ドナルド・ヤング

ドナルド・オリバー・ヤング・ジュニアDonald Oliver Young, Jr., 1989年7月23日 - )は、アメリカ・イリノイ州シカゴ出身の男子プロテニス選手。身長183cm、体重79kg。左利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。ATPツアーでシングルス・ダブルスともにまだ優勝はない(準優勝はある)。自己最高ランキングはシングルス38位、ダブルス43位。

ドナルド・ヤング
Donald Young
2023年シティ・オープンでのドナルド・ヤング
基本情報
フルネームDonald Oliver Young, Jr.
国籍アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地同・イリノイ州
シカゴ
生年月日 (1989-07-23) 1989年7月23日(34歳)
身長183cm
体重79kg
利き手
バックハンド両手打ち
ツアー経歴
デビュー年2007年
ツアー通算0勝
シングルス0勝
ダブルス0勝
生涯獲得賞金4,673,047 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪3回戦(2014)
全仏3回戦(2014)
ウィンブルドン(英)2回戦(2016・17)
全米4回戦(2011・15)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪3回戦(2017)
全仏準優勝(2017)
ウィンブルドン(英)2回戦(2014)
全米3回戦(2015)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全米ベスト4(2014)
キャリア自己最高ランキング
シングルス38位(2012年2月27日)
ダブルス43位(2017年8月14日)
2023年8月21日現在

選手経歴

ジュニア時代

2003年、オレンジボウル16歳以下の部でアメリカ人として1986年ジム・クーリエ以来となる優勝を果たす。2005年ジュニア世界ランキング1位。2005年ジュニア全豪を当時の大会最年少記録で優勝。2005年最終ランキングで最年少記録となる16歳5ヶ月での1位獲得。アフリカ系アメリカ人男子初の世界ランキング1位で、アメリカ人男子が全豪優勝・1位を獲得したのは2000年のアンディ・ロディック以来。

大会20032004200520062007
ジュニアグランドスラム
全豪オープンAAWAA
全仏オープンA2R2R3RA
ウィンブルドンA2RSF3RW
全米オープンQ11RQFSFA

2007年 トップ100入り

年間最終ランキングは100位。

2008年 トップ75入り

年間最終ランキングは138位。

2009年 チャレンジャー3勝目

年間最終ランキングは194位。

2010年 チャレンジャー4勝目

年間最終ランキングは127位。

2011年 全米4回戦進出 トップ40入り

全豪オープンではマリン・チリッチに初戦敗退。その後のBNPパリバ・オープンでは当時世界ランキング4位のアンディ・マリーをストレートで破る番狂わせを起こした。4月のタラハシー・チャレンジャーではATPチャレンジャーツアー通算5勝目を挙げた。

8月のシティ・オープンではATPツアー・500シリーズで初のベスト4入りを果たす。全米オープンでは1回戦でルカシュ・ラツコを下して、2回戦では当時世界ランキング14位のスタニスラス・ワウリンカを4時間21分のフルセットの末に破り、3回戦ではフアン・イグナシオ・チェラをストレートで破り、グランドスラム初の4回戦進出を果たした。4回戦では雨で中断を挟む中、アンディ・マリーに敗れた。

10月初旬のタイ・オープンでは当時世界ランキング14位のガエル・モンフィスを破り、ATPツアー決勝進出。決勝ではマリーに敗れて準優勝。今季の活躍により、年間最終ランキングは39位となり、トップ40入りでシーズン終了を果たした。

2012年 ロンドン五輪初出場

昨年のウィンストン・セーラム・オープンレオナルド・マイエルを破って勝利がなく、17試合連敗をして、長期的な不調となった。

2012年ロンドンオリンピックではアメリカ合衆国代表としてオリンピック初出場を果たす。全米オープンでは1回戦でロジャー・フェデラーに敗れた。年間最終ランキングは190位。

2013年 チャレンジャー8勝目

全豪オープンウィンブルドン選手権では予選突破できず、本戦出場は叶わなかったが、全米オープンでは本戦出場を果たして、マルティン・クリザンを下して、初戦突破を果たす。

4月のレオン・チャレンジャー、9月のナパ・チャレンジャー、10月のサクラメント・チャレンジャーでATPチャレンジャーツアーで3勝を挙げて、チャレンジャーツアー通算8勝目を挙げた。年間最終ランキングは96位。

2014年 グランドスラム3回戦進出

2014年ニース・オープンでのドナルド・ヤング

全豪オープンではワイルドカードを取得して、本戦3回戦進出を果たす。その結果世界ランキング79位までランキング上昇。デビスカップにはアメリカ合衆国代表として初出場を果たす。イギリス戦でアンディ・マリーに敗れた。

全仏オープンでも3回戦進出。3回戦でギリェルモ・ガルシア=ロペスにフルセットの末に敗れた。シティ・オープンではミロシュ・ラオニッチに敗れたが、ATPツアー・500シリーズでベスト4入り。年間最終ランキングは54位。


