メタイルルス
メタイルルス(学名:Metailurus)は、新生代の新第三紀から第四紀にかけて生息していた、絶滅したネコ科の剣歯虎の属。ヨーロッパ(ブルガリア)やアジア(中華人民共和国)やアフリカ大陸といった世界各地に生息していた。全体的な体型は現生のピューマに似るが、後肢が長い点が特徴とされる[1]。
メタイルルス |
---|
メタイルルスの全身骨格 |
地質時代 |
新第三紀中新世 - 第四紀更新世 |
分類 |
学名 |
Metailurus Zdansky, 1924 |
種 |
|
本属は1924年に O. Zdansky により正式に記載された[2]。複数の種が記載されているが、Metailurus minor はヨシに再分類された[3]。
分布
化石は北アメリカ大陸、ユーラシア大陸、アフリカ大陸から産出している。産出層準は中新統から中部更新統にあたる[4][5][6]。その地質時代範囲と広い分布域のため、ホモ・サピエンスやアウストラロピテクス・アファレンシスといった人類と遭遇していた可能性もある[1]。
特徴
メタイルルスの犬歯は現生のウンピョウのものよりも長いが、スミロドンよりも短く、またブレード状というよりも円錐状であった[7]。メタイルルスの最も完全な標本は、ギリシャのエヴィア島北部から産出した四肢・胸骨・椎骨からなる部分的な骨格である。長い後肢の存在から、メタイルルスが高い跳躍力を有していたことを示唆している[8]。