
2009年(平成21年)9月30日222131035324登録人口[29]
2010年(平成22年)9月30日224030015241登録人口[30]

人口の変遷

国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[31]
4,645
2000年(平成12年)[32]
5,112
2005年(平成17年)[33]
5,233
2010年(平成22年)[34]
5,095
2015年(平成27年)[35]
4,970
2020年(令和2年)[36]
4,872

世帯数の変遷

国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[31]
1,645
2000年(平成12年)[32]
1,894
2005年(平成17年)[33]
1,990
2010年(平成22年)[34]
1,977
2015年(平成27年)[35]
1,989
2020年(令和2年)[36]
2,020

学区

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年3月時点)[37][38]

丁目番・番地等小学校中学校
初山1丁目全域川崎市立菅生小学校川崎市立菅生中学校
初山2丁目1~9番9号
9番23号~10番20号
10番50号
23番1~44号
24~26番
28番
9番10~22号
10番21~49号
10番51号~16番
23番60~63号
川崎市立白幡台小学校川崎市立犬蔵中学校
17~22番
23番45~47号
27番、29番
川崎市立犬蔵小学校

事業所

2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[39]

丁目事業所数従業員数
初山1丁目56事業所427人
初山2丁目54事業所499人
110事業所926人

事業者数の変遷

経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[40]
97
2021年(令和3年)[39]
110

従業員数の変遷

経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[40]
751
2021年(令和3年)[39]
926

交通

鉄道

当地の地下を武蔵野南線が通過しているが、同線は貨物線であり、また当地に駅など同線を利用可能な設備は設置されていない。

バス

宮前平駅溝口駅などと当地を結ぶ路線バスが、川崎市交通局鷲ヶ峰営業所)によって運行されている。

施設

その他

日本郵便

警察

町内の警察の管轄区域は以下の通りである[42]

丁目番・番地等警察署交番・駐在所
初山1丁目全域宮前警察署蔵敷交番
初山2丁目全域

関連項目

脚注

参考文献

  • 「川崎地名辞典(下)」 日本地名研究所編、川崎市発行、2004年。
  • 「たちばな地名探訪」 前川清治、労働教育センター、1997年。ISBN 4-8450-0283-3
  • 「泥んこ道路が公道になった 公図混乱解消30年の記録」 向ヶ丘第5次自治会編、労働教育センター、1996年。ISBN 4-8450-0275-2