熱損失係数

熱損失係数(ねつそんしつけいすう、英語: heat loss coefficient)とは、室内外の温度差が1(1 K)のとき延床面積1 m2あたりに逃げ出す熱量のことである。その値はQ値といわれ、住宅の断熱性能を表したものであり、値が小さいほど断熱性が高い。

国際単位系(SI)における単位はW/m2・K(ワット毎平方メートル毎ケルビン)で表される[1]。平成11年省エネ基準での評価ではkcal/m2h(キロカロリー毎平方メートル毎時)も使われていた。

定義

熱損失係数は総合熱貫流率を延床面積で除した値として定義される[2]。すなわち、熱損失係数を [W/m2・K]、総合熱貫流率を [W/K]、延床面積を [m2]として、

と表される。

省エネルギー法

新たなエネルギーとして電気が対象となり判断基準が明確となったことから、1979年(昭和54年)に省エネルギー法が制定される。

また、翌年1980年(昭和55年)には建築物向けに「省エネルギー基準」が制定され、現在では旧基準と呼ばれている。

地域ごとの省エネルギー基準[3]
地域熱損失係数(W/m2K)熱損失係数(kcal/m2hK)
北海道1.61.4
青森県岩手県秋田県1.91.6
宮城県・山形県・福島県・

茨城県・栃木県・群馬県・新潟県・富山県・石川県・福井県・山梨県・長野県・岐阜県・滋賀県

2.42.1
埼玉県千葉県東京都

神奈川県静岡県愛知県三重県京都府大阪府奈良県和歌山県鳥取県島根県岡山県広島県山口県徳島県香川県愛媛県高知県福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県

2.72.3
宮崎県・鹿児島県2.72.3
沖縄県3.73.2

脚注

関連項目