2014年ウィンブルドン選手権でのドナルド・ヤング

2015年 グランドスラム4回戦進出

デルレイビーチ・オープンでは2011年以来のツアー決勝進出。決勝でイボ・カルロビッチに敗れて準優勝。3月のデビスカップではイギリスアンディ・マリーに敗れた。その後のマイアミ・オープンでもマリーに連敗した。

全米オープンでは3回戦で当時世界ランキング22位のビクトル・トロイツキをフルセットで下して、2011年以来の4回戦進出を果たす。4回戦では第5シードのスタン・ワウリンカに敗れたが、自身2度目のグランドスラム4回戦進出を記録した。年間最終ランキングは48位。

2016年 ツアーベスト4

ハレ・オープンでベスト4入りをする。準決勝でジル・ミュラーに3-6, 4-6で敗れた。2016年シーズンではこのベスト4入りが最高戦績だった。年間最終ランキングは88位。

2017年 全仏ダブルス準優勝

ドナルド・ヤング(2017年)

デルレイビーチ・オープンメンフィス・オープンではベスト4入り。そしてBNPパリバ・オープンマイアミ・オープンではATPマスターズ1000ベスト16入りを果たし、世界ランキング42位まで上昇させた。

全仏オープン男子ダブルスではサンティアゴ・ゴンサレスと組み、グランドスラム初の準優勝を果たす。2017年にはシングルスツアー通算100勝を記録した。年間最終ランキングは61位。

2018-2022年 ランキング急降下

全豪オープンでは1回戦でノバク・ジョコビッチにストレートで敗れた。そして全米オープンが現在のところ最期のグランドスラム本戦出場となった。1回戦でフアン・マルティン・デル・ポトロにストレートで敗れた。

2019年はATPツアーに僅か2大会しかエントリーしていなかった。2021年にはデルレイビーチ・オープン予選に出場。その時までの世界ランキングはジュニア時代初期である2007年6月4日に記録した335位と同じぐらいの327位までにランキングが下降していた。2022年アトランタ・オープンでは予選にワイルドカードで出場するも、予選2回戦でドミニク・コプファーに敗れた。2019年から2022年にかけて、世界ランキングを646位まで大幅下降させた。

ATPツアー決勝進出結果

シングルス: 2回 (0勝2敗)

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-0)
ATPワールドツアー・250シリーズ (0–2)
サーフェス別タイトル
ハード (0–2)
クレー (0-0)
芝 (0-0)
カーペット (0-0)
結果No.決勝日大会サーフェス対戦相手スコア
準優勝1.2011年10月2日 バンコクハード (室内) アンディ・マリー2–6, 0–6
準優勝2.2015年3月4日 デルレイビーチハード イボ・カロビッチ3–6, 3–6

ダブルス: 2回 (0勝2敗)

結果No.決勝日大会サーフェスパートナー対戦相手スコア
準優勝1.2015年2月15日 メンフィスハード
(室内)
アルテム・シタック マリウシュ・フィルステンベルク
サンティアゴ・ゴンサレス
7–5, 6–7(1), [8–10]
準優勝2.2017年6月10日 全仏オープンクレー サンティアゴ・ゴンザレス ライアン・ハリソン
マイケル・ヴィーナス
6–7(5), 7–6(4), 3–6

プレースタイル

左利きを活かしたサーブ&ボレー、バランス型ベースライナーでストロークも安定している選手であるが、決定力が欠けており、プレッシャーに弱いのが弱点である。

2007年弱冠15歳でプロ転向。ジュニア世界ランキング1位を記録して、今まででジュニアランキング1位を獲得したのはアンディ・ロディック以来だったのでアメリカ合衆国で最も期待された選手であった。しかし、プロ転向後は伸び悩み同世代の錦織圭に大きく水をあけられているが、2017年の全仏オープン男子ダブルスで準優勝を記録している。

シティ・オープン全米オープンが好きな大会であり、得意なサーフェスはハードコートである。憧れていた選手はピート・サンプラスであった。

ラケットはかつてはプリンスやTecnifibreのラケットを使用してた。現在ではダンロップを使用している。ストリングはソリンコハイパーG、シューズはK・Swissを使用している。ウェアは現在ではアメリカ合衆国のアパレルブランドであるBoostを着用している。

シングルス成績

略語の説明
 W  F SFQF#RRRQ#LQ A Z#PO G  S  B NMS P NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会20052006200720082009201020112012201320142015201620172018通算成績
全豪オープンAAA1RA2R1R2RLQ3R2R1R2R1R6–9
全仏オープンAAA1RAAA1RA3R1R1R1RLQ2–6
ウィンブルドンAAA1RLQLQ1R1RLQ1R1R2R2RLQ2–7
全米オープン1R1R3R1R1R1R4R1R2R1R4R2R2R1R10–14

大会最高成績

大会成績
ツアーファイナルA出場なし
インディアンウェルズ4R2017
マイアミ4R2017
モンテカルロ1R2012
マドリード1R2012, 2015
ローマ1R2012, 2015, 2017
カナダ3R2015
シンシナティ1R2008, 2010, 2012, 2017
上海2R2011
パリ1R2011, 2014
オリンピック1R2012
デビスカップ1R2014
ATPカップA出場なし

脚注

外部リンク