UEFAチャンピオンズリーグ 2016-17 決勝

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UEFAチャンピオンズリーグ2016-17 決勝(UEFAチャンピオンズリーグ2016-17 けっしょう、英語: UEFA Champions League 2016-17 Final)は、欧州サッカー連盟 (UEFA)により開催されるUEFAチャンピオンズリーグ 2016-17の決勝戦であり、25回目のUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦である (UEFAチャンピオンズカップ時代を含めると62回目)。試合は2017年6月3日土曜日にカーディフナショナルスタジアム・オブ・ウェールズで開催され、セリエAに所属するユヴェントスリーガ・エスパニョーラに所属するレアル・マドリードの間で行われた。

UEFAチャンピオンズリーグ 2016-17 決勝
大会名UEFAチャンピオンズリーグ 2016-17
開催日2017年6月3日
会場ナショナルスタジアム・オブ・ウェールズ(カーディフ)
UEFA選出最優秀選手ポルトガルの旗 クリスティアーノ・ロナウド[1]
主審ドイツの旗 フェリックス・ブリッヒ[2]
観客数65,842人[3]
天気曇り
気温:16℃
湿度:56%[4]
2016
2018
決勝戦が行われたミレニアム・スタジアム

レアル・マドリードが2年連続12回目の優勝を果たし、UEFAヨーロッパリーグ 2016-17王者と対戦する2017 UEFAスーパーカップの出場権の他、UEFAサッカー連盟を代表して、2017年12月にアラブ首長国連邦 (UAE)で開催される2017 FIFAクラブワールドカップの出場権を獲得した。

試合前

ユヴェントスにとって、UEFAチャンピオンズカップ時代を含め9回目のUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦である。前身のUEFAチャンピオンズカップ時代の1985年1996年に優勝を経験している。

一方、前回覇者のレアル・マドリードは2大会連続通算15回目の決勝進出である。前身のUEFAチャンピオンズカップ時代を含めると史上最多の11回 (1956年1960年1966年1998年2000年2002年2014年2016年)の優勝を経験しており、今大会で優勝を果たすと、最多記録の更新と同時にチャンピオンズリーグになってからの史上初の連覇を果たすことになる。

UEFAのコンペティションでの両チームの対戦は、18回あり、両チームが8勝2分と全くの互角となっている。なお、チャンピオンズリーグの決勝では先述した1998年に対戦しており、レアル・マドリードが1-0で勝利を収めている[5]

試合会場

2015年6月29日にチェコプラハで開催されたUEFA理事会で、ミレニアム・スタジアムが決勝戦の会場に決定された[6]。ミレニアム・スタジアムでの決勝戦の開催は初めての開催となる。

このスタジアムは、1999年にラグビーウェールズ代表サッカーウェールズ代表のホームスタジアムとして開設され、ウェンブリー・スタジアムが改装中の2001年から2006年にかけての6年間は、FAカップ決勝の舞台にもなった。UEFA主催大会では7万4500人が収容可能であり、完全開閉式の屋根を持つ。

アンバサダー

リヴァプール1984年にチャンピオンズリーグ優勝を達成し、サッカーウェールズ代表通算73キャップを刻んだイアン・ラッシュが決勝戦の公式アンバサダーに任命された[7]

チケット販売

全66,000枚のチケットのうち、41,500枚がファン・一般に対して販売される。決勝に進んだ2チームのファンにそれぞれ18,000枚ずつ割り当てられ、残りの5,500枚が一般の観客を対象に販売される。この一般チケットが2017年3月17日から3月28日まで販売された。チケットの販売価格は以下のとおり。なお、残りのチケットは地元の組織委員会、UEFA、各国サッカー協会、スポンサー、放送業者等に割り当てられる[8]

カテゴリー販売価格
カテゴリー1390ユーロ
カテゴリー2275ユーロ
カテゴリー3140ユーロ
カテゴリー460ユーロ
ユースパッケージ (カテゴリー2)120ユーロ
車椅子席 (カテゴリー4)60ユーロ

