東急新横浜線

東急電鉄の鉄道路線

東急新横浜線(とうきゅうしんよこはません)は、神奈川県横浜市港北区新横浜駅から同区日吉駅までを結ぶ東急電鉄鉄道路線である。駅ナンバリングで使われる路線記号はSH[注釈 1][1]

東急電鉄 東急新横浜線
シンボルマーク
新横浜駅のホーム
新横浜駅のホーム
基本情報
日本の旗 日本
所在地神奈川県横浜市港北区
起点新横浜駅
終点日吉駅
駅数3
路線記号SH
路線色 紫色
開業2023年3月18日
所有者鉄道建設・運輸施設整備支援機構
運営者東急電鉄
車両基地
使用車両使用車両の節を参照
路線諸元
路線距離5.8 km
軌間1,067 mm
電化方式直流1,500 V
架空電車線方式
保安装置ATC-P
最高速度110 km/h
路線図
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停車場・施設・接続路線
0.0
SH03 日吉駅
2.2
SH02 新綱島駅
5.8
SH01 新横浜駅

概要

本路線は鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)によって整備される神奈川東部方面線の第二期整備区間である相鉄・東急直通線を構成する路線である[2][3]2022年(令和4年)12月16日に、整備主体である鉄道・運輸機構、営業主体である相模鉄道および東急電鉄は相鉄・東急直通線について開業日が2023年(令和5年)3月18日に決定したことを発表した[4][5][6][7][8]

東急多摩川線と同様に「東急」を含めた東急新横浜線が路線名となっている。直通先の相鉄新横浜線も同様である。

本路線と相鉄新横浜線は、地下鉄事業者の東京メトロを除いた大手私鉄同士の異なる会社の路線を地下鉄を介さずに直接結ぶ路線であり、関東では初めてのケースとなる[注釈 2]

運賃には、新横浜駅 - 新綱島駅間は加算運賃が設定されている。新綱島駅 - 日吉駅間においては渋谷駅・目黒駅方面からの運賃を綱島駅と同額とするため加算運賃が適用されない[9]

運行形態

本路線の正式な起点は新横浜駅であるが、列車運行上は新横浜方面が下り、日吉方面が上りとなっており、以下の記述もそれに従う。

新横浜駅から相鉄新横浜線、日吉駅から東急目黒線または東急東横線に直通する運転形態となっており、線内のみの列車は平日下り2本・土休日は深夜に下り1本があるのみとなっている。

基本的に

で構成されるが、朝や夕方以降の一部列車は相鉄本線より東急東横線へ、相鉄いずみ野線より東急目黒線へ入るものも数本存在する。また、東急東横線・渋谷駅から新横浜駅止まりの列車も平日下り1本存在する。

朝7時台の新横浜駅発上り列車は、東横線直通が4本、目黒線直通が11本の構成で、うち5本は新横浜駅始発の目黒線直通列車となっている。

昼間時間帯のパターンダイヤでは、東横線直通2本、目黒線直通が6本の構成で、うち2本は相鉄本線・海老名まで直通、残り4本は新横浜止まりとなっている。この時、目黒線の15分間隔のダイヤの間に東横線が入る形であるため、東急新横浜線内の運転間隔は2〜12分と均等にならない。

種別は急行と各駅停車が設定され、各駅停車は東横線直通列車には一切設定されていない。いずれの種別も東急新横浜線内は全駅に停車する。

相鉄線直通列車は一部を除き急行で運転され、基本的に新横浜駅にて種別変更が行われるが、相鉄・東急とも各駅停車という列車も存在している。また、下りのみ日吉駅始発が設定されているが、相鉄線直通は東横線の車両を使用するため急行、新横浜駅止まりは目黒線の車両を使用するため各駅停車として運転される。日吉発の急行のうち平日朝の1本は相鉄線内特急であるが、それ以外は相鉄線内は各駅停車となっており、相鉄線内各駅停車の日吉駅始発急行は始発から終着まで通過駅が存在しない列車となっている。

2024年3月16日ダイヤ改正時点での東急新横浜線(一体として運行されている東京メトロ副都心線、南北線、埼玉スタジアム線、都営三田線を含む)における日中1時間あたりの運行本数は以下のとおりである。

日中1時間の運行パターン
系統\駅名東横線・目黒線方面
直通先
日吉新横浜相鉄線方面
直通先
運行
本数
東横線直通急行川越市←1本→湘南台
和光市←1本
目黒線直通急行西高島平←2本→海老名
浦和美園←1本(新横浜折り返し)
赤羽岩淵←1本
目黒線直通各停浦和美園←1本
赤羽岩淵←1本

