旧白滝駅

かつて北海道遠軽町に存在した北海道旅客鉄道の鉄道駅

旧白滝駅(きゅうしらたきえき)は、かつて北海道紋別郡遠軽町旧白滝にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)石北本線廃駅)。駅番号A46だった。

旧白滝駅
駅全景(2009年6月)
きゅうしらたき
Kyū-Shirataki
A45 白滝 (6.1 km)
(4.4 km) 下白滝 A47
地図
所在地北海道紋別郡遠軽町旧白滝
北緯43度55分11.92秒 東経143度14分12.63秒 / 北緯43.9199778度 東経143.2368417度 / 43.9199778; 143.2368417 東経143度14分12.63秒 / 北緯43.9199778度 東経143.2368417度 / 43.9199778; 143.2368417
駅番号A46
所属事業者北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線石北本線
キロ程88.3 km(新旭川起点)
電報略号ラタ
駅構造地上駅
ホーム1面1線
開業年月日1947年昭和22年)2月11日
廃止年月日2016年平成28年)3月26日
備考無人駅
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歴史

1977年の旧白滝仮乗降場と周囲約500m範囲。右が遠軽方面。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成


1947年昭和22年)2月11日仮乗降場として開業し、1987年(昭和62年)4月1日国鉄分割民営化に伴い北海道旅客鉄道(JR北海道)が発足するのと同時に旅客駅に昇格した。当初は営業キロが設定されず、1990年平成2年)3月10日から正式に設定された。

駅名の由来

所在地の地名から。「旧」がつく地名になった理由は、

  • 元々、この地域が初めて入植者の入った場所だったが、土地の悪さから移転してしまったため、「白滝」に対して「旧白滝」の地名が付いた。
  • 縄文時代石器文化の遺跡が白滝にあったから。

といわれる。

営業当時、「旧」という文字が最初に置かれている駅名はJR各社では唯一、JR以外でも神戸市営地下鉄海岸線旧居留地・大丸前駅と当駅の2駅しか存在しなかった。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地上駅遠軽駅管理の無人駅だった。1947年(昭和22年)2月11日仮乗降場として開業した当時からの、木造の待合所が存在した。この待合所は広さが約10平方メートルで、開設時には地元住民が寄付を募って国鉄に建設資金として提供し、ホームの工事も手伝った[新聞 1]

廃止後、地元の下白滝旧白滝自治会はこの待合室を保存するため移設を計画していた[新聞 3]。しかし、JR北海道が提示した移設費用が高額になるため断念し[新聞 4]、2016年(平成28年)10月17日に解体された[新聞 1]

廃止時までホームは板張りでなく砂利敷きだった。下白滝駅寄りにスロープがあり、隣接する警報機付きで遮断機無しの第3種踏切(墓地踏切。キロ程88K313M)で国道333号に連絡していた。当駅の廃止後は踏切も除却された。

利用状況

JR北海道によると、2011年(平成23年) - 2015年(平成27年)の乗降人員調査(11月の調査日)平均は「10名以下」であった[報道 2]

廃止時点で下り列車は唯一の定期乗降客とされた北海道遠軽高等学校へ通う高校生の登校の時間帯と同じであった[新聞 5]。この高校生は駅廃止と同時に高校を卒業する旨が報じられた[新聞 6]

駅周辺

周辺は畑に囲まれており、民家は少ない[新聞 1]

テレビ番組

  • 2016年(平成28年)1月15日に日テレプラスで放送された『鉄道発見伝 鉄兄ちゃん藤田大介アナが行く! #27 冬の石北本線(北海道)』では、当駅も紹介され、当駅を利用していた高校生が出演した。その後、2020年令和2年)9月29日に、日テレプラスで放送された『鉄道発見伝 鉄兄ちゃん藤田大介アナが行く! 北海道の鉄道遺産をめぐる旅(前編)』では、旧白滝駅を訪れた。
  • 2016年(平成28年)3月27日にフジテレビ系列(道内では北海道文化放送)で放送された『Mr.サンデー』「NEWSストーリー」でも、当駅が紹介され、当駅を利用していた高校生が出演し、その高校生が高校卒業での最後の列車乗車で駅前で周辺住民に迎えられるシーンや廃止前日である3月25日夕方の停車列車を見送るシーン、廃止日である3月26日朝に普通列車が通過するシーンなどが放送された。
  • 2016年(平成28年)5月6日にNHK北海道で放送された『北海道クローズアップ』「消え行く駅が残したもの~旧白滝駅 最後の日々~」にて、廃止直前から当日の様子が取り上げられた。周辺住民とともに、当駅を利用していた高校生も出演した。この番組は同月26日に、『スタジオパークからこんにちは』の14時台で全国放送された。

隣の駅

北海道旅客鉄道(JR北海道)
石北本線(廃止時)
白滝駅 (A45) - 旧白滝駅 (A46) - 下白滝駅 (A47)
下白滝駅は当駅と同時に廃止され、下白滝信号場となっている。

脚注

注釈

出典

報道発表資料

新聞記事

参考文献

書籍

  • 田中和夫(監修)『写真で見る北海道の鉄道』 上巻 国鉄・JR線、北海道新聞社(編集)、2002年7月15日、94-105,311-319頁。ISBN 978-4-89453-220-5ISBN 4-89453-220-4 
  • 今尾恵介(監修)日本鉄道旅行地図帳―全線・全駅・全廃線―』 1号・北海道、新潮社〈新潮「旅」ムック〉、2008年5月17日、42-43頁。ISBN 978-4-10-790019-7ISBN 4-10-790019-3 

雑誌

  • 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 28号 釧網本線/石北本線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月31日、22-23頁。 

関連項目

外部リンク