決勝戦までの道のり

註: 以下のすべての結果は、決勝戦進出2クラブの得点を前に表示している。

ユヴェントスラウンド レアル・マドリード
対戦相手結果グループリーグ対戦相手結果
セビージャ0 - 0 (H)第1節 スポルディングCP2 - 1 (H)
ディナモ・ザグレブ4 - 0 (A)第2節 ボルシア・ドルトムント2 - 2 (A)
リヨン1 - 0 (A)第3節 レギア・ワルシャワ5 - 1 (H)
リヨン1 - 1 (H)第4節 レギア・ワルシャワ3 - 3 (A)
セビージャ3 - 1 (A)第5節 スポルディングCP2 - 0 (A)
ディナモ・ザグレブ2 - 0 (H)第6節 ボルシア・ドルトムント2 - 2 (H)
グループH1位
チーム
ユヴェントス6420112+914
セビージャ632173+411
リヨン622253+28
ディナモ・ザグレブ6006015-150
最終結果グループF2位
チーム
ボルシア・ドルトムント6420219+1214
レアル・マドリード63301610+612
レギア・ワルシャワ6114924-154
スポルディングCP610558-33
対戦相手結果第1戦第2戦決勝トーナメント対戦相手結果第1戦第2戦
ポルト3 - 02 - 0 (A)1 - 0 (H)ラウンド16 ナポリ6 - 23 - 1 (H)3 - 1 (A)
バルセロナ3 - 03 - 0 (H)0 - 0 (A)準々決勝 バイエルン・ミュンヘン6 - 32 - 1 (A)4 - 2 (延長) (H)
モナコ4 - 12 - 0 (A)2 - 1 (H)準決勝 アトレティコ・マドリード4 - 23 - 0 (H)1 - 2 (A)

試合

概要

2017年6月3日
20:45 BST (UTC+1)
ユヴェントス 1 - 4 レアル・マドリード
マンジュキッチ  27分レポートロナウド  20分64分
カゼミーロ  61分
アセンシオ  90分
ナショナルスタジアム・オブ・ウェールズ, カーディフ
観客数: 65,842人[3]
主審: フェリックス・ブリッヒ[2]
ユヴェントス
レアル・マドリード
GK1 ジャンルイジ・ブッフォン
CB3 ジョルジョ・キエッリーニ
CB19 レオナルド・ボヌッチ
CB15 アンドレア・バルツァッリ 66分
RM23 ダニエウ・アウヴェス
CM6 サミ・ケディラ
CM5 ミラレム・ピャニッチ 66分 71分
LM12 アレックス・サンドロ 70分
AM21 パウロ・ディバラ 12分 78分
CF17 マリオ・マンジュキッチ
CF9 ゴンサロ・イグアイン
サブメンバー
GK25 ネト
DF4 メディ・ベナティア
DF8 クラウディオ・マルキジオ 71分
DF26 ステファン・リヒトシュタイナー
MF7 フアン・クアドラード  72分   84分 66分
MF18 マリオ・レミナ 78分
MF22 クワドォー・アサモア
監督
マッシミリアーノ・アッレグリ
GK1 ケイロル・ナバス
RB2 ダニエル・カルバハル 42分
CB4 セルヒオ・ラモス 31分
CB5 ラファエル・ヴァラン
LB12 マルセロ
DM14 カゼミーロ
CM8 トニ・クロース 53分 89分
CM19 ルカ・モドリッチ
RF22 イスコ 82分
CF9 カリム・ベンゼマ 77分
LF7 クリスティアーノ・ロナウド
控え
GK13 キコ・カシージャ
DF6 ナチョ
DF23 ダニーロ
MF16 マテオ・コヴァチッチ
MF20 マルコ・アセンシオ 90+1分 82分
FW11 ガレス・ベイル 77分
FW21 アルバロ・モラタ 89分
監督
ジネディーヌ・ジダン



副審:
マルク・ボルシュ
シュテファン・ルップ
第4審判:
ミロラド・マジッチ
追加副審:
バスティアン・ダンケルト
マルコ・フリッツ
副審控え:
ラファエル・フォルティン

試合ルール[9]