臨時列車

新横浜駅周辺のイベント開催(横浜国際総合競技場〈日産スタジアム〉でのサッカーの試合や横浜アリーナでのコンサート開催)に合わせ、混雑緩和と利便性向上を目的に臨時列車を運転することがあり、主に日吉止まりの目黒線各駅停車を新横浜まで延長運転させる。これは開業初日の2023年3月18日(J1リーグ第5節・横浜F・マリノス鹿島アントラーズ三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのライブ)から行われている[10]

駅一覧

日吉駅 - 渋谷駅間の東急東横線の停車駅などについては「東急東横線」を参照。日吉駅 - 田園調布駅間の複々線区間で並走している東急目黒線の停車駅などについては「東急目黒線」を参照。

駅番号駅名駅間キロ累計キロ接続路線・備考地上/
地下
直通運転区間 東横線 東京メトロ副都心線経由 東武東上線小川町駅まで
目黒線 東京メトロ南北線経由 埼玉高速鉄道線浦和美園駅まで
目黒線経由 都営三田線西高島平駅まで
SH03日吉駅-0.0東急電鉄 東横線 (TY13)横浜方面〉・ 目黒線 (MG13)(直通運転:上記参照)
横浜市営地下鉄: グリーンライン (G10)
地上
SH02新綱島駅2.22.2地下
SH01新横浜駅3.65.8相模鉄道 相鉄新横浜線 (SO52)(直通運転:下記参照)
東海旅客鉄道 東海道新幹線
東日本旅客鉄道 横浜線 (JH16)
横浜市営地下鉄 ブルーライン (B25)
直通運転区間 相鉄新横浜線経由 相鉄本線海老名駅まで
相鉄新横浜線・ 相鉄本線経由 相鉄いずみ野線湘南台駅まで

使用車両

  • ○は相鉄線直通対応。無印は相鉄線非対応。
  • それ以外の車両は新横浜駅で目黒線方面に折り返し運転をしている(目黒線直通車両のみ)。
  • 東急車・相鉄車以外の東横線に乗り入れる10両編成各形式(いずれも相鉄線非対応)は開業前の試運転で入線しているが、定期運用はない。

東横線直通車両

自社車両

乗り入れ車両

相模鉄道

目黒線直通車両

自社車両

乗り入れ車両

相模鉄道
東京メトロ
東京都交通局
埼玉高速鉄道

弱冷房車・女性専用車

各車両における編成の違い
← 海老名・湘南台
小川町・浦和美園・西高島平 →
相鉄20000系(東横線直通)
10987654321
  • 10号車にも女性専用車の表示があるが東急線内は対象外
  • 全車両に車椅子スペース設置
東急5050系4000番台(東横線直通)
10987654321
  • 2・9号車に車椅子スペース設置
相鉄21000系(目黒線直通)
87654321
  • 8号車に女性専用車の表示があるが東急線内は対象外
  • 全車両に車椅子スペース設置
目黒線直通8両編成(相鉄車を除く)
87654321
  • 東急3020系・都営6500形は全車両に車椅子スペース設置
  • 東急5080系・3000系は2・4・5・7号車に車椅子スペース設置
目黒線直通6両編成
654321
  • メトロ9000系リニューアル車は全車両に車椅子スペース設置
  • その他の形式は2・5号車に車椅子スペース設置

弱冷房車

東横線と直通する列車(10両編成)は9号車、目黒線と直通する列車(6・8両編成)は原則として4号車が弱冷房車となる。ただし、目黒線と直通する列車については相鉄車に限り7号車が弱冷房車となる。

女性専用車

東横線と直通する列車(10両編成)については、東横線と同様に平日の朝時間帯(始発から9時30分まで)において上下線とも渋谷寄り先頭車両(1号車)が女性専用車となる[11]。日吉始発の下り東横線所属車両(10両編成)についても女性専用車の対象となっている。なお、相鉄線内では上り列車のみ実施するため[12]、下り列車については新横浜駅で終了となる(上り列車については横浜駅方面からの東横線と同様に東京メトロ副都心線池袋駅で終了)。また、相鉄車については海老名・湘南台寄り先頭車両(10号車)にも女性専用車の表示があるが、これは相鉄線内横浜駅行きの列車で実施されるものであり、東急線内では無関係である。

目黒線と直通する列車(6・8両編成)については、女性専用車の設定はない。こちらも相鉄車については海老名・湘南台寄り先頭車両(8号車)に女性専用車の表示があるが、同様の理由で無関係である。

脚注

注釈

出典

外部リンク