2009年のJリーグ ディビジョン1

日本のサッカーリーグ

この項目では、2009年シーズンのJリーグ ディビジョン1(J1)について述べる。

Jリーグ ディビジョン1
シーズン2009
優勝鹿島アントラーズ
降格柏レイソル
ジェフユナイテッド千葉
大分トリニータ
ACL 2010出場鹿島アントラーズ
川崎フロンターレ
ガンバ大阪
サンフレッチェ広島
試合数306
ゴール数791 (1試合平均2.58)
得点王前田遼一(磐田・20得点)
最大差勝利ホーム試合
川崎 7-0 広島 (第30節・10月25日)
最大差勝利アウェー試合
磐田 2-6 山形 (第1節・3月7日) 
0-4 新潟 (第16節・7月4日)
最多得点試合
磐田 2-6 山形 (第1節・3月7日)
最多連勝記録
8 - 鹿島(第8節-第15節)
最多連続負け無し記録
17 - 鹿島(第3節-第19節)
最多連続勝ち無し記録
15 - 大分(第3節-第17節)
千葉(第17節-第31節)
最多連敗記録
14 - 大分(第4節-第17節)
最多観客動員
53,783人 - 浦和 vs 鹿島(第34節)
最少観客動員
5,567人 - 京都 - 千葉(第12節)
平均観客動員18,985人
2008
2010

2009年シーズンのJ1のクラブ

2009年シーズンのJ1のクラブは以下の18クラブ。このうちサンフレッチェ広島モンテディオ山形が前シーズンのJ2からの昇格クラブで、山形は初のJ1昇格である。

チーム名監督所在
都道府県
ホームスタジアム前年成績
モンテディオ山形 小林伸二山形県NDソフトスタジアム山形j2 J2 2位
鹿島アントラーズ オズワルド・オリヴェイラ茨城県県立カシマサッカースタジアムJ1 01位優勝
浦和レッズ フォルカー・フィンケ埼玉県埼玉スタジアム2002
さいたま市浦和駒場スタジアム
J1 7位
大宮アルディージャ 張外龍NACK5スタジアム大宮J1 12位
ジェフユナイテッド千葉 アレックス・ミラー千葉県フクダ電子アリーナ
市原臨海競技場
J1 15位
柏レイソル 高橋真一郎日立柏サッカー場J1 11位
FC東京 城福浩東京都味の素スタジアムJ1 6位
川崎フロンターレ 関塚隆神奈川県等々力陸上競技場J1 2位
横浜F・マリノス 木村浩吉日産スタジアム
ニッパツ三ツ沢球技場
J1 9位
アルビレックス新潟 鈴木淳新潟県東北電力ビッグスワンスタジアム
新潟市陸上競技場
J1 13位
清水エスパルス 長谷川健太静岡県アウトソーシングスタジアム日本平J1 5位
ジュビロ磐田 柳下正明ヤマハスタジアム(磐田)J1 16位
名古屋グランパス ストイコビッチ愛知県名古屋市瑞穂陸上競技場J1 3位
京都サンガF.C. 加藤久京都府京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場J1 14位
ガンバ大阪 西野朗大阪府万博記念競技場J1 8位
ヴィッセル神戸 カイオ・ジュニオール兵庫県ホームズスタジアム神戸J1 10位
サンフレッチェ広島 ペトロヴィッチ広島県広島ビッグアーチj2 J2 01位優勝
大分トリニータ シャムスカ大分県九州石油ドームJ1 4位

監督交代

特記なき場合、監督代行はトップチームのヘッドコーチが務めている。

チーム名前監督退任日監督代行新監督就任日備考
ヴィッセル神戸 カイオ・ジュニオール6月30日[1]- 和田昌裕6月30日[1]チーム統括本部長からの異動
大分トリニータ シャムスカ7月14日[2] 松山博明(強化担当) ポポヴィッチ7月16日[3]外部より招聘
柏レイソル 高橋真一郎7月15日[4] 井原正巳 ネルシーニョ7月20日[5]
ジェフユナイテッド千葉 アレックス・ミラー7月27日[6]- 江尻篤彦7月27日[6]コーチからの昇格
ヴィッセル神戸 和田昌裕8月5日[7]- 三浦俊也8月5日[7]外部より招聘

レギュレーションの変更点

  • J1・J2入れ替え戦が廃止され、年間成績16位・17位・18位がJ2へ自動降格となる。
  • 従来の外国籍選手枠とは別に、AFC加盟国・地域の選手を1人出場できる「アジア枠」を導入した。

2009年シーズンのJ1のスケジュール

この間、FIFAワールドカップアジア最終予選のために中断。

なお、鹿島、川崎、名古屋、G大阪はAFCチャンピオンズリーグ2009と並行しての参加となる。このため、第10節の川崎vsG大阪、名古屋vs鹿島の2試合は7月1日に延期された。