  • 試合時間は90分。
  • 90分終了後同点の場合、30分の延長戦が行われる。
  • 120分終了後同点の場合、PK戦で勝敗が決定される。
  • 控えは7名。
  • 最大3人まで交代可能。

試合展開

スターティングメンバー

レアル・マドリードはクリスティアーノ・ロナウドカリム・ベンゼマが2トップを組む4-3-1-2。トップ下にはイスコが配置され、開催地ウェールズが地元であるガレス・ベイルはベンチスタートとなった。一方ユヴェントスは3バックを採用する3-4-1-2が公式発表。本家BBCが揃い踏みしなかったレアルに対し、ユヴェントスはレオナルド・ボヌッチアンドレア・バルザーリジョルジョ・キエッリーニの「イタリア版BBC」が揃い踏みするという形になった。

前半

公式発表では3-4-1-2だったユヴェントスだが、試合が開始するとマリオ・マンジュキッチが左サイドハーフ、アレックス・サンドロが左サイドバック、バルザーリが右サイドバックに移動して4-4-2の形になった。20分、レアルがカウンター攻撃からカルバハルのマイナスクロスをロナウドが右足ダイレクトで合わせて先制した。27分、ボヌッチの左サイドへのロングフィードをサンドロが折り返し、ゴンサロ・イグアインが胸トラップからマンジュキッチへボールを預けると、受けたマンジュキッチが2人に寄せられながら胸トラップし右足バイシクルシュート。これがゴール右隅に吸い込まれ同点に追い付いた。前半は1-1で終了した。

後半

立ち上がりからレアルは足の遅いユヴェントスDFバルザーリを狙い撃ちにし、左に速いボールを送って攻め始める。61分、トニ・クロースのシュートがクリアされたところに走り込んだカゼミーロがミドルシュートを撃つと、ボールはサミ・ケディラの足に当たって軌道が変わるとゴール左隅に決まり、レアルが勝ち越しに成功する。64分にはレアルが右サイドでボールを奪うと、ルカ・モドリッチのクロスにニアに走り込んだロナウドが合わせて追加点を挙げた。直後にフアン・クアドラードを投入して打開を図り、レアルもベイル、マルコ・アセンシオを投入した。クアドラードが84分に2枚目の警告を受け出場からわずか18分で退場となった。91分にアセンシオがゴールを挙げて4-1となり、試合が終了。レアル・マドリードがCL史上初、チャンピオンズ・カップ時代も含めると1989年・1990年のACミラン以来27年ぶりとなる大会2連覇を達成した[10][11][12]

チーム別データ

後半[13]
ユヴェントスレアル・マドリード
得点03
シュート313
枠内シュート04
GKセーブ10
ボール支配率47%53%
コーナーキック01
ファール135
オフサイド21
イエローカード42
レッドカード10

合計[13]
ユヴェントスレアル・マドリード
得点14
シュート1118
枠内シュート45
GKセーブ13
ボール支配率46%54%
コーナーキック11
ファール2318
オフサイド31
イエローカード54
レッドカード10

試合後

レアル・マドリードが、ユヴェントスに勝利して2大会連続12回目の優勝 (ドゥオ・デシマ)を達成し、自身が持つ大会最多優勝回数を更新し、UEFAチャンピオンズリーグになってからの初の連覇を成し遂げたチームとなった[14]。チャンピオンズリーグ改称後では6回目の優勝となり、単独首位を走っている。またクリスティアーノ・ロナウドクラレンス・セードルフアンドレス・イニエスタと並び、UEFAチャンピオンズリーグの決勝で4回出場して4回優勝を果たした3人目の選手となった[15]。一方、敗れたユヴェントスは、単独最多の7回目 (チャンピオンズリーグ改称後では5回目)の準優勝を記録した[14]

トリノでの事故

ユヴェントスファンがトリノサンカルロ広場英語版で観戦していたが、試合終了10分前頃に爆発音が発生、逃げ惑ったファンが押し寄せ、1500人以上が負傷し、その内3人が重体となった[16]

日本におけるテレビ中継

<カーディフ・ミレニアム・スタジアム>

<スタジオ>

<カーディフ・ミレニアム・スタジアム>

<東京・フジテレビ>

関連項目

脚注

外部リンク