ヴァンドギャルド

ヴァンドギャルド(欧字名:Vin de Garde :陳年美酒2016年2月20日 - )は、日本競走馬[1]2020年富士ステークスの勝ち馬である。

ヴァンドギャルド
2022年安田記念
欧字表記Vin de Garde[1]
香港表記陳年美酒[2]
品種サラブレッド[1]
性別[1]
毛色鹿毛[1]
生誕2016年2月20日[1]
登録日2018年9月22日
抹消日2023年4月15日[3]
ディープインパクト[1]
スキア[1]
母の父Motivator[1]
生国日本の旗 日本北海道千歳市[1]
生産者社台ファーム[1]
馬主(有)社台レースホース[1]
調教師藤原英昭栗東[1]
競走成績
生涯成績23戦5勝[1]
中央:17戦5勝
海外:6戦0勝
獲得賞金2億9970万7500円[4]
中央:1億5286万5000円[1]
海外:1億4684万2500円
UAE)130万米ドル[5][6]
香港)52万香港ドル[7]
WBRRM115 / 2021年[8]
M117 / 2022年[9]
勝ち鞍
GII富士S2020年
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馬名の意味は、フランス語で「長期熟成しておいしくなるワイン」[4]

戦績

2歳(2018年)

9月22日の2歳新馬戦に1番人気で出走。北村友一を鞍上に出走したレースでは、後方追走から直線で馬群を割って差し切り優勝した[10]。11月17日の東京スポーツ杯2歳ステークス(GIII)では中団追走から直線で鋭く脚を伸ばし、ゴール前で4頭横一線となるもニシノデイジーの3着に敗退。12月28日のホープフルステークスでは道中後方待機から追い上げるも6着に終わり、2歳シーズンを終える。

3歳(2019年)

3歳初戦として、2月3日のきさらぎ賞(GIII)にミルコ・デムーロを鞍上に出走し、4着。続く3月23日の毎日杯(GIII)では最後方追走から直線で大外に回して追い込んでくるも3着[11]。4月13日のアーリントンカップ(GIII)では道中好位でレースを進めるも直線で伸びあぐねて9着に終わり、休養に入った。

休養を終え、9月7日に行われた3歳以上1勝クラスに出走。初コンビとなる福永祐一を鞍上に迎えたレースでは、中団の後ろ8番手からの競馬。徐々に順位を上げて4コーナーで大外を回って直線へ入るとほぼ馬なりで先頭に立った。残り200mで抜け出し、2着キングオブコージに2馬身のリードをつけて快勝した。

続いて10月13日の三年坂特別(2勝クラス)に出走。落ち着いた走りで、直線残り200mで先頭を捉えるとそこからは後続を寄せ付けず2馬身半ちぎって優勝した[12]

続く11月24日のウェルカムステークス(3勝クラス)では岩田望来を鞍上に迎え出走。4コーナーでは馬場の荒れていない外に出して追い出すと、残り200mで先頭に並びかけて半馬身交わして勝利。3連勝でオープンクラス入りを果たした[13]

4歳(2020年)

4歳初戦として2月9日の東京新聞杯(GIII)に出走。再び福永祐一を鞍上に迎え2番人気に推されたが、6着に敗れた。4月26日のマイラーズカップ(GII)では道中後方2番手追走から直線で懸命に追い込んできたが3着。GI初挑戦となった6月7日の安田記念では中団追走も直線で伸びきれず10着と大敗し、休養に入った。

休養を終えて、10月24日の富士ステークス(GII)に出走。5番人気に推されたレースでは中団でレースを進め、直線で外から各馬を差し切り2着の3番人気ラウダシオンに1.1/4馬身差をつけ優勝、重賞初制覇を果たした[14]。11月22日のマイルチャンピオンシップでは中団のやや後ろからレースを進め、最後の直線で追い上げるも6着に敗れ、4歳シーズンを終えた。

5歳(2021年)

5歳初戦として、前年に続き東京新聞杯(GIII)に出走。1番人気に推されたが4着に敗れた。

続いて、初の海外遠征となるドバイターフ(G1)に出走。4番人気に推されたレースでは、好スタートを決めると5番手の内でピタリと折り合う。直線半ばまで前があかなかったが、スペースを確保した瞬間に一気に加速。先に抜け出した英国馬ロードノースには及ばなかったものの2着に入賞した[15]

帰国後は休養に入り、10月10日の毎日王冠(GII)で復帰。レースでは中団追走も直線で伸びを欠き8着。その後、アメリカに遠征し11月6日にデルマー競馬場で行われたブリーダーズカップ・マイル(G1)に出走して12着と大敗。香港に転戦し12月12日の香港マイル(G1)では6着となり5歳シーズンを終えた。

6歳(2022年)

2年連続での出走となった3月26日のドバイターフ(G1)では道中後方でレースを進め、直線で鋭く脚を伸ばすと最後は逃げ粘るパンサラッサ、前年の優勝馬ロードノースとの接戦となったが惜しくも3着に敗れた[16]。帰国後、6月5日の安田記念に出走。好位中団でレースを進めるも、直線で失速し15着に終わり、休養に入った。

7歳(2023年)

休養を終えてサウジアラビアに遠征し、初のダート挑戦となった2月25日のサウジカップ(G1)に出走するも11着。続くドバイターフでは14着と殿負けに終わった。

帰国後は宮城県山元町山元トレーニングセンターで着地検疫を受けていたが、左前肢屈腱炎が判明したため、4月14日にオーナーの社台サラブレッドクラブホームページで競走生活から引退することを発表した。引退後は海外から種牡馬入りのオファーが入っており、その方向で調整されている[17]。翌15日付でJRAの競走馬登録を抹消された[3]

