チョーサー (競走馬)

競走馬

チョーサーChaucer1900年 - 1926年)は、イギリス競走馬種牡馬。大種牡馬の母の父として史上屈指の成功を収めた。馬名の由来は母の名カンタベリーピルグリムよりイングランド詩人ジェフリー・チョーサー」を連想したもので、その代表作『カンタベリー物語』が、カンタベリーピルグリム(カンタベリー大聖堂に参詣する巡礼者)によって語られていくという形をとることに関連がある。

チョーサー
1922年、スタンリー・ハウスにて
品種サラブレッド
性別
毛色黒鹿毛
生誕1900年
死没1926年2月4日
セントサイモン
カンタベリーピルグリム
生国イギリス
生産者第16代ダービー伯爵
馬主第16代ダービー伯爵
第17代ダービー伯爵
調教師ジョージ・ラムトン
競走成績
生涯成績35戦8勝
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その血統背景は一流で、母カンタベリーピルグリムはオークス馬、母の父はセントサイモンの引き立て役となったトリスタン英語版、母の母は1000ギニー2000ギニーに勝ったピルグリミッジ英語版であった。半弟にもスウィンフォードがいるという優れた一族。チョーサーは母の小柄な体格を受け継ぎ、自身も小柄で優れた体格というわけではなかったが、美しい馬体だったと伝えられている。

もっとも競走成績はそれほど優れてはおらず、2-6歳の間にジムクラックステークスやリバプールカップに勝った程度であった。種牡馬入り後は順調に種牡馬成績を伸ばし、1916年にはサイアーランキングで2位につけた。

産駒は牝馬の活躍が目立ち、キャニオン英語版ピリオン英語版セレーネらが活躍。繁殖牝馬として成功したものもセレーネスカパフローなど数多く、母の父としてハイペリオンフェアウェイファロスシックルファラモンドなどの大種牡馬を輩出した。これらの出現により、チョーサーは20世紀で最も優れたブルードメアサイアー(母の父)と呼ばれることもある。牡馬の活躍馬はジョッキークラブステークスゲインズバラを破ったプリンスチメイ (Prince Chimay)、29戦して22勝したステッドファスト (Stedfast) がおり、メールラインもプリンスチメイを通じて伸びた。父方子孫はセントサイモンの悲劇を乗り越え一時大きく繁栄、ボワルセルなどが出たが現在は衰退している。1927,1933年チャンピオンブルードメアサイアー。自身は1926年にウッドランド牧場にて死亡。

主な産駒

競走成績によるもの。

  • プリンスチメイ(ジョッキークラブステークス)
  • ステッドファスト(プリンスオブウェールズステークス、コロネーションカップ、ハードウィックステークス、セントジェームズパレスステークス)
  • セレーネ(パークヒルステークス、シェヴェリーパークステークス、ナッソーステークス)
  • キャニオン(1000ギニー)
  • ピリオン(1000ギニー)
  • ダンセロン (Dansellon)(2着 - エプソムダービー)

繁殖成績によるもの(競走成績と重複あり)。

血統表

チョーサー血統(血統表の出典)[§ 1]
父系セントサイモン系
[§ 2]

St. Simon
1881年 鹿毛
父の父
Galopin
1872年 鹿毛
VedetteVoltigeur
Mrs. Ridgway
Flying DuchessThe Flying Dutchman
Merope
父の母
St. Angela
1865年 鹿毛
King TomHarkaway
Pocahontas
AdelineIon英語版
Little Fairy

Canterbury Pilgrim
1893年 栗毛
Tristan
1878年 栗毛
HermitNewminster
Seclusion
ThriftStockwell
Braxey
母の母
Pilgrimage
1875年 栗毛
The PalmerBeadsman英語版
Madame Eglantine
Lady AudleyMacaroni英語版
Secret
母系(F-No.)1号族(FN:1-g)[§ 3]
5代内の近親交配Pocahontas:S4×M5 = 9.38%, Voltaire:S5×S5 = 6.25%[§ 4]
出典

出典

外部リンク