チャールズ・マーティネー

チャールズ・マーティネー(Charles Martinet、1955年9月17日 - )は、アメリカ合衆国俳優声優アメリカ合衆国カリフォルニア州サンノゼ出身。

チャールズ・マーティネー
Charles Martinet
Charles Martinet
2023年撮影
生年月日 (1955-09-17) 1955年9月17日(68歳)
出生地アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カリフォルニア州サンノゼ
身長191 cm
職業俳優声優
ジャンル映画、テレビドラマ、アニメ、ゲーム
活動期間俳優:1976年 - 2005年
声優:1995年 - 2023年
主な作品
マリオシリーズ
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人物・来歴

20歳で俳優デビューし、多数の映画に出演。後に声優としての活動も開始している。41歳の頃、1996年発売のテレビゲームスーパーマリオ64』では主人公・マリオの声優に起用される。以後マリオシリーズにおいてはマリオの他にルイージワリオワルイージなどのキャラクターの声も担当している。『スーパーマリオ64』以前にも、いくつかのPCゲームでマリオを演じていた。

なお、2018年には『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』への声の出演をもって「単一キャラクターとして100作のゲームに出演したギネス世界記録」に認定されている[1]

2023年8月21日、マリオたちの声優の引退と、マリオの親善大使への就任が任天堂の公式X(旧Twitter)で発表された[2]

マリオのオーディション

前述のように、チャールズ・マーティネーはコンピュータゲームシリーズである「マリオシリーズ」の主人公、マリオの声優を担当している。後にはマリオの弟であるルイージなど他の主要キャラクター複数の音声も担当しはじめ、かつ「マリオシリーズ」の音声は日本を含め世界共通であり、マーティネーの代表作となっている。

彼は元来からマリオというキャラクターを知っていたわけではなく、担当する切っ掛けも偶然に近いものだった。マーティネーはある日、友人から「見本市で配管工の役になって来場客に話す」オーディションがあるという話を聞き、是非にと薦められる。彼が当日会場に辿り着いたのはオーディションの終了間際で、すでにキャスティング・ディレクターらが機材の撤去を始めていた。マーティネーがオーディションを受けたい旨を伝えると、ディレクターはそれを許可し「ブルックリンに住んでいるイタリア人の配管工」をイメージして話すよう注文を付けた。

当初マーティネーはイタリア系アメリカ人のステレオタイプにありがちな、低く耳障りな声を想像したが、すぐにそれだと小さな子供たちに不快がられるだろうし、ありきたりでつまらないだろうと思い直し、親しみやすい今日のマリオの声色と口調に変え、結果としてオーディションに合格する。この時、オーディション用のテープが無くなるまで喋り続けたと本人はインタビューに答えている[3]

マリオとしてのキャリア

1991年から任天堂で働いていたマーティネーは、ビデオゲームの貿易ショーでマリオの声を担当し始める。参加者はテレビ画面に表示された3Dのマリオの頭に向かって歩き、画面上のマリオと完全な会話をすることができるシステムだった。このシステムは「マリオ・イン・リアルタイム」またはMIRTと呼ばれ、パサデナのSimGraphicsによって開発された。マーティネーは隠しカメラのセットアップによって参加者を見ることができ、顔のモーションキャプチャーは口の動きを記録し、画面上のマリオの口の動きと同期させていた。このデジタル操り人形劇は、当時の新奇さで、マーティネーのコミカルな演技とともに注目を浴びた。また、マーティネーは1992年のスーパーマリオブラザーズピンボールアーケードマシンでもマリオの声を担当した。

マーティネーが初めてマリオとしてビデオゲームに登場したのは、1994年のCD版『Mario Teaches Typing』で、正式には1995年にリリースされた『Mario's Game Gallery』が初。ここでは、マリオとしてプレイヤーと長時間の対話を行った。