同年4月25日、ブラジルのABCPCC(ブラジルスタッドブック)により、同国で種牡馬入りする事が発表された。同国でのディープインパクト産駒の種牡馬は初導入となる[18][19]

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ[20]、netkeiba.com[21]、Equibase[22]香港ジョッキークラブ[23]、Racing Post[24]、サカブジョッキークラブ[25]、エミレーツ競馬協会[26]およびTotal Performance Data[27]の情報に基づく。

競走日競馬場競走名距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順タイム
(上がり3F)
着差騎手斤量
[kg]
1着馬(2着馬)馬体重
[kg]
2018.09.22阪神2歳新馬芝1600m(重)1211002.10(1人)01着R1:36.8(33.9)-0.20北村友一54(オメガハートクィン)460
0000.11.17東京東スポ杯2歳SGIII芝1800m(良)1635007.90(4人)03着R1:46.6(33.9)-0.00C.デムーロ55ニシノデイジー460
0000.12.28中山ホープフルSGI芝2000m(良)13711010.40(5人)06着R2:02.2(35.4)-0.60C.デムーロ55サートゥルナーリア466
2019.02.03京都きさらぎ賞GIII芝1800m(良)833002.00(1人)04着R1:49.4(35.1)-0.40M.デムーロ56ダノンチェイサー472
0000.03.23阪神毎日杯GIII芝1800m(良)13813003.20(1人)03着R1:47.4(33.9)-0.20C.ルメール56ランスオブプラーナ464
0000.04.13阪神アーリントンCGIII芝1600m(良)18612004.60(3人)09着R1:34.6(34.5)-0.40M.デムーロ56イベリス462
0000.09.07阪神3歳上1勝クラス芝1600m(良)1357001.40(1人)01着R1:33.2(33.6)-0.30福永祐一55キングオブコージ470
0000.10.13京都三年坂特別2勝芝1600m(稍)1369001.70(1人)01着R1:33.7(34.3)-0.40福永祐一55(シベリアンタイガー)478
0000.11.24東京ウェルカムS3勝芝1800m(重)1558004.80(1人)01着R1:48.3(35.7)-0.10岩田望来55(プレミオテーラー)476
2020.02.09東京東京新聞杯GIII芝1600m(良)1612003.80(2人)06着R1:33.2(33.6)-0.20福永祐一56プリモシーン476
0000.04.26京都マイラーズCGII芝1600m(良)1167003.90(2人)03着R1:32.9(32.7)-0.50岩田望来56インディチャンプ474
0000.06.07東京安田記念GI芝1600m(稍)14813110.00(9人)10着R1:32.7(34.8)-1.10岩田望来58グランアレグリア474
0000.10.24東京富士SGII芝1600m(良)1255006.20(5人)01着R1:33.4(34.6)-0.20福永祐一56ラウダシオン468
0000.11.22阪神マイルCSGI芝1600m(良)17816068.60(8人)06着R1:32.5(33.3)-0.50戸崎圭太57グランアレグリア474
2021.02.07東京東京新聞杯GIII芝1600m(良)16713002.70(1人)04着R1:32.7(34.2)-0.30福永祐一57カラテ478
0000.03.27メイダンドバイターフG1芝1800m(Gd)[注 1]12512007.50(4人)02着R(3馬身)0M.バルザローナ57Lord North計不
0000.10.10東京毎日王冠GII芝1800m(良)13812007.80(3人)08着R1:45.5(34.1)-0.70福永祐一57シュネルマイスター480
0000.11.06デルマーBCマイルG1芝8F(Fm)[注 2]1337039.6(12人)12着R(5馬身 3/4)0福永祐一57[注 3]Space Blues計不
0000.12.12沙田香港マイルG1芝1600m(Gd)[注 4]1137103.0(11人)06着R1:34.31-0.450K.ティータン57[注 5]Golden Sixty476[注 6]
2022.03.26メイダンドバイターフG1芝1800m(Gd)[注 7]141015026.10(7人)03着R(ハナ)0M.バルザローナ57Lord North
Panthalassa
計不
0000.06.05東京安田記念GI芝1600m(良)1812056.3(13人)15着R1:33.2(34.0)-0.90岩田望来58ソングライン466
2023.02.25KAAサウジCG1ダ1800m(Fs)[注 8]13911051.0(10人)11着R1:54.27-3.470M.バルザローナ57Panthalassa計不
0000.03.25メイダンドバイターフG1芝1800m(Gd)[注 9]141216021.70(7人)14着R1:51.36(37.41)-3.970M.バルザローナ57Lord North計不
  • 海外の競走の「枠番」欄にはゲート番を記載
  • アメリカ・香港・サウジアラビアのオッズ・人気は現地主催者発表のもの(日本式のオッズ表記とした)

血統表

ヴァンドギャルド血統(血統表の出典)[§ 1]
父系サンデーサイレンス系
[§ 2]

ディープインパクト
鹿毛 2002 北海道早来町
父の父
*サンデーサイレンス
青鹿毛 1986 アメリカ
HaloHail to Reason
Cosmah
Wishing WellUnderstanding
Mountain Flower
父の母
*ウインドインハーヘア
鹿毛 1991 アイルランド
AlzaoLyphard
Lady Rebecca
BurghclereBusted
Highclere

*スキア
鹿毛 2007 フランス
Motivator
鹿毛 2002 イギリス
MontjeuSadler's Wells
Floripedes
Out WestGone West
Chellingoua
母の母
*Light Quest
鹿毛 2000 アメリカ
Quest For FameRainbow Quest
Aryenne
Gleam of Light*デインヒル
Gold Runner
母系(F-No.)(FN:1-k)[§ 3]
5代内の近親交配Northern Dancer 5x5[§ 4]
出典

脚注

注釈

出典

外部リンク