半田素麺

半田素麺(はんだそうめん)または半田手延素麺(はんだてのべそうめん)とは、徳島県美馬郡つるぎ町の半田地区(旧半田町)に伝わる素麺ひやむぎと同程度の麺の太さや[1][2]、「舌の上で麺がはねる」と言われるほどの腰の強さが特徴とされる[3][4]

概要

四国三郎と呼ばれる吉野川の豊かな水流を利用した水運が盛んだった江戸時代[5]に、当地の船頭たちが奈良の三輪地区から技術を持ち込んで冬場に素麺づくりを行うようになったのが始まりである[6][7]

この吉野川のもたらす肥沃な堆積物[5]が小麦を育てると共に生産に欠かせない良質な水をもたらし[6]、そこに吉野川と剣山に挟まれた山間に故に吹く寒風と合わさって素麺作りには好条件となっていることも半田で素麺作りが盛んになった要因の一つとされている[6]

三輪や播州小豆島などの他の産地では手延べ素麺は1.3mm以下というのが一般的であるが[2]、半田素麺は0.1mm~0.3mm太い[2]28番手と呼ばれるものが標準となっており[7]、そうめんとひやむぎとの中間ぐらいの独特の太さという特徴で知られている[8]

元々は生産者ごとに1束の容量をはじめとする商品規格が異なっていたが[9]、知名度の向上などを図るために生産者が集まって「半田町手延素麺産地協議会」を結成した。1束を100gとする和紙包装で、商品名を「半田手延そうめん」とする商品規格の統一化が進められ[9]、2004年(平成16年)4月には半田手延べそうめん協同組合が結成されることになった[10]。生産者によっては素麺を名乗らず「半田麺」として販売するものもある。

「半田そうめん」として地域団体商標に登録されており[11]、生産者によっては素麺を名乗らず「半田麺」として販売するものもある。

脚注

外部リンク