スーパーマリオ64

多くの人々が初めてマリオの声を聞いたのは、1996年発売の『スーパーマリオ64』からである。MIRTを通じての作業中、マーティネーはマリオシリーズのクリエイターである宮本茂と知り合う。『スーパーマリオ64』のためにプロの声優を求めていた宮本は、任天堂にマリオの声を担当することについて問い合わせた。彼はこの予想外のチャンスに即座に同意し、サウサリートからシアトルのバッドアニマルズスタジオまで旅し、ゲームのために収録を行う。マーティネーはほとんど台本なしで収録され、プロデューサーから日本のチームが求めていたことの例を示されたほか、即興の演技も行い、それによってマリオの多くの決め台詞が生まれた。収録中、プレイヤーがマリオをほったらかすと、マリオが何をするかという問いが生じるが、最終的に、マーティネーはマリオが睡眠中にパスタの夢を見るアイデアを思いついた。最終的にゲームでは、マリオは2つ目の寝ている姿勢になると寝言を発する。

『スーパーマリオ64』の後、彼はルイージ、ワリオ、ワルイージ、メタルマリオ、ニセマリオ、ミニマリオ、ベビィマリオ、ベビィルイージ、ベビィワリオなどのキャラクターの声を、これらのキャラクターがセリフを発する多くのゲームで担当した。彼はまた、『スーパーマリオアドバンス』でボスキャラクターのマムー、ドン・チュルゲ、ガプチョ、チョッキーの声も担当した。彼の声は、ゲームの英語版と日本語版の両方に登場している。

マーティネーによると、彼は『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のリンクの声を担当したいと考えていたが、宮本茂からリンクは声を持たないままでいると告げられたが、リンクの掛け声は日本の声優によって演じられている。

マリオ以外のゲームの仕事

マリオシリーズ以外にも、マーティネーはビデオゲーム『Cel Damage英語版』におけるFowl Mouthの声や、LeapFrog英語版などの教育ゲームシリーズで主要な声の仕事を行った。また、2011年のビデオゲーム『The Elder Scrolls V: Skyrim』でドラゴンのパーサーナックスの声を担当し、2009年の『ラチェット&クランク FUTURE2』ではオーバスの声を、2013年のビデオゲーム『Runner2』および2018年の続編『Runner3』ではカットシーンとメニューのナレーションを担当し、後者では隠しプレイヤーキャラクターとしても登場した。マーティネーは2020年、ビデオゲームの歴史を描いたNetflixのドキュメンタリーシリーズ『ハイスコア: ゲーム黄金時代』で声の提供を行った。

ビデオゲームの声優業以外にも、マーティネーはコマーシャル、アニメ、プロモーションなどで声優として活動している。2005年のElectronic Entertainment Expo(E3)で、マーティネーはニューヨークのプレイヤーと遊ぶことができる『おいでよ どうぶつの森』のプレイアブルデモで遠隔操作で参加した。また、マーティネーはニンテンドーゲームキューブの『パックマンvs.』でマリオの声をアナウンサーとして提供した。

出演作品

太字は主要キャラクター。

テレビドラマ

映画

劇場アニメ

OVA

ゲーム

1996年
1997年
  • エキサイトバイク ぶんぶんマリオバトル(マリオ)
1998年
  • スーパーパンチアウト!!(主人公、ガビー・ジェイ、ベア・ハッガー、ピストン・ハリケーン、ボールド・ブル、ボブ・チャーリー、ドラゴン・チェン、マスクド・マッスル、Mr.サンドマン、アラン・ライアン、平家陽炎、マッド・クラウン、スーパー・マッチョマン、ナルシス・プリンス、回鍋肉、リック・ブルーザー、ニック・ブルーザー)※スーパーファミコン
  • マリオパーティマリオ
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
  • マリオパーティ アイランドツアーマリオルイージワリオワルイージ
  • マリオゴルフ ワールドツアー(マリオルイージワリオワルイージゴールドマリオ
  • マリオカート8マリオルイージワリオワルイージベビィマリオベビィルイージメタルマリオタヌキマリオ
  • 大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DSマリオ / ドクターマリオルイージワリオ、ワルイージ、ワリオマン)
  • 大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo Wii U (マリオ / ドクターマリオルイージワリオ、ワルイージ、ワリオマン)
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2024年
海外版のみ

CM

その他

  • Mario in Real Time(マリオ)
  • Donkey Kong in Real Time(ドンキーコング)[10]
  • Wario in Real Time(ワリオ)[10]

脚注

注釈

出典

外部リンク

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