韓国銀行

韓国の中央銀行

韓国銀行(かんこくぎんこう、: 한국은행: Bank of Korea)は、大韓民国中央銀行である。略称は、韓銀(かんぎん)。1948年の大韓民国政府樹立に伴い、1950年5月に韓国銀行法が制定され、同年6月12日に創設された。現在はソウル特別市中区南大門路3街110番地に本部を置き、総裁は李柱烈(2014年4月就任)である。

韓国銀行
한국은행
韓国銀行中央本部
韓国銀行中央本部
本店ソウル 中区
位置北緯37度33分43秒 東経126度58分50秒 / 北緯37.562度 東経126.980661度 / 37.562; 126.980661 東経126度58分50秒 / 北緯37.562度 東経126.980661度 / 37.562; 126.980661
設立1950年6月12日
総裁李昌鏞
大韓民国の旗 韓国
通貨大韓民国ウォン
KRW (ISO 4217)
前身朝鮮銀行
ウェブサイトhttps://www.bok.or.kr/portal/
韓国銀行
各種表記
ハングル한국은행
漢字韓國銀行
発音ハンググネン
日本語読み:かんこくぎんこう
英語表記:Bank of Korea
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2010年から現在まで使用されている韓国銀行のロゴ
1946年から1950年まで使われた朝鮮銀行のロゴ。 1950年から2010年まで韓国銀行のロゴとしても使われた。

貨幣金融博物館

本店の旧館は、辰野金吾によって設計された建物で、もともと日本統治時代朝鮮銀行として使用されていた。礎石伊藤博文の直筆である[1]。現在は韓国銀行貨幣博物館として一般に公開されており、韓国や諸外国の貨幣資料を見学することができる。文化財庁史跡280号。

主な出来事

この銀行は、国の中央銀行としては珍しく[注釈 1]、2004年から4年間、世界唯一の赤字中央銀行となっていた[2](なお、2015年にはスイス国立銀行が赤字決算となっている[3])。これは、市場に流通されている通貨量を調節する目的で発行される通貨安定証券の過多発行と、それにもとづく利子負担によるもので、この時期の通貨安定証券の過多発行は、為替の値下がりを防ぐため行われたものである。

また、1997年アジア通貨危機当時、韓国銀行は、外貨を国内の市中銀行に貸し出すなどして、公表されていた外貨準備高を確保していなかったことが、アメリカ合衆国連邦準備理事会アラン・グリーンスパン議長(当時)の回顧録で明らかとなっている[4]

機能

  • 貨幣政策(大韓民国ウォンの発行など)
  • 通貨信用制度の制定と実施
  • 銀行の銀行
  • 政府の銀行
  • 緊急経済制度の運営、実施
  • 外貨保有財産の運営、管理
  • 銀行監査
  • 経済調査及び統計作成
韓国銀行貨幤金融博物館

組織

金融通貨委員会の下に総裁、副総裁、副総裁補が以下の組織を統括する。

  • 企画局
  • 経済統計局
  • 銀行局
  • 国際局
  • 電算情報局
  • 総務局
  • 調査局
  • 政策企画局
  • 金融経済局
  • 発券局
  • 安全管理室
  • 金融経済研究院

地方には以下の16の地域本部が設置されている。

韓国銀行大邱本部

歴代総裁

氏名[5]就任日退任日
1具鎔書1950年6月5日1951年12月18日
2金裕沢1951年12月18日1956年12月12日
3金鎮炯1956年12月12日1960年5月21日
4裴義煥1960年6月1日1960年9月8日
5全礼鎔1960年9月8日1961年5月30日
6劉彰順1961年5月30日1962年5月26日
7閔丙燾1962年5月26日1963年6月3日
8李廷煥1963年6月3日1963年12月26日
9金世錬1963年12月26日1967年12月25日
10徐軫銖1967年12月29日1970年5月2日
11金聖煥1970年5月2日1978年5月1日
12申秉鉉1978年5月2日1980年7月5日
13金埈成1980年7月5日1982年1月4日
14河永基1982年1月5日1983年10月31日
15崔昌洛1983年10月31日1986年1月7日
16朴聖相1986年1月13日1988年3月26日
17金建1988年3月26日1992年3月25日
18趙淳1992年3月26日1993年3月14日
19金明浩1993年3月15日1995年8月23日
20李経植1995年8月24日1998年3月5日
21全哲煥1998年3月6日2002年3月31日
22朴昇2002年4月1日2006年3月31日
23李成太2006年4月1日2010年3月31日
24金仲秀2010年4月1日2014年3月31日
25李柱烈2014年4月1日2018年3月31日
262018年4月1日2022年3月31日
27李昌鏞2022年4月1日現職

脚注

注釈

出典

関連項目

外部リンク