名鉄トフ30形貨車

名鉄トフ30形貨車(めいてつトフ30がたかしゃ)[注 1]とは、かつて名古屋鉄道で運用されていた木造貨車無蓋車)である。

名鉄トフ30形貨車
基本情報
車種無蓋車
運用者名古屋鉄道
所有者名古屋鉄道
改造年1941年昭和16年)
改造数6両
消滅1960年(昭和35年)
主要諸元
車体色
軌間1,067 mm
全長6,147 mm
全幅2,134 mm
全高1,886 mm
荷重t
自重3.56 t
換算両数 積車0.8
換算両数 空車0.4
軸距1,829 mm
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概要

  • トフ30形の種車は、美濃電気軌道のトフ301形(トフ31 - トフ33)と竹鼻鉄道のトフ1形(トフ34 - トフ36)であり、ほぼ同型の車両であった。
  • トフ31 - トフ33は美濃電気軌道の二軸無蓋車トフ301形であり、1912年大正元年)に最初の車両が運用が開始され、最終的には17両(トフ301 - トフ308、トフ310 - トフ318)が在籍した。片側にデッキがあり、そこに手制動ハンドルが設置されていた。軌道線専用で連結器ピン・リンク式連結器であった。1930年昭和5年)に名古屋鉄道(初代)は美濃電気軌道と合併し名岐鉄道に改称する。トフ301形は名岐鉄道へ承継されたが、貨物量減少によりこの時点で多くが休車となっていた。1939年(昭和14年)4月には12両(トフ301 - トフ304,トフ306 - トフ308,トフ310,トフ313,トフ316 - トフ318)が廃車、1940年(昭和15年)6月には2両(トフ314,トフ315)が廃車となる。残りの3両(トフ305,トフ311,トフ312)は1941年(昭和16年)に改番され、トフ30形(トフ31 - トフ33)となる。主に美濃町線で使用される。
  • トフ34 - トフ36は竹鼻鉄道の二軸無蓋車トフ1形であり、1921年(大正10年)製。1943年(昭和18年)に竹鼻鉄道が名古屋鉄道に買収されると、トフ30形に編入され、トフ34 - トフ36となる。名鉄籍になってから連結器を自動連結器に交換され、竹鼻線などで使用される。
  • 1946年(昭和21年)にはトフ34 - トフ36が廃車。残りも美濃町線での貨物量減少や老朽化で廃車が進み、1954年(昭和29年)頃には1両(トフ32)のみとなった。晩年は工事車両として運用され、1960年(昭和35年)に廃車となり同時に形式消滅となった。

脚注

注釈

出典

参考文献