リーグ概要

2連覇中の鹿島が第3節から第19節にかけて17試合連続無敗(12勝5分)を記録し[注釈 1]、折り返しとなる第17節終了時点では2位浦和と勝ち点差8、3位新潟・4位川崎とは勝ち点差10をつけ[9]、さらに第19節時点で2位との勝ち点差を10にまで広げ独走状態となったが、元々さほど厚くない選手層に積年の疲労が加わり、第19節からの5試合を2勝1分2敗とした後、第24節から第28節にかけて5連敗を喫し失速、首位を明け渡す[9][10]。この間に13試合無敗の清水が28節に、外国人ストライカーが好調を維持していた川崎が29節から31節にかけて首位に立ち、さらに前半戦は中位に位置していたG大阪・広島・FC東京も台頭し上位陣は混戦に発展した。

最終盤になって、小笠原満男中田浩二をダブルボランチに据え中盤を安定させた鹿島が復調[11]、優勝争いは鹿島・川崎・G大阪に絞られた。第32節に川崎が大分に敗れ鹿島が首位に再浮上すると第33節でG大阪との大一番を制し、最終節にはアウェイで浦和を下して優勝を決め、Jリーグ史上初となる三連覇を達成した。AFCチャンピオンズリーグ2010 (ACL) 出場権を獲得したのは鹿島・川崎・G大阪であった。

一方、若手タレントが揃い、前年のリーグ戦4位、Jリーグカップ初優勝を果たし、九州に初のタイトルをもたらした大分は、全選手に年俸アップをしなければならず十分な補強ができなかったことに加え、開幕前にパンパシフィックチャンピオンシップ2009に出場したためフィジカルの強化ができなかったことの影響もあり、第4節から第17節まで引き分け制導入後のJリーグワースト記録となる14連敗を喫し、大差の最下位に低迷。前年の躍進の功労者であったシャムスカを解任し、シーズン後半になって10試合連続無敗を記録したが、時既に遅く、第30節の京都戦での引き分けを持って、4試合を残して初の降格が確定した[12]。一方、前年最終節で奇跡的なJ1残留を果たした千葉は開幕から苦戦し、第19節にアレックス・ミラーを解任したものの、監督交代後に12戦連続未勝利を喫し、第30節で川崎に敗れ、3試合を残して、前身の古河電気工業サッカー部時代も含め、創設44年目にして初の2部降格が確定[13]。最終的には大分にも抜かれ、最下位となった。柏は、第33節で大宮戦に引き分けて、4年ぶり2度目の降格が確定[14]。結果的に、千葉県のJ1クラブが2チームとも降格するという憂き目に遭った[12]。なお、最下位の千葉が挙げた勝ち点27は、2018年シーズン長崎が記録するまで最多の「最下位の勝ち点」記録であった[15]

昇格1年目の山形は、磐田との開幕戦で6-2の大差で勝利。以後も堅実な守備とカウンターを武器に着実に勝ち点を積み重ね、最終順位は15位で残留を決めた。

同じくJ2からの昇格チームである広島はシーズン終盤まで優勝争いに絡み、4位でシーズンを終えた。さらに天皇杯でG大阪が優勝したため繰り上がりでACL出場を決めた。ちなみに昇格1年目チームの降格が無かったのは、2005年シーズン以来4年ぶりであるが、2005年は参加クラブ数が2004年までの16から18に拡大したための措置に伴い、自動降格そのものが無かったため、2009年が事実上1ステージ制移行後初めて、昇格1年目チームの降格の無いシーズンとなった。

静岡市日本平スタジアム命名権の締結により「アウトソーシングスタジアム日本平」に変更した。

順位表

チーム出場権または降格
1鹿島アントラーズ (C)3420685130+2166ACL2010グループステージ1の出場権を獲得 
2川崎フロンターレ3419786440+2464
3ガンバ大阪34186106244+1860
4サンフレッチェ広島34151185344+956
5FC東京34165134739+853
6浦和レッズ34164144343052
7清水エスパルス34131294441+351
8アルビレックス新潟341311104231+1150
9名古屋グランパス34148124642+450
10横浜F・マリノス341113104337+646
11ジュビロ磐田34118155060−1041
12京都サンガF.C.34118153547−1241
13大宮アルディージャ34912134047−739
14ヴィッセル神戸34109154048−839
15モンテディオ山形34109153240−839
16柏レイソル (R)34713144157−1634J2 2010へ降格 
17大分トリニータ (R)3486202645−1930
18ジェフユナイテッド千葉 (R)34512173256−2427

最終更新は2009年12月5日の試合終了時
出典: J.League Data Site
順位の決定基準: 1. 勝点; 2. 得失点差; 3. 得点数.
1 リーグ3位のガンバ大阪第89回天皇杯全日本サッカー選手権大会で優勝したため、サンフレッチェ広島が繰り上げでAFCチャンピオンズリーグ2010への出場権を獲得。

得点ランキング

順位選手所属得点
得点王 前田遼一ジュビロ磐田20
T2 エジミウソン浦和レッズ17
ジュニーニョ川崎フロンターレ
T4 石川直宏FC東京15
佐藤寿人サンフレッチェ広島
T6 鄭大世川崎フロンターレ14
岡崎慎司清水エスパルス
T8 マルキーニョス鹿島アントラーズ13
渡邉千真横浜F・マリノス
ペドロ・ジュニオールガンバ大阪[注釈 2]

2009年12月5日
出典: J. League Data


日本人選手が得点王を獲得するのは、2002年高原直泰以来7年ぶり。

脚注

注記

出典

関連項目