メタイルルス

メタイルルス学名Metailurus)は、新生代新第三紀から第四紀にかけて生息していた、絶滅したネコ科剣歯虎ヨーロッパブルガリア)やアジア中華人民共和国)やアフリカ大陸といった世界各地に生息していた。全体的な体型は現生のピューマに似るが、後肢が長い点が特徴とされる[1]

メタイルルス
メタイルルスの全身骨格
地質時代
新第三紀中新世 - 第四紀更新世
分類
ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:哺乳綱 Mammalia
亜綱:獣亜綱 Theria
:ネコ目 Carnivora
亜目:ネコ亜目 Feliformia
:ネコ科 Felidae
亜科:マカイロドゥス亜科 Machairodontinae
:メタイルルス族 Metailurini
:メタイルルス属 Metailurus
学名
Metailurus
Zdansky, 1924
  • M. boodon
  • M. major Zdansky, 1924
  • M. mongoliensis Colbert, 1939
  • M. ultimus Li, 2014

本属は1924年に O. Zdansky により正式に記載された[2]。複数の種が記載されているが、Metailurus minorヨシ英語版に再分類された[3]

分布

化石北アメリカ大陸ユーラシア大陸アフリカ大陸から産出している。産出層準は中新統から中部更新統にあたる[4][5][6]。その地質時代範囲と広い分布域のため、ホモ・サピエンスアウストラロピテクス・アファレンシスといった人類と遭遇していた可能性もある[1]

特徴

メタイルルスの犬歯は現生のウンピョウのものよりも長いが、スミロドンよりも短く、またブレード状というよりも円錐状であった[7]。メタイルルスの最も完全な標本は、ギリシャエヴィア島北部から産出した四肢・胸骨椎骨からなる部分的な骨格である。長い後肢の存在から、メタイルルスが高い跳躍力を有していたことを示唆している[8]

出典